Interrupt Report 6:Snipe Ecstacy(脱稿)

Interrupu Report 5:Snipe Ecstasy(承前)→

 強引に突っ走りました。
 脱稿は2020年12月31日ですが、年始年末のご挨拶があったので、本日公開とします。


Hung14.jpg 





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 ふわっと身体が宙に浮いたような感覚が生じて、ジョティは意識を取り戻した。朝焼けの雲が目の前に広がっていた。それが急速に流れて、大きな建物が視界に現われた直後に、ゴンッと軽い衝撃。十字架が倒されたのだと認識した。
 ぶじゃああああ……
 冷水を顔に浴びせられて、ジョティは完全に目を覚ました。
「ぶわっ……げほ、ごぼ……」
 むせながらも、本能的に水をむさぼった。喉の渇きは癒されたが、すぐに息苦しくなった。兵士は水を恵んでくれているのではなく、水責めにしているのだった。もっとも、からかい半分だったのだろう。水流は胸元へ移り、すぐに股間を叩き始める。傷を抉られて、通奏低音となっていた疼きが先鋭な痛みに移調する。
「盛大におもらししてくれたな。クソもたまってるんじゃないのか?」
 放水を止めて、兵士はジョティの鎖をほどきにかかった。
「出すのなら今のうちだぜ」
 ジョティをうつ伏せにして後ろ手錠を掛けた。すこし離れたところで、もうひとりの兵士が銃を保持している。よほどの危険人物だと思われているらしい。
「そら、行ってきな」
 兵士は植込みの一画にある、四角い鉄格子の枠を指差した。排水口だろう。
 ジョティは身を起こして兵士をにらみつけた。
「ほっといてちょうだい」
 銃を持っている兵士が近づいて、ジョティの頭に銃口を突きつけた。
「そうはいかない。今日はオーナメントになってもらう。小●は御愛嬌だが、大を玄関前にひり散らかされちゃ、こっちまでお叱りが来る」
 銃を持つ兵士がジョティの肩を蹴って、四つん這いにさせた。
「出せないってのなら、出させてやるぜ」
 もうひとりがジョティの後ろにまわって、ノズルを肛門に突っ込んだ。
 ぐるるるるる……凄まじい勢いで水流が腸に注がれる。ジョティの腹が妊婦のように膨れた。
「そらよ、行ってきな」
 パシンと尻を叩かれて。しかしジョティは、すぐには動かなかったのだが。ぴゅっと水が噴き出すのを感じて、あわてて括約筋を締めた。いっそ、この場でぶちまけて、こいつらを困らせてやれと思わないでもなかったが、さすがに羞恥が勝った。こんなくだらない意趣返しで余計に痛めつけられるのも割に合わない。
 ジョティは立ち上がろうとしてよろめき、脚に力を入れた。ひと晩じゅうの磔で、筋力が弱っている。よろめきながら歩き始めると、たぷんたぷんと腹の中の水が揺れる。
 排水口に辿りついて、ジョティは兵士たちに正面を向けて腰を落とした。尻を向ければ、排泄の様子をまともに目撃されると考えたのだ。椅子に腰かけている姿勢で、括約筋の力を緩めた。
 ぶじゃあああっ……激しい水音。固形物が通過するのが肛門の感触でわかった。
(くそう……)
 羞恥を圧し殺して気丈に兵士を睨みつける。
 10秒ほどで水音は途絶えたが。びち……ぶちゅちゅ……しばらくは水滴が滴り続けた。
 ホースを持っている兵士が近づいてきて。
「尻をこっちに向けろ」
 逆らっても意味がない。ジョティは立ち上がって後ろ向きになった。
 ぶしゅううううう……
 最大に絞ったノズルから噴出する水流が肛門をえぐった。
 水流が横から前へまわる。元の位置へ戻れという意味なのだろう。ジョティは水流に追われて磔柱の前まで歩いた。
 玄関の両脇で膝立ち磔にされていた2人が拘束を解かれて、そこにジョティがひざまずかされた。柱の後ろで、手首と足首にそれぞれ枷が嵌められた。手錠よりも動かせる範囲が少ない。
 兵士のひとりが、地面に置いていたバスケットから大きな肉団子を取り出した。野菜を混ぜて小麦粉で練り込んだ郷土料理だった。それを、ジョティの目の前の地面に放った。
「食え。一日分の餌だ」
 ジョティは肉団子に落していた視線を上げて、兵士を睨んだ。地面は湿っている。磔にされていた女性が漏らしたままになっている。
 昨日の朝に食べたきりだから、まる一日の絶食だった。今日はこのまま磔にされて、明日からも苛酷な扱いを受けるのだろう。食べて体力を維持して……それで、どうなるのか。まして、他人の小水にまみれた餌を口にするなど断じて拒絶する。
 兵士は嘲笑を浮かべて、腰の拳銃を引き抜いた。ベルトに吊るしている半割りの筒のような物を、遊底の上から銃身にかぶせた。海外に映像が流出する懸念がある場合には使われることもある、暴徒鎮圧用のゴム弾だ。それをジョティの腹に向ける。
「待て。撃つな。食べれば……」
 パアン!
 鈍くて重たい衝撃が腹で爆発した。ジョティは身を折って悶える。
 兵士が2発目の装填にかかった。
(くそ……)
 内心で罵って、ジョティはいっそう上体を深く倒した。柱に腕をつながれているので、口が届かない。足を後ろへ引いて、ほとんど倒れ込むような姿勢で肉団子に顔を寄せた。大きく口を開けて肉団子にかぶりついた。土も口にはいったが、そのまま数回咀嚼しただけで、丸呑みにした。味が薄く生臭みの残ったまるきりの餌だったが、不味いとは感じなかった。それだけ、ジョティの若い肉体は飢えきっていたのだった。
 悔し涙で視界がにじんだ。
 そんなジョティの感情には無関心に、兵士はジョティを膝立ちにさせた。太い鎖で腹と喉を柱に縛りつける。これでジョティは、柱を後ろ手に抱いて股を開いた姿で身動きできなくされた。
「明日の朝まで、いい子にしてるんだぜ」
 朝っぱらから面倒な仕事を押しつけられたもんだとかなんとか――ぼやきながら、兵士はジョティを置き去りにして建物の陰へ消えた。
 ――1時間もすると、もう一体のオーナメントが兵士に連行されて来た。ジョティと同年齢くらいの娘だった。下腹部にはC30635の入墨。数日前のものと思しい数条の鞭痕が乳房に刻まれている。数が少ないのは、軽い懲罰だったのか、嗜虐癖のある来訪客を相手の『業務』だったのか。
 娘は自分から膝立ち磔の姿勢をとった。懲罰が怖くて従順なのではなく、どこか喜んでいるようなところが見て取れた。
 そうかもしれないと、ジョティは思う。身体を動かせないのはつらいけれど、そんなに苦しい姿勢ではない。磔が明日の朝までの24時間だとすれば、すくなくとも今夜は憎いサハディの男に犯されなくてすむのだから。
 兵士が立ち去ると、その娘が話しかけてきた。詰所から見られてもわからなように顔は正面に向けたままで、つぶやき声だった。
「あんた、何者なんだい。シャルミラはXの焼印だけで、あんたを救世主のように崇めちまってるけど」
 シャルミラというのは、ジョティの身代わりに吊るされた少女のことだろう。言われてみれば――ゲリラ組織の中でこそジョティの名前は知れ渡っているが、彼女の顔を知っている者は少ない。まして、あの少女が、自分の正体を知っていたはずがない。
 楽な姿勢で拘束されているせいだろうか。ジョティは明晰な思考を取り戻していた。
 その思考は――すくなくともこの施設においては、末端の兵士までジョティの素性を知っていると告げていた。ならば、この女性を敵のスパイかと疑う必要はない。
「サハディの豚どもからは、飛び切りの危険人物だと思われていることは確かね。たった45人しか殺してはいないけど」
「それだけ殺ってれば、じゅうぶんだよ。きちんと数を把握してるってことは、暗殺とかだね」
「……あなたは、何もしらないほうがいいでしょう。知れば、口封じのために殺されるかもしれませんから」
「ニーシャとおんなじことを言うんだね。まあ、忠告は聞いておくけどさ」
 あっと思った。そうだった。ニーシャとネハのことを忘れていた。
「彼女とも話をしたんですね。どんな様子でしたか?」
「しっ……大声を出しちゃ駄目。こっちも見ないで」
「あ……ごめんなさい」
「あの人ねえ……あたいたちの忠告を聞かなくてね。自分から股を開くなんて、殺されたって嫌だって突っ張って、懲罰室へ入れられた。といっても、懲罰が始まるのはこれから――というか。所長から贔屓客に『活きのいいのが入荷しました』って連絡が行ってからのことだから、今夜か明日かはわからないけどね」
 昨日のサディスチンとの体験があったから、ジョティにも見当がついた。尋問を目的としない、嗜虐者の快楽のための拷問に掛けられるのだろう。
「そこへいくと、一緒に来たネハって人は賢いね。どんなサービスをしたか知らないけど、3人が3人とも満足して帰ったからね。今朝からは1等食だよ」
 収容されている者のあいだにも格差を設けて、団結をさせまいという策略なのだろう。もちろん、そのことでネハを責める気にはなれない。むしろ、ニーシャのほうが馬鹿で無鉄砲だと思う。もっとも。自分にはしおらしく振る舞うチャンスすら与えられなかったけれど、Xの焼印ではなくGの入墨だったとしても……やはり、ニーシャと同じように馬鹿で無鉄砲な真似をしていただろうとは思った。
 それきり密やかな会話は途絶えて。しばらくは静かな朝が続いた。ときおり玄関から泊り客が出てきて、すっかり性欲を満たされているのだろう、両脇の磔なんかには目もくれず、乗って来た車で帰って行く。運転手付きの車が迎えに来たVIPもいた。
 陽が少し高くなってくると、庭に活気が出てくる。胸の悪くなる活気だった。
 40人ほどの女が、ぞろぞろと庭に集まる。全裸で、肌になんらかの傷を負っている者も半数くらいはいるが、手錠とか首輪といった拘束はされていない。玄関に向かって3列横隊で並んだ。しかし、正面に位置する2柱の磔からは目をそらしている。
 短いサイレンが鳴って、全員が同じ姿勢になった。足を軽く開いて両手は腰の後ろで組む――軍隊式の『休め』だった。
 玄関の扉が開いて、5人の軍服が姿を現わす。まん中の人物は、いうまでもなく所長の少佐だが、両端の2人は20代と40代の女性だった。軍服ではなく、首元から足までをすっぽりおおう黒いタイツを着用している。
「前後左右に開け」
 40人が2m間隔に開いた。タイツ姿の女がその前に立つ。
「背伸びと屈伸」
 ホイッスルの音に合わせてタイツ姿が両手を上に突き上げる。40人が、それを真似する。
 両手をぐるんと廻して水平で止めて、膝をいっぱいに屈伸させる。その運動を10回繰り返した。
「左右へのストレッチ」
 腰を落として片脚を曲げ、反対の脚をいっぱいに伸ばす。左右交互に5回ずつ繰り返す。
 マスゲーム、あるいは集団体操である。演技者が全裸であるという一点さえのぞけば、さわやかな朝の健全きわまりない行事かもしれない。
 集団体操のあとは、40人が一列になって庭の内周を駆け足。
 つまりは、収容者を運動不足にさせないための日課なのだろう。
 この40人ばかりが、ここに収容されている全員だとは思えない。白人にしか見えないSA40021の姿が見えなかった。ニーシャもいない。ネハは玄関前を駆け抜けるときに、ちらっとジョティに視線を走らせて、バツが悪そうに顔をそむけた。
 反抗的な者や傷がひどい者は除外されていると考えるべきだった。
 建物のほとんどが収容者に割り当てられているとすれば、管理者たちの居住区画を考慮しても、500人以上を収容できる。しかし、『お客』のための無駄に広くて豪奢で殺風景な部屋がすくなくとも5階建ての1フロアを占めていることを考えれば――収容者の数は最大でも300くらいではないだろうか。
 あるいは。昨日の訪問者の数は200人には達さなかっただろう。それで、ネハは3人を相手にさせられたという。あれやこれやを考えると、ここに収容されている者は100人を超える程度なのではないだろうか。不確かな数字を積み重ねて、ジョティはそんなふうに推測した。
 その一方で。入墨の数字は、通し番号の下4桁が(ジョティの見たかぎりで)最大で3千番台だった。最上位の1桁が所轄区域を示して、これが少なくとも8までは存在しているのだから、生粋のラハディだけで、入墨を施された女性は国全体で1万人以上になるのではないだろうか。とすると――ここと同じような施設が各地にたくさんあるのか、『業務』をさせるにふさわしくないと判定されて、別の処遇を受けているのか。まさか殺されたとは考えたくないけれど……
「駆け足やめえ!」
 号令で、ジョティの思考は中断された。
「全員、速やかに監房へ戻れ」
 40人ほどの全裸の女性がばらばらに、建物の横へと消えていった。
 半時間ちょっとのグロテスクな(見る者によっては卑猥で嗜虐的な)賑わいが終わると、庭には柔らかな朝の陽光が降り注ぐばかりとなった。
 午前中は施設のメンテナンスに割り当てられているのか、収容されている女性が雑役に駆り立てられている姿も散見された。庭を熊手のような単純な道具で清掃している者たち、命綱一本で屋上から吊り下げられて外壁をブラシでこすっている者たち。軍用トラックが到着すると、荷運びに従事する者たちもいる。全員が下腹部に入墨のある全裸の――ここに収容されているラハディ族の女性だった。彼女たちの顔に、労働の悦びは無い。しかし、差し迫った恐怖も感じていない。ひたすらの諦念だけが、そこにあった。
 1台の護送車が来て、2人の娘が兵士に連れられて建物へ引き込まれた。新たな収容者かもしれない。断定できないのは、2人ともに普通の格好つまり衣服を着ていたからだ。
 正午をまわると、だんだんとゲートの開閉が増えてくる。マイクロバスや兵員輸送トラックで乗り込んでくる大量の若者。この国ではステータスシンボルである乗用車で乗り付ける民間人と思しき男ども。夕暮れが近づくと、運転手付きのリムジンや将官旗をはためかせた小型軍用車両がちらほらと混ざる。
 たいていの男は玄関を入る前に、オーナメントにちょっかいを掛けてくる。
 玄関をはさんでジョティの反対側に飾り付けられているC30635の若い娘は、乳房を握りつぶされるとか股間を靴先でつつかれるとか、(ここの基準では)ごく軽い愛撫を受けるくらいのものだったが――X10004の焼印を持つジョティへの扱いは、まったく異なっていた。XはG(ゲリラ)よりも凶悪な人物であることを意味している。そういった重罪人には、当然の報いを受けさせるべきだった。
 乳房をサッカーボールのように蹴り上げる。胃液を吐きこぼすまで腹を蹴りつける。足を高く上げて靴底で顔を踏みにじる。わざわざ煙草を吸って、まだ傷も生々しい股間でねじ消す者もいた。
 しかしついに、ジョティは悲鳴をあげることなく暴虐を耐え抜いた。泣き叫べば、あるいはそれ以上の仕打ちを(つぎの一団が訪れるまでは)免れていたかもしれない。それとも、いっそうの嗜虐を誘っただろうか。どちらにしても、同胞からは同情されると同時に失望もされていただろう。いや、それ以上に――ジョティ自身が、サハディの豚どもに屈服したという自己嫌悪に陥っていただろう。
 日が暮れる頃には、ジョティの全身は痣まみれ泥まみれになり、切れた口角から滴る血と鼻血とで顔は赤く染まっていた。
 これでは、数週間後には始まるはずの裁判まで容疑者を生き長らえさせることも難しいと判断されたのだろう。3日目には横木の多い十字架への大の字磔に変更された。足を乗せる台が付け加えられたので、身体への負担もぐんと減った。高い位置からの放水は羞恥のきわみではあったが。
「これだけ派手なシャワーなら、むしろ跡始末に手が掛からなくていいやな」
 たまたま放水を目撃した衛兵がからかったように――切り刻まれて癒着しかけた小淫唇のせいで、小水は放物線を描くこともなくスプレー状に撒き散らされたのだった。
 4日目は早朝にいったん磔から解放されて、身体をほぐすための運動を強いられた。最初は立てなかったので、四つん這いで庭を一周。つぎに、呼び出された2人の収容者に両肩を担がれて一周。最後は自分の足で一周。銃剣とベルトで追い回されたので、尻には浅い刺し傷、背中には無数の鞭痕が新たに刻まれた。そして、ふたたび大の字磔。
 この2日間で、いっそうの残虐に耐えられる程度には回復したとみなされて、5日目には縛り首に掛けられた。Γ形の柱から吊るされた太い綱で首を括られて、50cm間隔に立てられたレンガの上に立たされた。レンガを踏み外したり倒したりすると宙吊りになる。両手は拘束されていないので、綱をつかんで身体を支えれば窒息は免れる。
 レンガの上に立ち続けるだけでも、むしろ(踏み台付きの)大の字磔にされるよりもつらいのだが――訪問客の中には、面白がってレンガを蹴飛ばす者もいた。そうなると、両腕だけが命綱となる。ゲリラとしての訓練でじゅうぶんに基礎体力を養っているジョティだが、連日の磔と少ない食事とで体力は弱っている。10分としないうちに体重を支えられなくなって、じわじわと首を絞められる。片手ずつ力を抜いてしのごうとしたが、首が締まってくると頸動脈が圧迫されて、窒息以前に意識が薄れかける。
 失神すれば、見張っている衛兵がすぐに助けて――レンガの上に立たせてはくれるが、都度、死の恐怖に曝される。
 さいわいに首吊りは夜になると赦されたが、片足だけの逆さ吊りにされた。といっても、やはり両手は自由で上体を支えることもできたので、翌朝までなんとか生き延びることもできた。
 6日目は、白人にちかい少女がされていたのと同じように、2本の柱の間に開脚磔にされて――1本の棒ではなく2本を、前後の穴に串刺しにされた。
 手足につながれた鎖はむしろ弛み気味で、股間を貫く2本の棒で身体を支えられている、心身ともに衰弱しきった少女を甚振る訪問客は、滅多にいなかった。とはいえ、いることは居たのだが。乳房には、さらに十数個の煙草の焦げ跡が追加され、多重の花弁のように変形した小淫唇や膣を拡張する棒杭に押し出された淫核も焼け焦げで無惨に彩られた。
 しかし、哀れな被虐者あるいは凶悪な大量殺人者への懲罰は、このあたりがピークとなった。
 8日目の昼前。Π字形の磔柱に手足をひと括りにされてV字形に吊るされているジョティの目の前で、30人ほどの女たちが兵員輸送車に乗せられて、いずことも知れぬ彼方へと連れ去られた。
 ジョティは担架に乗せられて建物の中へ運ばれた。医務室だか拷問部屋だか定かでない部屋で――傷の手当てを施されたのだから、やはり医務室なのだろう。その部屋の片隅にある木の床板に薄汚れたシーツを敷いただけのベッドで(傷口の化膿を防ぐためだろう)朝晩に裏表をひっくり返されながら、大の字磔の形で4日間を拘束されて過ごした。
 その間の栄養補給は点滴と流動食だった。流動食はスプーンや吸い飲みで与えられるのではない。誤嚥性肺炎を避けるために食道まで太いパイプを突っ込まれて、一気に流し込まれたのだった。そして排泄は、カテーテルによる吸引で管理された。
 ジョティにとっては、どんなに残酷な磔よりも恥辱の4日間だった。

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 中盤までネチネチと責めシーンを連ねて。物語の収束は、最終章でまとめて書き抜けました。
 200枚ちかくになって、『短編』ではなくなりましたが。


 さて。お次は『敗残姫牢虐譚』に着手です。100枚を予定。これくらい、1週間で書いてしまいたいものですが、さて?

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