転舵!
またしてもAMAZONから来ました。
『寒中座禅(転がし)修行』もコンテンツ違反だそうです。
ついに、出版機能をブロックされました。
もう、やってられません。
KINDLEから撤退します。実入りは70%ダウンしますが、年額数十万円のために魂を売り渡すつもりはありません。
今後、どうなるかわかりませんが、少なくとも新規の出版はしません。
他作家の作品を見ても、「確認中」とかいうのもありました。
規制を厳しくしているようです。
というわけで、ブログのリンクもAMAZON以外に貼り替えます。
まあ、2年ほどいい夢を見させてもらったとでも考えましょう。

しかし、まあ。KINDLE撤退となると。
KINDLEだけで出していた『ミスリル・サーガ』と『槍姫千本突き』が各サイトで配信できます。
月刊で2か月分の余裕が出来ます。
ただいま、ブログの本棚を大改装中。これで盗られた時間を取り返してオツリがきます。
とはいえ。登録済みのKDPセレクトが生き残れば、あまり大声で悪口を言うのは(まだ)控えておきましょう。
筆者と同傾向の作家さんが、やっぱりKDPセレクトと他サイトを掛け持ちしてますが、楽天koboには出品してなかったんですね。何故かなと思っていたが、どうもKINDLEは楽天をライバル視してチェックするが、同人系サイトは見ていないのかも。タイトルでYagoole検索すれば、全部出てくるのに。
筆者は、ここのところブロック&再提出とか繰り返していたので、目をつけられたかな?
とすると、筆者も消費税10%の犠牲者です。
これまでの¥300を¥330に便乗値上げしようとした欲の皮がいちばん悪いのかもしれませんが、それはスルーする。
『寒中座禅(転がし)修行』もコンテンツ違反だそうです。
ついに、出版機能をブロックされました。
もう、やってられません。
KINDLEから撤退します。実入りは70%ダウンしますが、年額数十万円のために魂を売り渡すつもりはありません。
今後、どうなるかわかりませんが、少なくとも新規の出版はしません。
他作家の作品を見ても、「確認中」とかいうのもありました。
規制を厳しくしているようです。
というわけで、ブログのリンクもAMAZON以外に貼り替えます。
まあ、2年ほどいい夢を見させてもらったとでも考えましょう。

しかし、まあ。KINDLE撤退となると。
KINDLEだけで出していた『ミスリル・サーガ』と『槍姫千本突き』が各サイトで配信できます。
月刊で2か月分の余裕が出来ます。
ただいま、ブログの本棚を大改装中。これで盗られた時間を取り返してオツリがきます。
とはいえ。登録済みのKDPセレクトが生き残れば、あまり大声で悪口を言うのは(まだ)控えておきましょう。
筆者と同傾向の作家さんが、やっぱりKDPセレクトと他サイトを掛け持ちしてますが、楽天koboには出品してなかったんですね。何故かなと思っていたが、どうもKINDLEは楽天をライバル視してチェックするが、同人系サイトは見ていないのかも。タイトルでYagoole検索すれば、全部出てくるのに。
筆者は、ここのところブロック&再提出とか繰り返していたので、目をつけられたかな?
とすると、筆者も消費税10%の犠牲者です。
これまでの¥300を¥330に便乗値上げしようとした欲の皮がいちばん悪いのかもしれませんが、それはスルーする。
メモ公開:37 年頃の少年少女の心理
・dedicated to Stop Hibari-kun いや、ジルベールか?
僕ね、あの人の5年前の写真、見ちゃったんだ。
今の僕より、ずっと可愛くて華奢で、女の子ぽくて。
僕……18になったら、今のあの人みたくなるのかな?
そりゃ、すっごいカッコいいよ。男っぽいけど、ちっともむさくるしくなくて。
あの人に抱き締められたら……も、それだけでナニされたっていいって。
イラマだってアナルだってゴックンだって……聖水だって飲んじゃう。
でも、やなんだ!
今のあの人みたくなんか、僕、なりたくない!
ずっと、ずっと……男の娘でいたいんだ。
・気持ち悪い(風邪)痛い(怪我)は、自分ではどうにもできないけれど、気持ちいいのは自分でコントロールできる。
オナニーを覚えて、しかしSEX経験のない少女。
ヒロインの心理描写が弱いとは、複数の編集者に言われています。
現実世界でも、筆者は他人の心理に疎いようです。
二つ目の勤務先で、まあ、幹部会議みたいのがあって。
ウォン安時代に韓国で生産させてコンテナ輸送で国内へ持ってきても遥かに安いので、そのときにソウル事務所を設けました。現地のプロパーの、ほぼワンマンアーミーです。
時はちょこっと流れて。
VPN(インターネット回線を使うが、外部に対して閉じられているので、社内LAN的に使える)を本社⇔東京営業所⇔大阪営業所だけでなく、どこまで広げるかという議題でしたっけ。ソウル事務所をどうするかという件で、現地工場へ設計図など流すためには、仙台営業所など後回しで接続すべきはずなのに、社長が乗り気でない。
そのとき、若手のひとり(というか、若手は彼ひとりというか)が、
「韓国は切るつもりですね」と質問というより確認したときには、筆者が擬態する課長サンは心底驚きました。
なるほど。これまでの話(と、態度など)から、ここまで読んで然るべきなのかと。
関係者がこの記事を読めば、個人情報なり個社情報を特定できるでしょうけど、まあ、どっちにも実害はないでしょう。
「ちなみに」のお話は終わって、本題回帰。
他者の心を推測しえないというのは、現代的にいえば、なんらかの障碍かもしれませんが。名前を発明するから、そういう病気なり障碍が生まれるという面もあります。
中_学_生_時_代に、さすがに制服のままでしたが、数人のクラスメートに(残念ながら着衣のまま)緊縛されてドブ川の前に放置されたこともあります。マゾヒスチックに興奮したりはしませんでしたが、虐められたとも思いませんでした。「やりやがったな~」だけです。その連中とは、険悪にも陰湿にもならずに付き合い続けました。今だったら、良くて双方のカウンセリング、悪ければ相手側が補導されかねません。
スカートめくりも、おっぱい揉み揉みも、思春期の微笑ましい光景でしかありませんでした。さすがに、筆者はやり過ぎて一時期(だけですよ)女子から総スカンを食いましたけど。
これも、針路がずれています。もう一度、転舵。
そんな筆者がU15マゾ願望少女をヒロイン一人称で書くのですから、実在少女との懸隔は如何ばかりかと。
とはいえ、読者も(99%は)男です。男の都合の良い妄想で書いて、男の都合の良い妄想で解釈してもらうのです。時代劇がまったく当時の様相を考慮していないのと同じでしょう。
時代劇の事実に反する事例
・夜なのに部屋が明るい。蝋燭一本や二本でどれだけの明るさになるか、考えただけでわかるでしょ。
・まして、上野の御山から御城下を眺めて、光あふれる夜景で武力衝突を思いとどまったとか。
・武士が座布団に座ってる。座布団なんて、幕末頃まではカウチポテト以下の自堕落なシロモノです。
・足袋を履いている。
・女性が正座している。すくなくとも江戸時代初期までは、正座の習慣はありませんでした。
・忠臣蔵の討ち入りで雪が降っている(か、積もっている)/火事装束を着込んでいる。
・刀を最初から反対向きにして「峰打ち」している。
・女子(おなご)が懐剣を逆手に構えている。
・武士が雨宿りしている。
・「御意」を「了解」の意味で使っている。
・目明しが房付きの十手を持っている。しかも見せびらかすように所持している。
以下、百行ほど省略。
つまりは、ファンタジーです。
濠門長恭作品では、処女がいきなりアクメったりはしませんが、わりと簡単に開発されてしまいます。実生活において女房……いえ、なんでもありません。
のわりには、アナルSEXの前にはきちんと処理するなど律儀なところもあります。というか、実生活においても金山寺味噌は願い下げです。
まあ、物書きにとっては作品がすべて。
『永遠のゼロ』は、作者のネトウヨぶりに引いてしまいましたけど。これは例外。
ともあれ、濠門長恭作品を今後もご愛読&オカズにしてくださいませ。
強引に〆ました。
僕ね、あの人の5年前の写真、見ちゃったんだ。
今の僕より、ずっと可愛くて華奢で、女の子ぽくて。
僕……18になったら、今のあの人みたくなるのかな?
そりゃ、すっごいカッコいいよ。男っぽいけど、ちっともむさくるしくなくて。
あの人に抱き締められたら……も、それだけでナニされたっていいって。
イラマだってアナルだってゴックンだって……聖水だって飲んじゃう。
でも、やなんだ!
今のあの人みたくなんか、僕、なりたくない!
ずっと、ずっと……男の娘でいたいんだ。

・気持ち悪い(風邪)痛い(怪我)は、自分ではどうにもできないけれど、気持ちいいのは自分でコントロールできる。
オナニーを覚えて、しかしSEX経験のない少女。
ヒロインの心理描写が弱いとは、複数の編集者に言われています。
現実世界でも、筆者は他人の心理に疎いようです。
二つ目の勤務先で、まあ、幹部会議みたいのがあって。
ウォン安時代に韓国で生産させてコンテナ輸送で国内へ持ってきても遥かに安いので、そのときにソウル事務所を設けました。現地のプロパーの、ほぼワンマンアーミーです。
時はちょこっと流れて。
VPN(インターネット回線を使うが、外部に対して閉じられているので、社内LAN的に使える)を本社⇔東京営業所⇔大阪営業所だけでなく、どこまで広げるかという議題でしたっけ。ソウル事務所をどうするかという件で、現地工場へ設計図など流すためには、仙台営業所など後回しで接続すべきはずなのに、社長が乗り気でない。
そのとき、若手のひとり(というか、若手は彼ひとりというか)が、
「韓国は切るつもりですね」と質問というより確認したときには、筆者が擬態する課長サンは心底驚きました。
なるほど。これまでの話(と、態度など)から、ここまで読んで然るべきなのかと。
関係者がこの記事を読めば、個人情報なり個社情報を特定できるでしょうけど、まあ、どっちにも実害はないでしょう。
「ちなみに」のお話は終わって、本題回帰。
他者の心を推測しえないというのは、現代的にいえば、なんらかの障碍かもしれませんが。名前を発明するから、そういう病気なり障碍が生まれるという面もあります。
中_学_生_時_代に、さすがに制服のままでしたが、数人のクラスメートに(残念ながら着衣のまま)緊縛されてドブ川の前に放置されたこともあります。マゾヒスチックに興奮したりはしませんでしたが、虐められたとも思いませんでした。「やりやがったな~」だけです。その連中とは、険悪にも陰湿にもならずに付き合い続けました。今だったら、良くて双方のカウンセリング、悪ければ相手側が補導されかねません。
スカートめくりも、おっぱい揉み揉みも、思春期の微笑ましい光景でしかありませんでした。さすがに、筆者はやり過ぎて一時期(だけですよ)女子から総スカンを食いましたけど。
これも、針路がずれています。もう一度、転舵。
そんな筆者がU15マゾ願望少女をヒロイン一人称で書くのですから、実在少女との懸隔は如何ばかりかと。
とはいえ、読者も(99%は)男です。男の都合の良い妄想で書いて、男の都合の良い妄想で解釈してもらうのです。時代劇がまったく当時の様相を考慮していないのと同じでしょう。
時代劇の事実に反する事例
・夜なのに部屋が明るい。蝋燭一本や二本でどれだけの明るさになるか、考えただけでわかるでしょ。
・まして、上野の御山から御城下を眺めて、光あふれる夜景で武力衝突を思いとどまったとか。
・武士が座布団に座ってる。座布団なんて、幕末頃まではカウチポテト以下の自堕落なシロモノです。
・足袋を履いている。
・女性が正座している。すくなくとも江戸時代初期までは、正座の習慣はありませんでした。
・忠臣蔵の討ち入りで雪が降っている(か、積もっている)/火事装束を着込んでいる。
・刀を最初から反対向きにして「峰打ち」している。
・女子(おなご)が懐剣を逆手に構えている。
・武士が雨宿りしている。
・「御意」を「了解」の意味で使っている。
・目明しが房付きの十手を持っている。しかも見せびらかすように所持している。
以下、百行ほど省略。
つまりは、ファンタジーです。
濠門長恭作品では、処女がいきなりアクメったりはしませんが、わりと簡単に開発されてしまいます。実生活において女房……いえ、なんでもありません。
のわりには、アナルSEXの前にはきちんと処理するなど律儀なところもあります。というか、実生活においても金山寺味噌は願い下げです。
まあ、物書きにとっては作品がすべて。
『永遠のゼロ』は、作者のネトウヨぶりに引いてしまいましたけど。これは例外。
ともあれ、濠門長恭作品を今後もご愛読&オカズにしてくださいませ。
強引に〆ました。
見つかった!
楽天工房で『火竜と翔けたアクメの空』を売ってるのがKNDLEに見つかっちゃいました。
KINDLE版は加筆しているので、それを問い合わせたら、それでも Not OPEN とのこと。
仕方ありません。楽天工房だけでなく、他サイトから全面撤退です。
画像は鉄鯛です。
KINDLEが全売り上げの7割(とくに、KDPセレクトの読み放題が大きい)ですから、致し方ありません。
DLsiteはキャンペーン中ですから、これもキャンペーン終了次第、引き上げましょう。
でもって、現在発禁中のやつは、頃合いを見て復活を目論みます。
あ、販売停止まで、DLsiteのリンクは残しておきます。
いや、やっぱりブログから削除しておきましょう。
KINDLE版は加筆しているので、それを問い合わせたら、それでも Not OPEN とのこと。
仕方ありません。楽天工房だけでなく、他サイトから全面撤退です。
画像は鉄鯛です。

KINDLEが全売り上げの7割(とくに、KDPセレクトの読み放題が大きい)ですから、致し方ありません。
DLsiteはキャンペーン中ですから、これもキャンペーン終了次第、引き上げましょう。
でもって、現在発禁中のやつは、頃合いを見て復活を目論みます。
いや、やっぱりブログから削除しておきましょう。
Progress Report 4:未通海女哭虐~裸の昼と縄の夜

前編脱稿しました。8万8千文字(原稿用紙268枚)です。
すぐ後編に着手しますが、そのかたわら前編の推敲と校訂も進めていきます。
これで、前編は2020年2月発行確定です。後編が3月。
年始年末には4月号を書き進めたいところです。
今回は、ご報告だけ。
おっと。衝撃的(笑)な画像に遭遇しました。着エロというか。


この発想はありませんでした。下半身丸出しで踊らせるというのは、よくありますが。褌というアンバランスな組み合わせ……筆者は書かないでしょうね。全裸+チュチュこそ王道です。
さらにおまけ。踊りやすくする工夫なんでしょうけど。「穴あき」といえば、当然エロに直結してますから、ものの見事に上手出し投げを食らいました。
Progress Report 3:未通海女哭虐~裸の昼と縄の夜
世間一般のエロ常識としては、海女は健康的なお色気に結びついているようです。
街中を闊歩させるとか、新人海女を溺れさせるとか、真冬の海に放り込むとかいうシーケンスは、あまり見当たりませんね。
ということで、アイキャッチ画像に困ります。
それと。本文中では「海女褌」とぼかしていますが、日本で一番露出度の高い「サイジ」なんて書くと特定地方に限定されます。東京オリムピックが開催される前年の6月が物語の始まりですから、干潮満潮とかを調べて、「事実と異なる」なんて熱心な読者が……いてくれたらうれしいなあ。
左の画像が「サイジ」です。
中央のは普通に通販で売っているレディース用極細褌。
右のは……フンドシじゃないですね。
表紙絵に使うと、某大手では確実にアウトですし。「昭和ノスタルジー」でなくなります。
まあ、表紙絵は前回に紹介したおとなしいフンドシにしておきますけど。

あ。以前は前のプログレス・レポートへのリンクを貼りましたが、(めんどうなので)やめます。
この記事のタイトルをクリックすれば単一ページが表示されて、最後に同じテーマへのリンク画像が並びますから、そちらからどうぞ。
さて。どんどん長くなってきました。
前後編に分けて出します。3月号まで確定させられるという下心もあります。
では、小見出しひとつ分、丸々どうぞ。数字はページです。2倍すると原稿用紙換算になります。すでに250枚突破。
※今後の版組は下記のようにして、PC閲覧用とスマホ用の2本を同梱します。販売中の作品は、スマホ版を追加しました。
「未通海女哭虐」はブログでは横書きですが、実際にはPC版縦書きで書いています。
PC版:横書き40字×25行/縦書き40字×20行
スマホ:横書き20字×25行/縦書き20字×15行
筆者の感覚では、スマホ用ラノベの版組はスカスカに思えます。
作風がネチネチですから、画面もそれに合わせます。
[前編]
見習海女は裸 - 7 -
・鬼伯母の棲まう島 - 7 -
・便所も風呂も浜辺 - 10 -
・食事の作法も屈辱 - 12 -
・十五年ぶりの見習 - 15 -
・実核を括る色付紐 - 21 -
・漁師へのお披露目 - 25 -
・苛酷な素潜り訓練 - 28 -
・強いられた裸生活 - 35 -
・亡母の遺骨が人質 - 44 -
・理不尽な折檻甘受 - 51 -
・折檻肌で海女練習 - 57 -
・ひとりきりで買物 - 65 -
・厳しさを増す特訓 - 75 -
・初潮は新たな恥辱 - 84 -
・海女漁鑑札の代償 - 89 -
折檻と輪姦と - 100 -
・海女稼ぎの厳しさ - 100 -
・従兄との鉢合わせ - 105 -
・従兄を誘惑した罰 - 109 -
======================================
その夜。泥のように眠っていた久美子は、開き戸のきしむ音を夢うつつに聞いた。
忍ばせた足音。
泥棒かと思ったが、すぐにまさかと打ち消す。盗られるものなんて――もしかして、伯母が骨壺を奪いに?
身を起こす前に、胸をつかまれた。
「ひゃっ……誰?」
手で口をふさがれた。
「声を出すなよ。ちょっとのあいだ、おとなしくしてろ」
秀一の声だった。目当ては品物ではなく、久美子の身体だと気づいた。
口を押さえ付けられて、身を起こせない。もうひとつの手が、乱暴に久美子の乳房をまさぐる。力まかせに握りつぶす。
「んんんん……んんん!」
久美子は、両手で相手の胸を押し返した。意外とあっさり、秀一が身を引いた。
「なあ……誰彼なく、さわらせてるんだろ。親父には股を開いたんだろ。俺にだって、そうする権利があるはずだ」
「馬鹿をいわないでください」
伯母には言えない言葉が、秀一を相手には吐けた。
「伯父……主様には、海女鑑札をもらうときの仕来りで新鉢を割ってもらいました。岩村さんやパン屋さんには……」
お礼として指挿れまで許したなんて、自分が乞食か売春婦になったみたいで、言えることではない。実際には、伯母に告げ口されるのが怖かったのあけど、それを言うと……いや、秀一を相手なら、こちらから脅せるのではないだろうか。
「……相手はオトナだから、逆らえませんでした。でも、あなたはあたしと同い年じゃないですか。そんなうちから、こんなことをして。女将さんに言いつけますよ」
秀一が激しい勢いでのしかかってきた。
「言えるもんなら、言ってみろよ。俺も言ってやるぞ。パン屋のこととか、雑貨屋でこっそりお菓子をもらってることとか。他にも、いろいろ知ってるんだぞ」
他にもいろいろとなんて、久美子はしていない。秀一のデマカセだ。それに、パン屋の主人がどうなろうと知ったことではない……けれど、雑貨屋の奥さんに迷惑をかけるなんて、恩を仇で返すようなものだ。
「ひどいことはしないでください」
久美子は弱々しくつぶやいた。折檻に怯えている自分が、情けなくなった。
こういったときにはいつもそうしているように、久美子は両手で顔を蔽った。
乳房が荒々しく揉みしだかれる。痛いのだけれど、最近ではピリピリした電気のような感覚が乳房から背骨に走ることがあった。
「あ……」
乳首をつままれて、はっきりと電気が走った。伯母につねられたときには、絶対にそうならない。
これで満足してくれたらいいんだけど。久美子はそう願ったが――秀一の手は腹を滑って、下へ向かった。
寝る時まで海女褌をしていては汚れが落ちなくなるので、久美子は素裸だった。秀一の指は遮る物のない割れ目の上端あたりをまさぐって、昨日までは恥辱の色紐を結んでいた肉芽を探り当てた。
「ひゃっ……」
乱暴につままれて、鋭い痛みを感じた。それなのに、乳首を悪戯されたときよりも甘い電撃が腰を貫く。痛いのに心地良い。パン屋の主人にしても岩村にしても伯父にしても、あまり肉芽には触れなかった。なのに秀一は、そこにこだわっている。女の身体に小さなオチンチンがついているのが珍しいのだろうか。
もしかして、自分は奇形なのではなかろうか。ふと、不安になった。他人の女性器なんて、しげしげと眺めたことはない。修学旅行のお風呂やプール授業の着替えのときに、同級生のそこがチラッと見えたりしたけれど、久美子のだって、ふだんは割れ目の中に隠れている。
秀一がいきなり立ち上がった。
終わったのかと、指の間から覗きみると。寝間着の裾をまくって、白いズロースのような物を脱ごうとしていた。少年たちのあいだで流行っているブリーフだ。
ブリーフの下から、若い巨木が現われた。秀一が性の交わりを目論んでいることは明白だった。
あんなに痛いことは、二度とされたくない。
久美子は跳ね起きて、開けっ放しになっている戸口から逃げだそうとして。誰かにぶつかった。
「きゃっ……!」
尻餅を突いて。見上げると、伯母だった。腰に手を当てて、久美子を見下ろしている。
「助けてください。秀一さんが……」
「ち、違うんだよ、母ちゃん。あの、その……」
しどろもどろの秀一だったが。叱られたのは、久美子のほうだった。
「うちの子に色仕掛けかい。なんて淫らな小娘なんだろうね」
とんでもない勘違いというか言いがかりだった。
「寝てたら、いきなり襲われたんです。色仕掛けだなんて……あたし、なにもしてません」
返事は、腹への蹴りだった。
「ぐぶっ……」
「嘘をつくんじゃないよ。痛くしないでとか誘っといて。豆をいじくられて、よがってたじゃないか」
曲解だとしても――では、ずっと見られていたのだ。や、曲解ではない。こじつけの難癖だ。なぜ、そんなことをするかというと……伯母がいつ襟足から竹尺を抜くかと、久美子は震えあがった。今度ばかりは、脅しではすみそうにない。
伯母は、うずくまっている久美子を置いて、勝手口へ戻った。
「主さん。花江、京子。みんな、起きといで」
大声で、屋敷の皆を呼び起こす。
「秀一。小屋の隅に荒縄があるだろ。持っといで」
久美子の取り残して、物事が進んでいく。伯母が台所から包丁を持ち出して、荒縄を一メートルほどに何本も切り取った。京子と花江が、寝間着の裾を押さえながら姿を現わす。最後に伯父も現われたが。伯母から事のあらましを聞くと。
「おまえが仕切ればよかろう」
久美子を哀れむようにちらっと眺めて、引っ込んでしまった。
「それじゃ、俺も……」
逃げ出そうとした秀一は、伯母に呼び止められる。
「被害者のおまえが立ち会わないで、どうするんだい」
秀一はぽかんとしていたが、自分は叱られなくてすみそうだと気づいたらしく、あらためて久美子の裸身を堂々と眺め始めた。
「両手を前に出しな」
伯母は長い荒縄を手に持っている。意図は明白過ぎた。
「縛らないでください」
懇願しながら、しかしいっそうの怒りを買うことを恐れて、両手を揃えて前に突き出した。その手首に荒縄が何重にも巻き付けられ、さらに十文字に縛られた。
「秀一。そこの松の樹に上がりな」
「え……なんで?」
「こいつを吊るすんだよ」
ひぐっと、久美子はしゃっくりのような悲鳴を飲んだ。最初の日に脅された言葉がよみがえった。樹から吊るして折檻……。
「ごめんなさい。もう、しませんから……」
月明かりの中で、伯母の顔が鬼のように笑った。
「そうかい。色仕掛けを認めたんだね」
あっと思った。母の骨壺を奪われそうになって、明日からは頑張るといったときと同じだ。もうしないということは、さっきは色仕掛けをしたと認めたことになる。伯父の言葉も思い出した――腹が癒えるまで。
どんなに大声で泣き叫んでも無駄だ。隣家まで何十メートルも離れている。いや、声が届いたとしても、無駄なとりなしをして伯母に睨まれたいと思う人なんかいない。
秀一が樹によじ登って太い枝に荒縄を巻いて、縄尻をまた垂らすあいだ、久美子はそれをぼんやり眺めていた。
伯母は、五、六本の荒縄を手桶に浸けて、揉み洗うようにして水を浸み込ませている。それで久美子の肌を叩くつもりなのだ。
「お前たち、朝が早いだろ。先に寝ててもいいんだよ」
伯母が二人の女中にやさしい言葉を掛けた。
「はい、あの……それでは、お休みなさいませ」
京子は折檻の場から逃げて行った。
「おまえは、寝ないのかい?」
「何かあったら、お手伝いします。若主さんは女体の扱い方を御存知ないでしょうから」
「それは、折檻の後で仕込んでやるさ」
なんだか不気味なことを言って、伯母は久美子の後ろに回り込んだ。前の折檻と同じで、最初はお尻を叩かれるんだと、久美子は思った。
ぶゅん……バッシイン!
びくっと身をすくませたが――伯母が叩いたのは、松の幹だった。すさまじい音だった。
伯母が正面に戻った。水を吸った荒縄の束は右手に提げて、縄先が地面をこすっている。
「もっと脚を開きな。息子の魔羅のかわりに、こいつを叩き込んでやるよ」
久美子は心臓が止まりそうになった。竹尺を打ち込まれただけで悶絶しかけた。桁違いに破壊力のある縄束で叩かれたら……痛いとかではなく、大怪我をさせられる。
「どうか赦してください。二度とふしだらなことはしません。秀一……いえ、若主様にも、けっして近づきませんから」
なんとか折檻から逃れよう、いや、せめて竹尺で赦してもらおうと思って、久美子は事実とは反対のことを次々と口にした。それが折檻の口実を積み上げるだけだとは、気づいていない。
「ごちゃごちゃ言わずに股座を開いて……御開帳しな」
さすがに、そのものずばりの淫語を口にするのは、伯母もはばかったらしい。
「なんだったら、片足ずつ両側の樹に結んでやろうか。手を焼かせるなら、二発三発と増やしてやるよ」
どうあっても、股間を荒縄で打ち据えられる運命からは逃れられないと、ついに久美子は観念した。ならば、せめて――一発だけで赦してもらおう。久美子は膝を震わせながら、すこしずつ脚を開いていった。
「出し惜しみするんじゃないよ。もっと開けるだろ……まだまだ」
七、八十センチも開かされた。吊られているから、踵が浮いてしまった。
「それじゃ、いくよっ」
ぶゅうん、バッヂャアアン!
「ぎゃわああああああっ……!!」
悲鳴ではなかった。断末魔の咆哮だった。
反射的に脚を縮めたので、宙ぶらりんになった。手首に縄が食い込んだが、そんな痛みはものの数ではない。激痛が突き抜けるのではなく、股間にわだかまっている。いや、爆発し続けている。
「痛い振りをしたって駄目だよ。脚を伸ばして、さっきみたいに広げな」
「え……?」
「え、じゃないよ。もう二発ほど躾けてやる」
「でも……一発だけで……」
「そんなこと、誰が言った? 手間を掛けさせるなら、三発よりも二発か三発を増やすつもりだったんだけどね」
騙された。たしかに、伯母は一発だけとは言っていない。でも、そんなふうに久美子が誤解するような言い方をしたのだ。
「鬼……」
もちろん、声には出さなかった。久美子は力なく足を下ろして、右足を半歩、左足を半歩、横に踏み出した。
ぶゅうん、バッヂャアアン!
「ぎゃわあっ……!!」
咆哮が短かったのは、吐く息が尽きたからだった。
またしても宙吊りになって、久美子の身体がブランコのように揺れる。
「もたもたしてると、ほんとうにあと三発増やすよ」
あと一発。あと一発で折檻は終わる。海子はそれだけを希望に、脚を伸ばして広げる。
「おや? ずいぶんと水が散って軽くなってるよ。ちょいと待ってな。脚は閉じるんじゃないよ」
久美子の屈辱をできるだけ引き伸ばし、苦痛をできるだけ増やすために、伯母は井戸端へ行って、縄束を水に浸した。戻ってきた伯母は、それまでより一歩下がって、大きく右手を後ろへ引いた。
「覚悟しなっ!」
左足を踏み込みながら、右手を弧を描いて下から上へ振り抜いた。
ぶゅううん、バッヂャアアンン!
「があっ……!」
短く吼えて、久美子は両脚を突っ張って背をのけぞらした。がくんと、こうべが垂れる。
頭から水を掛けられて、久美子は意識を取り戻した。
「まだ折檻は終わっちゃいないよ」
「…………」
久美子は、もう赦しを乞おうとはしなかった。この前は、お尻を叩かれて乳房を叩かれて、最後に股間を一撃された。今日は、順序が変わっただけだ。
「乳に十発と、尻に三十発。どっちにするね」
「え……?」
涙に濡れそぼった顔を上げて、伯母も顔を――直視するのは怖くて、胸元を見詰めた。
「言った通りさ。あんまりあちこち叩くのも可哀そうだからね、どちらかひとつにしてやるよ。それとも、乳も尻も腹も背中も、満遍なく折檻されたいか」
「お尻を叩いてください」
久美子はとっさに、そう答えた。乳房への一発と尻への三十発でも、答えは変わらない。
伯母が夜叉みたいな笑みを浮かべた。
「そうかい。それじゃ、望み通りにしてやるよ。後ろを向いて、脚を踏ん張りな」
いそいそ――という形容はふさわしくないが、まさしくそんな感じで、久美子は向きを変えた。
三十センチほど脚を開いて身構えた久美子に、荒縄の束が襲いかかった。
ぶゅんっっ、バッヂャアン!
ぶゅんっっ、バッヂャアン!
ぶゅんっっ、バッヂャアン!
久美子は叩かれた瞬間に「かはっ……」と息を漏らしているが、悲鳴にまではならなかった。しかし。
ぶん、パシャアン!
「ひぎいいっ……」
縦に打たれた荒縄が尻の割れ目に食い込んで、縄が肛門に当たり縄先が淫裂まで達すると、弱々しい悲鳴を吐いた。正面から打ち込まれるよりは軽い。以前の久美子だったら、大声でわめいていただろうが、羞恥の根源への激痛には、すでに馴致されてしまっている。
ぶんっ、バシュウウンン!
「きゃあああっ……」
股間を叩かれただけでなく、跳ね上げるようにして荒縄が引き戻された。肛門もしたたかにこすられた。
ぶゅんっ、バヂャアン!
今度は横ざまに叩かれたが、すこし弱いように感じられた。久美子がますます痛みに狎らされたのでなければ、伯母が疲れてきたのかもしれない。
ぶゅんっ、バヂャアン!
ぶゅんっ、バヂャアン!
立て続けに十発ほども打たれたところで、伯母の声が聞こえた。
「腕が痛くなってきたよ。花江、代わっておくれ」
花江は伯母に忠実だ。でも、伯母ほど力は無さそうだった。
「はあい。ええと、あと何回叩けばいいんでしょうか?」
「なんだ、数えてなかったのかい。まあ、いいか。あと二十発てとこかね」
そんなはずはない。残りはせいぜい十発だ。もちろん、久美子はそれを言わない。言えば、二十発に十発を上乗せするくらいのことはする伯母だ。
「そんじゃ。わたしを恨むんじゃないよ」
「恨むもんかね。悪いのは、そこのグズなんだから」
ぶん、パシイン。
伯母の半分ほども痛くない。力の差もあるだろうが、花江には久美子を恨む理由がないし、夜這いを掛けられたうえに折檻されている久美子に、同情はしないまでも後ろめたさを感じているのかもしれない。実質的には、伯母が縄束を手放した時点で折檻は終わっていた。
「く……ううううううう」
久美子の口から嗚咽が漏れた。こんな理不尽な仕打ちを甘受しなければならない自分を哀れむだけの心の動きがよみがえったのだった。
半月前ならともかく、今の久美子にとっては形ばかりに過ぎない二十発の折檻が終わって、久美子の縄はほどかれた。しかし、久美子への陵辱まで終わったのではなかった。
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・従兄従妹は釜の味 - 120 -
・かいま見得た真相 - 125 -
・病気だけが休み時 - 129 -
・独りだけの娘小屋 ←執筆中
・Y字バランスの鞭
・緊縛放置集団夜這
・娘ひとりに男三人
・不浄期間に猛勉強
[後編]
学校でも屈辱
・恥辱のセーラー服
・校長室で特別授業
・海女褌で体育授業
・娘宿売春は大盛況
・仄かな官能の兆し
・保健室も地獄部屋
・喪哀妻の快楽地獄
・三穴の絶頂に哭悦
・淫乱娘への灸折檻
・哭逆と諦虐と悦虐
妊娠と流産と
・妊娠中は姦り放題
・厳冬の海女漁強制
・流産と新たな種付
・若過ぎるもやい妻
遥かな後日譚
・令和に継がれた命

メモ公開:36 鰯が負けて蟹威張る
いいですねえ、カーニバル。素晴らしいですサンバ。
公然露出ではなく公認露出です。
お祭りです。ポルノではありません。
メモとしては。
・カーニバル
半裸でケツ振ったり乳揺らしたり。
ひとりじゃ恥ずかしくて出来ないだろうね。
白昼の路上でパフォーマンスしたら、Kサツ飛んでくる?
まあ、公然猥褻にはならんだろう。未成年なら補導?
そもそも、バレエの原点は男女の性交を踊りで模したもの。
中世(か古代かは知らん)にバレエ発祥当時は、見物を教会が禁じていた。
追記
雨中のサンバ
https://www.youtube.com/watch?v=7vYIEgAaAsc
ロリ多数
https://www.youtube.com/watch?v=dijBOYHvtfE&list=PLS0NGJT1-OWfMl6drLB16iVrTo3LCK0HA

雨の中でサンバを躍らせるなんて、ちょっとした責めです。
画像左端が、筆者のストライクゾーンです。
真ん中のは、ちょっと痛々しいです。でも、ファウルを打って粘ります。意味不明。
右端のは、これまた妄想の泉です。
母子ともに強制されてたり。
Splendid Marvelous Tour~貴女の妄想叶えます
EPISODE7:本場のサンバで全裸ダンス(たぶん変更する仮題)
なんてのも構想のとっかかりにきたところですが。
この記事を仕込んでるのは2019年5月。
公開するときには、どうなっていますかしら。
まあ、猥褻の概念が時代と地域によって大きく異なるのは周知の事実です。羞恥の事実でもあります。いかん、『戦闘詳報』モードになってきました。
「陰毛が見えなければ猥褻ではない」というのが、昭和50年代後半までの常識でした。さすがに、クレバス全開はアウトですが。『プチトマト』\(^o^)/です。バンザイの一発変換で出ちゃいました。
SMグラビアは、剃毛+極細股縄で威風堂々でした。
こういう時代にインプリントされた筆者は、ノーマルなソープで討ち死にして(射ち死にできず)、パイパン専門店でリベンジを果たしたなんてエピソードもあります。最近のソープは、よほどの高級店でないと、泡踊り(死語)とかがなくなってしまいました。よほどの高級店でもKINDLEのおかげで余裕で通えますが、NSをプレゼンされてヘルメット装着する馬鹿はいません。治療薬は開発されつつあるとはいえ、後天性免疫不全症候群は恐いので、50歳になるまでは行かないつもりです。
話が大きく曲がって、東郷ターンです。
バレエが、もともとは性交の動きを模したものだそうです。
筆者が西洋中世(ぽいもの)を舞台にするときは
Scientific Fatasy SM ですから、バレエは題材にしないでしょうが。そもそも、バレエなんてサンボと同じくらいに知りませんし。

余談ながら、こういう画像も妄想バンバンですね。
半ケツも\(^o^)/です。
Progress Report 2:未通海女哭虐~裸の昼と縄の夜
海女さんのエロ画像は、健康的なものか淫乱的なものが多いですね。
業を煮やして「女、裸、ふんどし、折檻」なんてキーワードで検索すると、どこぞで見たようなBF(CG以前)が引っ掛かったりします。
というわけで、今回はアイキャッチャーに詰まりました。
実は大見出しの「折檻と輪姦と」にこれから書き進むのですが、画像とマッチしているということで、手前の章を公開しましょう。強制されて破瓜なんてのより、よほどインパクトがあるかもしれません。
見習海女は裸
・鬼伯母の棲まう島
・便所も風呂も浜辺
・食事の作法も屈辱
・十五年ぶりの見習
・実核を括る色付紐
・漁師へのお披露目
・苛酷な素潜り訓練
・強いられた裸生活
・亡母の遺骨が人質
・理不尽な折檻甘受
・折檻肌で海女練習
・ひとりきりで買物
========================================
疲れ果てた身体を引きずって坂道を上がっている途中で、定期船の汽笛が聞こえた。十一時だ。休み休み帰っても十一時半には間に合うが、ぎりぎりになってしまうと、時刻を過ぎたと言われるかもしれない。時計を見ればわかることだが。
「わしの言葉を信用できないのかい」
そう言われて、また躾けられるに決まっている。
自分では精も根も尽き果てていると思っていた久美子だが、飢餓が身体を衝き動かしてくれた。裏木戸を開けて、十メートル先の勝手口に食事を乗せたお盆を見たときには、嬉しさに目まいがしたほどだった。けれど、我を忘れはしなかった。
「主様、女将さん。穀つぶしの私に食事を恵んでくださって、ありがとうございます。花江さん、京子さん。お手数をかけて申し訳ありません。若主様、お嬢様にも感謝します。いただきます」
思いつくかぎりに卑屈な礼を、閉ざされた勝手口の奥へ呼ばわった。一人称もふだんの「あたし」ではなく、よそ行きの「わたくし」を使った。それでも難癖をつけられないかとびくびくしながら、大急ぎでお盆を小屋へ運んだ。
「いただきます」
これは母親に躾けられたとおりに、いろんな人たちとお日様、そして命を恵んでくれた植物や動物に感謝の念を奉げてから。十一時半になったら薬缶を引っ込められるかもしれないと気づいて、あわてて取りに行った。
「薬缶もお借りします。ありがとうございます」
最初のひと口は咀嚼もせず飲み込んで、喉につかえて。飢餓状態で急に食物を摂ると命にかかわるという知識を思い出して、つぎのひと口はいつもの半分にしていつもの倍くらいはゆっくり噛んだ。久美子の知識は海難を扱った実話本から得たもので、「極端にお腹が空いている」のではなく「餓死寸前」の場合なのだが、その違いには思い至らなかった。なんにせよ、よく噛んで食べるのは身体に良いことではあった。
食べ終わって、満ち足りた気分でお盆と薬缶を沓脱石の上に戻して。
「ごちそうさまでした。ありがとうございました」
待ちかねていたように勝手口が開いて、花江がお盆と薬缶を引っ込めた。
「おまえ、食べるのまでグズだねえ」
女将さんそっくりの口調だった。
学校に行かせてもらえないのだから、せめて独習で皆についていかなければ卒業できない。そうは思っても、腹がくちくなったのと疲労とで、久美子は藁山の上に倒れ込んだ。塩がこいりついた身体を洗わず、実核の色紐も結んだまま、すとんと眠りに落ちた。
――そして、また蹴り起こさされた。伯母ではなく、花江だった。
「お使いに行ってくれるんだってね。買い物を頼むよ」
学生鞄くらいの大きさの竹籠を、久美子の前に放り投げる。背負い紐がついている。
「ちゃんと背負うんだよ。手に持って歩いてたりしたら、女将さんに言いつけるからね」
絶対に前を隠すなという意味だった。
籠の中には、買う物を書いた紙片だけがはいっていた。
婦人月報 一冊
パンの耳 一袋
亀の子束子 一個
「あの……お買い物だったら、お金が要ります」
「うちは網元だよ。節季払いに決まってるじゃないか」
ツケにしておいて、盆と年末に清算するという意味である。どこの誰とも知れぬ客を相手にできる商売ではないが――だから、あちこち引き回されたのだと、久美子は理解した。顔は覚えてもらえなくても。素裸で出歩く年頃の少女は、日本じゅう探しても、浜崎の網元の世話になっている久美子しかいないだろう。そう思うと、ますます屈辱が深まる。
花江は、すぐに小屋から出て行った。
久美子は籠を背負って、そのままの姿で出掛けようとしたが、ふと気になって手鏡で自分の顔を見た。髪がごわごわになっている。
井戸へ行って、手桶いっぱいの水で髪を洗った。もう一杯を使って身体を拭いた。そして小屋へ戻って戸をきっちり閉めてから、箪笥代わりのミカン箱から櫛を取り出して髪を梳いた。使ったのは、自分の櫛だ。母の形見の櫛は――見つかったら取り上げられるかもしれないと気がついて、チリ紙に包んで小屋の梁の上に隠した。机を勉強に使わず踏み台にすることに、ちょっぴり後ろめたさを感じたけれど。
グズグズしていては叱られる。その先には躾と折檻がある。籠を背負い直して。桟橋へ向かった。色付き紐は身分の証し(裸身のほうが、よほど明白な証だけれど)だから、結んだままだ。
最初に雑貨屋へ行った。割烹着を着た三十歳くらいの小ぎれいな婦人が店番をしていた。まるでガラスの壁を隔てて遠くにいるように見えた。店にはいっても、そこはガラスの壁の手前だった。
「亀の子束子をひとつください。浜崎の家の者です。節季払いでお願いします」
恥ずかしさで顔を上げられなかった。けれど、言うべきことはきちんと言った。
「ちょっと待っててね」
目の前に商品はあるのに、夫人は奥へ引っ込んだ。
けがらわしいと思われたのだろうか。そんなふうにひがんでしまう。
婦人はすぐに戻って来て、束子をひとつ新聞紙に包んだ。
「はい。これもあげる」
割烹着のポケットからキャラメルの箱を取り出して、握らせてくれた。
「あの……これ?」
婦人は小さく首を横に振った。
「可哀そうだと思うけれど、私にはこれくらいしかしてあげられない。これからも街に来たら、立ち寄ってね」
不意に感情が込み上げてきて。久美子の目に、大粒の涙が湧いた。いたんだ、この島にもあたしに味方してくれる人がいたんだ。
婦人はあわてた様子で外をうかがって。久美子を店の隅へ引き入れた。
「ここにしゃがんでいれば、誰にも見られないから。さあ、甘い物を食べたら、気も落ち着くわよ」
婦人は久美子の手からキャラメルの箱を取り上げて、封を切って一粒を口元に寄せてくれた。
「……ありがとうございます」
そっと口を開けて、夫人の指を舐めないよう気をつけて、久美子はキャラメルを歯で咥えた。口を閉じると、安らぎが口いっぱいに広がった。泣き出しそうになったけれど、夫人に迷惑を掛けるんじゃないかと、嗚咽は飲み込んだ。久美子は涙をぼろぼろこぼしながら、キャラメルを舐めた。
口の中のキャラメルが溶けて無くなると、久美子は涙を手の甲で拭って立ち上がった。
「長いこと、お邪魔しました。ほんとうに……ほんとうにありがとうございました」
深々と頭を下げて、久美子は店を出た。
そんなふうに親切にしてくれたのは、その婦人だけだった。
三軒先が、パン屋だった。チョコレートやクッキーのような洋菓子も一手に商っている。店先の一段低くなった棚に、パンの耳を盛った小さな笊が、『五円』の値札を立てて並べられている。店先に人影は無い。
「ごめんください。浜崎の家の者です」
白い前掛けを着けた四十歳くらいの婦人が奥から出てきた。
久美子が用件を言うあいだ、夫人はそっぽを向いていた。
「おかしいね。これまで、そんな物を買っていただいたことはないよ。節季払いをいいことに、ちょろまかそうってんじゃないだろうね?」
「あの……どういうことでしょうか?」
「あれだけのお金持ちが、貧乏人たらしくパンの耳を食べるはずがないだろ。カツレツを作るときだって、わざわざパン粉を使ってるそうじゃないか」
「でも、ほんとに言いつかったんです」
「とにかく、売れないよ。ほんとに要るんなら、昔からの女中さんに来てもらいな」
手ぶらで帰ればどうなるか考えると、恐ろしくなった。晩ご飯を抜かれるか、折檻されるか。
「商売の邪魔だよ。とっとと帰りな」
婦人は奥から塩を持ってて、久美子に投げつけた。
「けがらわしい。二度と来るんじゃないよ」
そこまで言われては、引き下がるしかない。土下座をしてでもお願いをする――ところまでは、卑屈になれない。なったところで、足蹴にされるだけかもしれないけれど。
久美子は商店街の端にある本屋へ足を向けた。
小学校高学年くらいの男の子が店番をしていた。
「うわあ、裸だあ」
久美子を見るなり、大声で叫んだ。
「ねえ、どうして裸なの? 強盗に盗られたの? 駐在さんに叱られないの?」
好奇心丸出しで矢継ぎ早の質問を繰り出しながら、丸くした目は久美子の裸身に吸いつけられている。
子供を相手に伯母の非道を訴えても始まらない。いや、大人に訴えても同じか、告げ口されて――行きつく先は折檻だ。
「あたしね、海女さんになるの。修業中は裸で暮らすのが、この島の仕来りなのよ」
みずから進んで裸をさらしている。そう振る舞うしかない。
「ふううううん。海女さんて、小母ちゃんばかりだと思ってたけど、違うんだあ」
「おっ。網元さんとこの……」
後ろから声を掛けられた。聞き覚えのある声だった。振り向くと、もやい結びを教えてくれた青年だった。あのときは全裸で肉棒に目印の赤い紐を巻いていたけれど――今は、都会のファッションに比べればずっと野暮ったいけれど、とにかく洋服を着ていた。
「海女仕事が終わっても裸かよ。まるで戦前だな」
見知らぬ人に裸を見られるのは恥ずかしいが、すこしでも言葉を交わした相手、それも若い男性に見られるのは、もっと恥ずかしい。
「まあ、女将さんのなさることに、どうこうは言えねえけどな」
棒立ちに固まっている久美子の横で、青年は週遅れの週刊誌を買った。
「また、色々と教えてやるからよ」
「ひゃあっ……!」
久美子が素っ頓狂な声で返事したのは、尻を撫でられたからだった。折檻の竹尺と違って、それが性的な悪戯だくらいは、初心な久美子でもわかる。自分が男に性的な関心を持たれるくらいには成熟していると思うと、ますます羞恥がつのるのだった。
とにかく本屋での用事はすませて。重い足取りで坂道を上っていると。
「網元んとこの嬢ちゃん……」
林の中から声を掛けられた。白い前掛けを腰に巻いた中年の男が立っていた。紙袋を両手に持っている。
「これを持って帰らないとしかられるんだろ?」
男が紙袋からパンの耳を取り出した。
「さっきは、女房が邪険なことをして、ごめんな。ほら、取りにおいで」
まだ男を疑うことを知らない久美子だった。パンの耳につられて、林に踏み込んだ。
「はいよ。籠に入れてあげるよ」
男が後ろへまわった。
「それにしても、ひどく折檻されたんだねえ」
紙袋を籠に入れて空になって手で、すばやく久美子の乳房を撫でた。
「ひゃっ……」
久美子は逃げようとしたが、腕ごと羽交い絞めにされてしまった。
「また、うちで買い物をすることもあるんだろ。小父さんを怒らせると、困ったことになるよ」
その言葉が、久美子の抵抗を封じた。男の手が乳房を弄ぶのを、身を硬くして耐えた。しかし。強く握られて、反射的に身を振りほどいた。
「痛いっ……やめてください」
竹尺に打ち叩かれて腫れているところをわしづかみにされては、たまらない。
男は、久美子を追おうとはしなかった。その代わり、左手に持っているほうの紙袋を開けて見せた。
「ちょっとだけ我慢してくれれば、これもあげるよ。陸(おか)から来た子にゃ珍しくないかもしれないかな」
不覚にも、腹の虫がグキュルウと鳴った。コッペパンに焼きそばが挟んであった。たまに見たことはあったが、太りそうなので食べたことはない。母との貧乏暮らしでも、女の子として体重を気にかけるくらいのゆとりはあったのだ。けれど、今は――すごく食べたい。でも、食べ物の代償に身体をさわらせるなんて。そんなの、娼婦以下だ。でも、つぎにパン屋さんへのお使いを言いつけられたとき、売ってもらえないと。久美子の考えは、つまるところ折檻という言葉に行き当たる。
「……我慢します。でも、乱暴なことはしないでください」
久美子はその場にじっと立って、自然と両手で顔をおおった。
男が背後から近づく。
「これ、邪魔だな。ちょっと手をどけておくれ」
背負い籠を下ろして、背後から久美子を抱いた。
男の手が、さっきよりは優しく双つの乳房を揉み、乳首を指で転がした。
「あ…………」
淫核の皮を剥くときと似たような、甘い電撃があった。乳首が固くしこってくる。ばかりでなく、淫核が紐に締めつけられた。初めての感覚に久美子は戸惑ったが――これが男と女の秘め事に関係しているらしいとは、本能的にわかった。
男の片手が乳房からはなれて、股間に触れた。淫裂をなぞって、指を挿れてくる。
「そこは、やめてください」
意外にも、あっさりと男は久美子から身を引いた。
「つぎは、もっとたくさんあげてもいいよ」
男が小走りに立ち去った。
籠を背負おうとしたら、紙袋はふたつあった。
「こんなもの……」
焼きそばパンの袋を投げ捨てようとしたが、できなかった。食べたいからではない。食べ物を粗末にしてはいけない。といって、持ち帰ったりしたら理由をきかれる。悪戯された見返りだなんて知れたら、絶対に折檻だ。盗んだと思われても折檻。
仕方なく、久美子は焼きそばパンを食べた。ものすごくおいしかった。
両手で口のまわりを丹念に拭ってから、籠を背負って鬼伯母たちの住まう屋敷へ向かって歩き始めた。
キャラメルも同じだと、あらためて気づいた。籠を持ったまま小屋へ行くのは不自然だ。伯母か花江が裏庭にいないとも限らないし。屋敷の手前にお地蔵さんがあったのを思い出した。焼きそばパンの袋でキャラメルの箱をくるんで、お地蔵さんの後ろに隠した。これなら、お供え泥棒にも見つからないだろう。
「ずいぶん遅かったね。どこで油を売ってたんだい」
もっと早く帰っていても同じように叱られただろう。この家の者にとっては、久美子を虐めるのが面白いらしい――そんなふうに考えてしまうのだった。
その晩はちゃんとご飯をもらえた。
「一日に三十分くらい潮目は遅れていくから、明日はもすこしゆっくりできるよ。朝ご飯を準備しといてやるから、わしが行く前に支度をすませときな」
言葉の順序から考えると、伯母に蹴り起こされたら朝ご飯はもらえないということだろう。
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・厳しさを増す特訓
・初潮は新たな恥辱
・海女漁鑑札の代償
折檻と輪姦と
・従弟を誘惑した罰 ←
・従弟従姉は釜の味
・独りだけの娘小屋
・Y字バランスの鞭
・緊縛放置集団夜這
・娘ひとりに男三人
・不浄期間に猛勉強
学校でも屈辱
・恥辱のセーラー服
・校長室で特別授業
・海女褌で体育授業
・娘宿売春は大盛況
・仄かな官能の兆し
・保健室も地獄部屋
・喪哀妻の快楽地獄
・三穴の絶頂に哭悦
・淫乱娘への灸折檻
・哭逆と諦虐と悦虐
妊娠と流産と
・妊娠中は姦り放題
・厳冬の海女漁強制
・流産と新たな種付
・若過ぎるもやい妻
遥かな後日譚
・令和に継がれた命
歳とともに好みが変わってきたのかもしれません。
悦虐から哭虐。
ヒロインの設定年齢も、以前はR18前後だったのに、今ではU15。
一方、電子出版業界の自主規制値は上昇傾向にあります。Rくらいは気にしませんが、Aもその気配が。価格改定を目論んだら、半分くらいは……でも、『未性熟処女の強制足入れ婚』14も、『縄禿初潮水揚』U13もパスしたんだから。ジョウホウガタリマセン。カイセキフノウデス。
話を本筋に戻して。けっこう長くなりそうです。でも、年内には出版登録して、2020年2月発売は余裕です。章ごとのバランスが良ければ、前後編にわけて3月号までキープできるかも。
どこまで続くか[月刊濠門長恭]
下記のアフィリエイトのキーワードは[ふんどし 拷問]です。筆者の趣味が如何に偏っているかの証明?
業を煮やして「女、裸、ふんどし、折檻」なんてキーワードで検索すると、どこぞで見たようなBF(CG以前)が引っ掛かったりします。
というわけで、今回はアイキャッチャーに詰まりました。
実は大見出しの「折檻と輪姦と」にこれから書き進むのですが、画像とマッチしているということで、手前の章を公開しましょう。強制されて破瓜なんてのより、よほどインパクトがあるかもしれません。

見習海女は裸
・鬼伯母の棲まう島
・便所も風呂も浜辺
・食事の作法も屈辱
・十五年ぶりの見習
・実核を括る色付紐
・漁師へのお披露目
・苛酷な素潜り訓練
・強いられた裸生活
・亡母の遺骨が人質
・理不尽な折檻甘受
・折檻肌で海女練習
・ひとりきりで買物
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疲れ果てた身体を引きずって坂道を上がっている途中で、定期船の汽笛が聞こえた。十一時だ。休み休み帰っても十一時半には間に合うが、ぎりぎりになってしまうと、時刻を過ぎたと言われるかもしれない。時計を見ればわかることだが。
「わしの言葉を信用できないのかい」
そう言われて、また躾けられるに決まっている。
自分では精も根も尽き果てていると思っていた久美子だが、飢餓が身体を衝き動かしてくれた。裏木戸を開けて、十メートル先の勝手口に食事を乗せたお盆を見たときには、嬉しさに目まいがしたほどだった。けれど、我を忘れはしなかった。
「主様、女将さん。穀つぶしの私に食事を恵んでくださって、ありがとうございます。花江さん、京子さん。お手数をかけて申し訳ありません。若主様、お嬢様にも感謝します。いただきます」
思いつくかぎりに卑屈な礼を、閉ざされた勝手口の奥へ呼ばわった。一人称もふだんの「あたし」ではなく、よそ行きの「わたくし」を使った。それでも難癖をつけられないかとびくびくしながら、大急ぎでお盆を小屋へ運んだ。
「いただきます」
これは母親に躾けられたとおりに、いろんな人たちとお日様、そして命を恵んでくれた植物や動物に感謝の念を奉げてから。十一時半になったら薬缶を引っ込められるかもしれないと気づいて、あわてて取りに行った。
「薬缶もお借りします。ありがとうございます」
最初のひと口は咀嚼もせず飲み込んで、喉につかえて。飢餓状態で急に食物を摂ると命にかかわるという知識を思い出して、つぎのひと口はいつもの半分にしていつもの倍くらいはゆっくり噛んだ。久美子の知識は海難を扱った実話本から得たもので、「極端にお腹が空いている」のではなく「餓死寸前」の場合なのだが、その違いには思い至らなかった。なんにせよ、よく噛んで食べるのは身体に良いことではあった。
食べ終わって、満ち足りた気分でお盆と薬缶を沓脱石の上に戻して。
「ごちそうさまでした。ありがとうございました」
待ちかねていたように勝手口が開いて、花江がお盆と薬缶を引っ込めた。
「おまえ、食べるのまでグズだねえ」
女将さんそっくりの口調だった。
学校に行かせてもらえないのだから、せめて独習で皆についていかなければ卒業できない。そうは思っても、腹がくちくなったのと疲労とで、久美子は藁山の上に倒れ込んだ。塩がこいりついた身体を洗わず、実核の色紐も結んだまま、すとんと眠りに落ちた。
――そして、また蹴り起こさされた。伯母ではなく、花江だった。
「お使いに行ってくれるんだってね。買い物を頼むよ」
学生鞄くらいの大きさの竹籠を、久美子の前に放り投げる。背負い紐がついている。
「ちゃんと背負うんだよ。手に持って歩いてたりしたら、女将さんに言いつけるからね」
絶対に前を隠すなという意味だった。
籠の中には、買う物を書いた紙片だけがはいっていた。
婦人月報 一冊
パンの耳 一袋
亀の子束子 一個
「あの……お買い物だったら、お金が要ります」
「うちは網元だよ。節季払いに決まってるじゃないか」
ツケにしておいて、盆と年末に清算するという意味である。どこの誰とも知れぬ客を相手にできる商売ではないが――だから、あちこち引き回されたのだと、久美子は理解した。顔は覚えてもらえなくても。素裸で出歩く年頃の少女は、日本じゅう探しても、浜崎の網元の世話になっている久美子しかいないだろう。そう思うと、ますます屈辱が深まる。
花江は、すぐに小屋から出て行った。
久美子は籠を背負って、そのままの姿で出掛けようとしたが、ふと気になって手鏡で自分の顔を見た。髪がごわごわになっている。
井戸へ行って、手桶いっぱいの水で髪を洗った。もう一杯を使って身体を拭いた。そして小屋へ戻って戸をきっちり閉めてから、箪笥代わりのミカン箱から櫛を取り出して髪を梳いた。使ったのは、自分の櫛だ。母の形見の櫛は――見つかったら取り上げられるかもしれないと気がついて、チリ紙に包んで小屋の梁の上に隠した。机を勉強に使わず踏み台にすることに、ちょっぴり後ろめたさを感じたけれど。
グズグズしていては叱られる。その先には躾と折檻がある。籠を背負い直して。桟橋へ向かった。色付き紐は身分の証し(裸身のほうが、よほど明白な証だけれど)だから、結んだままだ。
最初に雑貨屋へ行った。割烹着を着た三十歳くらいの小ぎれいな婦人が店番をしていた。まるでガラスの壁を隔てて遠くにいるように見えた。店にはいっても、そこはガラスの壁の手前だった。
「亀の子束子をひとつください。浜崎の家の者です。節季払いでお願いします」
恥ずかしさで顔を上げられなかった。けれど、言うべきことはきちんと言った。
「ちょっと待っててね」
目の前に商品はあるのに、夫人は奥へ引っ込んだ。
けがらわしいと思われたのだろうか。そんなふうにひがんでしまう。
婦人はすぐに戻って来て、束子をひとつ新聞紙に包んだ。
「はい。これもあげる」
割烹着のポケットからキャラメルの箱を取り出して、握らせてくれた。
「あの……これ?」
婦人は小さく首を横に振った。
「可哀そうだと思うけれど、私にはこれくらいしかしてあげられない。これからも街に来たら、立ち寄ってね」
不意に感情が込み上げてきて。久美子の目に、大粒の涙が湧いた。いたんだ、この島にもあたしに味方してくれる人がいたんだ。
婦人はあわてた様子で外をうかがって。久美子を店の隅へ引き入れた。
「ここにしゃがんでいれば、誰にも見られないから。さあ、甘い物を食べたら、気も落ち着くわよ」
婦人は久美子の手からキャラメルの箱を取り上げて、封を切って一粒を口元に寄せてくれた。
「……ありがとうございます」
そっと口を開けて、夫人の指を舐めないよう気をつけて、久美子はキャラメルを歯で咥えた。口を閉じると、安らぎが口いっぱいに広がった。泣き出しそうになったけれど、夫人に迷惑を掛けるんじゃないかと、嗚咽は飲み込んだ。久美子は涙をぼろぼろこぼしながら、キャラメルを舐めた。
口の中のキャラメルが溶けて無くなると、久美子は涙を手の甲で拭って立ち上がった。
「長いこと、お邪魔しました。ほんとうに……ほんとうにありがとうございました」
深々と頭を下げて、久美子は店を出た。
そんなふうに親切にしてくれたのは、その婦人だけだった。
三軒先が、パン屋だった。チョコレートやクッキーのような洋菓子も一手に商っている。店先の一段低くなった棚に、パンの耳を盛った小さな笊が、『五円』の値札を立てて並べられている。店先に人影は無い。
「ごめんください。浜崎の家の者です」
白い前掛けを着けた四十歳くらいの婦人が奥から出てきた。
久美子が用件を言うあいだ、夫人はそっぽを向いていた。
「おかしいね。これまで、そんな物を買っていただいたことはないよ。節季払いをいいことに、ちょろまかそうってんじゃないだろうね?」
「あの……どういうことでしょうか?」
「あれだけのお金持ちが、貧乏人たらしくパンの耳を食べるはずがないだろ。カツレツを作るときだって、わざわざパン粉を使ってるそうじゃないか」
「でも、ほんとに言いつかったんです」
「とにかく、売れないよ。ほんとに要るんなら、昔からの女中さんに来てもらいな」
手ぶらで帰ればどうなるか考えると、恐ろしくなった。晩ご飯を抜かれるか、折檻されるか。
「商売の邪魔だよ。とっとと帰りな」
婦人は奥から塩を持ってて、久美子に投げつけた。
「けがらわしい。二度と来るんじゃないよ」
そこまで言われては、引き下がるしかない。土下座をしてでもお願いをする――ところまでは、卑屈になれない。なったところで、足蹴にされるだけかもしれないけれど。
久美子は商店街の端にある本屋へ足を向けた。
小学校高学年くらいの男の子が店番をしていた。
「うわあ、裸だあ」
久美子を見るなり、大声で叫んだ。
「ねえ、どうして裸なの? 強盗に盗られたの? 駐在さんに叱られないの?」
好奇心丸出しで矢継ぎ早の質問を繰り出しながら、丸くした目は久美子の裸身に吸いつけられている。
子供を相手に伯母の非道を訴えても始まらない。いや、大人に訴えても同じか、告げ口されて――行きつく先は折檻だ。
「あたしね、海女さんになるの。修業中は裸で暮らすのが、この島の仕来りなのよ」
みずから進んで裸をさらしている。そう振る舞うしかない。
「ふううううん。海女さんて、小母ちゃんばかりだと思ってたけど、違うんだあ」
「おっ。網元さんとこの……」
後ろから声を掛けられた。聞き覚えのある声だった。振り向くと、もやい結びを教えてくれた青年だった。あのときは全裸で肉棒に目印の赤い紐を巻いていたけれど――今は、都会のファッションに比べればずっと野暮ったいけれど、とにかく洋服を着ていた。
「海女仕事が終わっても裸かよ。まるで戦前だな」
見知らぬ人に裸を見られるのは恥ずかしいが、すこしでも言葉を交わした相手、それも若い男性に見られるのは、もっと恥ずかしい。
「まあ、女将さんのなさることに、どうこうは言えねえけどな」
棒立ちに固まっている久美子の横で、青年は週遅れの週刊誌を買った。
「また、色々と教えてやるからよ」
「ひゃあっ……!」
久美子が素っ頓狂な声で返事したのは、尻を撫でられたからだった。折檻の竹尺と違って、それが性的な悪戯だくらいは、初心な久美子でもわかる。自分が男に性的な関心を持たれるくらいには成熟していると思うと、ますます羞恥がつのるのだった。
とにかく本屋での用事はすませて。重い足取りで坂道を上っていると。
「網元んとこの嬢ちゃん……」
林の中から声を掛けられた。白い前掛けを腰に巻いた中年の男が立っていた。紙袋を両手に持っている。
「これを持って帰らないとしかられるんだろ?」
男が紙袋からパンの耳を取り出した。
「さっきは、女房が邪険なことをして、ごめんな。ほら、取りにおいで」
まだ男を疑うことを知らない久美子だった。パンの耳につられて、林に踏み込んだ。
「はいよ。籠に入れてあげるよ」
男が後ろへまわった。
「それにしても、ひどく折檻されたんだねえ」
紙袋を籠に入れて空になって手で、すばやく久美子の乳房を撫でた。
「ひゃっ……」
久美子は逃げようとしたが、腕ごと羽交い絞めにされてしまった。
「また、うちで買い物をすることもあるんだろ。小父さんを怒らせると、困ったことになるよ」
その言葉が、久美子の抵抗を封じた。男の手が乳房を弄ぶのを、身を硬くして耐えた。しかし。強く握られて、反射的に身を振りほどいた。
「痛いっ……やめてください」
竹尺に打ち叩かれて腫れているところをわしづかみにされては、たまらない。
男は、久美子を追おうとはしなかった。その代わり、左手に持っているほうの紙袋を開けて見せた。
「ちょっとだけ我慢してくれれば、これもあげるよ。陸(おか)から来た子にゃ珍しくないかもしれないかな」
不覚にも、腹の虫がグキュルウと鳴った。コッペパンに焼きそばが挟んであった。たまに見たことはあったが、太りそうなので食べたことはない。母との貧乏暮らしでも、女の子として体重を気にかけるくらいのゆとりはあったのだ。けれど、今は――すごく食べたい。でも、食べ物の代償に身体をさわらせるなんて。そんなの、娼婦以下だ。でも、つぎにパン屋さんへのお使いを言いつけられたとき、売ってもらえないと。久美子の考えは、つまるところ折檻という言葉に行き当たる。
「……我慢します。でも、乱暴なことはしないでください」
久美子はその場にじっと立って、自然と両手で顔をおおった。
男が背後から近づく。
「これ、邪魔だな。ちょっと手をどけておくれ」
背負い籠を下ろして、背後から久美子を抱いた。
男の手が、さっきよりは優しく双つの乳房を揉み、乳首を指で転がした。
「あ…………」
淫核の皮を剥くときと似たような、甘い電撃があった。乳首が固くしこってくる。ばかりでなく、淫核が紐に締めつけられた。初めての感覚に久美子は戸惑ったが――これが男と女の秘め事に関係しているらしいとは、本能的にわかった。
男の片手が乳房からはなれて、股間に触れた。淫裂をなぞって、指を挿れてくる。
「そこは、やめてください」
意外にも、あっさりと男は久美子から身を引いた。
「つぎは、もっとたくさんあげてもいいよ」
男が小走りに立ち去った。
籠を背負おうとしたら、紙袋はふたつあった。
「こんなもの……」
焼きそばパンの袋を投げ捨てようとしたが、できなかった。食べたいからではない。食べ物を粗末にしてはいけない。といって、持ち帰ったりしたら理由をきかれる。悪戯された見返りだなんて知れたら、絶対に折檻だ。盗んだと思われても折檻。
仕方なく、久美子は焼きそばパンを食べた。ものすごくおいしかった。
両手で口のまわりを丹念に拭ってから、籠を背負って鬼伯母たちの住まう屋敷へ向かって歩き始めた。
キャラメルも同じだと、あらためて気づいた。籠を持ったまま小屋へ行くのは不自然だ。伯母か花江が裏庭にいないとも限らないし。屋敷の手前にお地蔵さんがあったのを思い出した。焼きそばパンの袋でキャラメルの箱をくるんで、お地蔵さんの後ろに隠した。これなら、お供え泥棒にも見つからないだろう。
「ずいぶん遅かったね。どこで油を売ってたんだい」
もっと早く帰っていても同じように叱られただろう。この家の者にとっては、久美子を虐めるのが面白いらしい――そんなふうに考えてしまうのだった。
その晩はちゃんとご飯をもらえた。
「一日に三十分くらい潮目は遅れていくから、明日はもすこしゆっくりできるよ。朝ご飯を準備しといてやるから、わしが行く前に支度をすませときな」
言葉の順序から考えると、伯母に蹴り起こされたら朝ご飯はもらえないということだろう。
========================================
・厳しさを増す特訓
・初潮は新たな恥辱
・海女漁鑑札の代償
折檻と輪姦と
・従弟を誘惑した罰 ←
・従弟従姉は釜の味
・独りだけの娘小屋
・Y字バランスの鞭
・緊縛放置集団夜這
・娘ひとりに男三人
・不浄期間に猛勉強
学校でも屈辱
・恥辱のセーラー服
・校長室で特別授業
・海女褌で体育授業
・娘宿売春は大盛況
・仄かな官能の兆し
・保健室も地獄部屋
・喪哀妻の快楽地獄
・三穴の絶頂に哭悦
・淫乱娘への灸折檻
・哭逆と諦虐と悦虐
妊娠と流産と
・妊娠中は姦り放題
・厳冬の海女漁強制
・流産と新たな種付
・若過ぎるもやい妻
遥かな後日譚
・令和に継がれた命
歳とともに好みが変わってきたのかもしれません。
悦虐から哭虐。
ヒロインの設定年齢も、以前はR18前後だったのに、今ではU15。
一方、電子出版業界の自主規制値は上昇傾向にあります。Rくらいは気にしませんが、Aもその気配が。価格改定を目論んだら、半分くらいは……でも、『未性熟処女の強制足入れ婚』14も、『縄禿初潮水揚』U13もパスしたんだから。ジョウホウガタリマセン。カイセキフノウデス。
話を本筋に戻して。けっこう長くなりそうです。でも、年内には出版登録して、2020年2月発売は余裕です。章ごとのバランスが良ければ、前後編にわけて3月号までキープできるかも。
どこまで続くか[月刊濠門長恭]
下記のアフィリエイトのキーワードは[ふんどし 拷問]です。筆者の趣味が如何に偏っているかの証明?
メモ公開:35 @乱打夢
・「ふつうの女って、ロストバージンのときでさえ、自分から股を開いて男を誘う。
私はこれまでずっと、縛られて犯されてばかり。快感だって、強制されてのこと。
だから、心は純潔なままなの!」
どこかで使ってみたいセリフです。やっぱり、時代劇とかファンタジーとかでしょうかしら。
中世西洋でも使えますが、いまのところ守備範囲外です。
中世西洋も、ネタになりそうなエピソードは色々ありますよ。
ジャンヌダルクが異端と断じられたのは男装だったからとか。囚われているときに集団暴行されて、その対策として(断罪者側が罠として差し入れた)ズボンを穿いたのが動かぬ証拠とされたという、たぶん正しいエピソード。
ただ、行きつく先が処刑というのが、好みに合いません。それと、拘束具は豊富でも緊縛がない。
日本物は、その点が素晴らしいのです。宗教的思い込みが薄い分だけ、土壇場でヒロインを助命するシーケンスも無理なく(かなあ?)組み立てられます。
・初めてだから、うんと痛くしてください?
『若者の黒魔法ばなれ』へのオマンジュウ。
『若者の黒魔法離れが深刻ですが、就職してみたら待遇いいし、社長も使い魔もかわいくて最高です!』という長い題名のラノベのコミック版1の後書めいた4コマ漫画に出てくる台詞は「初めてだから、うんと激しくしてください」です。
・弱者の味方の悪徳弁護士
自転車事故で相手に大怪我をさせた少年など。
身売り先を斡旋してやる。
自己破産と非免責債権について注意のこと。
ヒロイン(男の娘候補を含む)とサディストを如何に自然に引き合わせるかという問題への解答のひとつです。
サディストが網を張っているとか。素質のある少年少女は、なんとなく見分けがつくとか。問答無用とか。単話なら、それなりになんとでもなりますが。でも、邂逅の必然性にこだわりたいのです。
別解としては『Splendid Marvelous Tours~貴女の妄想叶えます』もあります。
いずれにしても、
その日、秋山小兵衛がその場を通りかからなかったら~という展開は避けたいのです。いえ、このシリーズをけなしてはいません。大ファンです。ただ、画竜点睛を欠く恨みが残るのです。

半裸でケツ振ったり乳揺らしたり。
ひとりじゃ恥ずかしくて出来ないだろうね。
パフォーマンスしたら、Kサツ飛んでくる? まあ、公然猥褻にはならんだろう。未成年なら補導?
そもそも、バレエの原点は男女の性交を踊りで模したもの。中世(か古代かは知らん)にバレエ発祥当時は、教会が見物を禁じていた。
その昔の米国直輸入電視家族喜劇『奥様は魔女』で、現代にタイムスリップだか召喚だかされた中世の(たしか、エリザベスI世)女王が、当時ですからビキニでさえない水着姿の女性があふれてる海水浴場の報道(だっけ?)を見て、逆上して電視台に椅子を投げつけるシーンを覚えています。
羞恥感情とか猥褻の概念は、時代と場所で大いに変わるのです。
現代だと、ヒロインを羞恥に身悶えさせるには、それなりの工夫が要ります。ミニ浴衣なんて、彼氏を誘うファッションいかないですし、ヌードビーチを断固として拒む娘も希少種でしょう。
とはいえ、過去だと。脹脛や二の腕を晒すことさえ羞恥に身悶える武家娘の心理を読者に納得させる必要があります。
どちらかと言えば、過去が好きですね。別の記事でも書いてきたように「昭和のある時期まではやり放題」というだけでなく。上記のような武家娘、商家のお嬢様がいるかと思えば、乳もケツ放り出してあっけらかんの海女もいる。
現代物は、劣化も早いし。『縄と鞭の体育補習』執筆時はスマホが普及していなかったのに、まったく同じ舞台の『いじめられっ娘二重唱』では、画像や動画の流出を如何に食い止めるかに腐心しなければなりません。
そういう訳で(だけではないにしても)今後は昭和30年~50年頃を舞台にしたSTORYをメインにするかもしれません。
新ネタ着想! 『二人の○女』
順を追って話しますと。
捧腹絶倒「おぬし、なかなかやるな」ラノベに遭遇しました。なにがドハハハハかは[戦闘詳報]にて→
「この私が再読してあげるのよ。光栄に思いなさい」てな感じで。
ちょいとしたシーケンスに引っ掛かったのです。
ヒロインは子爵家の娘ですが、母と祖父が強盗に殺されて、父親が後妻を迎えて、その連れ子が……
ちょいと捻ってるのは、この世界が血統主義だということです。
ヒロインの母親は子爵家の娘。父親は入り婿。だから、爵位の正式な継承者はヒロインであるという。そのヒロインを(端折って言えば)追い出したのだから、簒奪です。国王は怒髪天で、入り婿の子爵と後妻の連れ子を即刻投獄。子爵の領土へ兵士を差し向けて、後妻も捕らえる。
で、ふと思ったのです。
もし、ヒロインが残忍で、連れ子のほうがやさしかったとしたら。
「わたくしがこれまでに受けてきた仕打ちの三倍返しをしてやりますわ。をーほっほっほほ」
「わたくしに優しくしてくれていたですって? 心の中では、妾の娘と蔑んでいたのはわかっているのよ」
たまには、三角木馬とかではなく。乳枷にボルトをねじ込むような拷問をしてみたくなったのです。
あれこれ考えているうちに。
実は正妻の娘が、婿の種ではなかった。とか。
男子後継者に恵まれなかった先代が、娘の腹が大きくなってきたので、あわてて男爵か騎士かの三男坊あたりを婿に仕立てて。
こうなると。ヒロインは、ただ子爵家の女後継者が産んだ娘というだけで、法律上はそれでも継嗣ですが。入り婿にとっては赤の他人。孕ませれば、形式上はともかく、自分の息子が正々堂々と子爵家を継げるのですから。
ヒロインは種付けを強制されて。変な種が紛れ込まないよう貞操帯とか。
で。ヒロインが子爵家を継げる成人前に失踪して。このままでは殺されると思ったんでしょうね。
半年後くらいに、王の軍隊が急襲。
「簒奪者ども、覚悟せよ」
子爵と後妻と連れ子が投獄されて。
ここで、復仇の念に凝り固まったヒロインの登場。
被虐のヒロインは、連れ子にチェンジ。
後妻の連れ子を
「おまえも陰謀に加担していたのであろう」
拷問。
「ふしだらな女の娘じゃ。処女ではないであろう」
処女検査は、拷問吏の肉棒で。
「処女ではありませぬ」そりゃ、そうです。破られたんですから。
ありきたりすぎる展開ですが。
いろいろ肉付けして。
ヒロインを処刑するのはかわいそうですから。
王子様のご成婚で大赦とか。でも、元ヒロイン現サディスチンはそれも計算済みで……
生き地獄エンドのめどが立っています。
これを書くかどうか、微妙です。
西洋中世ぽいのは、『ミスリル』と『魔女狩りのプロローグ』がありますが、どちらもSF風味です。
SFもなければ魔法もない西洋中世は、書いたことがありません。
でも、やっぱり。あちらの拷問器具を使ったお話も書きたいですし。
さて、どうなりますか。
『未通海女哭虐』『誘拐と陵辱の全裸サンバ』『昭和テイスト・幼な妻甘々調教』を書いてから、考えます。
2019.12.28訂正:年末までに『未通海女哭虐』を脱稿して、新年早々に着手決定。
ショットガン戦略都合です。←格好が着いてから報告します。現在は私極秘。
またしても、畏れ多い画像を貼ってしまいました!
捧腹絶倒「おぬし、なかなかやるな」ラノベに遭遇しました。なにがドハハハハかは[戦闘詳報]にて→
「この私が再読してあげるのよ。光栄に思いなさい」てな感じで。
ちょいとしたシーケンスに引っ掛かったのです。
ヒロインは子爵家の娘ですが、母と祖父が強盗に殺されて、父親が後妻を迎えて、その連れ子が……
ちょいと捻ってるのは、この世界が血統主義だということです。
ヒロインの母親は子爵家の娘。父親は入り婿。だから、爵位の正式な継承者はヒロインであるという。そのヒロインを(端折って言えば)追い出したのだから、簒奪です。国王は怒髪天で、入り婿の子爵と後妻の連れ子を即刻投獄。子爵の領土へ兵士を差し向けて、後妻も捕らえる。
で、ふと思ったのです。
もし、ヒロインが残忍で、連れ子のほうがやさしかったとしたら。
「わたくしがこれまでに受けてきた仕打ちの三倍返しをしてやりますわ。をーほっほっほほ」
「わたくしに優しくしてくれていたですって? 心の中では、妾の娘と蔑んでいたのはわかっているのよ」
たまには、三角木馬とかではなく。乳枷にボルトをねじ込むような拷問をしてみたくなったのです。
あれこれ考えているうちに。
実は正妻の娘が、婿の種ではなかった。とか。
男子後継者に恵まれなかった先代が、娘の腹が大きくなってきたので、あわてて男爵か騎士かの三男坊あたりを婿に仕立てて。
こうなると。ヒロインは、ただ子爵家の女後継者が産んだ娘というだけで、法律上はそれでも継嗣ですが。入り婿にとっては赤の他人。孕ませれば、形式上はともかく、自分の息子が正々堂々と子爵家を継げるのですから。
ヒロインは種付けを強制されて。変な種が紛れ込まないよう貞操帯とか。
で。ヒロインが子爵家を継げる成人前に失踪して。このままでは殺されると思ったんでしょうね。
半年後くらいに、王の軍隊が急襲。
「簒奪者ども、覚悟せよ」
子爵と後妻と連れ子が投獄されて。
ここで、復仇の念に凝り固まったヒロインの登場。
被虐のヒロインは、連れ子にチェンジ。
後妻の連れ子を
「おまえも陰謀に加担していたのであろう」
拷問。
「ふしだらな女の娘じゃ。処女ではないであろう」
処女検査は、拷問吏の肉棒で。
「処女ではありませぬ」そりゃ、そうです。破られたんですから。
ありきたりすぎる展開ですが。
いろいろ肉付けして。
ヒロインを処刑するのはかわいそうですから。
王子様のご成婚で大赦とか。でも、元ヒロイン現サディスチンはそれも計算済みで……
生き地獄エンドのめどが立っています。
これを書くかどうか、微妙です。
西洋中世ぽいのは、『ミスリル』と『魔女狩りのプロローグ』がありますが、どちらもSF風味です。
SFもなければ魔法もない西洋中世は、書いたことがありません。
でも、やっぱり。あちらの拷問器具を使ったお話も書きたいですし。
さて、どうなりますか。
ショットガン戦略都合です。←格好が着いてから報告します。現在は私極秘。

またしても、畏れ多い画像を貼ってしまいました!
Progress Report 1:未通海女哭虐~裸の昼と縄の夜
細かく章分けしたのは失敗だったかなとも思ったりします。
一場面ずつを見出にすると、細かくなりすぎます。が、まあ、このスタイルで最後まで書きましょう。失敗だと判断したら、次から元に戻すだけです。
=========================================
見習海女は裸
・鬼伯母の棲まう島
・便所も風呂も浜辺
・食事の作法も屈辱
・十五年ぶりの見習
・実核を括る色付紐
・漁師へのお披露目
・苛酷な素潜り練習
「ここらでいいだろう」
三十分ほども漕がされてから、やっと伯母が声をかけてくれた。身体じゅうが悲鳴をあげていたし、手の平はまっ赤に腫れていた。
他の小舟は、ずっと沖合で頭を出している岩のまわりに集まっている。あの下に魚貝類が群れているのだろう。
伯母が、先ほどの赤い牛乳瓶を遠くへ投げた。
「お手本を見せてやる。そこの箱メガネで覗いてな」
底辺が二十センチ四方の素通しの箱に、ガラス板が嵌められている。手に持つ水中メガネだった。
伯母は舟べりに後ろ向きに腰掛けると、何度か深呼吸をしてから、くるんとトンボを切って海に潜った。
箱メガネで見ていると、斜め下に向かって平泳ぎで進んでいる。その先に赤い牛乳瓶が見えた。伯母は水中に浮かんだままそれを拾ったが、すぐには上がってこない。余裕を見せつけて、海底すれすれを十メートルほどカエル足だけで泳ぎ、それから縦に反転して舟の真下まで来た。そして、海底を蹴って一気に浮かび上がる。
「ヒュウーイイイイ」
悲鳴とも口笛とも違う、甲高い細い声が伯母の口から漏れた。太く息を吐くと喉を傷めるので、口をすぼめて細く強く吐き出す。それが自然と音になる。いわゆる磯笛だ。これが吹けないと一人前の海女とは認められない。
伯母は舟を大きく揺らして、その反動を利用して身体を引き上げた。また遠くへ牛乳瓶を投げて。
「やってみな」
無雑作に言う。
久美子は船べりから身を乗り出して、片足を海に浸けようとした。ぐらりと小舟が傾いて、バシャンと投げ出された。
「きゃ……」
小さく叫んだ口に海水が押し入って、久美子はむせた。
「なにやってんだい。深呼吸で肺に空気を溜めて――そうそう。さあ、潜りな」
久美子は息を整えてから、頭を海に突っ込んで水を掻いた。けれど、ちっとも沈んでいかない。頭を水に突っ込んで、お尻を海面から突き出して、ジタバタもがいているだけだった。
「しょうがないねえ。いったん戻りな」
それもひと苦労だった。舟べりにつかまって身体を引き上げるのだが、舟が傾いて振り落とされてしまう。久美子は、伯母のやり方を思い出した。体重を掛けて舟を傾けてから身体を沈め、舟べりが高く上がったところで、水を蹴りながら一気に腕を縮めた。身体が上がり、舟べりが下がる。久美子は舟底に転げ込んだ。
伯母が海女桶の底から鎖を取り出した。
「おまえには、こっちのほうが似合いだね」
晒し布の帯をほどかせて、腰に鎖を巻きつけた。後ろで両端を引き違えて、長い綱の先に着けてある金具で留めた。
「これでよし。ちゃんと拾うまで、引き上げてやらないからね」
鎖は、ずしりと腰に思い。
久美子は今度は伯母のように舟べりに腰掛けてから、トンボを切って海にはいった。背中から落ちたけれど、意に反して投げ出されたのではなかった。トンボの勢いで、自然と頭が下向きになった。
さっきの悪戦苦闘が嘘のように、ぐんぐん沈んでいく。手足で水を掻く必要もないくらいだ。これでは、海面に向かって泳いでも浮かび上がれないかもしれない。伯母の矢継ぎ早の指示がなくなったし、海の中で裸でいるのは羞ずかしいことではない。心に生まれた隙間に、恐怖が押し入ってきた。
それを払いのけて、久美子は海底を見通した。水に遮られて、視界はぼやけている。箱メガネで覗いていたときは舟の上からでも見えていた赤い牛乳瓶が、どこにも見つからなかった。
海底に頭からぶつかりそうになったので両手を突っ張って、身体の上下を変えた。海面を見上げると、意外にくっきりと舟影が見えた。細い綱が緩く弓のようにたるんで、自分の腰まで伸びている。
潜ってから、せいぜい二十秒かそこらだろうが、もう息が苦しくなってきた。一度浮上して箱メガネで、およその方角を確認しようと考えた。舟影は前が尖っているから、牛乳瓶がどこらにあるかが海底でもわかる。
久美子は海底を蹴って、上に向かって平泳ぎを始めた。ひと掻きで身体半分くらいは進む。けれど、手足を縮めているあいだに、鎖の重みで沈んでしまう。力いっぱい泳いでも、海面はなかなか近づかない。
じきに、胸と頭が痛くなってきた。手足に力がはいらない。そして。蹴った爪先が海底にぶつかった。
このままでは溺れてしまう。久美子は夢中で命綱を手繰った。が、手ごたえは弱かった。まったく身体は持ち上がらない。そして、綱の端まで手繰り寄せてしまった。
伯母の冷酷な言葉が、頭によみがえった。
「拾うまで、引き上げてやらない」
でも、まさか――と思う。きっと箱メガネで見守ってくれているはずだ。いよいよとなったら、助けにきてくれる。けれど、見上げても舟影が揺れているだけで、伯母の姿はなかった。
その舟影が、かすんできた。頭がガンガン痛む。ほんとうに溺れてしまう。絶望が泡になって口から漏れた。大量の泡だけが、海面に向かって浮き上がっていく。
久美子は恐怖に駆られて海底を蹴った。が、何度水を掻いても、足が海底にぶつかった。
ゴボゴボボッと、久美子はまた絶望を吐き出した。そのとき。グンッと腰を引っ張られた。鎖が腹に食い込んできた。
ああ、引き上げてもらえるんだ――安堵が、久美子の意識を奪った。
気がつくと、久美子は空気の中にいた。腕を後ろへ引っ張られて、背中をゆっくりと何度も押されている。
「ごぼほっ……」
咳き込んだ久美子の口から、海水が吐き出された。
「まったく手間のかかる子だね。久美子じゃなくてグズ子だよ」
伯母の鮮やかな海女ぶりを見せつけられているだけに、久美子には帰す言葉がない。
伯母が櫓を操って舟の向きを変えて、数回漕いだ。
「獲物は舟の真下だよ」
箱メガネで覗くと、赤い牛乳瓶に手が届きそうだった。
「さ、拾ってきな」
久美子は、まだ喘いでいる。
「ま……待ってください。もうすこし息を調えさせてください」
「あっちを見てみな」
百メートルなのか五百メートルなのか、久美子には見当がつかないが。海面から突き出た岩のまわりに小舟が散らばって、そのすぐ近くに白いものが浮かび上がってきて、腕を伸ばして舟に何かを落とし入れているらしい。そして、すぐにまた潜っている。
「潮目の二時間で五十回は潜るんだよ。最初から怠け癖をつけさすわけにはいかないね」
一回に一分以上潜っているのだから、まさしく休み暇もない重労働だ。けれど、それは年季を積んだ一人前の海女の話だ。初心者が同じことをできるはずもない。しかし久美子は、言い返さなかった。またビンタをもらうだけだ。
久美子は大急ぎで深呼吸を繰り返した。かえって頭がクラクラしてきたけれど、船べりに腰掛けた。今度は、うまくトンボを切れた。そして、ふと疑問に思った。遠くに見た海女さんは、いちいち舟に上がらずに、その場で潜っていた。たぶん、トンボを切るのは最初だけだろうと、自分で答えを出した。まさか、伯母がわざと難しい所作をさせているとは思いもしなかった。
今度は、すぐに牛乳瓶を見つけた。それを拾うと、すぐに命綱を引いてもらえた。
「やればできるじゃないか。次は、すこし遠くへ投げるよ」
久美子は、牛乳瓶が投げられた方角とおよその距離を、頭に刻んだ。
船べりから手をはなすと、自然に沈んでいく。途中で頭を下にしてから、舟の向きをたしかめ、牛乳瓶の方角へ泳いだ。しかし、見当をつけていたあたりに赤い色は見えなかった。
海面を仰ぎ見ると、舟はこちらに舳先を向けて、斜め左後ろにいる。方角に間違いはない。久美子は左右を見ながらさらに進み、横へ五メートルほどずらして引き返す。
しまったなと、思った。たとえば、最初からわざと狙いを右にずらして進んでいたら、左だけを探せばよかった。見つからなければ、うんと左へ移動して、今度も左だけを探せば良い。つぎから、そうしよう。
船影の真下にたどり着くまでに、息が続かなくなった。どうせ、溺れかけるまで引き上げてもらえないのなら、さっさと息を吐き出してしまおう。そうは思ったけれど、恐くてできなかった。結局、頭痛に襲われて目の前が暗くなって、こらえきれずに息を吐き出して――それでも、腰の鎖は引っ張られなかった。息を吸いたいという思いを必死に押さえ込んで、たすっを求めて舟影を見上げた。
綱がピインと張って腰に鎖の食い込む感触で――また、久美子は気絶してしまった。
「浮かんでいる舟を目印にするから、こういうことになるんだよ」
意識を取り戻した久美子を、伯母が叱りつけた。
「落語にもあるじゃないか。渡し船で刀を落としちまった侍が、船べりに目印をつけて、後で拾おうってやつさ」
そこで、気づいた。前は左前方に見えていた岩が、今は真横に来ている。同じことが、久美子が潜ってから舟影を見上げるまでのあいだにも起きたのだろう。
「おまえは三十秒と息が続かないね。鑑札をもらったばかりの海女でも一分ちょっとは潜るよ。わしが現役だった頃は、三分ちかかったものさ」
命綱を引いたのは、二回とも四十秒かっきりだったと、伯母が言う。ストップウォッチなんかなくても、ゆっくり数を数えることで、一分で二、三秒しか違わないのだそうだ。
「今日は、これまでにしといてやる。二回も水を吸い込んだからね。肺炎にでもなられたら、ますます物入りだ」
久美子は鎖をほどかれて、見習海女の褌と伯母が称している晒布を腰に巻いた。いっそ何も身に着けないほうがましだと思うが、仕来りだと言われれば反論もできない。いや、文句を言ったところで、返事はビンタだ。
帰路は伯母が漕いだ。久美子が三十分かかった距離を、伯母は十分で渡った。
まっすぐ屋敷へ戻ると、伯母は久美子を残して家へはいった。
「井戸の水で潮を流しな。手桶三杯まで使わせてやるよ」
・強いられた裸生活
髪と身体を洗って、井戸屋根の梁に掛けてあった煮しめたような手拭いを使っていると、最初に姿を見せた女中が現われた。四十歳くらいかなと、久美子はあらためて観察した。ひっつめ髪のきつい顔で、割烹着姿だった。
「あんたをお医者へ連れてくよう、申し付かったわよ。ついといで」
久美子に背を向けて、裏木戸へ向かう。
「あの……着替えるまで待ってください」
女中は鼻で笑った。
「あんた、海女になるんだろ。常日頃から褌一本で暮らすのが、仕来りってもんだよ」
「…………!?」
久美子は立ちくらみに襲われて、その場に膝を突いた。ひと気のない道を歩いて、同じように(男性だけど)素裸の漁師もいる船着き場まで行くのだって、恥かしさで死んでしまいそうだった。こんな姿で街中へ引き出されるくらいなら、あの鎖を巻いてひとりで海に飛び込んでやる。
「いやです。裸で海に出るくらいが我慢します。でも、でも……」
久美子は泣きながら訴えたが、感情が高ぶって言葉が出ない。
「京子さん、ちょっと来て」
女中が勝手口に向かって大声で呼ばわった。ずっと若い女がすぐに出てきた。同じようなひっつめ髪で、やはり着物の上に割烹着姿だった。
「縄を持ってきて。こいつの小屋ん中にあるはずよ」
京子と呼ばれた若い女中が、久美子にあてがわれた物置小屋から荒縄を取ってきた。
年配の女中が、泣きじゃくっている久美子の両手を前に引いて、荒縄で手首を縛り合わせた。
「な……なんで、縛るんですか!?」
「決まってるだろ。あんたを医者へ連れてく」
女中が縄を引っ張ったが、久美子は足を踏ん張って、動こうとしない。
「やれやれだねえ。京子さん、あなたが引っ張てちょうだいな」
年配の女中が勝手口へ消えて、すぐに長い竹尺を持って戻ってきた。久美子の後ろにまわって、竹尺を尻に叩きつけた。
ビシャアン!
「きゃあああっ……!」
思わず前へ逃げる。
「京子さん、ちゃんと引っ張りなさい」
ごめんねと小さくつぶやいてから、京子が縄を引いた。
ビシャアン!
ビシャアン!
尻を叩かれるたびに、久美子は前へ前へと逃げてしまう。そうして裏木戸から引き出されて、道を歩かされた。
いや。どれだけ叩かれようと縄を引っ張られようと、逆らって踏みとどまることは、できたかもしれない。けれど、伯母の顔が頭に浮かぶ。『樹から吊るして折檻』という、身の毛もよだつ言葉を思い出す。心をくじかれてしまう。
このまま、縄で縛られて、お尻を叩かれて引き立てられるくらいなら――久美子は妥協してしまった。
「叩かれなくても歩きます。だから……」
縄もほどいてくださいと、久美子は訴えた。
これでは、まるで時代劇の引き回しだ。それはそれで――見る人は、まさかに久美子がそれに値する罪を犯したとは思わないだろう。同情してくれるだろう。けれど、船着き場での出来事を考えると。伯母の威光を恐れて、久美子の味方になってくれる人はいない。
憐れまれるよりは、むしろ。古来からのしきたりを守って、みずから進んで裸身を晒していると思われたほうが、よほど救われるのではないだろうか。久美子は、そんなふうに自分の心を偽ってしまった。
そえは、つまり――後年になってSMという概念が認知されるようになってからは、調教とか馴致という言葉で表される心の動きだった。
「ほんとうだね。また逆らうようだったら、女将さんに言いつけるからね。」
その結果がどうなるかは、わかりきっている。
久美子は手首の縄をほどかれて。すぐに両手で胸と下腹部を隠そうとしたが、その手を竹雀でピシャリと叩かれた。
「裸が見習海女の仕事着だよ。誇りを持って堂々と歩きなさい」
久美子は唇を噛み締めて、服を着ていると同じように――も、さすがにできず。下腹部で両手を組んで、歩き始めた。こぼれる涙は、止めようがなかった。
羞恥と屈辱とに目もくらむ思いでとぼとぼと歩きながら、さまざまな想念が久美子の脳裡をかすめた。
伯母から聞かされた女中の名前は、花江と京子。ならば、先に立って歩いている年配の女性が花江だろう。見習のあいだは素裸なんて、封建的な戦前でも考えにくい。こんな姿で街中を歩けば、お巡りさんに逮捕されるんじゃないだろうか。
久美子の懸念は、あっさりと覆された。
街が近づくにつれて、人の往来も増えてきた。誰もが、驚き呆れて眺めている――ように、久美子には感じられた。けれど、相手のほうが気まずそうに視線をそらす。やはり、島一番の網元の威光は絶大なのだった。それは、駐在勤務の警察官に対してさえも同じらしい。
港の手前にある駐在所で、久美子は呼び止められた。三十歳くらいの警官だった、
「裸で外を歩くとは……」
そこで、後ろの花江に気づいて、そちらへ問いかける。
「これは、いったいどうしたことです」
「この子は、見習海女になったんです。一人前になるまでは裸というのが仕来りなのは、駐在さんも御存知でしょう」
駐在は口を半開きにして花江を見詰め、久美子の裸身に目を転じてはあわててそっぽを向いたり、彼のほうが挙動不審だった。
「あれは、浜崎さんの地所内と漁のときだけに限って黙認しておるだけだ。このように公然と裸で闊歩されては……」
「裸のどこが、いけないんですか」
「公然猥褻罪になる」
「この子の裸のどこが猥褻なんですか?」
そんなことは子供でもわかる――と、久美子は思ったのだが。
「何年か前の裁判で、下の毛が見えなければ猥褻ではないという判決がありましたわね。だからこの子には、わざわざ剃らせているんです」
そういう目論見だったのかと、久美子は気づいた。花江の立て板に水は、伯母の入れ知恵だろう。医者は口実で、憎い妹の娘を満天下の笑いものにするのが真の目的だったと――久美子は暗然と悟った。
「いや、それは知っているが……毛よりも猥褻なものが、丸見えですよ」
ほほほほと、花江が作り笑いをした。
「お股の割れ目は、性器ではありませんわ。女の性器は割れ目の奥に隠れています。奥様をお持ちのくせに、そんなことも御存知ないのですか」
「いや、それは詭弁というもので……」
「これは、女将さんの決められたことです」
ぴしゃりと言い放つ花江。
「ご自分でお米も野菜も作るおつもりですか。石鹸とか歯磨き粉は、どうなさいますの?」
網元の威光に逆らうなら村八分にすると、花江はおどしている。皆が皆、網元の支配下にあるわけではないにしても、網元配下の者が買わなければ、店はつぶれる。そして、彼らは本土へ買い出しに行ける足を持っている。
「せめて、外部の者の目には触れぬよう、それだけは、くれぐれもお願いします」
駐在は、苦虫を噛みつぶしたような顔で、奥へ引っ込んだ。
「つまらないところで時間を取られた。いちいち説明するのも面倒ね。こっからは、わてが先に立ってやるよ」
竹雀を襟首から着物の後ろに隠して、花江が歩き始めた。あわててついて行く久美子。後ろに目はないけれど、いつ振り返られるかわからない。久美子は、それまでと同様に、羞恥の根源を隠さないように努めた。
桟橋に、まだ船の姿はない。苦しいことや恥ずかしいことが次々に起こったけれど、まだ朝の十時過ぎなのだ。
桟橋に面した家並みの大半は、何らかの店になっている。八百屋に肉屋、書店、雑貨屋、薬局、一膳飯屋、自転車店……魚屋だけは見当たらない。
全裸の久美子に声をかける者はいなかった。割烹着の婦人が浜崎家の女中だと誰もが知っているから、その背後にいる女将さんが恐いのだ。視線だけが、久美子に集中する。男たちの大半は好色な目で裸身を眺めている。それくらい感得できるくらいには、久美子も性長している。女性の目は、三つに分けられた。憐憫、侮蔑、そして敵視。敵視というのは、母の昔の所業のせいかもしれない。
後藤医院(外科・内科・小児科・産婦人科)と掲げられた看板を通り過ぎて家並みの向こう側まで突き抜けて、右へ折れて坂道を登っていく。緩やかな段々畑の先にある農村まで引き回されて、村長に挨拶させられた。
「網元の浜崎様のお世話になる白石久美子です。自分の食べる分くらいは稼ぎたくて、海女さんになることにしました。見習のあいだは、こんなみっともない格好ですが、どうかお許しください」
道々考えて、花江に添削された口上だった。
「いやいや。やはり島の娘さんだね。伝統を守ろうとは、殊勝な心掛けじゃわい」
久美子のことは、あらかじめ教えられていたらしい。とっくに還暦を過ぎた老人は、久美子の乳房と股間との間に視線を往復させながら、久美子に劣らずの挨拶を返したのだった。
別の道を下って桟橋へ引き返して、それから後藤医院へ連れて行かれた。
裸の胸にしつこく聴診器を当てられ、乳房を触診までされた。学校の定期健診で慣れて(はいないけれど)いるから、ちょっとしつこないと感じたくらいだった。
「肺の音はきれいだから、問題は無いと思いますよ。念のために抗生物質を出しておきましょう。今日の昼と夜、念のために明日の朝のぶんまで出しておきます」
帰り際に、窓口でもめた。
「なんだって、こんなに高いんですか。保険証が使えない? 全額負担ですって?」
久美子は浜崎家の扶養家族になっていない。手続きが間に合わなかったのというよりも、これまでの経緯から考えると、家族に加えるつもりなんかないのだろうと、久美子は屈辱を重ねた。
「まあ、いいわよ。叱られるのは、勝手に溺れた久美子なんだから」
溺れたくて溺れたんじゃありません――と花江に言っても始まらない。あとで、ますます伯母の勘気をこうむるだけだ。
ボオオオオー。
「あら、もうこんな時間だわ。おまえが愚図愚図してるからよ。すみません、裏口から出させてもらいますね」
花江は久美子を走らせた。隠していた竹尺を手に、尻を叩いて追い立てる。
「あ…………!?」
トンッと足が地に着くたびに、久美子は股間を異様な衝撃が突き抜けるのを感じた。正確には――まだ赤い紐でくくられたままになっている、昨日までは自分でもその存在を知らなかった、小さな肉の突起が、鋭く疼く。痛いのではない。むしろ、甘美とさえいえる衝撃だった。
「もういいよ。ふつうに歩きな」
遠くから呼ばわれて、久美子は我にかえった。和服を着ている花江が追いつけないほどの速さで駆けていたのだ。
そのまま走り続けていたい誘惑を投げ捨てて、久美子は速度を落とした。歩くときでも意図的に足を強く踏み下ろせば、同じように甘い衝撃が生じるのだが。久美子は、そうしなかった。この観応が淫らなものだという意識は無かったけれど。ズロースを履いていたら、この突起は揺れなかっただろう。紐で括られていなかったら、刺激は受けなかっただろう。裸を強いられて、しかも恥ずかしい目印を付けられて。それで気持ち良くなるなんて、恥辱でしかなかった。
医院で予想外の出費があったことには、伯母は何も言わなかった。
「夕方の潮目で、また海に出るよ」
海女になると言ってしまったからには、きちんと練習をするつもりではいるが。
「学校へは、行かせてもらえないんですか」
ビンタも覚悟で尋ねた。
「まだ転校の手続きがすんでないんだよ」
引っ越した当日から通学できる制度になっているなど、久美子は知らない。そういうものかと納得しかけたのだが。
「言っとくけど、海女稼ぎができるようになるまでは、その恰好で暮らすんだからね。学校でも同じだよ」
「…………!」
学校へ行かさないと言われたも同じだった。むしろ、行かされたらどうしようと、そちらが不安になってきた。
「ああ、そうそう。昼ご飯も恵んでやるけどね。食べ終わったら、小屋から出るんじゃないよ。子供たちが学校から帰って来るからね。そんなみっともない姿を見せたら、教育に良くないからね」
街中を引き回す口実に、花江は「裸が仕事着」と言っていた。どうせ伯母の受け売りだろうが、今の言葉とは真反対だ。こちらが本音だとは、久美子にも察しはつく。
・亡母の遺骨が人質
・理不尽な折檻甘受
・折檻肌で海女特訓
・ひとりきりで買物
・初潮は新たな恥辱
折檻と輪姦と
・従弟を誘惑した罰
・従弟従姉は釜の味
・独りだけの娘小屋
・Y字バランスの鞭
・海女稼ぎの厳しさ
・娘ひとりに男三人
・不浄期間に猛勉強
学校でも屈辱
・恥辱のセーラー服
・校長室で特別授業
・海女褌で体育授業
・娘宿売春は大盛況
・仄かな官能の兆し
・保健室も地獄部屋
・喪哀妻の快楽地獄
・三穴の絶頂に哭悦
・淫乱娘への灸折檻
・哭逆と諦虐と悦虐
妊娠と流産と
・妊娠中は姦り放題
・厳冬の海女漁強制
・流産と新たな種付
・若過ぎるもやい妻
遥かな後日譚-
・令和に継がれた命
後書き
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今回は小見出2章分を丸々引用して、読者サービス。迷惑だという声は聞こえません。
「強いられた裸生活」で、ひとりでお買い物に出すつもりでしたが、溺れさせたので、やはり肺水腫とか懸念して医者へ。別に小見出しを立てました。

表紙絵は今から考えていますが、「裸海女×義務教育生徒」なんて原画は、そうそうないし。ちょっと苦慮しています。上記は初期案です。背景が公園の川なので、もう一工夫します。
もしもこの表紙絵が某方面でコンテンツガイダンスだったら、性器責めアウトだと確定します。
下のアフィリンクはDLsiteで「SMX工房 ふんどし」をキーワードにしています。
メモ公開:34 MCについて



筆者が「禁じ手」にしている設定に、マインドコントロールと媚薬と透明化があります。
透明化は、設定が現実離れしているし、コメディになってしまいます。すくなくとも筆者には、これをネタにして現代を舞台にシリアスな話を構成する力量は、ありません。
媚薬についても、貞操観念の高い処女が、男が欲しくてたまらなくなって自分から股を開くような特効薬は存在しません。まあ、現代物においては『貞操観念の高い処女』というのが、もっと非現実的かもしれませんけどね。
筆者は『ミスリルの悲劇』で媚薬を登場させました。アルコール度数の高い妖しげな飲み物で、東洋の秘薬がどうとか、さんざん前置きをしてから飲ませました。文中に明記はしていませんが、プラシーボ効果がメインだとわかるように書いたつもりです。
実際問題として、媚薬にしろアロマにしろ、気分をリラックスさせて性的感受性を高める働きをするというのが、せいぜいでしょう。
マインドコントロールも然り。なんか高等テクぽく感じられるので、書き手もこの言葉を使うのでしょうが、煎じ詰めれば催眠術でしかないと思います。MC物は食わず嫌いなので、あるいは、電磁波による脳への直接刺激とかも使われているのかもしれませんが。
催眠術に限っていうなら。被験者が「ほんとうに」望んでいないことは、させられません。ビルから飛び降りさせることは不可能です。すぐ目の前にプールがあるといった暗示に掛けても、です。
これについての詳細は、プロの催眠術師が解説してくれていますので、こちらへどうぞ→ て、あれ? リンク切れ?
おそらく、白昼の路上でストリップを演じさせることも不可能でしょう。
ただし、被虐願望のある女性に「俺はおまえのご主人様だ」とかは効く可能性が大いにあります。
「わたし、酔っぱらっちゃった。なんだか暑いわ……」というのと、同じ文脈ですね。
とはいえ。「おまえの血を抜き取っているぞ」とい暗示だけで被験者を死に至らしめたという実験結果もあるそうですから。催眠術ならぬマインドコントロールで、白昼路上ストリップも可能――と読者を納得させられれば、フィクションですから宜しいのでしょうけれど。
こうなると、もう、書き手/読み手の好みですね。
さて、ここからがメモの抜粋です。
・死の間際には、脳がそれを感知してドパミンドパドパ(ではなく、βエンドルフィン)で至福に包まれるという。SEXの200倍?
不意打ちの原爆でも? というツッコミは、さておいて。
なんらかの操作で、脳に勘違いを起こさせれば……悦虐とか超絶アクメとか?

実際に小説で扱うとなると、あまりに万能過ぎて、面白みに欠けるきらいがあります。厭がる女を鞭とか電撃とかで従順に調教していくのが、SMX作品です。たいていは、秘められたる被虐願望があって、最後には悦んでマゾ堕ちするというのも、定番というかマンネリですが。おのれの妄想を具象化しているのですから、仕方がありません。
いささか自慢になってしまいますが。
たまには読者からお便りをいただくこともあります。そのひとつに。
「鬼畜なテーマを扱いながら、陰惨な印象を受けないのは、三人のキャラがみな明るく、それぞれ魅力的だからでしょう」
というお褒めの言葉がありました。魅力的云々は面映ゆいのですが、一部だけの抜粋というのも、近年喧しい改竄にあたるので、引用に含めておきます。
キャラが明るいというのは、筆者の裡に棲むアニマが一人しかいないせです。アニマの多重人格があるとは、寡聞にして知りませんが。
・ブレインロック
特定の脳部位刺激とかで起こせるとしたら……なにか使えそう?
やり慣れた動作が、不意に出来なくなる。アクセルとブレーキの踏み違いも、咄嗟に踏み替えることが出来なくなるからだそうです。それどころか、スカイダイビングの事故の何割かは「(パラシュートを開く)紐の引き方を忘れた」からだとか。
危機的状況で『度忘れ』が起きるというのは、催眠術に掛かっても自己防衛本能は働いている(厳密には違います:上記のリンク参照)という現象とは矛盾している気がしないでもないですが。
いずれにしろ、こちらは、ちょっと使いづらいですね。自縛で脱出なくなり、見知らぬ男(or 彼氏 or 父親 or 教師……)に見つかって云々。は、ただの手違いでじゅうぶんでしょう。『ママと歩む Slave Road』の導入部が、これです。
まあね。プラシーボ効果も限界はあります。
「シアリスちゃんと服用してる。勃て、勃つんだ、ジョオオオオオ!」でも、駄目な時もありますから。
Progress Report Start:未通海女哭虐~裸の昼と縄の夜
『寒中座禅(転がし)修行』の校訂に着手していないのに、次作執筆開始です。これを書きたくて座禅転がしを書き急いだのです。
これです。着想即肉付即執筆→
今回は、目先を変えてみます。
従来はWORDの「見出し1」だけで書いてきましたが、今作では「見出し2」も使います。
従来の数章分をまとめて大見出しにして、それを幾つかの小見出しに分けます。
読者側の利点としては、目的のシーンに飛びやすい。
筆者側の利点としては、後半も小見出しをたくさん作っておけば竜頭蛇尾を防げる……かも?
たぶん、KENPCもすこし水増しできる?
そして。小見出しごとの内容は、細切れで筆者の頭に入っているので、きっちり書いておかなくても忘れない。まあ、この記事の読者の参考までに、括弧書きで(一部に)注釈を付けておきますけれど。
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未通海女哭逆:裸の昼と縄の夜
おぼこあまこくぎゃく
Young Virgin Shell Diver Cry for Sexual Abuse
Naked daytime and Bound nighttime
1963年(昭和38年)
浜中和子:伯母(母の実姉)5月に妊娠(判明は8月)。相手は下層漁師。別の婿が必要。
妹だけ進学したのを根に持っている。白石を横取り(思い込んでいる)されたことが一番。
浜中勝利:白石に逃げられて急遽入り婿に。別の零細網元の次男坊。
浜中紀夫:3年生。3月生まれ(15歳)。両親から微妙に疎外されている。
浜中有子:兄と四つ違い。グズに近ずくなと厳命されている。将来は婿養子を。
浜中梢枝:和子の従妹だが若い。養護教諭。
白石久美子(グズと呼ばれる)2年生に降級。8月生まれ(14歳)。
白石洋子:母子家庭。交通事故で死亡。
白石倫夫:病弱を鍛えようと5月から島に滞在して洋子を見初める。
妹が先に嫁ぐなど許さん。姉の和子と結婚して、網元を継げ。駆け落ち。妊娠は、その後。
川中弓枝:夫婦で移住(夫の祖父が島出身)。雑貨屋を営むも病死。5歳児の母親。
雑貨屋を手伝っていた男は既婚なので、喪哀妻を強制された。義父が病臥。
見習海女は裸
・鬼伯母の棲まう島
・家の中は立入禁止(トイレは海の中)
・十五年ぶりの見習
・実核を括る色付紐(早朝に漁師・海女に挨拶させられる。下層漁師の若衆も全裸)
・強いられた裸生活(買い物を言いつかって、雑貨屋の女将に同情される)
・亡母の遺骨が人質(泣いていて叱られる)
・理不尽な折檻甘受(これからは頑張りますの揚げ足を取られて)
・折檻肌で海女特訓(他の海女舟に便乗。前日に撒いた色ガラスを回収)
・初潮は新たな恥辱(物置部屋から出るのを禁止)
・海女漁鑑札の代償(伯父とは血がつながっていないし)
折檻と輪姦と
・従弟を誘惑した罰(夜這いを掛けられて抵抗して)
・従弟従姉は釜の味
・独りだけの娘小屋(外から施錠。男が合鍵を借りる)
・Y字バランスの鞭(初日の夜這いを拒んだ罰)
・緊縛放置集団夜這
・海女稼ぎの厳しさ
・娘ひとりに男三人
・不浄期間に猛勉強
学校でも屈辱
・恥辱のセーラー服
・校長室で特別授業
・海女褌で体育授業
・娘宿売春は大盛況
・仄かな官能の兆し
・保健室も地獄部屋
・喪哀妻の快楽地獄
・三穴の絶頂に哭悦
・淫乱娘への灸折檻
・哭逆と諦虐と悦虐
========================================
こんな感じです。如何でしょうか。小見出しだけで、ある程度想像がつきませんか?
小見出しすべてを書くのではなく、本文を書きながら取捨選択していきます。いきなり挿入(きゃああ♡)なんて事態も生じるかもしれません。これまで[硬式]ブログと『戦闘詳報』では分隊を変えていましたが、最近は混交しています。

今回のアイキャッチ画像は脳内補間(ではなく、水着を脳内滅却)してください。
※「喪哀」、「催合=もやい/もあい」からの造語です。寄合などから転じて、皆で分け合うという意味です。
Progress Report Final:寒中座禅(転がし)修行
Progress Report3 →
脱稿しました。全体の3/4あたりを走って、最後の責めは、わりあいネチネチ。
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昼食養虐をはさんで三時間の休息で、修行尼たちは最後の修行を始める心構えを調えた。体調のほうも、ほぼ万全だった。何十番も稽古をしたわけではないし、午後からの修行を考慮して、鞭撻もそれほど厳しいものではなかったのだった。
七人がみずから望んだ修行は、それぞれの被虐願望をじゅうぶんに解き放ったものだった。
ゆかりが抜けてハードマゾの第一人者(?)となった菜穂子の望みは、いっそう厳しい滝行を求めた。滝壺の真上にずっと逆さ吊りで放置されていたいというものだった。
円花は胡坐縛りでの滝行を希望した。
さまざまな修行を通じて、痛いのよりも寒いほうが苦手だと自覚するようになった蕾は、その姿を思い描いただけで鳥肌が立った。しかも、二人とも溺れる危険がある。菜穂子の望むような完全放置は難しいだろう。
実咲は座禅板を使った二穴貫通と三点針金くびりの電気責めを望んだ。あまり激しい修行で悶絶してしまっては、いざというときに看護師として務まらないからだろう。
野乃花は『試練の石段』を麻凛と蕾ががされたような、昔ながらの方法で何往復も(ぶっ倒れるまで)登り降りしたいと申し出ていた。後ろ手に縛られ、縄で胸をつぶされ、荒縄褌の間から引っ張り出されたクリトリスを(陽根に見立てて、それが隠れてしまわないよう)タコ糸で括られて。
一種館前には処女だった芽美の願望は――できるだけ多くの男性に、うんと性感を開発してほしいという、ささやかだが切実なものだった。
「男は弾数がかぎられておるからの。主役はこっちになるぞ」
直径四センチ半の長大なディルドが後門、前門にはいっそう太い電マ(もはや、この呼び方が世間一般でも大勢を占めている)で責められることになった。もちろん、外からの刺激ではなく挿入する。
四方にハンドルのういた箱の下に大きなパッドが取り付けられた器具を、芽美が不思議そうに眺める。昭和の時代には、これこそが電気マッサージ器と呼ばれていたのだと、妙覚が説明した。
「こいつを使うと、ほんとうに腰の痛みや肩凝りが治る。まあ、当時でも不心得な使い方をしていた者はいたらしいが」
スイッチがはいると、ブウーンンと唸りながら、全体が強烈に振動を始めた。それを肩に当てられて、芽美が「ひゃっ」と叫んだ。これを二台も使って、乳房と子宮を刺激すると聞かされて、不安そうな顔になった。
「先達の二人に担当してもらう。強く押しつけたりは――多分しないから、まあ安心してよがり狂うんだね」
麻凛が望んだ修行の内容を聞いて、蕾は心の底から驚いた。これまでの修行からのリクエストではなく――かつての菜穂子と同じように、リヤカーを膣で牽引したいという。オートバイにつながれたリヤカーを見ての着想かもしれないが。苦痛系が苦手と自称しているのだから、ずいぶんと無謀な冒険だった。
しかし、牽引に使える『突起が装着された鉄棒』が、無かった。そこらへんの棒にディルドを縛りつけたくらいでは、牽引力に耐えられない。
代わりに高山社長が提案したのは、股間ブロック曳きだった。股縄から伸ばした縄でコンクリートブロックや古タイヤを引きずる責めは、蕾もネットで画像を見たことがある。しかし、縄ではなく有刺鉄線というのは、恐ろし過ぎて、妄想したことすらなかった。しかも股間だけでなく、全身を有刺鉄線で縛るというのだ。
「棘は短いからね。鞭で叩き壊すよりは、ずっと早く治る。リオのカーニバルまでにはね」
来年の二月に、リオのカーニバルに全裸(ボディペイント)で参加したいという個人ツアーがある。そのガイドというよりは同伴者が麻凛になる予定だった。
蕾も研修を兼ねて派遣されるかもしれないが、今日の修行で肌に傷が残る懸念はなかった。一昨日の巡拝を繰り返すだけという、みんなの修行内容を聞いていて羞ずかしくなったほどの、生ぬるい修行だったのだから。
最初に妙覚が七人全員をそれぞれに緊縛してから、釈覚と広学とともに、菜穂子と円花を滝へ引っ立てた。
肩がはずれそうに痛む背面合掌縛りなのに、縄に抱き締められて陶然としながら、蕾は二人と三人を見送った。訥念と三人の先達が、野乃花を『試練の石段』へ追い立てる。芽美と実咲は、六人の先達に囲まれて本堂へ。奇しくも裏添乗員同士の組み合わせとなった蕾と麻凛の修行の場は、境内だ。すでに、巡拝のためのロープが張り巡らされている。二人の修行を鞭撻するのは、朴念と秀学、大学、俊学の四人だった。
まず、麻凛が巡拝のロープに沿って歩き始めようとした。有刺鉄線の棘に股間と上半身を突き刺されながら、一歩を踏み出して。後門のあたりで有刺鉄線に巻きつけられている縄がピインと張った。
「い、痛い……」
コンクリートブロックは二つが無雑作に縛り合わされている。そのせいで、玉砂利の上を滑れずに、掻き分けて進ませなければならない。
ずりっとコンクリートブロックが動いて、その振動が股間の有刺鉄線を震わせる。
「ぐゔゔゔゔ……」
顔をゆがめて、麻凛が二歩目を踏み出す。ずりりっとコンクリートブロックが玉砂利を押しのける。
バッシイン!
手加減無しの竹刀が、蕾の尻を襲った。
「きゃああっ……!」
縄に酔いながら、先輩の苦闘にも感情移入しかけていたせいで、まったくの不意打ちだった。
「おまえも、さっさと進め」
秀学が作務衣のポケットから洗濯バサミを取り出した。
「これで引っ張ってやる」
ロープと淫裂のあいだに指を突っ込んでクリトリスを引っ張り出すと、問答無用に洗濯バサミを噛みつかせた。
「ひゃぎゃあああああっ……!」
蕾は絶叫した。強烈の圧迫感の中から、先鋭な激痛が突き抜けていた。洗濯バサミの痛みだけではなかった。
のがれようとする蕾を、朴念が背後から押さえ込んだ。
乳首を狙って近づく洗濯バサミを見て、蕾は息を呑んだ。洗濯バサミの裏側に画鋲が貼り付けられていて、反対側のクチバシには小さな穴が明いている。画鋲の針は、洗濯バサミが閉じるのを妨げない。つまり、針責めも同時に行われるのだ。
針が乳首を貫いて、さらに洗濯バサミが圧し潰す。
「くうううううううううう……うううう」
絶叫こそしなかったが、蕾の呻き声はいつまでもやまなかった。
「そら、あんよはじょうず」
洗濯バサミにつながれた三本のタコ糸を、秀学が両手を使い分けて引っ張る。
バシイン!
尻に竹刀が叩きつけられる。
「うううう……きひいい」
よちよちと蕾が歩き始めた。しかし、ロープの中間に巻きつけられている金属タワシの手前で、立ち止まってしまった。金属タワシから細い線が向こう側の支柱に向かって斜めに伸びていた。支柱の横には、見慣れたリモコンボックスが置いてあった。
電撃――と怯えたが、電線は金属タワシの一本きりしか見当たらない。電極が二つなければ電機は流れないはずだ。
おそるおそる、蕾は淫裂を金属タワシにこすりつけた。
バチチッ!
「きゃああっ……」
股間を電撃に貫かれて、蕾は悲鳴をあげた。が、座禅板で受けた電撃に比べると、かなり弱かった。そして、座禅のときと違って、脹脛が痙攣した。
そこで、蕾は自分たちが(滝へ行くときなどを除いて)ずっと裸足だったことを思い出した。アースというくらいだから、電気は地面を流れる。
できるかぎり腰を引いて金属タワシから遠ざかっているが、ますます強くクリトリスと乳首を引っ張られ、尻を叩かれている。
この前は失敗したけれど、電撃を受け続けるよりはいい。いや、電撃で脚の筋肉が痙攣したら歩けなくなるかもしれない。蕾は決心した。大きく足を踏み出して、一気に金属タワシを駆け抜けた。
「ぎゃわ゙あ゙あ゙あ゙っ……!」
絶叫したときには、電撃が終わっていた。
しかし、金属タワシは、まだ幾つも残っている。朴念がリモコンボックスを次の金属タワシの場所まで運んで、蕾が最初の支柱を乗り越えている間に配線をすませてしまった。
つぎの障害物はフロートなので、これは楽々とクリアして、一歩ずつに苦しんでいる麻凛をずっと引き離した。
幾つもの金属タワシを走り抜けて本殿前の参拝柱にたどりついたとき、蕾の股間は真っ赤に染まっていた。淫汁と混じり合っていない、純粋の血液だった。
蕾は、恐怖に目を見開いて金属柱を見詰めていた。柱の下には小さなビニールシートが敷かれて、そのまわりはアルミホイルで囲まれている。柱を膣に加えるには、アルミホイルの上に乗らなければならない。地面のアースとは比べものにならない電撃に襲われるだろう。
三点を強く引っ張られて、蕾は膝を震わせながらアルミホイルに乗った。朴念が金属柱を押し下げて淫裂を割り、膣に挿入してから手を放す。バネの力で膣奥を突き上げられても、電撃は無かった。もちろん、それが束の間の安逸に過ぎないと、蕾は承知している。リモコンボックスは、しゃがんだ朴念の前に置かれている。
意を決して、蕾は腰を沈めていった。ロックが掛かるまで支柱を押し下げないと、この責めから解放されない。
ぐうううっと内臓が押し上げられる、純粋に不快な感覚。ぎゅうんとバネがたわむ手応えならぬ膣応え。朴念は、まだリモコンボックスに手を伸ばそうとしない。
じゅうぶんに腰を落として、カチリと膣応えがあった瞬間。
「ぎゃんっ……!!」
蕾自身がバネ仕掛けのように跳ね上がった。まったくの不意打ちだった。電撃のスイッチは、ロックと連動していたのだ。しかも完全にロックできていなかったので、支柱は蕾の動きを追って伸びて、串刺しにしてしまった。
全身を痙攣させながら気を失って倒れかかる蕾を、秀学と大学が抱き止めた。俊学は、麻凛を追い回している。
「そちらも、なかなかに盛況のようですな」
三人の先達が、本堂から出てきた。
「交替しましょう。まったく、男という生き物は厄介なものじゃ。快感は一瞬で、チャージには時間がかかる」
先達は入れ替わったが、朴念は境内に残った。芽美の修行には危険が伴わないから、先達に任せておけばよいという判断だろう。
麻凛が今にもつんのめりそうになって、ゴールに到達した。彼女の股間も赤く染まって、太腿にも血の筋が流れている。
朴念は蕾の淫裂を裏返して、傷の具合をたしかめた。麻凛の傷も、有刺鉄線を挟む襞をめくって調べる。
「ふたりの修行は、これまでです。広学に治療をさせましょう」
蕾の三点から画鋲付洗濯バサミをはずし、麻凛もコンクリートブロックから解放した。が、緊縛そのものはほどかない。
乳房を乱暴にこねくるのが心臓マッサージだとでもおもっているわけでもないだろうが、そうやって蕾を目覚めさせて。
「これから滝まで行かせる。だが、その前に」
効き目は抜群だが刺激も抜群の傷薬を二人の股間に吹きつけて、あらためて悲鳴を絞り出す。
草鞋を履かせてやるのも忘れない。
「うああああっ……死んじゃう! 死んじゃう、死んじゃう、死んじゃうよおおおおおお!」
野太い絶叫が、蕾の耳に届いた。それは芽美が天国を突き抜けた咆哮だった。艶やかさなどこれっぽっちもない、原初の雄叫び――いや、雌叫びだった。
股間の激痛に苛まれながら、蕾は芽美のことを羨ましく思った。彼女自身、そこまでの快楽へ突き抜けた経験が無かったのだ。通販で見つかれなければオークションを漁って、あの昭和レトロな激烈電気マッサージ器を手に入れようと思った。
滝までの道のりは、境内の一周よりずっと長い。ロープはないが、傷薬スプレーの刺激が蕾の股間を燃え上がらせていた。けれど、麻凛先輩の有刺鉄線褌に比べたら、苦痛を訴えるのさえ羞ずかしい。蕾は歯を食いしばって、滝まで歩きとおした。麻凛も、後輩への意地なのか苦痛系に目覚めたのか、有刺鉄線に傷口をえぐられて、さらに血を流しながらも脱落しなかった。途中からは乳首にだけ着けられた画鋲付洗濯バサミで引っ張られたけれど。
――滝では、まだ修行が続いていた。流れ落ちる水で菜穂子の様子はよくわからないが、首まで川に浸けられている円花の唇は紫色を通り越して黒ずんでいた。意識が朦朧としているのか、首が垂れて顔が冷水に浸かり、そこで意識を取り戻している。
けれど、まだ生命の危険は無いのだろう。直腸の温度を示す二台のモニターを、広学は悠然と眺めている。いや、目を離せないほどには切迫しているのかもしれない。
蕾は不安に駆られるが、主催者の二人と医師を信頼するしか、彼女に出来ることは無いのだった。
午後の修行が終わったとき、蕾と円花と野乃花の身体はボロボロになっていた。鉄条網で緊縛されていた円花がいちばんの満身創痍ぶりだったが、野乃花もなかなかだった。『試練の石段』の三往復目では精魂尽き果てて何度も転んでいた。付き添いの先達に抱き止められて一緒に十段ほども転落したこともあったそうだ。
「おかげで、こっちまで打ち身だらけだ」
高山社長がぼやいたが、どこか満足そうに聞こえた。身体を張って女を助けたというのが、その理由かもしれない。
やはり、この人に支配されよう。蕾は、あらためて心に誓った。ご主人様とかではない。けれど、雇用主と被雇用者といったビジネスライクな関係でもない。
この人の命じるままに、新たな被虐の場に赴く。言ってみれば、高山社長はゲームマスターのようなものかもしれない。
そんなふうに考えるのも、男に悦んで支配される女性心理の表われだろうか――とも思ってみるが、人生経験に乏しい二十一歳になったばかりの小娘には、手に余る問題だった。
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男根に見立てた淫核の画像です。縄で固定しないと引っ込んでしまいます。
強引に脱稿したのは、早く次を書きたいという欲求のせいもあったでしょう。
実は……
被虐願望のマゾ女を合意の上で調教
潜在的被虐願望の少女を初手からガンガン責めて、否応なくマゾに目覚めさせる。
こういったパターン飽きてきて、次作はノーマル&ノンケの少女を徹底的に虐待する話です。
ここで(↓)書いているやつです。
ヒロイン戦記6『火竜と翔けたアクメの空』発売開始!
『成層圏の飛燕~海女翔けるとき』から2年。
濠門長恭渾身の本格空戦小説第二弾、ついに発売!
他ラノベの追随を許さない、航空力学に裏打ちされたド迫力の空戦シーン!
なんて、あおってますが。前作以上にエロ薄め。ヒロインは処女ではないですし。纏綿たる慕情なんて趣もないです。
痛快な空戦シーンと、隊長に「男女共通の器官に[活]を挿れられる」シーンと、年下少女との甘レズをご堪能ください。
これって、宣伝文句になってるんでしょうか。
筆者としては、書いててとにかく楽しかった一作です。さすがにG線上のアレヤコレヤはできませんでした。
大河長編PLOT紹介はこちら→
濠門長恭渾身の本格空戦小説第二弾、ついに発売!
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なんて、あおってますが。前作以上にエロ薄め。ヒロインは処女ではないですし。纏綿たる慕情なんて趣もないです。
痛快な空戦シーンと、隊長に「男女共通の器官に[活]を挿れられる」シーンと、年下少女との甘レズをご堪能ください。
これって、宣伝文句になってるんでしょうか。
筆者としては、書いててとにかく楽しかった一作です。さすがにG線上のアレヤコレヤはできませんでした。
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