メモ公開46: 集団羞辱断片考2

 本編を、もう書いてしまいました。後出しです。中出しではないです。

 昭和中期の少女への性的搾取第2弾です。
 本番関係は、あとの楽しみとして。まあ、穴に棒を挿れるという黄金パターンは、ホモ・エレクトウス・ボッキネンシスの昔から不変の黄金パターンですから、シチュエーションとか本人の意識でG戦場(この誤変換も意味深?)を盛り上げる必要がありますが。


・ストリッパー
 要するに、踊りながら脱いで、最後は御開帳です。現在も細々と残っている興行では、踊り子さんの「自己表現」とか「芸術意識」が高く、いろいろと工夫しています。
 ↑筆者は21世紀この方、足が遠のいていましたが、広島に残っていた劇場が閉鎖されるというので、我が青春のメモリアル。行きました。そのときの感想です。
 記憶に残っている舞台では。金髪白人姉ちゃんですね。踊れないし演技もできない。のっけから冂形の木枠に大の字に縛りつけられた形で始まって。男(情夫といった印象でした)が出てきて、ちょこっと嬲る。それだけ。鞭もバイブもありませんでしたが、当時としては大興奮でした。女の子が妙にジャガイモっぽい顔つきだったのも、むしろリアル。
 思い出話は、さておいて。
 このヒロインは、元令嬢にしましょう。バレエの基本を習っていて。
「きみの特技を活かせるんだよ。大勢の観客の前でソロで踊って。踊りながら衣装を脱いでいくんだけどね。踊ったあとで観客が拍手してくれたらそちらへ行って、しゃがんで、ちょこっと脚を開いて奥の院を見せたりもするんだけどね。なあに、身体に触られるわけじゃないし、貞操も守られる。給料は歩合制で人気にもよるが、きみなら大卒初任給の五倍は稼げるよ」
 なんて甘言で。貞操堅固で真面目な娘なら「のっぴきならない」事情を付け加えましょう。
 あとは、どう展開するか。
 私、こんな下層の女たちとは違う。なんて、先輩を見下してて、反感を買って、凄絶なリンチ。いっそ、リアル昔の記憶みたいに、本格SMショーを強制しましょうか。当時は、SMなんて変態中の変態扱いでしたから、人気沸騰間違いなし。
 それとも。観客の熱い視線に濡らしてしまって、ストリップ芸術に目覚めて、あれこれ工夫する――のは、筆者の妄想力が大変です。
 時代的にはすこし下ってから登場するマナ板ショーを過激に。マナ板ショーてのは、客が舞台に上がってシロクロ・ショーというか本番というか。もちろん、元令嬢は断固拒絶しますから、マナ板に縛りつけましょう。
 結構、展開が難しいストーリイです。


・ノーパン喫茶
 後年に登場した「ノーパンしゃぶしゃぶ」は嫌いです。食欲と性欲を同時進行させられるほど、筆者は器用ではありません。当時の金額(貨幣価値は、現在とあまり変わりません)で2千円とかのコーヒーのほうが、スケベに専念できます。
 トップレスはどこの店でもデファクト・スタンダードでしたが、パンツを穿いてるけしからぬウェイトレスもいました。露出の度合いで時給が違います。じきに、床が総鏡張りになったり、下から風が吹き上げるマリリン・モンローも出てきたそうです。
 当時は30分くらいの入れ替え制で、店の前にはかなりの列でしたね。
 筆者も体験してますが。その店では性服が統一されていませんでした。普通に股下ゼロcmのノーパンミニスカもあれば、バタフライだけの子もいて、これはむしろ股間ガードですから、時給は安いでしょう。トップエースは、なんと全裸でした。
 客はコーヒーそっちのけで。ヘソで座ってる奴もいました。筆者も、そのひとり。
 もちろん、タッチ禁止でしたが。小説では「有り」にしましょうか。袖カフスを付けさせて。白はお触り無し。青はおっぱいまで。ピンクは指挿れOK。赤は隣の個室で二人だけでお話ができるという。

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・モデル
 昭和30年代には個室ヌードなんてのがあったそうです。モデルひとり、客もひとり。いちおう、カメラとかスケッチブックの貸し出しもあったとか。この当時。モノクロ写真主流ですから、町の写真屋さんで現像できました。話をつけておけば、現像・焼付をしてくれたでしょう。カラー写真は専門工場で現像でしたから、猥褻写真はフィルム没収でしたかしらね。財産権をなんと心得おる!
 真面目なモデル派遣業者もいました。まあ、美大とかに派遣されて、飢えた瞳に視姦されるわけですが。
「大丈夫、大丈夫。ヌードモデルじゃないから。ちゃんと衣装を着けて、ポーズを取るだけだよ」
「いやあ! ヌードにはしないって、約束だったじゃないですか。ああっ……なんで、縛るんですか!?」
「これが、きみの衣装だからだよ。縄衣装というわけだ。素人がいきなり長時間のポーズを保つのは難しいから、こうやって固定してあげてるんだよ」
 いや。先の画学生に視姦されるシチュエーションも、ヒロインの性向次第では盛り上がるかな。女学生もいて、同性に蔑みの目で見られるとか。
 大自然との調和というテーマで野外露出もありますね。
 いろんな場面が書けそうです。ヒロインが露出に目覚めるか被虐に目覚めるか。
 いずれにしても、昭和の価値観や世相を絡ませないと陳腐な話になりそうです。


 まあ、執筆に着手するのはまだまだ先(この記事を書いているのは2019年7月)ですから、熟成させて煮詰めて枝葉を増やしていきましょう。
 

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メモ公開45: 集団羞辱断片考1

ひまわり -Pebble in the Sky- [フロントウイング]どすこい!女雪相撲 ~胸がドキドキ初場所体験~ [Liar-soft]

ストック原稿でしたが、本編執筆開始しているので、腐ったりカビが生えたりしないうちにお蔵出しです。

 過去記事でも触れていますが。
 昭和(30年代~40年代)特有の風物詩に集団就職があります。
 当時は、義務教育を終えると社会人として働くのが普通でした。田舎では農地が成長するわけもないので、ベビーブームの世代は人余り。都会は朝鮮戦争特需や所得倍増政策やで、人手不足。したがって、新規就職者の田舎→都会です。社会的経験に乏しい新卒者を教師なり雇用主代表が引率して、就職先に送り届けるわけです。
 当時はワンルームマンションなんてありませんし、だいいち、新卒者には下宿するだけの経済力もありません。大きな会社なら独身寮、個人経営のところなら雇用主の家に住まわせてもらうのが一般的でした。
 紡績工場に就職した娘が、仕事のきつさと低賃金に疲れ果てて、まあ女はいざとなれば荒稼ぎできますが。それも、かなりの部分は搾取されます。
 こういった転落物語は、探せばいくらでも書かれているでしょう。
 筆者の場合は、もっとひねって。なんらかの事情で高収入が必要な娘とか、まともな就職ができない娘とかを、性的搾取産業に斡旋する闇業者と、その餌食となった娘たちの物語を連作していこうと企画しています。
 なんらかの事情というのは。
1:妹(弟でも両親でも)が難病にかかっていて、医療費が莫大。当時は高額医療費制度とかなかったし、保健で受けられる医療と「最先端の/先進外国の」治療とには雲泥の差かありました。
2:暴行されたとか、素行が不良とかで、まともな嫁にいけない娘。
3:両親が破産して都落ちして、贅沢な生活が忘れられない元令嬢。
4:芸能界に憧れる娘。
 現在でもありそうな事情も、過去の遺物もあります。


 さて。実際にどんな性的搾取があるか、個別に取り上げて考えてみましょう。
 テーマ(売春、見世物、SMなど)ごとに短編数話をまとめるか、中編規模で一話ずつにするか。たぶん後者になりそうですが。


 王道の「チョンの間」とか「トルコ嬢」とかは後回しにして、今回は、当時ならではの「売春は伴うが、建前としては別の名分がある」ものを取り上げてみます。

・写真花嫁
 戦前戦後は、日本人が生活苦からの脱却手段として、大量に海外移民が行なわれていました。戦前なら、ハワイや米国本土、きな臭くなってからは「満州雄飛」ですね。いずれも、太平洋戦争の原因となりました。
 戦後ならブラジル。移民で農業に失敗して零落した者を集めて奴隷労働させて。女には風船を埋め込んで、性的刺激と性的拷問のどちらにも使えます。背負う形でのポニーガールとしても使役して。「あなたには、ちょっと早すぎるかしら」なんてヒロインが甚振られるSM小説を御幼少の砌に読んで、今もその作品を探しています。脱線しました。
 一家で移民というケースもありますが。若者が一旗揚げようとする例が多いです。わずかでも経済的に余裕が出れば、嫁さんがほしくなります。でも、貧乏移民に嫁いでくれる現地女性は滅多にいません。アメリカなら人種差別もあります。とはいえ、日本へ帰って見合結婚して連れ帰るなんて経済的余裕まではありません。働かなければ収入も減ります。
 そこで登場したのが。写真の交換と釣書だけで結婚を決めてしまうという、まあ、しかし、SNSやら掲示板で出会って、即ハメするのと……違いますよね。一生の問題。二度と故国へ帰れないかもしれないのですから。

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 写真では「花嫁」のトウが立っていますが、新卒者ばかりでも……小説的には強引に成立させますとも!
 やはり、渡航費の集団割引があったのか。専門のブローカーが介在していたのか、集団渡航の例も多かったようです。
 相手との性交が前提/労働力としても期待されている/逃げられない
 これだけ条件がそろえば、孟宗竹の百花繚乱。
 三人(でも四人でも五人でも)兄弟がひとりずつ嫁さんを養う経済力がない→一妻多夫ですね。
 大地主あたりに見初められて、初夜権とか貸出とかを命じられる→そのうち、一家の稼ぎ頭?
 どうせ逃げられないのだからと、夫は性的虐待し放題→黄金パターン
 これに、全裸農作業とかを交えて。
 ああ、写真花嫁のエピソードをまとめれば、長編にもなりますね。


・マッチ売りの少女
 これは都市伝説の定番ですか。
 馬鹿高い値段でマッチを買わせて。それが燃えている間は、スカートをたくし上げてズロースは下げているという。
 ちなみに、花売りというのは、自分の花を売るという暗黙の意思表示があったとかなかったとか。は、ともかく。
 マッチを擦るのを路地裏ではなく、あえて表通りで敢行すれば、立派な露出プレイです。
 爆買いして、割り増し料金を約束して、毛を燃やしてしまうのはソフトSMでしょうか。
「誰に断わって商売してるんだ」となれば、定番のリンチとか。
 これは中編どまりですね。


・女子プロレスどさ回り
 昭和中期まで女相撲も生き残っていたそうですが、これはストーリイの展開に欠けるので。
 戦後すぐの頃から、ストリップショーの変形としても女同士のプロレスごっこはありました。基本的にはエロですが、こういう本格(?)ぽいのもあったようです。いかにも格闘家って感じのボディと顔面ですなあ(w

女子プロ
 美少女が登場してアイドルになって、女子供からキャアキャア言われるようになったのは昭和40年代後半からですが。
 その当時。アイドル女子プロレスラーに憧れて、昔ながらのエロ女子プロレス興行を斡旋された女の子の話を考えています。
 どさ回りで。学校の体育館とかを借りて、土曜日(当時は半ドン)午前中に会場設営して、午後と日曜日に一般健全興行して。若きヒロインはベビーフェースで、デブスヒールにさんざん痛めつけられてからの鮮やかな逆転劇で、自分とあまり年の違わない生徒たちからキャアキャア言われて。プレゼント貰ったり、特訓で覚えたサインをしたり。
 夜の特別興行は、立場が逆転します。
「よくも、昼は好き勝手してくれたわね」本気リンチで嬲られます。地元の有力者とか高額プレミアムの客にはサービスさせられます。喜んで(あるいは諦めて)突っ込まれるか、とことん抵抗して、リングロープに磔けられるかマングリ返し固めで押さえ込まれたところに突っ込まれるか。
 でも。月曜から金曜は移動日で。給料はちゃんとたくさんもらって。ヒロインを虐め抜いたお姉さんたちと仲良く銀ブラでもショッピングでも。
 うん。これはハッピーエンドです。


 その他にも。
・秘境の温泉地で湯女サービス
・バレエをかじっていた元令嬢のストリッパー
・逃げ場のない売春島
・マグロ漁船で連夜の二穴奉仕。これは「番外編」ですね。漁船に女は乗せないのが当時の常識ですので。


 『月刊濠門長恭』なんて野望を抱くと、持続性のある(できれば発展可能な)創作を心がけてしまいます。


 

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PLOT着想03:写真花嫁(昭和集団羞辱史)



  しばらくは、昭和集団羞辱シリーズを書き継ぐつもりですが。
 『芸術編』電車内(スマホ)校訂しながら、『浴場編』はPLOTの粗筋(なんじゃ、そりゃ?)までは決まりました。これは、Now Writingの方で近日公開として。
 その次の、云わばメインディッシュの『売春編』になるか『遊郭編』にするか。中編2本ワンセットのうち、「チョンの間」は、けっこう早くから固まっていますが(解凍してやり直すかも)、「お泊り有りの売春宿」は難渋しています。そうそう親の借金とか騙されてとか脅されてとかばかりでは、パイプクリーナー詰まりません。
 「SEXが好きだから娼売妓になる!」なんて豪傑も登場させたいと……七転九倒中です。
 それに。「就職」したらしたで、いつもいつも先輩の虐めとか楼主の折檻も犬卒倒。目先を変えたい。てよりも、責め折檻そのものが、濠門長恭作品は食傷気味。
 なんて、ますます「らしくない」方向へ逸脱するくらいに進めばまだしも、方向転換ポイントで立ち往生。立ったまま逝けるなんて素敵――なんて、アホかましてる場合か。

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 ここからが、本題です。アレコレ書いてから「妻妾編」にするつもりですが。そのうちの1本が、あっさりまとまりました。
 「写真花嫁」です。意味わからんければ、グルグルなり家畜人ヤフーなりで。

 父と息子二人で豚汁(国名は避けておきます)とかに移民した一家。
 土地を借りて農場を開墾します。当時は南米移民=農業でした。
 ヒロインは長男の花嫁として、写真でしか見たことのない男に嫁ぎます。
 長男:夫だから、前穴は当然の権利。
 次男:後穴のおすそ分けにあずかりたい。
 父親:口くらい使わせろ。
 昼は家事奴隷、夜は性奴隷。家事が行き届かないと折檻。(筆者の)興が乗ってくれば、こんなのとか。
 人種がどうとかは、突っ込まないでください。
「農園、裸、エロ、-二次 -虹 -コミック -漫画 -マンガ -CG -ゲーム」では、ろくなのが引っ掛かりません。

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 で。大地主(白人でしょうね)の目に留まって。一夜妻にされて。
 嫉妬に狂った一家から責め折檻もあります。尺によっては割愛。
 大地主の専属にされちゃいます。列島(誤変換)人種ですから奴隷扱いで、「愛人にもできないエロエロなこと」をされます。
 一方。花嫁を奪われたほうも、「代金」をもらっていたりします。
 女手が無いと不便ですから、その金で、今度は弟の「写真花嫁」を迎えます。
 大地主は、その少女を見て、またもやメガロポリス^2(ムラムラ<マチマチ<都会都会)で、自分のものにしてしまいます。ヒロインは、一家に「返却」されます。
 凄まじい虐待が始まる――と、ナレーションして The END

 一揆加勢に出来上がりました。
 これに肉付けして丁稚揚げてまうでしょう。


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Progress Report Final:昭和集団羞辱(ヌードモデル)

  実は、3連休初日に上げています。
 その後は、大量爆撃第2波の印刷とか校訂とか。
 ヤマ場をどーんといきましょう。
 KINDLEの制約がなくなったので、かなりの部分まで公開できます。全公開は、さすがに他サイトでも拙いし、だいち、売上が立ちません。まあ、月イチソープを諦めて得た自由です。表紙絵の制約もなくなりましたし。とはいえ、さすがにモロ出しはNot openなので、レンズフレア処理とかしました。

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 モデルの中には、アルバイトを幾つも掛け持ちしながら、かつかつに暮らしている女性も少なくはない。ヌードモデルの需要はそれなりにあるが、モデラート社の場合でいえば、一か月の半分も仕事があれば売れっ子の部類。二時間の拘束が多いから、全裸ばかりでも月の手取りは六千円くらい。ふつうの仕事と変わらない。それなのに、化粧品とか美容院代が世間一般の女性の何倍もかかる。余暇だけはたっぷりあるが、よほどしっかりしていないと無駄遣いの機会も増えてしまう。
 佳恵が断トツの稼ぎ頭なのは、若さのせいもあるが、社長が意図的にそういう仕事をまわしてくれるからだった。それが依怙贔屓ではないと、ぼつぼつ佳恵も気づいている。レズにしても四十八手にしても緊縛にしても、そんな仕事を引き受けるのは、よほど金に困っているのでなければ、アザミのような『好き者』か世間知らずの小娘くらいだった。
 そして佳恵は――他人の目から見れば『小娘』から『好き者』に染め上げられようとしていた。すくなくとも、社長の岸部はそう目論んでいるようだった。六時間拘束の全裸なんて仕事を、簡単に振ってくる。
 彫刻では十時間以上の拘束も珍しくはないが、それは何日にも分けてのことだ。今回の話は六時間連続で、すこしくらいポーズが崩れてもかまわないという。そして、ヒナギクを指名してきた。前の仕事で下の毛を剃っているから、全裸は不都合ではないかと依頼先に尋ねても、むしろ好都合だと、これは口を滑らしたのだろうが。
 趣味の集まりだが、絵画とか写真というわけでもない。全裸の少女を肴にして酒を酌み交わして、興が乗ればモデルにもなってもらおう。
「生け花の代わりとでも思っていただければ、わかりやすいですかね」
 さっぱりわかりやすくなかったが。結局は、長時間拘束のしんどさを『応相談』に含めて、社長は二つ返事で引き受けたのだった。
 指定された現場は、隣の市との中間にある大きな旅館だった。この地域は明治時代に鉄道建設に反対して交通要所から外れてしまい、一時はどこの山奥かというくらいまでさびれていたそうだ。それでも、江戸時代には参勤交代の本陣だった結構のまま生き残っているのは、この旅館を中心とした知られざる歓楽街に生まれ変わったからだが。三年前に赤線禁止法ができてからは、再びさびれつつあった。そういったことを、佳恵は知らない。昼なのに人通りが極端に少なく、それでいて崩れた雰囲気の女性を何人も見かけることに気づいたくらいだった。
 旅館を訪れると、中庭にある小亭に案内された。二十人ほどの男が二重のコの字型に座って、佳恵を待ち受けていた。
「御待ちの方をお連れしました。御用のときは、内線電話でお報せください」
 それまでは誰も来ないという意味だが、もちろん佳恵にはわからない。それよりも――集まっている男の中に見知った顔を見つけて、佳恵は凍りついていた。
 見分けられた顔は三つ。いずれも、緊縛教室の参加者だった。師匠と呼ばれていた男こそいなかったが、叩き責めのポーズをせがんだ男と、三角木馬に乗せたがっていた男がいた。
「緊縛とやらのモデルは、お断わりしているのは、ご承知ですよね?」
 そうと決まったわけではないので、それほど声は硬くなかった。
「わかってるよ。ヒナギクちゃんを縛ったり敲いたりはしない」
 主催者らしい男が、具体的な内容の部分をいやに強調して答えた。
 この男の顔にも見覚えのあるような気がしたが、思い出せなかった。それもそのはず。初仕事のレズ撮影のときは緊張していて、顔を覚えるどころではなかったし、ずっとカメラで隠れていたのだから。
「さっそく、仕事を始めてもらおうか。脱いでくれ」
 話が違うと、すでに佳恵は気づいている。酒を酌み交わすとか聞かされていたが、御膳どころかお銚子一本並んでいない。そして、男たちの目が異様にぎらついている。
 それでも、佳恵はモデル嬢として振る舞うしかなかった。
「どこで着替えたらいいんでしょうか?」
 何人かの男が嗤った。
「どうせ、みんなの前で『御開帳』するんだ。ここで脱げよ」
 あまりに横柄な物言いだった。このまま引き返してやりたいけれど、それでは社長に迷惑を掛ける――そんなことを考えたのは一瞬。
 いきなり、二の腕もろとも羽交い絞めにされた。
「なにをするんですか!」
 叩き責めの男が目の前に立って、右手を振り上げた。
「やめて!」
 羽交い絞めにされているので、満足に顔をかばえない。
 バシン! バシイン!
 目の前で星が飛び交って、鼻の奥が鉄臭くなった。
「なんだったら、俺らの手で服を引き裂いてもいいんだぞ。そんときは、車のトランクにでも詰めて会社まで送ってやるけどな」
 プロのモデルだなんていう自惚れは一瞬で砕け散った。羞ずかしいのを我慢して卑猥なポーズにも応じていれば、乱暴なことはされないなんて思い込みも消し飛んだ。
「脱ぎます。暴力はやめてください」
 羽交い絞めを解かれて。その場にへたり込みそうになる自分を励まして、裸になった。縛られたり叩かれたりくらいは、覚悟するしかなさそうだった。しかし、男たちの目論見は、そんな生易しいものではなかった。
 両側から肩を押さえ付けられて、佳恵は膝を突いた。腕を引っ張られて。
 カチャン。両手に別々の手錠を掛けられた。
「やめてください。縛るのは駄目って、お断わりしてます」
「縛っちゃいないぜ。これは手錠だ」
 手錠の片方が、足首を巻いた。
「足錠でもあるかな」
「同じことじゃないですか。今すぐ、ほどいてください」
「それこそ、契約違反だね」
 佳恵を取り囲んで見物していた男のひとりが、奇妙なことを言った。
「最初から、六時間の拘束という契約だろ。だから、こうやって拘束している」
「…………」
 あまりに馬鹿らしくて、言い返す気にもなれない。
 この人たちは、あたしを縛って――じゃなくて拘束して、何をするつもりなんだろう。緊縛研究会では師匠に止められた、リアリズムの叩き責めをする。それくらいしか、佳恵には思い当たらなかった。のだが。
 ごろんとあお向けに転がされて、肩を押さえ付けらえた。手足を手錠でつながれているので膝が立ったままになって、自然と開いてしまう。
 主催者が佳恵の前に立って、見せつけるように服を脱ぎ始めた。パンツがきつい角度でテントを張っている。
 事ここに至れば、男たちの意図は明白だった。
「やめてください。罰金の約束はほんとですよ。社長の後ろにはヤクザだってついてるんですからね」
 ほんとうかどうかまでは知らないが。いざとなればそう言えと教えられている。ヤクザは警察や裁判所と違って、場合によっては疑わしきも罰する。差し押さえの手続きも関係ない。速戦即決。もしも、この男たちが佳恵を犯したら、明日の夜までには罰金を払う破目になるだろう。
「罰金は十万円だったな」
 男は委縮のそぶりも見せない。
「二十人で割れば五千円だ。それで処女を嬲り放題なら、安い買い物だ」
「…………?!」
 佳恵には男の言葉が理解できなかった。いや、理解したくなかった。
 十万円あれば一家五人がつつましやかに一年間は暮らせるが、独身者でもちょっと贅沢をすれば五千円なんて一か月かそこらで消えてしまう。ここにいる男たちの社会的な地位は知らないけれど、せいぜいが数か月分の小遣いくらいのものだろう。
 罰金を割勘で払うなんて、どこまで悪知恵のはたらく連中だろう――なんて、寒心している場合ではなかった。佳恵の純潔は、まさに犯されようとしている。それも、いきなり二十人にも輪姦されるという悪夢を超絶する現実で。
「いあああああああああっっ!!」
 佳恵は声の限りに叫んだ。が、悲鳴は不意に途絶えた。手拭いを丸めて口に突っ込まれたのだった。その上を、細くよじった別の手拭いが巻いた。
 素裸になって股間に凶棒を勃起させた男がのしかかってくる。
「ぶむうううううっ……!」
 身体を捻って男から逃れようとするが、手足を拘束されて肩を押さえ付けられていては、どうにもならない。儚い身悶えが、ますます男の劣情に油を注ぐとは、まったく気づかない。
「いきなりじゃあ、可哀そうだからな」
 男の指が、佳恵を穿った。それだけで、焼け火箸を突っ込まれたような激痛だった。焼け火箸が右へ左へと佳恵の中を掻き回す。
「んあああっ……んんんん!」
 痛みがふっと消えた。のは、いよいよ凶棒を突っ込む予告に他ならない。
「へええ。濡れてやがる。こんなにされて感じるとは、マサコよりも素質があるかな」
 縛られて性的に興奮する女がいると、緊縛撮影会のときに耳にしている。そのときにあがった名前のひとつだった。
 女性器を乱暴に扱われると、自己防衛のために幾許かの潤滑がはたらく。しかし、そんな知識は男たちにも佳恵にもなかった。(女を虐める)経験が豊富な男が言うのだから、自分にはそういう資質が秘められているのかもしれないと、佳恵は思わされてしまった。
「それじゃ、オンナにしてやるぞ」
 股間に指よりも太い物が押しつけられた。割れ目を押し広げて侵入してくる。
 そう感じた一瞬後。焼け火箸どころから、まっ赤に焼けた鉄の杭を打ち込まれたのではないかと錯覚するほどの激痛が、佳恵を貫いた。
「む゙あ゙あ゙あ゙ーーっ!!」
 佳恵はくぐもった絶叫を噴いた。
「むゔうう……ううう」
 激痛が、股間に居座っている。男が腰を上下に動かし始めると、激痛がいっそう大きくなって、股間でうねくった。
「うう、うう、うう……」
 男の動きにつれて、苦鳴が間断する。
 佳恵は、もう叫ばなかった。それだけの気力も失われている。男に翻弄されながら、涙を流し続けるだけだった。
 パシャ……カシャ。シャッターの音が、途切れ途切れに聞こえた。あるいは、ずっと写されていて、佳恵がそれに気づかなかっただけかもしれない。
 シャッターの音が消えて。それからさらに三十分とも一時間とも知れない激痛が続いて。ようやく、佳恵を犯していた男が立ち上がった。まだ半勃ちの凶棒は、破瓜の血でまだらに染まっていた。
 それで、佳恵への陵辱が終わったのではない。これからが、本格的な淫虐の始まりだった。
 股間を自らの出血と男の白濁とで汚されたまま、佳恵は裏返しにされた。肩と膝で身体を支えて尻を高く掲げた、淫惨なポーズだった。男たちの嗜虐をあおる姿態だった。
 二十人もの男どもに身を穢され尽くす運命に呆然としていた佳恵だったが。突き出した尻を別の男の凶棒に割られて、狂ったようにもがき始めた。肛門も陵辱の対象にされるとはこの期に及んでも想像すらしていなかったが――ここまでされては、誤解の余地も無い。
 非力な少女の渾身のもがきなど、尻を抱えて押さえつけられて。破瓜の激痛にも勝る凄絶な熱感が肛門を引き裂いた。突き破られるのではなく、上下左右に引き裂かれるような痛みだった。内臓を押し込まれるような、痛みとは異なる鈍い圧迫感をともなっていた。
 佳恵がくぐもった悲鳴を噴いたのは、一度きりだった。あとは、男の抽挿で息を押し出されて、それが不明瞭な呻きとして律動するだけだった。
 やはり、シャッターの音。そして、陵辱を見守る不気味な沈黙。長さの見当もつかない時が流れて、ふたたび佳恵は惨めな休息を与えられた。
 ぴちゃ……尻に冷たさを感じた。ごわごわした感触が肛門をえぐる。水に浸した手拭いで汚れを拭き取られているのだと、しばらくしてから理解した。股間も同じように無慈悲な清拭を受けてから。
 佳恵は身体を起こされた。脚を閉じる気力もなく、立てた膝に上体を投げ出した無様な座り方になった。
 三人目の男が、佳恵の前に膝立ちになった。すでに凶棒は天を衝いている。
「俺ぁ、女を甚振るのは嫌いだ。おめえだって、もう痛いのは厭だろ」
 かすかに佳恵の頭が動いた。
「こいつをしゃぶってくれるなら、痛いことはしねえよ。どうだ?」
 男は、佳恵のサルグツワをほどいた。
 そのまま佳恵が放心していると。男は優し気な言葉とは裏腹に、髪をつかんで佳恵の顔を上げさせた。その唇に先端を押しつける。
 この当時、吸茎という性技があるとは、それなりに知られていた。不甲斐ない夫を奮い立たせようと頑張る健気な妻もいたが、基本的には『プロ』の女性が金目当てに行なう行為と思われていた。当然の前戯として処女でさえも嗜む現今とは、まるで事情が違っていた。
 しかし佳恵は、すでに思考力を失いかけている。男性器をしゃぶる行為がどれほど卑猥で屈辱かなど、まったく頭に浮かばない。苦痛から逃れたい一心で、口をわずかに開けた。
 ぐぼっと――そこに凶棒が突っ込まれた。
「噛むなよ。噛んだら歯をへし折るぜ。ほら、ぼけっとしてないで、ちゃんとしゃぶれ」
 佳恵は息を詰まらせながら、口中の生温かい異物に舌を這わせた。
「もっと動かせ。ぺろぺろばかりじゃ埒が明かない。すするとか、唇で押さえて前後に扱くとか、もっと工夫しろよ」
 どうすれば男根を刺激できるかという基本的な知識すらない少女に、男が無茶な注文を出す。
 ぺちゃぺちょ、じゅるる……男に言われるがままに、舌を動かし、頭を揺すってみる。
 拙い奉仕を続けさせる余裕がなくなったのか。男は両手で佳恵の頭をつかんだ。そして、激しく腰を前後に動かし始めた。
「んぶぶぶ……くしゅ……むぶうう」
 喉を突かれてえずきかけ、鼻腔を淫毛でくすぐられて出そうになったクシャミは男根に押し戻されて。しゃぶれと言われたことだけを覚えていて、頭をゆすられ口中を陵辱されながらも、その元凶に舌を絡める。
 不意に――喉の奥に滾りを叩きつけられて、それを吸い込みそうになった。
「げほっ……うええええ」
 男が凶棒を引き抜くと、佳恵は畳に手を突いて、口中の恥辱を吐き出した。胃液もぶちまけてしまう。昼食から時間が経っていたので、それだけで済んだ。
「こりゃあ、畳の損料を取られるなあ」
「罰金で相殺するよう、交渉してみるか」
 少女の純潔よりも畳一枚のほうが大切だと言わんばかりの会話だった。
「のんびりもできないぞ。六時間で二十人なら、せいぜい十五分だ」
「それだけどな……卍巴をやってみないか」
「なるほど。穴は三つあるな」
 こういうことになると、話は早い。
「お嬢ちゃんだって、早く終わりたいよな」
 乳房を背後から揉まれながら尋ねられて。手を払いのける気力もなく、なにも考えずにうなずいた。
「おっし。お嬢ちゃんも、やってほしいとよ」
 尋ねた男が、佳恵を仰臥させて、前戯も潤滑もせずに前を貫いた。
「きひいいいっ……痛い!」
 佳恵が弱々しく叫ぶ。
 それには構わず、男が佳恵を抱いたままゴロンと寝返りを打った。
「馬乗りになってくれないと難しいな」
 別の男が佳恵の脚をつかんで折りたたむ。わずかに浮いた尻へ凶棒を突き立てた。
「痛いっ……え?? いやあああああっ!」
 ようやく、佳恵は男どもの意図を悟った。ときには、上体を引き起こされて、三本目を口に突っ込まれていた。
 男どもが動き始める。
「どうも具合が悪いな。あんたが音頭を取ってくれ。こっちは、それに合わせる」
 下になっていた男が動きを止めた。尻を貫いている男が、ゆっくりと大きく腰を振り始めた。華奢な佳恵は、男の腰と男根で前後に衝き動かされる。それに合わせて、下からも突き上げられる。目の前にいる男が動かなくても、口中の凶棒は勝手に暴れまくる。
 最初に口を犯していた男が劣情を遂げて。前後の男も相次いで佳恵の中に欲望を解き放った。誰もコンドームなんか着けていなかった。後ろを犯した男は、自らを拭ったチリ紙が茶色く汚れているのを見て顔をしかめた。
 佳恵の下半身は赤白茶色の惨状を呈しているが、その後始末をしたのは、次の三人組だった。そいつらは、壁際に布団を積み上げた。
「ケツをこっちに向けて嵌めろや」
 佳恵は突っ伏したまま、男の声に無反応。それでも。二人掛かりで抱え上げられて、布団に座った男の前へ引きずられ、後ろ向きに肛門を貫かれると、弱々しい悲鳴を漏らした。
 二人目が中腰になって、前を貫いた。佳恵はかすかに呻いただけだった。
 三人目が布団の上に立って、佳恵の正面に割り込んだ。
「ぐらぐらして、こけそうだ」
 おどけているつもりなのだろうが、声が掠れている。壁に手を突いて身体を支えながら、凶棒を佳恵の口に捻じ込んだ。そうして、ふたたび淫惨な卍巴が始まる。口淫を強いていた男は途中でバランスを崩して、ほんとうにこけてしまった。やり直したりはせず、二人が埒を明けてから佳恵を四つん這いにさせて、あらためて同じ部位に突っ込んだ。
 佳恵は膝も砕け、腕を突っ張るだけの気力もない。お留守になっている下半身を別の男が支えてやって、もちろん自分も五千円分の賞味に取り掛かった。
 ――ここまでで、ようやく十人。三人同時は、破廉恥至極淫虐無比。精神的な興奮はこのうえないが、動きが制約されるので肉体的な満足は難しい。それがわかってくると、男たちは二人ずつで佳恵を使うようになった。
 使う――という形容がふさわしかった。佳恵は半ば失神している。ビンタを張られても、かすかに呻くだけで、意識はあるのだろうが何をされても、わずかに身体をよじるだけ。男の手を払いのけようともしなかった。
 そういう意味では、佳恵を犯したのは十人だけともいえる。あとの十人には肉体を使われたに過ぎない。
 二人掛かり三人掛かりが多かったので、二十人がとりあえず満足しても、まだ二時間ほどが残っていた。佳恵は半数ほどの男に風呂へ連れ込まれた。女湯のほうは、これから接客にいそしむ妓たちが商売道具に磨きをかけているが、夕暮れ時から湯に浸かる風雅な客はいなかった。
 風呂へ行く途中で二人連れの女とすれ違ったのだが、旅館の浴衣を着せられているものの前がはだけたまま男たちに引きずられている佳恵を見ても。
「あら、まあ……」
 そんなに驚いた様子もなかった。この旅館は曖昧宿というだけでなく連れ込み宿、いや拐かし宿でもあるらしい。
 佳恵は身体の内外(うちそと)の汚れを男たちの手で(寄ってたかって)洗われたが、汚辱はいっそう心に浸み込んだ。それでも、意識は次第にはっきりしてきて。洗うついでにアレコレと弄ばれると、うわ言のように拒否の言葉をつぶやいた。が、抵抗はしなかった。威勢を取り戻した何人かに犯されたときも同じだった。さすがに――「腰を振れ」だの「咥えるだけでなく啜ってくれよ」だのといった求めには応じなかったが、それも積極的な拒否ではなく、気力が萎えているだけのことだった。
 この状態で放り出してはさすがに拙いと思ったのだろう。男のひとりが、自分の車で会社のビルまで佳恵を運んだ。そして、非常階段の脇に放り出して逃げ去った。
 ――佳恵は機械的に足を運んで、二階にたどり着いた。精神的には瀕死の状態だったし、女性器も肛門も傷ついていたが、肉体的な消耗はそれほどでもなかった。
 非常口は施錠されていた。合うはずもないのに、事務所の鍵でガチャガチャやっていると、内側から空いた。社長だった。営業時間は過ぎていたが、仕事が終わったという佳恵からの連絡がない(旅館に問い合わせると、もう出たとの答えだった)ので、待っていてくれたのだった。
「どうしたっ……?!」
 社長の声を聴いた途端に、かろうじてつながっていた精神の糸がプツンと切れて――佳恵は、その場に倒れた。

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アイキャッチ画像は、「次号予告」といきましょう。体型のロリっぽさで、この1枚で抜けます。
この動画では、なぜか男が腕にゴムバンドを巻いています。小説の設定まんまです。

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Progress Report 2:昭和集団羞辱/芸術編(ヌードモデル)

邪淫のいけにえ2 ~女勇者と修道女・果てしなき絶頂&触手地獄に堕ちたダークエルフと聖女~ [CHAOS-R]暴淫荒野 白濁のビッチ姫~あなたの大きいのドンドン私にぶち込んで~ / ゲリラ少女ハント~捕まったらモヒカン野郎の精液便所~ [CHAOS-R]

 SARSとかに比べて、今回はやけに厳戒態勢。
 過去の教訓を活かしたというより、実は一般大衆に隠されている情報を各国上層部が握っていて、必死に人類滅亡を防ごうとしている――なんてのは、穿ちすぎでしょうか。国産にこだわって外国の検査キットも臨床レベルのワクチンも導入しようとしない利権亡者を見ていると、たぶん人類は大丈夫かな。
 それとも、日常から非常体制への思考転換が出来ないのかしら。

 おっと。こういうのは戦闘詳報で書きましょう。→WARP 9!

 では、中段部分を2章一括掲載。
 「緊縛教室」と「野外撮影」の章の長さの極端な違いが、筆者の力の入れ方に比例しています。




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   緊縛教室


 それでも、三回目の『応相談』の仕事には、羞恥心だけでなく恐怖もあった。
 縄で縛られるのだと聞かされた。犯罪者扱いされるように感じた。けれど、社長に説得されるまでもなく――『本物』と『真似』の違いだと割り切った。
 割り切るよりほかになかった。仕事を引き受けるも断わるもモデルの自由なのだが――佳恵は与えられた仕事と受け止めている。サラリーマンでも工員でも、与えられた仕事を拒否するなんて考えられないことだった。
 この時代。すでに『奇譚クラブ』とか『裏窓』といったSM色の濃い雑誌は存在していたが、広く認知はされていない。だから、佳恵に性的な連想がはたらかなかったことも、四十八手の撮影ほどにも抵抗を感じなかった一因だろう。前貼りは無しだが下穿きは着けたままというのも、佳恵を安心させた。
 汽車に乗って二時間。今度の仕事場は、撮影会の主催者の自宅だった。というよりは、旧家のお屋敷。そこの土蔵が、毎月の緊縛撮影会の場になっている。
「毎月開催していて警察沙汰にもなっていないのだから、女を縛るとかいっても健全なものだよ」
 警察沙汰がどうこうと、わざわざ言及したあたりがきな臭い――とまでは、裏を読まなかった。三時間の撮影と一時間の懇談会。合計四時間に五割の年齢増しがついて『応相談』がなんと千円。ずいぶんと、金銭的に余裕が生まれる。モデルさんにふさわしい洋服でも買おうかなと、むしろ浮き立つ気分だった。

 土蔵には二十人ちかい男性が群れていた。高価な一眼レフカメラはもちろんだが、8ミリ映画のカメラまで持ち込まれていた。レフ係の人はいなかった。それが必要ないほどに、あちこちに裸電球が吊り下げられている。
 これまでのように別の部屋で裸になるのではなくて、みんなの目の前で服を脱ぐように要求された。パンティは穿いたままで、前貼りをするところを見られるわけじゃないんだから――気楽に(でもなかったけれど)考えて、佳恵は要求に応じた。
 撮影会が始まるのを待って、みんな静かに待っている。そう考えた佳恵は、もちろん間違っている。清楚な処女が男の前で裸になるという状況が、どれほど男の劣情あるいは支配欲をあおるものなのか、わかっていないだけだった。
「けっして痛くないからね。もっと力を抜いて」
 いきなり両手を背後にねじ上げられて、無理な注文だった。けれど、力に抗ったらますます痛くなる。
 手首に縄が巻かれた。縄尻が前へまわされて、下乳を縛った。ブラジャーよりもずっと強く乳房を持ち上げられて締め付けられて――けれど男の言葉のとおり、痛くはなかった。
 足された縄が乳房の上を縛った。根元を絞られて、乳房が突き出る。男が乳房をわしづかみにして引っ張る。
「身体をさわるのは禁止です」
「乳の形を整えているだけだ。ポーズを着けているのと同じだろ」
 縛られているのだから、自分ではどうにもできない。我慢するしかないと、佳恵は諦めた。
 腋の下を縄がくぐって、上下の縄がひとまとめに絞られた。首にも縄を巻かれてV字形に胸縄を引き上げられた。
「ほほう。あの貧弱な乳房が、こんなに盛り上がるとは。さすが、師匠ですねえ」
 佳恵は二重の屈辱に唇を噛んだ。自分では、人並みの乳房で形も綺麗だと自惚れていた。それは『貧乳』の一言で粉砕された。それに、乳房が盛り上がり過ぎたシルエットは見苦しいと思っている。見下ろすと、なだらかな半球形だった乳房が、毬のようにくびられて無様に突き出ていた。
 しかし、そんなささやかな屈辱など物の数ではなくなった。
 師匠と呼ばれている男が、パンティに手を掛けたのだ。
「全裸は駄目です。セミヌードまでの約束です」
「そんな野暮ったいズロースでなくて、もっと大和撫子にふさわしい下着に穿き替えてもらうだけだ。着替えるには、脱がなければならないだろ」
「自分で穿きます。だから、縄をほどいてください」
「わがままを言うんじゃない。時間の無駄だ」
 パンティを強引にずり下げられて、佳恵は男に背を向けた。しかし、そこにもカメラを構えてしゃがんだ別の男がいた。レンズが、もろに股間を狙っているように思えたのだが。
「おっと、失礼」
 その男が慌てたふうに立ち上がって、横へどいてくれた。その紳士的な挙措に佳恵は感銘を受けた。
「そのまま、じっとしていなさい」
 背後から声を掛けられて、佳恵は男たちを信頼することにした。
 肩に二十センチほどの白い布が掛けられた。半幅の晒し木綿だった。その布が股間を包んで尻を割って後ろへ引き上げられた。腰骨の上で押さえられれ、細くよじられて腰を巻いた。尻を割る布と絡めて折り返され、きつく絞られた。
(あ……これって?)
 都会ではどうか知らないが、地元の年配者には褌を常用している者も多い。六尺褌を締めさせられるのだと、すぐにわかった。そして、ますます羞恥に身悶えた。女だてらに六尺褌を締めるなんて、男がスカートを穿くよりみっともない。けれど、前貼りだってずいぶんとみっともない。
(これは布で出来てる前貼りなんだ)
 そう考えることで、佳恵は羞恥を押さえようとした。
 肩に掛けられていた端も前に垂らされて股間を包んだ。同じように尻を通されて、布が縦横に交差している部分に絡められて、反対向きに腰を巻かれた。余った布は結ぶのではなく、腰を巻く布によじりつけられた。
「しばらく、この形で撮影しましょう」
 立ち姿を撮られて、正座させられて、そのまま大きく開脚して。
 師匠と呼ばれた縛り役の男が、新しい晒し布を手に取った。褌のために裂いた残り半分らしい。その布のまん中に大きな輪を作って、何度も布をくぐらせてから、ぎゅううっと引き絞った。丸い結び玉ではなく、横長の太い塊りになった。
「口を開けなさい」
 サルグツワを噛まされると、佳恵は正しく判断した。
「あたし、騒いだりしてないじゃないですか」
 男が苦笑した。
「そうじゃない。これも緊縛美に欠かせない要素なんだよ」
「キンバクビ……?」
「縛られて抵抗を封じられ、言葉さえ奪われた女性が、もっとも美しいと僕たちは思っているんだよ」
「……?」
 男の言い分は理解できないし、したくもないけれど。これはお仕事だったんだと思い出して。佳恵は素直に口を開けた。結び瘤が歯を割って口中に押し込まれ、両端の布で頬をくびられた。
「恥ずかしいだろうけど、胡坐を組んでもらうよ」
 佳恵の承諾も得ず、正座している佳恵の膝を両手で大きく割り開き、足首をつかんで引き寄せた。右の太腿に左足の甲を、左の太腿に右足の甲を力づくで乗せ上げた。さらに、重なった脛を縄で縛った。
「ちょっと苦しくなるけど、短い時間で済ますから我慢しなさい」
 参加者が二人がかりで佳恵の身体をきつく折り曲げた。師匠が別の縄で足首を縛り、縄尻を首にまわして引き絞った。ますます佳恵の裸身が折り曲げられて、肩と膝とがくっつきそうになった。
「くうううう……ううううう」
 ちょっとどころではない苦しさだった。自然と呻き声がサルグツワから漏れてしまう。
「これが本格の海老責めです。このまま半日も放置すると、鬱血で死に至る場合もあります」
 師匠の解説を聞いて、佳恵の背筋を得体の知れない悪寒が駆け抜けたのだが。
「撮影される方は、手早くお願いします」
 シャッター音がやむと、すぐに縄を緩めてもらえた。が、上体が四十五度くらいまで戻ったところで固定された。
「このくらいでは、女体は苦痛を感じません」
 女体だなんて――まるで物扱いだと、佳恵はこっそりと憤慨した。
「しかし……」
 師匠がゆっくりと佳恵の裸身を前へ倒していき。膝と頭の三点で身体を支える姿勢にした。
「こうしておいて後ろから眺めれば――二つの穴を同時に鑑賞できます。初心なヒナギクちゃんだと、羞恥に狂乱するでしょうね」
 言われてみて初めて、このポーズがとんでもなく卑猥だと気づいた。もし褌をしていなかったら、ほんとうにそうなっていたかもしれない。
「しかも、これは鑑賞用ではありません。どうぞ突っ込んでくださいという姿ですね」
 もちろん、そんなことは起きないに決まっているけれど。言葉で嬲られるってこういうことなんだと――実感したのだった。
 『座禅転がし』のポーズをしばらく続けさせられてから、脚の縄は解かれた。しかし、三時間のうちせいぜい一時間くらいしか経っていない。
 緊縛に使われたのよりも太い縄が、土蔵の端から端まで張られた。縄には五十センチくらいの間隔で結び玉が作られている。
「それをまたいで立ちなさい」
 縄は膝よりも低く弛んでいる。正常な判断力を保っていたら、またいだ後にどうなるか(どうされるか)容易に予測できただろうが。縛られて、恥ずかしいポーズを強いられて。数秒先のことすら考えられなくなっていた。ここに集まった人たちへの信頼も、すこしずつ高まっていた。ので、何も考えずに縄をまたいだ。
 師匠が縄を引っ張った。ぴいんと張った縄が、褌に食い込んだ。
「んんっ……?!」
 股間に先鋭な圧迫を感じて――かすかな痛みもあるが、くすぐったいようなむず痒いような得体の知れない感覚が生じた。
「淫唇がひしゃげていますね。直してやってください」
 小さなカメラを首から提げている男が佳恵に横にしゃがんで、縄を下へ引いた。褌のまん中へ太い縄をあてがうと、軽く前後にしごきながら引き上げていく。
「んんんんんっ!」
 布地越しとはいえ淫唇の内側をこすられて、苦痛は強くなったが、それ以上に――くすぐったくてむず痒い感覚が数倍に跳ね上がった。はっきりと快感だった。相反する感覚に惑乱して、佳恵は腰をよじって縄から逃れようとした。しかし、縄はますます強く淫唇の内側に食い込んでくるだけだった。
「モデルがポーズを崩しちゃいかん」
 腰をつかまれて、正面を向かされた。
 男がカメラを構えて、至近距離から股間に焦点を合わせた。数人が寄ってきて男に倣った。
 パシャ。カシャ。パシャ。ひとしきりのシャッター音。
「ここまで歩いてきなさい」
 そうだ。これは撮影会だった。あたしはモデルなんだ。佳恵は自分に言い聞かせて、裸身をシャンと立てた。一歩を踏み出して。
「…………!」
 ぐりっと股間の中をえぐられて、佳恵は棒立ちになった。
「こら、歩け」
 最初に縄を食い込ませた男が、ピシャンと尻を平手で叩いた。
「やめなさい」
 師匠が制してくれた。
「今日は、そういう集まりではありません。あくまでも形だけです」
 そういう――女の人を叩いたり身体に触ったり(きっと、もっと酷いことも)するときもあるのだろう。けれど佳恵にしてみれば、股間に縄を食い込まされて歩くのは、じゅうぶんにそういうことだった。
 それでも、モデルとしてはお客様の要求するポーズを取らなければならない。それはモデルとして間違った考え方だったが。社長からは、モデルとしてのマナーとか心構えを教わっていない。もっとも。教わっていたところで、サルグツワで言葉を封じられていては抗議もできなかっただろうが。
 佳恵は、おそるおそる次の一歩を踏み出した。結び玉が股間につっかえた。その意味をあまり考えずに、さらに前へ進んで。
「んんっ……!」
 脳天まで甘い痛みが突き抜けて、その場にしゃがみかけて、いっそう奥深くまで股間をえぐられた。縄が緩められたので、そのまま膝を突いた。
「やはり、ヌードモデルごときには無理な注文だったか」
 師匠とかいう男が吐き捨てた言葉に、佳恵は恥辱と怒りとを感じたのだが。
「マゾ女でなければ、当会のモデルは務まらないようですね」
 マゾオンナという言葉を聞くのは初めてだったが――そういうことをされて悦ぶ女のことらしいと思った。「平然」とか「耐える」とかでなく「悦ぶ」という言葉が頭に浮かんだのは――股間に縄を食い込まされて歩いたときの甘い痛みのせいだったろう。
「それでは、ひと休みしましょう」
 師匠が佳恵の縄をほどいた。
 佳恵は腕を曲げて、自分の手首を眺めた。縄の痕が赤く刻まれて、肌がくぼんでいた。二の腕にも乳房にも、同じような筋が走っている。
「ほっといても明日には消えているが、風呂で肌を温めて揉めば、数時間で消えるよ。ああ、母屋に風呂を点ててあるので、よかったら使いなさい」
 縄を手にしているときとは別人のような優しさだった。たぶん、さっきまでのが、この人の本性だろうと、佳恵は直感した。人格の多面性といったことまでは、考え及ばなかった。
 洋画で見かけるようなタオル生地のガウンを貸してもらって、それを羽織った。土蔵の隅にひじ掛けのついた椅子があった。
「ここに座っていいですか?」
 男たちがニヤニヤした。
「もちろん。座ってくれれば嬉しいね」
「……?」
 近寄ってみて、言葉の意味がわかった。座面には二本の棒が垂直に立っていた。ひじ掛けにも背もたれにも、革バンドが取り付けられている。これは座るための椅子ではない。女の人を無理強いに座らせて、身動きできないように革バンドで縛りつけるのだ。
 あらためて土蔵の中を見回すと。人間を磔にできる大きな十字架みたいな物があった。みたいというのは――下の方にも横木が付け加えられているし、縦の太い棒の中ほどからは三角の細い棒が突き出ていて、文字通りの十字架ではないからだった。
 四隅の脚で支えられた材木があった。四角ではなく三角形に尖っている。他にもいくつか、得体の知れない大道具が散らばっている。
「こういうのに、興味があるのかな」
 いつの間にか男たちに取り囲まれていた。
「興味なんか無いです!」
「そのうち、たっぷりと『応相談』に乗ってもらいたいものだね。そうしたら、ヒナギクちゃんを三角木馬にも乗せてあげるよ」
 男が言っているのは、三角の材木のことだろう。木馬というからには……たった今、縄をまたがされたばかりの佳恵には、その材木に自分がまたがればどうなるか、容易に想像がついた。総毛だった。絶対に『応相談』に応じないでくれるよう、社長にお願いしておこうと思った。
「どうも、休憩しているほうがヒナギクちゃんを怯えさせるみたいだね。再開しましょう」
 むしろホッとした思いで、佳恵はガウンを脱いだ。土蔵のまん中に立って、つぎのポーズを着けられるのを待った。
 後ろ手に縛られサルグツワも噛まされて床に転がされた。足首を別々に括られ、その縄尻を上乳を縛っている縄にくぐらせてギリギリと引き絞られると――背中が反り膝が折れ曲がっていくとともに、自然と開脚させられる。天井から滑車で垂れている太い縄が、背中を縦に走る縄とつながれて――身体が引き上げられていく。
「ぐうううう……」
 いっそう深く逆海老に背中を反らされて、股関節にも痛みが走った。胸縄が上にずれて、腋の下に食い込む。
 腹が床に着いているうちに、腰にも縄が巻かれて体重が分散された。それでも、実際に宙吊りにされると、胸と腹に縄が食い込んで息苦しいし、股関節はギシギシと軋む。
「本来なら、こういう慈悲は掛けませんが――初心者だし、あまり虐めてはモデルを引き受けてくれなくなりますからね」
 もう、じゅうぶんに虐められて辱められている。二度と緊縛撮影会なんて引き受けるものか――佳恵は、あらためて固く決心した。
「んんっ……?!」
 不意に股間をなぞられて、佳恵は激しく腰を振った。ますます、股関節に痛みが走る。
「まるきり濡れていませんね」
 それはそうだと、別の男が相槌を打つ。
「これだけされて濡らすのは、ユキとマサコくらいじゃないかな」
 濡らすというのが、どういう意味かくらい、佳恵も知っている。こんな痛くて羞ずかしいことをされて性的に興奮する女性が存在するなんて、とても信じられなかった。
「師匠。せめて、敲き責めのポーズだけでもやってくれませんか」
「真似はしません。やるならほんとうにやる。さもなければ、やらない。それがリアリズムというものです」
 高尚な美術論議にも聞こえるけれど――女の人を叩いて虐めるのだから、出発点が根本的に間違っている。そこまで内心で憤ってから、前の四十八手の撮影の時に感じたことを想いだした。あれは、真似だった。ほんとうにセックスしたわけじゃない。でも、これは――ほんとうにあたしを縛って、ほんとうに吊るしている。手加減してくれてるようなことを言ってるけれど、虐めていることに違いはない。

 それからも縦に吊られたり、十字架に磔にもされた。横木が二本あるのは開脚させるためだと、実体験で理解させられた。縦の柱から突き出ていた棒が抜き取られていたのは、師匠が言うところの慈悲か手加減だったろう。

 三時間の撮影の後に一時間の懇談という予定だったが、それはキャンセルされた。佳恵の被縛への反応に興醒めされたのだろう。当日のキャンセルだから、一時間分の料金(着衣で『応相談』無し)は払ってもらえる。もちろん、佳恵としては「儲かった」なんて毛の先ほども思わなかったけれど。
 社長からは『しんどい仕事』への労をねぎらわれただけで、客先から文句がきたとかの話は一切なかった。当然だと思う。モデルの仕事だから我慢していたけれど、そうでなければ大声で抗議して、それでもやめてくれなければ泣き喚いていた。自分に限らず、たいていの女の子はそうする。
 二度と緊縛撮影会みたいな仕事は入れないでほしいという佳恵の要求は、すんなり受け入れてもらえた。
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画像は「縄奈加會緊縛撮影会」から拝借。https://aoiyahonten.jp/blog-entry-20362.html


   野外撮影


 三日間は事務所勤めが続いて、週末には前から予定されていた大きな仕事があった。大きいというのは規模のことで、モデル料は、半裸で四時間の基本料金だけで年齢割増もつかない。佳恵の手取りは六百円そこそこ。同年齢の女子の月給の二割くらい。それを一日足らずで稼げるというのに『そこそこ』と感じてしまうくらいには、佳恵の金銭感覚は狂いかけていたのだが、それはともかく。
 佳恵が派遣されたのは、四季の花を集めた大きな公園の一画を借り切って行なわれた、フィルムメーカー主催の『花と水着美女撮影大会』だった。現代モデラート社から派遣されたのはヒナギクとローズとサクラ。他の二人は、もしかすると素人かもしれないと、プロとしてのモデル歴は一か月にも満たない佳恵にさえ見当がついた。佳恵は(会社の備品から借りた)セパレート水着。ローズとサクラはもっと露出度の高いビキニ。三人とも色遣いが派手だが、素人っぽい二人はおとなしい無地のワンピース。それでいて、三人より恥ずかしそうにしている。
 五人が思い思いの場所に分かれて、自分でポーズを取ったり撮影者の注文に応じたり。ただし主催者から「あられもないポーズはしないでください」と念を押されていた――のも、道理。父親に連れられた男の子も(さすがに一人だけだった)交じっていた。その子がファインダー式(一眼レフでないコンパクトな家庭用)カメラを構えてモデルを撮影しているところを撮影した作品が大会の二席に選ばれるのだが、それは後日の話。
 あちこちと場所を変えて五人のモデルを順繰りに撮影している者も多いが、特定のモデルにへばり付く参加者も全体の三割くらいはいた。意外なことに、ローズとサクラのファンはほとんどいなかった。地味な二人に五人くらいずつ。そしてヒナギクには十人以上。モデルを囲む輪も、ヒナギクがいちばん大きい。
 美貌でも肉体美でもなく、若さゆえの魅力だ――と、佳恵は正しく認識している。若いうちに、うんと稼いでおきたいなんて欲望も、チラチラし始めている。
 もっとも。モデルとしての才覚は、ローズとサクラの足元にも及ばない。ひとつのポーズを続けるのはつらいけれど、静止しているのは十秒かそこらで、つぎつぎとポーズを変えていくのも難しかった。
「そこの樹にもたれかかって」
「芝生の上にうつ伏せで寝転がって。目の前の小さな花を両手で包んで」
「目線をこっちにください」
「表情が強張っているよ。もっと微笑んで」
「そこのブランコに乗ってみようよ」
 撮影者の要望に応じていると、身の休まる暇が無い。
 ローズとサクラは一連の流れの中でポーズを変えていって、撮影者に注文をつけさせる余地を与えていない。
 ――昼の休憩は主催者のテント席に呼ばれて、仕出し弁当を御馳走になった。会社の名前が背中に大きく書かれた上っ張りを着るのも仕事のうち。その姿で長机に一列に並んで、メーカーの偉いさん(といっても、支社の部課長クラス)と懇談しながら食べた。
「ヒナギクちゃんはずいぶんと若いけど、この仕事は始めたばかりかな」
「今の事務所は一か月だけですけど、モデルは半年くらい前からやっています」
 田村先生のモデルをしていた経歴を含めれば、嘘はついていない。
「それにしては、なんだかぎこちないね」
「そういえば、両端のお二人はポーズが固かったみたいですけど――まさか、社員さんとか?」
 佳恵に質問が集中しそうな気配を察して、サクラが割り込んできた。
「やっぱり、わかりますかね。そちらの子は、うちのミス営業部ですよ」
 サクラの前に座っていた若い社員が、佳恵の横に座っている女性に顔を向けた。
「あら、ま……」
「こっちの子も――」
 ローズの横に座っている、ミス営業部よりも若い娘を振り返って。
「まあ、身内のような者です。五人もプロのモデルを揃えたら大赤字ですよ」
「そんなこと、おっしゃって。この撮影会だけで、何百本もカラーフィルムが売れるんでしょ」
「卸価格でのサービスだから、儲けは知れている。それよりも、キミたちの時給は秘密にしておいてくれよ。二人にゴネられる」
 営業部長の名札を付けた五十絡みの男が、話にオチをつけた。
 話題にされた二人は、黙々と箸を動かしている。水着が恥ずかしいとかではなく、男が仕切っている場に口を挟むべきでないと心得ているのだろう。

 午後からも二時間の撮影会。プロのカメラマンとかいう人間が二人来て、素人モデルにポーズを着けさせながら、構図がどうのシャッター速度と絞りがこうのと、初心者向けに講釈を垂れた。そのおかげで、三人のモデルには腕に覚えのある参加者が増えて、ますます注文がややこしくなった。
 もっとも、ローズより若くて鼻っ柱の強いリリーに言わせると。
「ひねたアマチュアばかりだったわね。本当のプロは、細かいところはモデルにまかせて、自然な動きの中から最高の一瞬を切り取るものなのよ」
 それが芸術というものかもしれないと、佳恵は思った。けれど、四十八手にしても緊縛にしても、リリーさんの言う方向とは真反対だった。いったい、あれはなんだったのだろう。佳恵は、自分の『仕事』に疑問を持った。
 ――芸術ではなく、男の欲望を満たすためのエロ写真。そういう答えは認めたくなかった。


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 この後は
「廃校利用」
 ヒナギクちゃんを含めて4人が、いろいろさせられます。
 裸ジャンスカ(パンティ有り)での授業、2人分の体操服を4人で分け合って体育授業は、鉄棒大開脚、鉄棒またぎ(食い込み)、2人ずつに分かれての本気レズ。

「割勘両辱」
 モデルの貞操にかかわる行為は罰金10万円(現代の価値に換算して200万円くらい)でも、20人の割勘にすれば1人あたり5千円で済むという……
 ここまでは執筆済み

「快感契約」
 ヒロインは人格崩壊寸前。ヌードモデルはやめたいけれど、実家に逃げ戻るわけにもいかないし、保証人がいなければまともな職にも就けないし。
 社長がふんだくってくれた追加罰金なんかで30万円あるから、数年は暮らせる。
 ここで、社長が(売れっ子モデルを手放したくないので)荒療治に出ます。
 SEX恐怖症/男性不信に陥ってるヒロインに、
「ボクがついていてあげるから」と、最後の仕事をさせます。
 ベッドに縛りつけて強制アクメへと。
 縄師も「弟子の不始末を詫びる」と、粉骨砕身。
 もしかすると、『模擬四十八手』撮影の時の男優も登場させるかも。
 最後は、アクメの絶頂で「続けてもらいたいなら、これに拇印を捺せ」で、3年間くらいの契約をさせられる予定です。

テーマ : 18禁・官能小説
ジャンル : アダルト

Progress Report 1:昭和集団羞辱/芸術編(ヌードモデル)

暴淫荒野 白濁のビッチ姫~あなたの大きいのドンドン私にぶち込んで~ / ゲリラ少女ハント~捕まったらモヒカン野郎の精液便所~ [CHAOS-R]斥候兵スミカ -ムルドルド侵攻- [縁]

 ひとつ前のレポートにもあるように「次の作品」を練りながら、『芸術編/ストリップ嬢』に続いて「芸術編/ヌードモデル』を鈍意打鍵中です。
 鋭意にまでは至りません。コロナがフレアするか(
戦闘詳報参照→)MM-88となるか、たとえ日本で100万人が死のうと人口比率1%。でも、甘デジ『海物語IN地中海』を23回転で引いて13連チャンしたばかりですし、年齢リスクとか慢性疾患リスクとか通勤リスクを考えると……
 ええくそ。新規臭い話はヤンピ。


 口入屋の甘言に騙されて――ばかりでは変わり映えしないので。
 次作では、父親の横領でヤクザの手で風呂に沈められるとか、継父にチョッカイ出された娘を、母親がかばうどころか嫉妬と逆恨みで秘蕩温泉に売り飛ばすとか、捻っていますが。
 本編では、こんなところです。


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   職業強制


 津田佳恵は背もたれの高い天鵞絨張りの椅子に腰かけて、横に足を流している。全裸だった。閉じた太腿の上に皮革で装丁された本を開いているが、視線は斜め上に向けられている。もう二十分も同じポーズを続けている。身体の節々が痛くなってきたが、田村先生が熱心に筆を動かしているので、休憩したいとは言い出せないでいた。
 佳恵が先生にラブレターを書いたのは、二学期の最初だった。入学してすぐ好きというよりは憧れて――半年後に卒業を控えて、やっと想いの丈を打ち明けたのだった。翌日、美術教室に呼び出されたときは、お説教かなと覚悟もしていたのだけれど。
「佳恵クンの想いに応えてあげることはできない」
 面と向かって下の名前を呼ばれただけで、想いの半分は報われたと思った。そして、次の言葉を聞いて――喜びと戸惑いとが重なった。
「これは……他の生徒には頼めないことなんだが。もしよければ、絵のモデルになってくれないだろうか。来年の県美術展を狙っているんだ」
「それって……ヌードになるんですか?」
 他の生徒には頼めないという言葉に、それを察していた。
「そうだ。でも、君には指一本触れない。けっして邪な気持ちは持たない。お願いできるだろうか」
 喜びと戸惑いに、羞恥が重なった。けれど、『指一本触れない』という言葉に淡い失望が重なったのも事実だった。
 佳恵は、先生の横顔をじっと見つめている。輪郭の太い角張った顔。けっして美男子ではないし、男臭すぎるので女子生徒の評判は(二十八歳の独身というわりには)それほどでもない。けれど、そのいかつい顔を眺めているだけで――佳恵の乳首は固くしこってくる。股間に埋もれた小さな蕾が、じわあっと存在を主張する。
 筆の動きが止まると同時に、佳恵は視線を元に戻した。笛が動き始めると、また視線を先生の横顔に向ける。
 廊下に面した窓はカーテンで遮られ、出入り口には外から南京錠が掛けてある。先生は、施錠してから窓を乗り越えた。そうやって意図的に作った二人だけの空間。その中で流れる、どんな恋人同士でも持つことのできない、二人だけの濃密な時間。
 しかし、それは突如として破局を迎える。
 ガチャガチャッと南京錠をいじくる音。鍵は先生が持っているから、開けられないはずなのに。ガラッと扉が引き開けられた。
「これは、どういうことなのだ?!」
 教頭先生が、出入口のところで棒立ちになって――ひと呼吸をおいて教室に踏み込んで来た。
 佳恵は教室の隅へ駆け逃げた。脱いでいた制服で身体の前を隠して、うずくまる。
「けしからん。神聖な教育の場で、破廉恥なことを……」
「けっして、そのようなことはしていません。裸婦を描くのは、筋肉の流れなどを……」
「黙れ! この生徒の親御さんが、そんな屁理屈で納得するとでも思うのか」
 二人は職員室へ引っ立てられた。日曜の午後とあって、誰もいなかったのが、せめてもの救いだった。
 教頭は田村の弁解を頭ごなしに粉砕して、二人に誓約書を書かせた。美術教室で教え子にヌードモデルをさせていた(先生に頼まれてヌードモデルをしていた)という事実を認めて、二度と破廉恥なことはしないという、それだけの文面だった。
 田村は無表情に、佳恵は泣きじゃくりながら誓約書を書いた。
「ことさらに波風を立てるつもりはありません。今回だけは、目をつむりましょう」
 無罪放免だった。
「佳恵クンにはつらい思いをさせたね。すまない」
「いいんです。先生と二人きりの時間をたくさん過ごせて、あたし幸せでした。でも……モデルがいないと、困るのでしょう。よろしかったら先生のお部屋でも。それとも、どこか貸し部屋とか」
「いや。あそこまで仕上がっていれば、あとはなんとかなる。これからは監視の目も厳しくなると思っておいたほうがいい。きっぱりと、これで終わりにしよう」
 もしも恋人と別れるのだったら、こんなに淡々としてはいないだろう。そう思うと悲しくなるのだが――先生に取り縋って慟哭するほどではなかった。
 そうして、佳恵の胸には青春のほろ苦くも大切な想いが刻まれたのだが。

 冬休みが明けてすぐに、佳恵だけが校長室に呼び出された。校長と教頭と、見知らぬ男とがそこにいた。
「津田の就職について、話をしたくてね。こちらは、即日採用社という職業斡旋会社の課長さんだ」
 教頭に紹介されて、ぺこんと頭を下げたものの。都会で小さな工場を経営している叔父のところで事務員に雇われる話が、もうまとまっている。
「是非ともキミに来てもらいたいという事務所があってね」
 職業斡旋会社の課長が、薄っぺらいパンフレットを机に広げた。

  現代モデラート有限会社
   各種モデルを斡旋致します。
   着衣モデル   二時間四百円~(交通費別途、以下同じ)
   半裸(水着等) 二時間五百円~
   裸婦モデル   二時間六百円~
   その他 応相談
   三十代以上のモデル 二割引
   十代のモデル    五割増
   ご注意 モデルの貞操にかかわる行為に及ばれたときは
       十万円の罰金を申し受けます。


「モデルの手取りは、そこに書かれてある料金の七割だそうだ。大卒のエリートサラリー万よりも稼げるね」
「お断わりします」
 佳恵は即答したのだが。
「キミにはぴったりの仕事だと思うんだけどね。御両親と直談判してみようか」
 教頭が二枚の紙をパンフレットの横に置いた。田村と佳恵の書いた誓約書だった。
 佳恵は蒼白になった。このことを親に知られたら――自分が厳しく叱られるくらいは、なんでもない。でも、先生に迷惑がかかる。男と女とが裸で密室に何時間もこもっていて、それで何も起きなかったなんて――信じてもらえないに決まっている。先生のことを警察に訴えるか、すくなくとも教育委員会とかに申し立てて、先生をクビにさせるのではないだろうか。
「これ……裸にならなくていいお仕事だけ引き受けることもできますか?」
 その質問自体が、教頭の脅しに屈した証だった。
「そういう条件の契約をあちらに呑ませましょう。着衣ばかりは無理でしょうが、半裸までなら、あちらも承知するでしょう」
「……わかりました。よろしくお願いします」
 佳恵は不承不承に頭を下げた。
 一生の――とまではいわないにしても、人生の岐路を決めるのに軽率過ぎる気はしたけれど。断われば田村先生を破滅させることになるのだから、選択の余地はない。見知らぬ男たちの前で半裸になのは羞ずかしいけれど、貞操は保障されている。まさか、年収に匹敵する罰金を払ってまで小娘を犯そうという不届き者もいないだろう。

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 裏設定としては、教頭が口入屋からリベートをもらうとか、あります。
 すでに凄絶なラストも決めていますが、作者の気が変わったときは、この美術教師が展覧会で入選して画家デビューするという、白馬の王子様候補には取ってあります。出番は無いでしょうけどね。


テーマ : 18禁・官能小説
ジャンル : アダルト

Progress Report Praparation :昭和集団羞辱/浴場編「トルコ嬢」

 現在は『昭和集団羞辱/芸術編』の「ストリップ嬢」を終えて「モデル嬢」を執筆中ですが。これは、もうすこし進めてからご紹介。
 第2弾は『浴場編』です。
 秘湯の女三助とトルコ嬢。
 これまでの濠門長恭作品は長年温めてきた(G線上のオカズにしていた)妄想をSTORY化するか、『公女両辱』のようにホッサマグナが噴き出すかしたものでした。
 今回は、様子が違います。
 「こういう題材で書く」と決めてから、STORYを考えていく。ある意味プロ的な作り方です。難渋しています。

 ということで。如何にして肉付けしていったかのジジイが爺さんです。これから小説を書いてみようという危篤な潜在的商売敵への参考になるならぬか、わしゃ知らん。

 トルコ嬢(昭和高度経済成長時代には、ソープランドの名称はまだありません)てのは、きわめて健全なエロです。濠門長恭Worldにはなじみません。新人ヒロインに見学させるために、緊縛して個人用スチームサウナ(昔は、必須の備品でした。誰もつかわんけど)に首だけ出して閉じ込めるとか。
「その子、置物と一緒だから気にしないでね」とか。
 まあ、『淫虐と非情の上意』で、琴乃も佐太郎も「目学び」をさせられました。既出ネタです。

 なぜ、ヒロインがトルコ嬢になるか――そこから、苦労します。
 全裸にならなくてもいいという約束でモデル嬢になって、縄衣装を着せられるとか。
 裸で踊るんだと覚悟を決めてストリップ嬢になったら、『御開帳』で度肝を抜かれたり。
 甘言に釣られるパターンばかりでは、読者に飽きられる以前に筆者が飽きてしまいます。

 ところが。「ストリップ嬢」を書いてるときに。

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 本郷がマネージャーを辞めるという。正確には、菱口興行という芸能事務所の中で、花園一座の担当を外れて、総括責任者に抜擢されたのだった。
「大手のプロダクションからやり手を引き抜いて、任せきりにしてたのが失敗だったな」
 顔を利かせて、事務所が抱えるタレントをあちこちに売り込んで、事務所を大きく成長させた。そこまではたいしたものだったが。税務署向けと菱田組向けと二重の裏帳簿を作って、稼ぎの三分の一は横領していたのだった。
「トウシロウがヤクザを騙して、無事に済むはずがねえ」
 指を詰めさせたりドラム缶でセメント漬けにしたりはしなかったものの。身ぐるみ剥いだうえで、娘は海ではなく風呂に沈めて、トウの立った女房は山奥の工事現場に送り込み、息子と当人は海の上(遠洋漁船)だという。
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 などと、意図的に筆を滑らせて。
 発端は決まりました。
 こうなると、寄ってたかって3穴に引導を渡すという鬼畜展開が必然です。
 色恋管理ならぬヒモ管理。強制結婚させれば、法律上は既婚者=成人という扱いですから、トルコ嬢も合法です。ということにしちゃいます。
 さらに。厭々やらされるわけですから、客受けが悪い。偽装強制結婚の男はフェミニストで、妻を折檻するに忍びない。というわけで、S男に「なんでもあり」で24時間レンタルとか。
 で、あれこれ話が膨らんできたのですが、ラストが決まりません。
 このシリーズは200枚程度の中編を2本でひとつにまとめる予定です。
 「芸術編:ストリップ嬢、モデル嬢」 「浴場編:トルコ嬢、女三助」 「妻妾編:写真花嫁、妾養成学院」 「本番編:買春島、チョンの間」などなど。できれば、一方はそれなりハッピーエンドで、一方は地獄エンドとか。
 いまのところ、これまでは序盤あたりで使っていた「公権力駄目押し」にする予定です。
 ガサ入れがあって、ヒロインも逮捕されて。身元引受人は戸籍上の夫。
「拘留期限がきたら、引き取りに行きます。それまでは、よろしく」
 で。ヒロインは「おとなしくしてれば独房に入れてやる。逆らうなら男との雑居房だ」とか脅されて、ズコバコされて。
 夫に引き取られて無限地獄へ足取りも重く……

 うん、これで一応は決着がつきます。

 「湯女」のほうは、凄絶ハッピーエンド(マゾ堕ちではない)にする予定です。
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 褌は食傷気味ですので、日本手拭いを腰に書くスタイルで。前で結んで股間フルオープンとかの「お遊び」は慎む予定です。


 

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メモ公開:44 コスチュームあれこれ


・ポニーガールの尻尾がディルド+バラ鞭。
 ポニーガールには、いろいろとこだわりがあります。
 :馬の被りものなどは論外の大外。
 :着ぐるみぽいのも不可。馬は裸が絶対の大原則です。
 :ハーネス装着も必至。皮革製にするか鉄枷で締めつけるかは状況次第。
   ハーネスも股間はフルオープンか食い込みかのどちらか。
 :余計なことは喋らせず、しかし悲鳴は堪能したいから、馬銜もマストアイテムですね。
 :そして尻尾です。アナルプラグです。この毛房の部分を鞭にしようというアイデアです。

お馬さん
 なかなか、理想的な画像に巡り合えません。

 あと、使役のしかたにもうるさいです。
 基本は二輪軽馬車を牽引させます。
 縛りつけるのは、あり。
 手錠を曳棒につないで逃げられなくして、でも手で持って挽かせるのは甘い。
 「SMツアー Episoe 2」のごとく2連ディルドの曳棒で股間牽引がベストでしょうか。
 四つん這いにして乗馬するのは乗り手が女でも、あまり美しくありません。体力的にも長期間の乗馬は無理でしょう。
 肩車は、限定的に認めます。自分では書かないでしょう。


 ポニーガールばかり長くてもバランスが悪いので、つぎ。


・Gカップ仕様のGスーツ
 いや、これは駄洒落だけです。説明不要かもですが、Gスーツというのは正しくは(かどうか知らない)耐Gスーツ。戦闘機なんかでGがかかるとき、下半身部分を圧縮空気で膨らませて、血が下に集まるのを阻止します。頭に血が巡らなければブラックアウトですから。
 ん? 下半身とは限らず、全身を圧迫するスーツなら、責めに使えそうですね。
 さらに発想を飛躍させて。裸宇宙服とかは……ビジュアルに変化がないし、コメディです。SFSMとしても書かないでしょう。
 しかし、He162をパルスジェット化して、劇烈な振動でアヘりながら飛ぶ少女パイロットの話なんか書かないと大見得を切っておいて、ちゃっかり書いちゃいましたしね?



・乳首は男女共通だから猥褻ではない?
 穴あきブラはOK。穴あきショーツはベケだけどね。
 如何に合法的(と女を騙して)露出させるかを考えていたときのネタ。
 発展性がありません。



・コスプレ
 ええ~? これ、コスプレですよ。
 本物の自衛軽(JapanCupでもJapaneseSamuraiでも可?)が、制服でラブホ来ると思います~??
 なんちゃって、実際に本物とか。

 実際問題としては「身分証を見せろ」でおじゃんですね。

斥候兵スミカ -ムルドルド侵攻- [縁]ISLAND [フロントウイング]


・家が貧乏だから姉のお下がりを着ている男の子。実は……
 投稿系全年齢4コマ漫画誌のネタ。
 適用年齢がせいぜいジャパンカップどまりというのが問題ですが。
 昭和貧乏物語のひとつには使えるかもしれません。
 その少年が親切な小父さんに可愛がられるか虐められるかして、たくさんお小遣いをもらって。お姉さんにフリフリの可愛い服をプレゼントして、自分はお下がりを待つ。なんか美談ぽく(どこが?)なってきました。

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Progress Report Retry Final/昭和集団羞辱:ストリップ嬢

一気に脱稿しました。原稿用紙174枚/5万8千文字

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 その日のうちに、二人はホテルに投宿した。戦前からあった連れ込み宿とか、戦後に勃興したアベックホテルなどではなく、かつては進駐軍の将校が定宿にしていた高級ホテルだった。二人の風体(本郷はともかく、五十鈴はまだスーツの類を持っていない)を見てフロント係はいい顔をしなかったが、事前に電話予約を入れてあるので断るわけにもいかなかった。本郷が芸能事務所でなく菱口組の名前を出したから、なおさらだった。
 五十鈴の初体験について、あれこれ書き連ねるのは野暮というものだろう。
 本郷は、リリーにも花園姉妹にも負けない熱心さで、指と舌とを駆使して五十鈴を追い上げ、九合目半まで登り詰めたところでとどめを刺した。じゅうぶんに潤い興奮していた五十鈴には、破瓜の痛みよりも、思い定めていた男に貫かれる悦びのほうが大きく、ついに頂上まで達したのだった。

 そうして。本郷が去って初めての、モダン・ミュージックシアターでの公演。
 すっかり手垢のついた『最年少バレリーナ』の惹句は、派手に書き換えられていた。
白鳥麗華(花園一座)開膜記念公演
 主役の麗華は二階の出番。口開けのバレエと、トリのレズビアン・ショー。
 チュチュに身を包んで袖で開演の合図を待ちながら、麗華が一抹の淋しさを感じていた。処女を捨てて文字通りに脱皮した姿を、初めての男に観てもらえないという。
 けれど。だからこそ、この舞台に意義があると思い直す。
 いざとなれば助けてくれるマネージャーは、もういない。これからは、一座に助けられ助けられながら、自分の足だけで歩いて行くのだ。
 開幕前のアナウンスが終わって場内の照明が薄くなって。劇場いっぱいにミラーボールの光点が流れていく。
 五分に編集した『キューピッド』の曲が始まった。
 白鳥麗華は舞台の中央へ駆け出て瞬間的にポーズを決めると、曲に乗って踊り始めた。快活に、可憐に、そして――意識せずともにじみ出る色香で観客を魅了しながら。
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 全年齢向け小説みたいに、SEXシーンをすっ飛ばしてみたりしました。
 次の作品を書きたいという欲求もありますが。オーラスになって連チャンするのもダレます。トップの親は1回栄和ったら、それでゲームセットてのが、近年の流れのようです。


 つぎは、『芸術編:ムードモデル』です。
 恋仲の美術教師に頼まれてヌードモデルしてた女学生が、教頭に見つかって。
「キミに適した職業だ」と、裏職業斡旋業者とつるんで、ヌードモデルスタジオに強制就職させます。
 いきなり先輩と本気レズを撮影されたり。
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 そういう年頃の少女ばかり集められて、山奥の廃校で、こんな(もっときわどい制服で)撮影会が催されたり。
 緊縛講座のモデルにされたり。
 途中で、「まともな」デッサンのためのポージングを挿入して、これだけじゃ食ってけないみたいな展開にします。


 『芸術編』2本まとめたら400枚以上になるので、長編の値段でリリースします。といっても、400円か500円です。

 その前に。大量爆撃第2波の準備も着々と。
『OAV三穴拷貫』と『強制入院マゾ馴致』は最終校訂済。現在は『いじめられっ娘二重唱』です。
 スマホにdocxを入れて、通勤電車内で校訂。課金を承諾していないから、無料版の範囲で使ってると思うけど、年間に1万円以上も払ってたまるか!
 編集したデータが、完全に元の形を保っているかあやしいので


 こんな¥¥ことろ¥¥で遊んでる場合じゃない。だから僕は¥¥展開無茶¥¥火星に行くのだ。
 色付けは、スマホではしていません。
 帰宅後に、PC版の原稿と突き合わせています。多少の手間はかかるけど、月間で(PC直接校訂)20時間分以上の処女膜破り(破瓜→ハカ→墓)です。

 

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プロフィール

濠門長恭

Author:濠門長恭
S70%+M80%=150%
高々度の変態非行が可能です!

鬼畜と変態と物好きと暇人の合計 (2018.01.01~)
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