Progress Report 2:性少年包弄記(怨辱編)

 着々と執筆中。ということにしておきます。反省点などは、次回に。
 しかし。「悦辱編」はDサイトで腐女子向けBLとして登録しましたが。今回は、どうでしょうか。ヒロイン(少年)が責められるシーンはSMではなく、ただの虐待です。そういう趣旨で書いたのですから当然ですが。


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6.恐怖の総括反省会

 3日目になると、だんだん要領も分かってきた。
 ビンタや得物(竹刀とか折れたオール)での尻たたきが日常茶飯になっているこの世界では、自分の考えなんか持たないで、教官の命令にも先輩の指図にも「ハイッ」と従っていれば、そんなに痛い目には合わずに済む。教官の命令と先輩の指図とが相反したときは、告げ口なんかせずに、先輩から気合を入れてもらうか仕付けてもらうしかない。
 とくに僕は、翔子さんと共に教官から目の敵にされているから、生き延びることを第一目標にするくらいの心構えでいなければならないと、自分に言い聞かせた。
 だけど、僕と翔子さんよりももっと虐められている生徒がいた。それが分かったのは、4日目。日曜日の総括反省会のときだった。
 総括反省会では、生徒が自己申告するのではなく、エンマ帳を基にして(たぶん、気まぐれや主観も交えて)小塚校長が、1週間の成績を言い渡す。
 男子は2名、女子は1名の成績上位者は、成績下位者の食事を半分徴発する権利を与えられる。男女とも最下位者は、フンドシをさらして1週間を過ごさなければならない。これだけでも人権無視の虐待だけど、食事や服装より、もっとひどい処遇が待っている――というのを、総括反省会のときに知った。

 男女に分かれて正座している21人の生徒と、後ろに2人と左右に1人ずつたっている教官。全員がそろって5分ほどしてから、校長と下村教官が教室に入ってきた。
 校長は、校舎の横に建てられたプレハブに住んでいる。プレハブの屋根にはテレビのアンテナも立っている。電話も、ここにしかない。そして、一室が下村教官に割り当てられている。その一室に、男性教官のと同じベッドが置かれているのか、別の部屋にダブルベッドがあるのかは、教官も含めて誰も知らない。
 ふたりは並んでぼくたちの前に立って。小塚校長がわざとらしくせき払いをしてから、『判決』を言い渡す。
「薫は3日分だけでも、他の誰よりも減点が多いし加点はゼロだから最下位確定だが、初回なので特別に番外としてやる」
 女子6人の顔が険しくなった。そしてなぜか、男子の大半がうれしそうにしている。
「しかし、無罪放免ではないぞ。おまえは毎晩、自主練習を女子に手伝ってもらっているのに、なんの返礼もしておらんな」
 自主練習というのは、腹筋運動と腕立て伏せのことだろう。手伝ってもらうどころか、オモチャにされて虐めらている。でも、腹筋は100回を50回、腕立て伏せは100枚を10回にまけてもらっているから、やっぱりお礼はしないと駄目なのかな。
「はいっ。忘れていました。これまでの分も含めて、ちゃんとお礼をします」
「どうやって返礼するつもりだ。『男の子のお願い』など認めんぞ」
 男女双方から忍び笑いが漏れた。
「はいっ。女子みんなと相談します」
「つまり、女の言いなりになるということか?」
 一本道の追及が、わだかまった感じを受けた。でも、何も答えないのがいちばん印象を悪くする。
「はい。言いなりではありませんが、できるだけ希望に沿えるように努力します」
「せいぜい女の機嫌を取っておいて、ここぞという場面ではガツンと決める。それが男だ。おまえも、すこしは男らしくなってきたかな」
「はいっ。ありがとうございます」
 なんだか、台風の進路がそれたような気分――になるのは、早すぎた。
「それに免じて、罰直は軽いものにしてやる。昼飯抜きと、午後から鉄棒懸垂1時間だ」
「はいっ、ありがとうございます」
 1時間連続で懸垂はできないから、竹刀でたたかれたりはするだろうけど、運動部のシゴキと比べても、そんなに無茶苦茶じゃないと思う。
「薫が番外となると――最下位は、僅差で寿美香だ」
 男子が、またざわめいた。今度のざわめきは陽気な感じ。
「友美は5位だ。せっかく最下位を免れたのだから、気を抜かずに精進しろ」
「はい、ありがとうございます」
 寿美香さんは、うつむいて床をにらみつけている。
「成績最上位は、京子と綾子の争いになったが、綾子の返り咲きだ」
「ありがとうございます」
 小塚校長が、エンマ帳をめくった。
「男子の成績最下位は、情状酌量の余地無く翔子だ」
 翔子さんも無言。
「先々週もその前も最下位だったな。パイパンくらいでは済まされんぞ。追加の罰として、来週はフンドシの着用も認めない」
「待ってください」
 声をあげたのは、翔子さんではなく拓馬さんだった。
「そんなルールは、無かったはずです」
「あたりまえだ。たった今、決めた」
「それは、おかしいです。後で決めた罰を前の罪に適用するのは、不遡及の原則に反しています」
「なにい……!」
 校長の目が釣り上がった。
「小賢しい理屈を言うな。東京裁判を見ろ。ジャンケン後出しのごとき『平和に対する罪』だの『人道に対する罪』だので、何人もが死刑にされて、それを独立後の日本も受け容れているではないか」
「それは違います。国際法上の明文規定はありませんでしたが、概念としては……」
「黙れ。きさまのようなアカが日本を亡ぼすのだ。ホモやレズより、よほど始末が悪い」
「僕は共産主義者じゃありません。むしろ、保守本流に近いと自分では……」
「親の金を何百万も盗んだやつが、したり顔をするんじゃない。国に逆らうやつ、ここでワシに逆らうやつは、みなアカだ」
 難しい論争だけど、拓馬さんの正論を校長が『力』でねじ伏せようとしているとしか聞こえない。だけど、拓馬さんて親の金を盗むような人だったのか。
 もうひとつ、疑問があった。拓馬さんは、僕がフンドシを取り上げられたときも、その場にいた。でも、不遡及とかの指摘はしなかった。僕が新入生で面識がなかったからだとしたら、この人の正義感も薄っぺらい。それとも、拓馬さんにとって翔子さんは特別な存在なのかな。それならなっとくするしかないけど。
 そんなことをちらっと考えているうちにも。
「きさまの根性を、今度こそたたき直してやる。厳重反省を命じる」
 校長が議論をぶった切って『判決』を言い渡した。ぎくっと凍りついたのは、生徒ではなくて教官たちだった。
「校長。季節が季節ですから……」
「今夜は冷え込むと、天気予報が言っています」
「だからこそ、厳重な反省が意味を持つ」
 校長は教官たちの反対意見に取り合わない。
「いや、こいつには真冬の厳重反省でも生ぬるいくらいです」
 山口教官だけが、校長に賛意を示した。
「自分も厳重反省のおかげで、ひと晩で生まれ変われました」
 この人も、かつてはスクールの生徒だったんだと、初めて知った。生まれ変わってこんな人間になるのなら、僕は『矯正』なんかされたくない。
 山口教官の賛成もあったし、そもそもスクールの運営は多数決ではなく『力が正義』で『目上が正義』だった。どんな罰かは知らないけれど、拓馬さんは厳重反省に決まりかけて……
「鈴永さんは、私をかばおうとして言い過ぎただけです。赦してあげてください」
 翔子さんが手を挙げて、名指しする前に立ち上がって発言した。
 校長が奇妙な目つきで翔子さんを見つめた。
「おまえが男をかばうとはな。すこしは女の自覚が芽生えたか。それとも、拓馬に感化されてアカに染まったか」
 アカというのは共産主義のことだけど。戦時中は国策に反する人間は主義主張に関係なくアカ呼ばわりされて、特高警察に捕まって拷問されていたと聞いたことがある。
 翔子さんを見つめる校長の目に、残酷な色が浮かんだ。サディストたちの目を見てきた僕だけにしか分からない色だと思う。だけど、その色が絶対零度の冷たさを伴なっている。サディストたちの残酷の色は、炎が吹き出すほどに熱いのだけれど。
「よかろう。おまえにも厳重反省をさせてやる」
「校長。深夜の気温は氷点下に達します。せめて、昼間にしてやるべきだと思います」
 林副校長は、気温ばかりを気にしている。
「ふたり抱き合わせで処罰してやれば、互いの肌で温め合う。それで翔子が女に目覚めれば、一石二鳥だ」
 林副校長も、それ以上の反対はしなかった。
「ふたりへの処罰は、規則通り午後6時から始める。本題に戻るぞ」
 校長が、男子の成績上位者2名を発表した。柴野淳一さんと河野寛太くんだった。男子は下位者が拓馬さんと翔子さんでほぼ固定していて、上位者は毎週入れ替わっているらしい。
「これで、今週の講評を終える。打ち上げの準備にかかれ」
 拓馬さんと翔子さんは全裸にされて、教壇に並んで膝の裏に竹刀を挟んで開脚正座をさせられた。動けなくするために、右手首と左足首、左手首と右足首に手錠を掛けられた。股間までさらし物にされる恥辱と。このままひと晩放置されるのだとしたら、外気温が氷点下になるというから、けっこう厳しい罰だ。
 僕がふたりに気を取られているうちに、教室の隅に重ねられていたマットが引き出された。寿美香さんが全裸になって、マットの上であお向けになった。男子の成績上位者2人(と、拓馬さんと翔子さん)を除く生徒全員が、寿美香さんを囲んで三角座り。並び順はいつもと違って、男子の間に女子がひとりずつ配置された。僕の両側は男子だから、やっぱり僕は女子扱い。
「よし、淳一からかかれ」
 輪の外にいた淳一さんも全裸になった。みんなに見られていても、ペニスは完全に勃起している。
「お久しぶり、寿美香の姉御」
「うざい。やること、とっととやりなさいよ」
「こら。いくら元売春婦とはいえ、もすこしは羞じらう風情を見せなさい」
 下村教官の言葉に驚いてたら、寿美香さんの返事に二度びっくりした。
「売春じゃないです。愛人です。契約した人としか、セックスはしないです」
「同じことよ。世間様に威張れることじゃないでしょ」
「あんたなんか、うちのクラブじゃ不採用なんだから」
「なんですって……」
「まあまあ。まともな結婚を諦めた娘には、これもひとつの生き方でしょうから。日陰の花も、また可愛いからずや、です」
 林副校長が取りなした(の、かな?)。
 下村教官がそっぽを向いて。マットの上では、とっととやることが始まった。
 あお向けに寝ている寿美香さんの右側に淳一さんがひざまずいて、両手で乳房をもむ。もぎゅもぎゅとこねくっていると表現したほうが、実態に近い。マゾ女性なら、苦痛を訴えて嫌がりながら悦ぶだろうけど、ノーマル(これまでの印象だと、寿美香さんはサド寄りに思う)な女性には、どうかな。乳首もお義理に転がして、右手はすぐに股間へ向かった。
 中指を折り曲げて、淫裂をうがつ。最初は浅く、指先で円を描きながら、徐々に深く挿入していく。乾いている泉を強引に掘り進んでいるような印象を受けた。
 淳一さんが指を抜くと、寿美香さんが脚を開いて膝を立てた。男を受け挿れる体勢だけど。ほんとに準備できてるのかなと、僕が心配することじゃないけど。
 女の人は、寿美香さんよりずっと年上(だと思う)のアヤネさんしか知らないけど。アヤネさんがオチンポ様を受け挿れるときのとろけた顔と違って、寿美香さんは醒め切っている。
 淳一さんは、そんなことまで考えていないんだろう。小袋を千切ってコンドームを取り出して、あたふたと装着して。寿美香さんに、のしかかった。
 寿美香さんが醒めた表情のまま、ちょっと腰をひねって、ペニスの挿入を助けた。とっとと済まそうって魂胆が見え見えの仕種だった。
 淳一さんも、がつがつと腰を振って――掛け時計の秒針が3周しないうちに終わってしまった。セックスを愉しむとか女を責めるとかじゃなくて、ひたすら一直線に射精するだけの行為だった。オナニーだって、逝く寸前で我慢して快感を長引かせるとか工夫するんだから、オナニー以下だ。
 教官や仲間に見物されて羞ずかしいから急いだのかな。まさか、セックスの目的は子作りなのだから、快楽を求めるのは不道徳だなんて考えてるわけじゃないだろう。それなら、コンドームなんか使わないはずだ。
 小塚校長は打ち上げとか言ってたし、男子の成績上位者と女子のビリとの組み合わせだから、ご褒美と罰の意味合いもあるんだろう。とすると、淳一さんは御馳走をガツガツ貪ったようなものかな。
 そんな疑問を考えているうちに、寛太くんが寿美香さんに挿入した。コンドームを使うと、挿入される側の後始末を省けるから、効率的だよね。でも、僕が映画館で何人も相手をさせられたのと違って、たったふたり。10年前の交通標語じゃないけど。「狭い日本、そんなに急いでどこへ行く」だよ。
 連れて来られた日にあった、翔子さんへの『特別補習』で誰もズボンの前を膨らませていなかったのを思い出して、みんなの様子を観察してみると。たしかに、教官たちは平然としている。きっと、六尺フンドシの下でも勃起していない。でも、男子生徒のほうは。さり気なく股間を押さえてたり、正座している脚をもぞもずと揺すったり。こっちのほうが正常な反応だと思う。
 ちなみに(翔子さんを除く)女子は。羞ずかしそうにうつむいているのは由紀恵さんと百合さんだけで。あとの3人は、真剣かつ熱心に見学してた。友美さんは、男子以上にお尻をもじもじしてた。
 僕がそんなことを考えているあいだに、寛太くんは――終わったりしなかった。正常位でいきなり挿入して、浜辺で翔子さんを犯したときと同じくらいに激しく荒腰を使ったけれど、30秒ほどでひと休みした。身体を起こして、両手で乳房をもみ始めた。淳一さんと同じように、女性に快感を与えることなんか考えないで、わしづかみにしてこねくっている。
 痛いに決まってるけど、寿美香さんは天井を見上げて無表情。愛人契約とか言ってたから、女は男の欲望のはけ口だと割り切っているんだろうか。
 寛太くんは30秒から1分くらい荒腰を使って、射精しそうになるとひと休みして乳房を虐める。ワンパターンの繰り返しを何度か続けて、自分なりに満足したんだろう。始めてから7分ちょっとで射精した。
 これで、総括反省会は終わりになった。

 昼食時間は、食堂にしている教室で教壇に上がって正座。みんながおいしそうに(実際にはかなり不味いけど、空腹は最高の調味料だ)食べているのを見せつけられるのは、匂いまで漂ってくるから、ちょっとつらかった。
 食事が終ると、僕への罰直。全員が校庭に出て、処罰を見学させられる。
 廃校でも、鉄棒やブランコやウンテイは、そんなにさび付いていない。この3日間では誰も使っていなかったけれど……もしかして、罰直用の責め具になっているのかなと、不吉な想像をしてしまった。不吉な想像は、だいたい当たってしまうんだよな。
 またしても、ワンピースを脱がされた。つまり全裸。
 鉄棒の下に立つと、投げ縄みたいにした輪を首に巻かれた。その縄が鉄棒に掛けられて。
「懸垂、始め。身体を引き上げて、そこで保持しろ」
 首に掛けられた縄の端が引っ張られて、浅いU字形を描いた。そこで、縄が鉄棒に巻きつけられた。
「1時間、懸垂を続けろ。死にたくなったら、腕を伸ばしてもいいぞ」
 縛り首だ。ほんとうに死んじゃう。
 解散の号令が掛かって、全員が三々五々散っていった。教官も、誰ひとり監視に残ってくれなかった。
 首を吊ると、窒息死する前に頸動脈の血流が途絶えて脳死する。速やかに苦痛無く死ぬから、絞首刑は残虐な刑罰には当たらないって判決が最高裁で出されたというのを新聞で読んだ記憶がある。
 速やかにというのが、大問題だ。もし僕が鉄棒から手を放したら――すぐに誰かが気づいて救けに駆けつけてくれても間に合わないかもしれない。1時間も腕を曲げて体重を支えていられるとは思えない。こんな所で、こんな惨めな姿で、僕は死ななければならないんだろうか。
 悲しみよりも怒りが込み上げてきた。小塚をはじめとする教官ども、僕の『処刑』を黙って見物していた生徒たち――僕をこんな所へ放り込んだパパ。僕が死んだら怨霊になって、みんな呪い殺してやる。
 なんて、信じてもいない死後の世界のことを考えてもしょうがない。死んでたまるもんか。1時間、耐えきってやる!
 ……………………
 ………………
 …………
 ……
 校舎の掛け時計は、午後1時35分。懸垂を始めて、やっと15分。腕がしびれてきた。自然と腕が伸びて――首吊りの縄がぴんと張って、投げ縄の結び目が喉に食い込んでくる。息が苦しい。けれど、意識はしっかりしている。
 頸動脈が圧迫される前に、結び目で喉をつぶして窒息するように仕組まれてる。ということは……首吊り状態になるのを見届けてから救けに来てくれて、それで間に合うのかもしれない。もちろん、命を張って実験するつもりはない。でも……。
 最後の力を振り絞って身体を引き上げて、大急ぎで深呼吸を繰り返してから。腕の力を緩めてみた。だんだん喉が圧迫されて。縄が体重の一部を支えてくれるから、腕が楽になった。そうやって腕を休めておいて……目の前が暗くなってきたので、渾身の力で身体を引き上げる。すうっと視界が明るくなった。
 また深呼吸を繰り返して、腕の力を緩めていって。窒息死する前に身体を引き上げる。
 命がけの綱渡りだけど、すこしだけ希望が見えてきた。
 ……………………
 ………………
 …………
 ……
 それでも、20分が限度だった。視界が暗くなって、午後1時55分を指している掛け時計だけがぼんやり見えるだけになった。腕に力を入れているつもりだけど、喉元に食い込む結び目の圧迫がすこしも緩まない。息が出来ない……
 がくんと、背中を重たい衝撃が貫いた。
「ふうっ……」
 息が出来た。と同時に、視界が徐々に明るくなってきた。
 ばしんばしんとビンタを張られた。痛い。けれど、生きているから痛みを感じる。
「わずか1時間の懸垂も出来んのか。毎晩の腕立て伏せをごまかすから、こういうことになる。今夜からは、ちゃんと100回やっておけ」
「……はい。ちゃんとやります」
 まだ意識がぼんやりしてるのに、条件反射で返事をしてしまった。わずか3日で、ずいぶんと染まってしまった。
 そして、これも染まった結果だろうか。教官への怒りが薄れて、救けていただいたという感謝の気持ちすら芽生えている。SMプレイでどんな無茶をされても、実際には安全を確保してくれているという信頼にも、ちょっと似ていた。
 懸垂をしていた時間は40分にも満たなかったけれど、残りをやれとは言われなかった。これもうれしかった。感謝した。次はクリアしてみせるなんて、ちょびっとだけど思ったりして。僕って、意外と簡単に『矯正』されてしまうのかな。
 というのは、命を拾った(というのが実感)直後の気迷いにしか過ぎなかった。
 午後5時から始まった『厳重反省』で、僕はここの恐ろしさを再認識させられた。

 竹刀正座で足がしびれてるふたりは、拓馬さんが山口教官と川上教官、翔子さんは男子生徒の高草壮太さんと元田肇さんに両脇を抱えられて、校庭の真ん中に引きずり出された。
 体が密着するほど接近して向かい合わせ。僕たちは男女が入り混じった並び順でふたりを囲んだ。
「せっかく翔子が女に目覚めかけていることでもありますし、番(つが)わせてやっては如何でしょうか」
「それはいい。身体の内側からも暖めてやれますな」
 大田原教官の提案に林副校長が賛成して、小塚校長もうなずいた。
「拓馬。その姿勢で翔子とセックスをしろ」
 この施設、完全に狂っている。そんな命令をする教官も、平然と見学している生徒たちも。
「出来ません」
 きっぱりと拓馬さんが断わった。その意志を表わして、ペニスは(表現としては矛盾しているけど)力強くうなだれている。だけど、本人の意志なんか無視されるのが、このスクール。
 百合さんが名指しされて、ふたりの横にしゃがみ込んだ。
「ごめんなさい」
 小さい声で拓馬さんに謝ってから、両手を使ってペニスをしごき始めた。なかなか勃起しない。百合さんの後ろで、小塚校長が竹刀をぱしんぱしんと手の平に打ちつけた。びくっと身をすくめて――百合さんはフェラチオを始めた。
「くそ……翔子さん、ごめん。百合さんまで罰を受けさせたくない」
 百合さんのフェラテクは拙かったけれど、拓馬さんの意志がくじけたんだろう。挿入可能なまで怒張した。でも拓馬さんは、垂らした両手を握りしめて突っ立ったまま。
 翔子さんは両手で股間を隠して、やっぱり無言の拒絶。
「壮太、肇。拓馬を押さえておけ。山口教官と川上教官は、翔子を手伝ってやりなさい」
 拓馬さんはふたりに両側から肩と腰をつかまれて、身動きできなくされた。
 翔子さんは校庭へ引きずり出されたときと同じ形で、30センチほど持ち上げられた。
 下村教官がペニスを握って角度を調節したところへ、翔子さんが下ろされていった。たぶん翔子さんは乾いていただろうけど、唾でぬらされたペニスは、簡単に翔子さんを貫いた。a
「しまった。コンドームを忘れていました」
「そのままで構わん。妊娠すれば、翔子も母性に目覚めるだろう」
 小塚校長がとんでもなくないことを言うのを、僕は聞いた覚えがない。こんな虐待を繰り返して、これまで訴えられたことがないんだろうか。それとも、この虐待を当然の仕付けと思うようになるまで、僕たちは『矯正』されていくんだろうか。
 拓馬さんと翔子さんは、立位でセックスしたまま、互いに抱き合う形にされて、縄でぐるぐる巻きにされてしまった。拓馬さんのほうが背が高いので、足を開かせて性器の高さを合わせている。その足の間にも縄を通して、ふたりの腰も縛り合わされた。
「これでは、水を掛けられても結合したままですね」
 犬の交尾じゃあるまいし。
「試してみよう。薫、裏から水をくんでこい。バケツに2杯だ」
 突然に言いつけられて。寒空に全裸で立たされているだけでも、厳しい責めなのに。水を掛けられたら凍え死ぬんじゃないかと――それでも、とぼとぼと裏庭へ向かった。
「チンタラするな。駆け足!」
 しかりつけられて、駆け出す。物置小屋からバケツを取り出して、貯水槽から水をくんだ。天びん棒を使おうかと思ったけど、それでふたりが殴られたら可哀そうだから、両手に30リットルずつ持って運んだ。
「よし、では試してみよう」
 横幅だけでなく背丈もプロレスラー並みの山口教官が、ふたりの頭上からバケツの水を浴びせた。
 ふたりとも目を固くつむり歯を食い縛って、無言で耐えた。
 もうひとつのバケツは、ふたりの足元に置かれた。乾いてから、また掛けるんだろう。
「よし。明日の朝まで、たっぷりと反省しろ。反省できなければ、死んでも構わんぞ。アカもレズも、社会の害毒だ。おまえらが居なくなれば、それだけ日本が良くなるというものだ」
 まさか、ほんとうに殺したりはしないと――僕は、まだ甘っちょろいことを考えていた。
 それよりも、僕はふたりが生理的欲求をどうするのだろうと、そちらが気にかかっていた。こんなに寒ければ、とても朝まで我慢できない。拓馬さんは引っかけられるだけで済むけど、翔子さんは膣内にされることになる。
 ものすごい屈辱だろうけど、全裸に水を浴びせられて真冬の屋外に放置されることに比べれば、たいしたことじゃない――と思うのは、僕が戸坂先生のオチンポ様から直飲みをした経験があるからだろうか。もちろん、僕のSMプレイでの経験と、ここで行なわれていることは……似ている部分もあるけど、本質的にはまったく別物だ。どこが違うのかうまく説明できないけど、直感で確信している。
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怨辱FC2

 さて。現在の(フルタイム)勤務シフトは変則週休2日というか、月休8日。来月からは月休10日ですが。
 25日は休日なので、この日に脱稿するでしょう。もしかしたら(現在のシフトだと勤務中も1時間半くらい、こっそり書けるので)少し早まるかもです。
 で、校訂とかアレコレして、3月末までに各サイトに登録申請のスケジュール。
 気分転換に『宿題を忘れたらお尻たたき、水着を忘れたら裸で泳ぐと、HRの多数決で決めました。』を少し進めて。
 それからPIXIVリクエストに取り掛かるとしましょう。


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