Progress Report Final:未通海女哭虐~裸の昼と縄の夜

一気に突っ走りました。
これで年間3千枚突破 !♪ です。
最後のほうをまとめてUPします。
書き急ぎました。下手したら……いえいえ、前半の書き込みだけで、2次も余裕でしょう。と、信じたい。


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・妊娠中は生中出し

 一見してそれまでと変わりない様子で、久美子は『仕事』を続けた。男の精気を吸い取るだけでなく、母親になる準備を始めた身体は日を追って性熟してゆき――ますます男たちを夢中にさせた。
 十一月も半ばを過ぎると、久美子の妊娠は広く知れ渡るところとなった。体型は変わらなくても、事の最中にまでゲエゲエやっていたのでは、異変に気づかないほうが、どうかしている。
「妊娠したんだってな。そんじゃ、もうこんな野暮な帽子はいらねえよな」
 誰もが、前を使うときは抜き身でするようになった。おかげで、一回ごとに海まで往復しなければならなくなったのだが。
 久美子は以前に比べて感度が良くなってきた。淫核をくじられて軽く逝き、前に挿入されれば、『瞬間湯沸かし器』の弓枝に負けず劣らずの早さで、しかも弓枝よりも盛大に昇天した。
 久美子にも、無意識裡には妊娠への懸念があったのだろう。それが最悪の形でとはいえ解消されて、最後の歯止めまでが失われた――そういうことだったろう。しかし、心だけではなく肉体も開発されているのも事実だった。前を一切刺激されなくても、後ろだけで逝ってしまうこともしばしばになっていた。
「私も久美子ちゃんも――というより、女はみんな淫乱なんだねえ」
 弓枝は自嘲めいた感想を口にしたが、その実、誇らしげでもあった。
「でもね。因習とか道徳とかに縛られて、ほんとうの女の悦びを知らない人だってたくさんいるのよ。皆が皆、大岡越前の母親じゃない」
 久美子はその逸話を知らなかったが、弓枝に教えられても実感はわかなかった。
 ――情痴の絡んだ裁きを持て余した大岡越前が、思い余って母親に尋ねる。
「女子(おなご)は、幾つまで情欲があるものでしょうか?」
 母親は黙って、火鉢の灰を掻き回した。
 灰になるまで――という意味である。
 むしろ久美子は――『仕事』の最中はともかく。日常では、媾合いとか体罰のことをあまり考えなくなっている。赤ん坊を産んで育てる。そんなことが出来るかという不安と期待だった。
 伯母が許してくれるかどうか。
 仮に許されても、こんな環境で育てるわけにはいかない。誰かの養子に――できれば、島の外の人がもらってくれないだろうか。そんな夢みたいなことも考えている。
 わずか半年前。いずれは結婚して男の人と契ることになると知ってはいても、それは遥か未来の出来事のように思っていた。けれど、妊娠は違う。出産のゴールラインは七か月後だ。今の境遇と七か月前のそれとが根本的に違っているくらいに、なにもかもが替わってしまうのだろうか。
 そうはならないと、漠然とだが思っている。
 赤ん坊にお乳をやったりオムツを変えてやったりしながら、何人もの男を相手に脚を開き続けているだろう。そんな生活が、この先五年以上は続くはずだ。弓枝さんお息子が五歳児なのだから。

・厳冬の海女漁強制

 しかし。そんな悲惨の中にも甘さを残した幻想は、すぐさま粉々に打ち砕かれた。
「おまえ。明日から海女稼ぎに戻りな」
 突然の命令だった。
「おまえは『もやい妻』じゃないんだからね。島の男たちは、誰も面倒見ちゃくれないよ。食い扶持を男に恵んでもらいながら、赤子を育てる費用は自分で稼ぐんだね」
 無茶苦茶な理屈だった。『娼売』なのだから、それで現金をもらうなり、子育ての品々を差し入れてもらえば済むことなのに。
 医者や助産婦に面倒をみてもらえなくても、妊娠したときの注意は弓枝から教わっている。まだ、ふとしたはずみで赤ん坊が流れてしまう恐れのある時期に、身の凍るような海に浸かればどうなるか――わかりきっていた。
「……乗合させてくれる舟はあるんですか?」
 それが、精一杯の反論だった。海女漁は、せいぜい十月上旬まで。こんな季節に潜る海女はいない。
「一丁仕立てで、わしが相方になってやるよ。手間賃は、まけといてやるよ。いちおうは血のつながった赤子のためだからね」
 久美子は、一瞬だけ伯母の顔を眺めた。鬼女よりも凶暴な眼光に射竦められて、あわててうなだれた。
「わかりました……お願いします」
 いやだと言えば折檻だ。あの荒縄束で腹を叩かれたら、絶対に流産する。それよりは、赤ん坊の生命力に賭けて――いや、自分の命を削ってでも、赤ん坊は護ってあげたい。けれど、それは叶わぬ願いだと、母親の本能が久美子に告げていた。
「ごめんね……!」
 伯母の姿が見えなくなるのを待って、久美子は泣き伏した。
「ごめんね。ごめんね。ごめんね……お祖母ちゃんと一緒に待っててね。母さんも、すぐに逝くから」
 そうとでも詫びるよりほかに、久美子に出来ることはなかった。
 ――翌朝。久美子はガラクタの中から見つけた短い鎖を腰に巻いて、鬼伯母が待ち受けている小舟に乗った。伯母は海女褌と素肌に法被という、海女の正装をしていた。憎い妹の産んだ娘を虐めるためなら、晩秋というよりはほとんど真冬の寒さも苦にならないらしい。もっとも、顔がすこし赤いところを見ると、酒でも引っ掛けているのかもしれない。
 伯母は久美子の裸の腰に目を据えて、鬼夜叉の上に不機嫌を重ねた顔になった。
「おや。海女鑑札はどうしたんだい?」
「夜這いの相手ばかりしているうちに、無くしてしまいました。今から探してきましょうか」
 久美子が、平然と答えた。もう、怖いものなんか何もない心境だった。探しに戻れと言われたら、むしろありがたい。
 伯母は、男みたいにチッと舌打ちした。
「しょうがない。わしが海女鑑札を着けてるから、それでいいさ」
 久美子は舫い綱をほどいて、腰まで海水に浸かりながら小舟に乗った。それだけでも、胴震いが止まらない寒さだった。
 久美子は根に向かって、伯母に叱られないくらいの遅さで櫓を漕いだ。定期船が見えるまでに引き揚げるはずだから、根に着くのが遅くなれば、それだけ海に浸かっている時間が短くなる。三時間が二時間五十分に縮まったところで、奇跡が起きるわけでもないだろうけれど。
 ザブンと全身が見ずに浸かった瞬間、心臓に痛みが走った。心臓マヒになってくれたら、赤ちゃんと一緒に死ねる。瞬間、そんんなことまで考えたが――久美子の心臓はそんなにやわではなかった。
 海の中は、意外に暖かかった。というのは錯覚だと、久美子にもわかっている。舟の上では波しぶきに濡れた裸身に風が吹きつけて、どんどん体温を奪われる。風の吹き方で体温を奪われる度合いが違うし、風の強さも常に変わっている。海の中だと、じんわりと全身から満遍なく体温を奪われていくので、そういった変化が無くて、体感に乏しいだけだ。
 どれだけ稼いでもぎりぎりまで潜らされるのはわかっているというのに、面白いように獲物が獲れた。もうひと月からも海女漁が無かったうえに、水温の低下で貝の動きも緩慢になって、岩にしがみつく力も弱まっているせいだ。
 久美子は息が続く限り潜って、できるだけ激しく身体を動かした。浮かび上がっても激しく磯笛を吹いて、息が整うとすぐに潜った。激しい動きが赤ん坊にとって好ましくないというのは地上に限ってのことではないかと、久美子は疑っている。たとえば走れば、着地のショックが子宮までとどくからだ。海の中なら、どれだけ激しく動いても、そんなショックは無いはずだ。そして。動いて身体を暖めることに努めなければ、子宮が痙攣を起こすだろう。
 そういった考えは、医学的知識に基づいたものではない。本能と、伯母への意地と――とにかく何かしていないと赤ちゃんを見殺しにしてしまうという焦りだった。
 そうして。久美子は午前十時まで潜り続け、たとえばハツあたりなら万歳を叫ぶかもしれない収穫を揚げて、久美子は赤ん坊ともども一日を生き延びた。
 二日目も三日目も、母子は生き延びた。伯母の顔が日に日に赤みを増していったのは、狩猟が増えたせいだろう。もし、伯母を海に突き落としたら――ほんとうに心臓マヒを起こすんじゃないだろうか。そうは考えてみたが、考えるだけだった。どんなに憎い相手でも、人を殺すなんて、久美子には絶対に出来なかった。
 そして四日目。
 潜り始めて一時間も経った頃。久美子は下腹部に差し込むような鈍い痛みを感じた。鈍痛は、浮かび上がる前に鋭い痛みに変わっていた。股間を押さえた手が、赤く染まっていた。
「浮かぶのが早過ぎるよ。獲物はあるんだろうね」
「それどころじゃないんです。血が……」
 久美子は手の平をかざして見せた。しかし、返ってきた言葉は、久美子が予想していたとおりのものだった。
「女は血を流すものさ。いいから、海女稼ぎを続けな」
 久美子は、島に来て初めて、怒りの眼差しで伯母を睨みつけた。睨みつけながら磯笛を吹いて。
「鬼!」
 呪詛の言葉を吐いてから沈んでいった。
 しかし、無力な反抗は、伯母の残忍をあおっただけだった。
 つぎに浮上したとき、舟に上がるよう命じられた。
「褌をほどきな」
 一瞬の反抗で気力を使い果たしている久美子は、唯々諾々と褌をほどいて、それを伯母がひったくるにまかせた。
 まっ赤に染まった布の中に、子供の握りこぶしくらいの塊りがあった。塊からは細い突起が四本突き出していた。
 伯母は褌をばさばさっと振るって、その塊りを海中に投げ捨てた。
「あああっ……!」
 久美子は後先を考えず、海に飛び込んだ。死んで母胎を離れた胎児は、生に未練を残すかのように、波間に漂っている。
 久美子はがむしゃらに水を掻いて、『我が子』に追いついた。手の平に掬い上げて。振り返ると、伯母が艫に立って櫓を漕いでいた。久美子を置き去りにして、海岸へ向かっている。
 どうしよう。久美子は途方に暮れた。
 けれど。このまま赤ちゃんと一緒に溺れ死ぬなんて、あまりに口惜しい。ありもしない母の罪を償わされ、伯母にそそのかされた島中のひとたちから迫害され、淫売に落とされ、とうとう胎児まで殺された。
 もしも。殺さないまでも、仕返しに包丁で腹をえぐるくらいはしてやろう――そんなことを考えるくらいなら、とっくに実行している。それが出来ない久美子にとっての、伯母への復讐は――久美子が生き延びることではないだろうか。
 久美子は両手に我が子を包んで、海に潜った。根からはなれた場所に大きな岩を探して、その下にカギノミを使って穴を掘った。何度も浮かび上がって何度も潜って。これなら魚がほじくり出したりしないだろうと納得できるだけ深い穴を掘って、そこに我が子の亡骸を埋めた。
 穴を埋め戻して。そのすぐ横にカギノミを突き刺した。そして、息の続く限り合掌して。腰から鎖をほどいて、穴を取り巻くように安置して。一気に浮上した。
 海岸は波間に隠れてみえないけれど、その向こうの山は見えている。何時間かかるかわからない。冷たい水に体温を奪われて死んでしまうかもしれない。
 でも、絶対に泳ぎ着いてやる。
 久美子は死力と気力を振り絞って泳ぎ始めた。

・流産と新たな種付

 久美子は海岸まで泳ぎ着けなかった。しかし、生き延びた。
 季節外れの海女漁をすると知って、田中ハツも女将の魂胆を見抜いていた。午前中には男が訪れないのを幸いに、船宿に隠れて見守っていたのだった。
 女将が久美子を乗せないで帰ってきたのを見るなり、船溜まりへ駆け付けて。
「これで、おまえんとこの海女子は四人になったよ!」
 女将を海に引きずり落として舟に乗ると、女将が戻ってきた方角へ全力で櫓を漕いで―― 力尽きて溺れる寸前だった久美子を見つけたのだった。
 その日のうちに、ハツは海女鑑札を持って網元の家を訪れた。女将を非難したりはせず、海女を引退する口上を神妙に述べただけだった。
 ハツを敵にまわせば、海女子だけならともかく、男衆の何割かも反目するだろう。それを恐れて、女将も初の長年の働きを労わるしかなかった。
 ハツとしては、久美子への仕打ちを恐れて(女将を舟から引きずり落とした後には)穏便に事を運んだつもりだったが。
 女将の淫湿は、やはり久美子に跳ね返った。
 その日を境に、久美子に対してだけは、コンドームが使われなかった。
「心配するな、孕んだら女将さんが面倒をみてくれるって話だ」
「女の子を産めよ。ちゃんと育てて、英才教育ってやつを施して、娘宿にすまわせるんだとさ」
 久美子は、さらに絶望を重ねるしかなかった。
 伯母は、久美子の子供にまで――たぶん、久美子よりずっと若い時分から、同じことをさせるつもりなのだ。
 それでもなお。久美子は自死を選ばなかった。
 もしかすると。久美子の娘にまで『娼売』をさせたら、苦しむのは伯母ではないかという、突飛な考えが浮かんだからだ。
 そのとき、伯母はとっくに中年を越えて、初老が目の前に迫っている。その目の前で若い娘が奔放淫乱に振る舞っていれば、嫉妬にもだえ苦しむことだろう。それこそが、絶対の弱者ゆえの復讐になるのではないだろうか。




遥かな後日譚


・令和に継がれた命

「次の子は、死産だってことになってるけどね。うん、男の子だった」
 この仕事に就いてまだ三か月目だという少女は、恐ろしい意味を裏に隠しながら、あっけらかんと言ってのけた。
「さいわいに、と言っちゃっていいのかな。そのつぎは女の子で、ずいぶんと英才教育を受けたらしいわ。ペニスの大きさなんて、キャンディーバーとあんまし違わないし。けっこう太いウンチをする女の子だっているでしょ」
 少女は添い寝した男の股間をマッサージしながら、つぎつぎにとんでもないことを語った。
「いったい……何歳で、その……娘宿にはいったんだ?」
「んふふ……ヒ・ミ・ツ」
 少女は身体の位置をずらして、男のキャンディーバーを舐めた。
「ほら、おっきくなった。もっかい、しよ?」
 男の承諾を待たずに馬乗りになって、一気に埋没させた。が、すぐには動かない。
「お二人さんなら、よかったのに。あたしも、お尻は感じちゃうのよ」
 上体を倒して、つながったまま男に抱きついた。
「三代目が生まれた頃には、女将さんもぼけちゃっててね。それと、人権とかなんとか、うるさくなってたでしょ。そうなると、娼売をさせられるんじゃなくて、してる感じになってね。一方で過疎は押し寄せるし、漁業は遠くになるし。ぼちぼちと、女の子が集まり始めて、今の形になってきたの」
 少女が身体を起こして、ゆっくりと腰をくねらせ始めた。
「お客さん、話を聞いてるうちに、どんどん逞しくなってきたじゃない。お客さんもロリコンなのかな。それともサディスト?」
 少女は膝の屈伸も交え始めた。
「ん? あたし、三代目じゃないよ。四代目。それでさ、帳場にすっごいお婆ちゃんがいたでしょ。あの人が、お話してた久美子さんだよ。ん? 今じゃワンポイントリリーフだけど、まだ現役だよ。プレイング・マネージャーってとこかな」
 初代とは違って、悲壮のひと欠片も感じさせずに、少女は奔放なグラインドを始めていた。

 『秘境・海女の宿』は、今日も盛況だった。

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SM_魔女拷問6

 今回の画像は『次号予告』です。
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