Progress Report 0:Extra Sensory Penetration
Extra Sensory Penetration
私:ミランダ・ファーロウ(ミラン、ミラ)
大学生、経験(前のみ)1人。
エリー (英♀)わたし :接触テレパス、アンテナ
マティ (阿♀)あたし :サイコキノ/愛撫担当
ソフィア(仏♀)わたくし:スタティックサイコキノ/拘束担当
ヒトシ (日♂)ぼく :サイコキノ/挿入担当
1:発動
登校中
巨大看板の取り換え工事、クレーン直下のみ立入禁止/誘導員
ワイヤ切断、倒れてくる。
刹那……!
意識回復。トリアージは緑。
救急隊員が去ってから、現場の惨状。なにが起きたかわからない。
白衣の男たち。腕に注射。意識を失う。
☆
イレーネ(放浪民の母と村人の父:死別して天涯孤独)私
役人と聖職者による逮捕。
行方不明の娘を探し当てたというが、おまえが殺したのだろう。
怪しげな占いや百発百中の弓矢(無意識のサイコキネシス)。魔女に相違あるまい。
実は、実行犯の領主(淫楽殺人)が危機感。ヒロインに濡れ衣。
領主立会で悪魔との契約刻印探し。全身針。最後は棘付きリングで前後を順番に。。
鞭打ち。尋問しないときは、木馬か逆さ梯子か後ろ手吊るし。
最後は水審判。裸を鎖で縛って水中へ。
テレキネシス発動。浮上。聖職者も村人も、恐怖の眼差し。
火刑。絶命直前まで。
目を覚ます少女(ミア:一人称)。
泣きながら、母に悪夢を訴える。
あなたのずっと年上の従姉の身に起きた事実。
だから、あなたも身体を動かすのよ。玩具は手で引き寄せなさい。ニンジンを吹き飛ばすのも駄目。
☆
ショートメッセージ
エリー視点
Chief Operating Officerから異例の直接コール。即出頭。
握手で情報流入。小惑星。地球衝突軌道。
サイコキネシス統御。マティ、ヒトシを含む5人。サブグループが15人。全地球のサイコキノ。
1日2回。30分の集中。立体CGで概念把握。
1か月。軌道のズレ。ロッシュの限界から逸脱させるため、さらに1か月。
2:拷問
エリー(わたし)視点の現在。テレパシー会話。
全裸大の字拘束のミランダ。ギャグは無し。
サークレット(2段/頭頂へのブリッジ)。正式名称はψ波干渉ギア。
ミランダのポテンシャルを探る。サークレットが邪魔。出力低下。
それでも、ポテンシャル読み切れない。
催眠も薬品も、無意識下のESPで遮断される→肉体的な苦痛で精神力を下げる。
現在:ミランダ視点
4体のロボットによる拷問。鞭打ち主体。延々と。気力の衰弱。
エリーの心理探査。
化け物! あの小惑星をひとりでねじ曲げられるほど。
COOとの音声会話。
盟約を破られても仕方ない。そうさせないためにも、俺たちで。
☆
ヒルダ(わたし)。跳ね起きる。水爆の連鎖(『博士の異常な愛情』のラストシーン)。
予知夢。反芻。スペイン、B52墜落、ブロークンアロー。
https://milirepo.sabatech.jp/broken-arrow/を参考に。
ボスにTEL。支部に集合。冷戦下。1発はWW3に。馬鹿な、米空軍はわかっているはず。
1発だけでも、数十万人が死傷。
ニーナ(千里眼)、メイファ(サイコキノ)、カーチャ(サイコキノ)、ヒルダ。
B52を支えるのは無理。起爆装置は複雑。海に落下する1発(爆発する)の安全装置6個のうちの2個に集中。
メイファが、かろうじて成功。
☆
ジャンヌ・ダルク。(私)
押し寄せる敵。ジャンヌの掲げる旗から放たれる光輝で敵が転倒。
しかし、旗印に大きく十字架を刺繍した一団には光輝が放たれない。無意識下の抑制。無条件の信仰心。
捕虜になる。男装をとがめられ、全裸で投獄。獄吏に着物を懇願してズボンを与えられる。
異端裁判。
わたくしが神に力を与えられていないのであれば、神がそれを与えてくださいますように。
もしも与えられているのなら、これからも与えられ続けますように。(確信が持てなくなっている)。
不可思議な力を持っていることは、証言からも明らか。しかし、それは悪魔から与えられたものに相違ない。
異端審問から魔女裁判に。
十字架ディルドで処女検査。出血。さては、背徳の穴で悪魔と交わったな。いっそう罪は重い。
拷問の痕跡を残さない方法で。
逆さ梯子で顔に厚い布をかぶせて水責め。苦悩の梨。独房では箱詰め(生理的欲求無視)。快感責め。
駿河問い(とは、書かないよ!)。3人がかりで、(乳首+クリへの快感責め)と棘ディルド。
絶頂と苦痛が同時。炎と氷が絡み合って蒸発するイメージ。ESP喪失。
裁判の場に連行。
獄吏を不可思議な力で誘惑して男物のズボンを入手した。これだけで、異端者であり魔女である十分な証拠。
みなぎる憎悪。この者どもこそ悪魔。しかし、ESP発動しない。
火刑。
3:絶頂
目覚める。COOがいる。
壁面に投影される防犯カメラなどの映像。砕け散る看板、なぎ倒される人間、周囲のビルの窓破壊。
きみはきわめて危険。潜在ESP能力を剥奪する。快感と苦痛の頂点における逆アウフヘーベン。
直前のジャンヌの幻影で納得する。
4体のロボットによる拷問と快楽を同時。
炎と氷とが絡み合ってメドローア(おおい……)!
破壊されるロボット。全ポテンシャルを使い尽くして失神。
サークレットでも抑制できない。COOは抹殺を決断。
「先っぽだけでも強∴に変わりはない」エスパー総動員でも彼女を無力化。
アキナとマリアンヌとヨシュアと……強迫能力を持ったテレパス7人を招集。それまで眠らせて治療。
☆
千代(私)。神主の娘。巫女装束。これまでにも、水害などを予知(対策までは予見できない)。
1か月後の地震と山崩れを予知。
噂を聞いた新聞記者が2日前から取材に。伝書鳩3羽。
大雨のさ中に地震。堤防決壊。村人は高台の神社に避難。
千代が危険を叫んで、村人を追い返す。その途中で山崩れ。多数が生き埋め。
神社も壊れるが、残っていた者は大半が無事。千代の両親は行方不明。
通信途絶。伝書鳩2羽でフィルムを。
千代への逆恨み。村人の目つきが魔女狩りのときと同じ(千代の記憶ではない)。
簀巻きにされて川へ。直前で(署長直接)警官介入。留置場で保護。
怖がる警察官をなだめるために、緊縛と猿轡。最後の伝書鳩。
翌日。余震でさらに山崩れ。救助活動中の数人が犠牲。
暴徒化した村人が押し寄せる。やむをえず引き渡す。
陸軍憲兵隊到着。威嚇射撃。身柄確保。
英国大使館の偉いさん。
あなたの能力は使いようによっては世界のためになります。
「お国のため」さえも実感できない少女には、途方もない話。
しかし、ここには居場所がない。受け容れる。
4:封印
エリー視点の現在。C00と4人の会話。7人は部屋の外で結界。
枷から解放されたミランダの空中浮揚。サークレットのψ波干渉で頭がのけぞっている。
ミランダ視点。
覚醒。全身への(内部からの)快感と苦痛。超感覚的姦入。延々と。
絶頂寸前。達したときに喪失と直感。
理性は納得。こんな恐ろしい(制御不能な)能力は、誰の為にもならない。
感情は反発。本人の意思を尋ねもしない決定。
激しい身悶え。テレキネシスの発動? サークレットが落ちる。
驚愕で、エスパー相互の連携が乱れて。ミランダ落下。
村人たちと同じ恐怖の視線を浴びて……
悲しい微笑とともに、みずからサークレットを頭にかぶるミランダ。
========================================
これが、確定PLOTです。
過去のエピソードを、すべて一人称で書いて、大昔と近年とを交互に連ねて、その合間に現在を挿入する。しかも、ヒロイン(ミランダ)視点と別視点とをどちらも一人称で書き分けるという……構成力と文章力とが問われます。やりますぞ、僕ぁ……!
まあ、これだけ複雑になると、とてもZero Sum Short Storiesには収まらないでしょう。
なので、SFSM長編に分類します。
魔女裁判、ジャンヌ・ダルク、大正娘。それぞれの残虐シーンがあります。ウキウキです。
ちなみに。現在のヒロインへの拷問や快楽責めの詳細がPLOTに無いのは。ひとつには、その場で楽しみながら書き進めるつもりがあるからですが。書きかけてボツリヌスが40枚(1万3千文字)ほどあるので、大筋はそれを踏襲するという理由もあります。
それは、こんなのです。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
悪夢の底から浮かび上がるように、意識を取り戻した。しかし、視界は白一色。部屋の中なのだろうが、遠近感がまるでつかめなかった。
(ここは……?)
疑問と同時に、手足をまったく動かせないことに気づいた。頭を動かすと、剥き出しの腕と、手首を拘束している鉄の環が見えた。
(…………?!)
ひどく動かしにくい首をひねってあたりを見回すと、四隅に黒いハンガースタンドのような物が立っていた。
不意に――両手足をX字形に広げた全裸の女体が正面(たぶん天井だろう)に浮かび上がった。彼女自身の鏡像だった。長方形の枠に磔にされている。足首も鉄の環で拘束されているだけでなく、枠から突き出した棒に支えられた鉄の環が腰を固定している。喉にも同じように、腰よりは幅の狭い鉄の環が巻かれている。口にはボールのような物を詰め込まれて、ストラップで顔に縛りつけられている。そして、装飾品にしては武骨なサークレットが、頭にかぶせられていた。
爆発事故かなにかに巻き込まれて、救助されて、治療を受けている――という状況ではない。それだけが分かった。
パニックが忍び寄る。
「あえあ……!?」
助けを呼ぼうとしたが、言葉にならない。ボールには穴が開いているので、母音だけは発声できた。
声に反応したのか、天井に映る映像が消えた。と同時に、部屋の四隅にあるハンガースタンドが一斉に動きだした。近づいてくる。
柱の頂部には小さなカメラやマイクが取り付けられている。人間でいえば肩の下あたりに相当する部分からは、多関節のアームが4本も伸びている。
(ロボット……?)
4体のロボットは、長方形枠の長編に沿って停止した。
かすかな駆動音とともに、アームの先端が肌に触れた。
「あ……?」
物理的な危害を予測して身を固くしたが、筋肉は緊張を保てなかった。肩のあたりに位置する左右の2体から伸びたそれぞれ4本のアームが胸を撫で始めたのだ。アームの先端は、フレキシブルな動きをする3本指のマジックハンドになっている。全部で24本の指が、乳房を包み乳首を転がす。その動きは男性(と、一般化するほどの経験はなかったが、すくなくとも知っているただひとりの青年)の指よりもはるかに繊細だった。乳房だけではなく、無防備に曝された腋もくすぐる。
さらに――下腿の横に佇立するロボットのマジックハンドが太腿を撫でる。青年にも許したことのない領域にまで指を這わせて淫唇をまさぐり、淡い茂みを掻き分けて淫核を摘まみ出す。
器械に蹂躙されるおぞましさと恐怖と。敏感な部分を繊細に撫でられるくすぐったさと。羞恥の部位を犯される恥辱と。すでに惑乱しかけていた。
さらに……
「あああっ……?!」
驚愕の叫びがこぼれた。
「あああっ……あえ、あええ……んんん」
悲鳴が呻き声になって、鼻に抜けた。
ただ撫でられ弄ばれているのではなかった。マジックハンドの指先が振動している。
恐怖と混乱の中で、快楽のさざ波が全身を包んだ。
乳首から乳房の基底部へとさざ波が押し寄せて、そこを揉まれてさざ波が大波と化す。クリトリスに鋭い波が立ち上がって、腰全体へと波紋を描く。そこに、淫裂をくすぐられて生じたさざ波が交じり合って大きなうねりが生じる。
「あああ、あ……あああっ……」
拘束された全身が、もどかしそうに蠢く。
ロボットは、値が最大になる最適解を求めるかのようにマジックハンドの位置を微修正しながら、指先の振動出力を上げていく。
「あああっ……あえ、あええ! ううう……んんんんん!」
悲鳴が蕩けていく。
全身が愛撫を受け容れて……マジックハンドから逃れようとしてか、それともいっそうの官能を求めてか、鉄環に拘束された腰が、不規則にくねり始めた。
下腿の横に位置していた2体のロボットが、マジックハンドの1本をボディに引き寄せた。何をしているのかは見えなかったが――ふたたび、天井に映像が映し出される。
もしもピントが不鮮明だったら、医療ロボットによる全身の手術と説明されても納得できるような光景だった。しかし、2体のロボットが再び伸ばしたアームには、メスにしては太すぎるアタッチメントが取り付けられていた。先端が半球形の直径2cmほどの円筒。
そのひとつが、淫裂をつつく。
「あえ! いああ!」
処女であっても、ロボット(それともオペレーター、あるいは自律プログラム)の意図は理解できた。絶対に受け容れることのできない意図だった。
円筒がさまざまに角度を変えながら、膣口をつつく。それだけでも、これまでとは比べものにならない恐怖と恥辱なのに。もう1本の同じような円筒が肛門をなぞり始めた。
「あああ……」
それは悲鳴でも呻きでもなく、逃れようのない運命への絶望だった。
しかし、甘やかな絶望だった。予期していたような性急な姦通ではなかった。膣口と肛門が、やわやわと揉みほぐされる。その間も、8本のマジックハンドが乳房を愛撫し、6本が股間をまさぐる。そのおぞましい快感の中に、ふたつの穴への刺激が溶かし込まれてゆく。
腰の奥に熱い滾りが生じて、それが蠢きうねくるにつれて、おぞましさが薄れる。
天井に映し出されていた映像が消えて、部屋全体が薄暗くなっていく。手足を拘束されている違和感が曖昧になって、空中に浮揚している錯覚が生じる。
部屋が溶暗したとき、快感を除く一切の知覚が消失していた。膣口と肛門への刺激がもどかしくなっていた。空虚なそこを埋めてほしいとさえ願うようになっていた。
膣口が抉じ開けられたときには、期待さえ芽生えていた。
自分の指(それも1本きり)しか知らないそこに、ずっと太い円筒がじんわりと押し入ってきても、痛みはほとんどなかった。ようやく空虚が満たされるという悦びしか感じなかった。
肛門にも円筒が挿入された。焼けつくような痛みはあったが、快感を打ち消すほどではない。こちらは性急に腸の奥まで貫入する。そして、こねくるような動きを伴なって抽挿が開始された。
「おおおっ……いい、いいいい」
抽挿に合わせて、自然と腰がひくついた。その動きで膣も刺激されるが、それでも痛みは感じず、未熟な快感だけが増幅されていく。
「ああっ……」
小さな叫びは――膣から円筒が抜き去られた不満によるものだった。
「え……ああっ、んんんん」
すぐに喜悦の呻きにとって代わる。円筒が太くなっていると、未開発の膣でも感じ取れた。ロボットなのだから、アタッチメントさえ交換すれば、どんなサイズでも自由自在なのだろう。そう考えるだけの理性が、まだ残っていたのだが。
「あっ、あっ、あっ……」
太くなった円筒が抽挿を始めると、理性は快感の中に溶け去ってしまう。
処女。もちろん肛門も未体験。それなのに、2穴の快感が果てしなく膨張していく。さらに乳房と淫核への愛撫も加わって――宙に浮かぶ裸身に濃密な官能の雲が何重にもおおいかぶさってくる。それは、自らを慰める手遊びなんかとは異次元の、罪悪感を伴なわない純粋の喜悦だった。
「あああああ……いい、いいいっ……!」
淫核への自らの刺激では到達できない遥かな高みへと、全身が、いや全霊が噴き上げられていく。
「あああああ……おおおお……」
絶頂に達した瞬間。
双つの乳房を基底部から締め付けられ、充血して突出した乳首を細いワイヤーが薙ぎ払った。と同時に、小指の先ほどにも勃起して露出した実核にも細いワイヤーが襲いかかる。
「ゔあ゙あ゙っ……!」
絶叫して、反射的に腰を引こうとしたが鉄環に遮られて、反動で胸が反り返った。そこに、左右3本ずつのワイヤーが斜めに叩きつけられた。
「もぼおおおっ……!」
口中に溜まっていた唾を撒き散らして全身が硬直し、すぐに弛緩した。しかし、ロボットは気絶を許さない。アタッチメントを付け替えて、鼻先に気付け薬を噴霧し、強心剤と興奮剤を混ぜた薬品を静脈注射する。そして愛撫を再開するのだが、頬へのビンタも含まれている。
「うう……」
意識を回復したが、まだ朦朧としている。白昼夢――いや、部屋の中に人間が感知できる帯域の光はないのだから暗黒夢というべきか。その中に浮揚して、ひたすらに官能を刺激される。
「うう……んんん……いああああ……」
強制された快感が高まると、2本の円筒も抽挿を再開した。
「おお、いああああ……」
涙を流して訴えるが、倦むことを知らないロボットは女体を刺激し続け、官能を絶頂へと追い上げていく。
そして。絶頂と同時に、苦痛を与える。今度は乳房と股間だけではなく、腋窩と臀部へのワイヤー鞭も追加されていた。
苦痛の爆発と絶叫とが繰り返される。しかし気絶する前に気付け薬を嗅がされて、闇の安息に逃げ込めないままに、快楽と苦痛のなかでのたうつしかなかった。
そして、官能への刺激が繰り返される。
いったい何度繰り返されたのか。何時間続いたのか――不意に、一切の刺激がなくなった。朦朧としていた意識が、緩やかに鮮明になっていった。
不意に、白色が爆発した。明るいけれど、照明器具は見当たらない。壁面全体が発光している。
まばゆい光の中に、金属的な煌めきが動いた。見ると――1体のロボットが、ファンタジーゲームさながらの長剣をアームに握っている。そのロボットが横から近づいてきて、長剣の刃を腹部に触れさせた。長剣が、肌の上を滑った。
「いあっ……!」
ムダ毛の処理で剃刀を滑らせてしまったときと同じような、しかしずっと鋭い痛みだった。
ロボットは長剣を振りかざした。
(まさか……?!)
疑惑と戦慄と。
しかし、まさかではなかった。長剣が彼女に向かって、空気を切り裂いて振り下ろされた。
「いああああああああっ……!!」
絶叫。衝撃と閃光とが、全身を貫いた。
同時に。眼前に迫っていた長剣が砕け散った。視野の片隅で、ロボットが激しい勢いで後方へ吹き飛んだ。数瞬の後、壁にぶつかった衝撃音が耳に届いた。
(…………??)
疑問が像(かたち)作られる前に、頭を締めつけられる感覚が生じた。痛いのではない。重たいというのとも違う。気力を萎えさせるような圧迫だった。それは、この部屋で覚醒したときからずっと続いていたのだと気づく。圧迫が消えたのは、意識が鮮明になったときだった。いや、逆なのだろう。この圧迫のせいで、ずっと意識が不確かだったのだ。
別のロボットが、不意に動いた。気付いたときには、また腕に注射をされていた。
部屋が暗くなっていくと同時に、彼女の意識も薄れていった。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

ボツリヌスを書いていたときはZSSSを意識して尺を切り詰めていましたが。三枚開き直って長編化するのですから、よりじっくりねちねち書くことでしょう。
私:ミランダ・ファーロウ(ミラン、ミラ)
大学生、経験(前のみ)1人。
エリー (英♀)わたし :接触テレパス、アンテナ
マティ (阿♀)あたし :サイコキノ/愛撫担当
ソフィア(仏♀)わたくし:スタティックサイコキノ/拘束担当
ヒトシ (日♂)ぼく :サイコキノ/挿入担当
1:発動
登校中
巨大看板の取り換え工事、クレーン直下のみ立入禁止/誘導員
ワイヤ切断、倒れてくる。
刹那……!
意識回復。トリアージは緑。
救急隊員が去ってから、現場の惨状。なにが起きたかわからない。
白衣の男たち。腕に注射。意識を失う。
☆
イレーネ(放浪民の母と村人の父:死別して天涯孤独)私
役人と聖職者による逮捕。
行方不明の娘を探し当てたというが、おまえが殺したのだろう。
怪しげな占いや百発百中の弓矢(無意識のサイコキネシス)。魔女に相違あるまい。
実は、実行犯の領主(淫楽殺人)が危機感。ヒロインに濡れ衣。
領主立会で悪魔との契約刻印探し。全身針。最後は棘付きリングで前後を順番に。。
鞭打ち。尋問しないときは、木馬か逆さ梯子か後ろ手吊るし。
最後は水審判。裸を鎖で縛って水中へ。
テレキネシス発動。浮上。聖職者も村人も、恐怖の眼差し。
火刑。絶命直前まで。
目を覚ます少女(ミア:一人称)。
泣きながら、母に悪夢を訴える。
あなたのずっと年上の従姉の身に起きた事実。
だから、あなたも身体を動かすのよ。玩具は手で引き寄せなさい。ニンジンを吹き飛ばすのも駄目。
☆
ショートメッセージ
エリー視点
Chief Operating Officerから異例の直接コール。即出頭。
握手で情報流入。小惑星。地球衝突軌道。
サイコキネシス統御。マティ、ヒトシを含む5人。サブグループが15人。全地球のサイコキノ。
1日2回。30分の集中。立体CGで概念把握。
1か月。軌道のズレ。ロッシュの限界から逸脱させるため、さらに1か月。
2:拷問
エリー(わたし)視点の現在。テレパシー会話。
全裸大の字拘束のミランダ。ギャグは無し。
サークレット(2段/頭頂へのブリッジ)。正式名称はψ波干渉ギア。
ミランダのポテンシャルを探る。サークレットが邪魔。出力低下。
それでも、ポテンシャル読み切れない。
催眠も薬品も、無意識下のESPで遮断される→肉体的な苦痛で精神力を下げる。
現在:ミランダ視点
4体のロボットによる拷問。鞭打ち主体。延々と。気力の衰弱。
エリーの心理探査。
化け物! あの小惑星をひとりでねじ曲げられるほど。
COOとの音声会話。
盟約を破られても仕方ない。そうさせないためにも、俺たちで。
☆
ヒルダ(わたし)。跳ね起きる。水爆の連鎖(『博士の異常な愛情』のラストシーン)。
予知夢。反芻。スペイン、B52墜落、ブロークンアロー。
https://milirepo.sabatech.jp/broken-arrow/を参考に。
ボスにTEL。支部に集合。冷戦下。1発はWW3に。馬鹿な、米空軍はわかっているはず。
1発だけでも、数十万人が死傷。
ニーナ(千里眼)、メイファ(サイコキノ)、カーチャ(サイコキノ)、ヒルダ。
B52を支えるのは無理。起爆装置は複雑。海に落下する1発(爆発する)の安全装置6個のうちの2個に集中。
メイファが、かろうじて成功。
☆
ジャンヌ・ダルク。(私)
押し寄せる敵。ジャンヌの掲げる旗から放たれる光輝で敵が転倒。
しかし、旗印に大きく十字架を刺繍した一団には光輝が放たれない。無意識下の抑制。無条件の信仰心。
捕虜になる。男装をとがめられ、全裸で投獄。獄吏に着物を懇願してズボンを与えられる。
異端裁判。
わたくしが神に力を与えられていないのであれば、神がそれを与えてくださいますように。
もしも与えられているのなら、これからも与えられ続けますように。(確信が持てなくなっている)。
不可思議な力を持っていることは、証言からも明らか。しかし、それは悪魔から与えられたものに相違ない。
異端審問から魔女裁判に。
十字架ディルドで処女検査。出血。さては、背徳の穴で悪魔と交わったな。いっそう罪は重い。
拷問の痕跡を残さない方法で。
逆さ梯子で顔に厚い布をかぶせて水責め。苦悩の梨。独房では箱詰め(生理的欲求無視)。快感責め。
駿河問い(とは、書かないよ!)。3人がかりで、(乳首+クリへの快感責め)と棘ディルド。
絶頂と苦痛が同時。炎と氷が絡み合って蒸発するイメージ。ESP喪失。
裁判の場に連行。
獄吏を不可思議な力で誘惑して男物のズボンを入手した。これだけで、異端者であり魔女である十分な証拠。
みなぎる憎悪。この者どもこそ悪魔。しかし、ESP発動しない。
火刑。
3:絶頂
目覚める。COOがいる。
壁面に投影される防犯カメラなどの映像。砕け散る看板、なぎ倒される人間、周囲のビルの窓破壊。
きみはきわめて危険。潜在ESP能力を剥奪する。快感と苦痛の頂点における逆アウフヘーベン。
直前のジャンヌの幻影で納得する。
4体のロボットによる拷問と快楽を同時。
炎と氷とが絡み合ってメドローア(おおい……)!
破壊されるロボット。全ポテンシャルを使い尽くして失神。
サークレットでも抑制できない。COOは抹殺を決断。
「先っぽだけでも強∴に変わりはない」エスパー総動員でも彼女を無力化。
アキナとマリアンヌとヨシュアと……強迫能力を持ったテレパス7人を招集。それまで眠らせて治療。
☆
千代(私)。神主の娘。巫女装束。これまでにも、水害などを予知(対策までは予見できない)。
1か月後の地震と山崩れを予知。
噂を聞いた新聞記者が2日前から取材に。伝書鳩3羽。
大雨のさ中に地震。堤防決壊。村人は高台の神社に避難。
千代が危険を叫んで、村人を追い返す。その途中で山崩れ。多数が生き埋め。
神社も壊れるが、残っていた者は大半が無事。千代の両親は行方不明。
通信途絶。伝書鳩2羽でフィルムを。
千代への逆恨み。村人の目つきが魔女狩りのときと同じ(千代の記憶ではない)。
簀巻きにされて川へ。直前で(署長直接)警官介入。留置場で保護。
怖がる警察官をなだめるために、緊縛と猿轡。最後の伝書鳩。
翌日。余震でさらに山崩れ。救助活動中の数人が犠牲。
暴徒化した村人が押し寄せる。やむをえず引き渡す。
陸軍憲兵隊到着。威嚇射撃。身柄確保。
英国大使館の偉いさん。
あなたの能力は使いようによっては世界のためになります。
「お国のため」さえも実感できない少女には、途方もない話。
しかし、ここには居場所がない。受け容れる。
4:封印
エリー視点の現在。C00と4人の会話。7人は部屋の外で結界。
枷から解放されたミランダの空中浮揚。サークレットのψ波干渉で頭がのけぞっている。
ミランダ視点。
覚醒。全身への(内部からの)快感と苦痛。超感覚的姦入。延々と。
絶頂寸前。達したときに喪失と直感。
理性は納得。こんな恐ろしい(制御不能な)能力は、誰の為にもならない。
感情は反発。本人の意思を尋ねもしない決定。
激しい身悶え。テレキネシスの発動? サークレットが落ちる。
驚愕で、エスパー相互の連携が乱れて。ミランダ落下。
村人たちと同じ恐怖の視線を浴びて……
悲しい微笑とともに、みずからサークレットを頭にかぶるミランダ。
========================================
これが、確定PLOTです。
過去のエピソードを、すべて一人称で書いて、大昔と近年とを交互に連ねて、その合間に現在を挿入する。しかも、ヒロイン(ミランダ)視点と別視点とをどちらも一人称で書き分けるという……構成力と文章力とが問われます。やりますぞ、僕ぁ……!
まあ、これだけ複雑になると、とてもZero Sum Short Storiesには収まらないでしょう。
なので、SFSM長編に分類します。
魔女裁判、ジャンヌ・ダルク、大正娘。それぞれの残虐シーンがあります。ウキウキです。
ちなみに。現在のヒロインへの拷問や快楽責めの詳細がPLOTに無いのは。ひとつには、その場で楽しみながら書き進めるつもりがあるからですが。書きかけてボツリヌスが40枚(1万3千文字)ほどあるので、大筋はそれを踏襲するという理由もあります。
それは、こんなのです。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
悪夢の底から浮かび上がるように、意識を取り戻した。しかし、視界は白一色。部屋の中なのだろうが、遠近感がまるでつかめなかった。
(ここは……?)
疑問と同時に、手足をまったく動かせないことに気づいた。頭を動かすと、剥き出しの腕と、手首を拘束している鉄の環が見えた。
(…………?!)
ひどく動かしにくい首をひねってあたりを見回すと、四隅に黒いハンガースタンドのような物が立っていた。
不意に――両手足をX字形に広げた全裸の女体が正面(たぶん天井だろう)に浮かび上がった。彼女自身の鏡像だった。長方形の枠に磔にされている。足首も鉄の環で拘束されているだけでなく、枠から突き出した棒に支えられた鉄の環が腰を固定している。喉にも同じように、腰よりは幅の狭い鉄の環が巻かれている。口にはボールのような物を詰め込まれて、ストラップで顔に縛りつけられている。そして、装飾品にしては武骨なサークレットが、頭にかぶせられていた。
爆発事故かなにかに巻き込まれて、救助されて、治療を受けている――という状況ではない。それだけが分かった。
パニックが忍び寄る。
「あえあ……!?」
助けを呼ぼうとしたが、言葉にならない。ボールには穴が開いているので、母音だけは発声できた。
声に反応したのか、天井に映る映像が消えた。と同時に、部屋の四隅にあるハンガースタンドが一斉に動きだした。近づいてくる。
柱の頂部には小さなカメラやマイクが取り付けられている。人間でいえば肩の下あたりに相当する部分からは、多関節のアームが4本も伸びている。
(ロボット……?)
4体のロボットは、長方形枠の長編に沿って停止した。
かすかな駆動音とともに、アームの先端が肌に触れた。
「あ……?」
物理的な危害を予測して身を固くしたが、筋肉は緊張を保てなかった。肩のあたりに位置する左右の2体から伸びたそれぞれ4本のアームが胸を撫で始めたのだ。アームの先端は、フレキシブルな動きをする3本指のマジックハンドになっている。全部で24本の指が、乳房を包み乳首を転がす。その動きは男性(と、一般化するほどの経験はなかったが、すくなくとも知っているただひとりの青年)の指よりもはるかに繊細だった。乳房だけではなく、無防備に曝された腋もくすぐる。
さらに――下腿の横に佇立するロボットのマジックハンドが太腿を撫でる。青年にも許したことのない領域にまで指を這わせて淫唇をまさぐり、淡い茂みを掻き分けて淫核を摘まみ出す。
器械に蹂躙されるおぞましさと恐怖と。敏感な部分を繊細に撫でられるくすぐったさと。羞恥の部位を犯される恥辱と。すでに惑乱しかけていた。
さらに……
「あああっ……?!」
驚愕の叫びがこぼれた。
「あああっ……あえ、あええ……んんん」
悲鳴が呻き声になって、鼻に抜けた。
ただ撫でられ弄ばれているのではなかった。マジックハンドの指先が振動している。
恐怖と混乱の中で、快楽のさざ波が全身を包んだ。
乳首から乳房の基底部へとさざ波が押し寄せて、そこを揉まれてさざ波が大波と化す。クリトリスに鋭い波が立ち上がって、腰全体へと波紋を描く。そこに、淫裂をくすぐられて生じたさざ波が交じり合って大きなうねりが生じる。
「あああ、あ……あああっ……」
拘束された全身が、もどかしそうに蠢く。
ロボットは、値が最大になる最適解を求めるかのようにマジックハンドの位置を微修正しながら、指先の振動出力を上げていく。
「あああっ……あえ、あええ! ううう……んんんんん!」
悲鳴が蕩けていく。
全身が愛撫を受け容れて……マジックハンドから逃れようとしてか、それともいっそうの官能を求めてか、鉄環に拘束された腰が、不規則にくねり始めた。
下腿の横に位置していた2体のロボットが、マジックハンドの1本をボディに引き寄せた。何をしているのかは見えなかったが――ふたたび、天井に映像が映し出される。
もしもピントが不鮮明だったら、医療ロボットによる全身の手術と説明されても納得できるような光景だった。しかし、2体のロボットが再び伸ばしたアームには、メスにしては太すぎるアタッチメントが取り付けられていた。先端が半球形の直径2cmほどの円筒。
そのひとつが、淫裂をつつく。
「あえ! いああ!」
処女であっても、ロボット(それともオペレーター、あるいは自律プログラム)の意図は理解できた。絶対に受け容れることのできない意図だった。
円筒がさまざまに角度を変えながら、膣口をつつく。それだけでも、これまでとは比べものにならない恐怖と恥辱なのに。もう1本の同じような円筒が肛門をなぞり始めた。
「あああ……」
それは悲鳴でも呻きでもなく、逃れようのない運命への絶望だった。
しかし、甘やかな絶望だった。予期していたような性急な姦通ではなかった。膣口と肛門が、やわやわと揉みほぐされる。その間も、8本のマジックハンドが乳房を愛撫し、6本が股間をまさぐる。そのおぞましい快感の中に、ふたつの穴への刺激が溶かし込まれてゆく。
腰の奥に熱い滾りが生じて、それが蠢きうねくるにつれて、おぞましさが薄れる。
天井に映し出されていた映像が消えて、部屋全体が薄暗くなっていく。手足を拘束されている違和感が曖昧になって、空中に浮揚している錯覚が生じる。
部屋が溶暗したとき、快感を除く一切の知覚が消失していた。膣口と肛門への刺激がもどかしくなっていた。空虚なそこを埋めてほしいとさえ願うようになっていた。
膣口が抉じ開けられたときには、期待さえ芽生えていた。
自分の指(それも1本きり)しか知らないそこに、ずっと太い円筒がじんわりと押し入ってきても、痛みはほとんどなかった。ようやく空虚が満たされるという悦びしか感じなかった。
肛門にも円筒が挿入された。焼けつくような痛みはあったが、快感を打ち消すほどではない。こちらは性急に腸の奥まで貫入する。そして、こねくるような動きを伴なって抽挿が開始された。
「おおおっ……いい、いいいい」
抽挿に合わせて、自然と腰がひくついた。その動きで膣も刺激されるが、それでも痛みは感じず、未熟な快感だけが増幅されていく。
「ああっ……」
小さな叫びは――膣から円筒が抜き去られた不満によるものだった。
「え……ああっ、んんんん」
すぐに喜悦の呻きにとって代わる。円筒が太くなっていると、未開発の膣でも感じ取れた。ロボットなのだから、アタッチメントさえ交換すれば、どんなサイズでも自由自在なのだろう。そう考えるだけの理性が、まだ残っていたのだが。
「あっ、あっ、あっ……」
太くなった円筒が抽挿を始めると、理性は快感の中に溶け去ってしまう。
処女。もちろん肛門も未体験。それなのに、2穴の快感が果てしなく膨張していく。さらに乳房と淫核への愛撫も加わって――宙に浮かぶ裸身に濃密な官能の雲が何重にもおおいかぶさってくる。それは、自らを慰める手遊びなんかとは異次元の、罪悪感を伴なわない純粋の喜悦だった。
「あああああ……いい、いいいっ……!」
淫核への自らの刺激では到達できない遥かな高みへと、全身が、いや全霊が噴き上げられていく。
「あああああ……おおおお……」
絶頂に達した瞬間。
双つの乳房を基底部から締め付けられ、充血して突出した乳首を細いワイヤーが薙ぎ払った。と同時に、小指の先ほどにも勃起して露出した実核にも細いワイヤーが襲いかかる。
「ゔあ゙あ゙っ……!」
絶叫して、反射的に腰を引こうとしたが鉄環に遮られて、反動で胸が反り返った。そこに、左右3本ずつのワイヤーが斜めに叩きつけられた。
「もぼおおおっ……!」
口中に溜まっていた唾を撒き散らして全身が硬直し、すぐに弛緩した。しかし、ロボットは気絶を許さない。アタッチメントを付け替えて、鼻先に気付け薬を噴霧し、強心剤と興奮剤を混ぜた薬品を静脈注射する。そして愛撫を再開するのだが、頬へのビンタも含まれている。
「うう……」
意識を回復したが、まだ朦朧としている。白昼夢――いや、部屋の中に人間が感知できる帯域の光はないのだから暗黒夢というべきか。その中に浮揚して、ひたすらに官能を刺激される。
「うう……んんん……いああああ……」
強制された快感が高まると、2本の円筒も抽挿を再開した。
「おお、いああああ……」
涙を流して訴えるが、倦むことを知らないロボットは女体を刺激し続け、官能を絶頂へと追い上げていく。
そして。絶頂と同時に、苦痛を与える。今度は乳房と股間だけではなく、腋窩と臀部へのワイヤー鞭も追加されていた。
苦痛の爆発と絶叫とが繰り返される。しかし気絶する前に気付け薬を嗅がされて、闇の安息に逃げ込めないままに、快楽と苦痛のなかでのたうつしかなかった。
そして、官能への刺激が繰り返される。
いったい何度繰り返されたのか。何時間続いたのか――不意に、一切の刺激がなくなった。朦朧としていた意識が、緩やかに鮮明になっていった。
不意に、白色が爆発した。明るいけれど、照明器具は見当たらない。壁面全体が発光している。
まばゆい光の中に、金属的な煌めきが動いた。見ると――1体のロボットが、ファンタジーゲームさながらの長剣をアームに握っている。そのロボットが横から近づいてきて、長剣の刃を腹部に触れさせた。長剣が、肌の上を滑った。
「いあっ……!」
ムダ毛の処理で剃刀を滑らせてしまったときと同じような、しかしずっと鋭い痛みだった。
ロボットは長剣を振りかざした。
(まさか……?!)
疑惑と戦慄と。
しかし、まさかではなかった。長剣が彼女に向かって、空気を切り裂いて振り下ろされた。
「いああああああああっ……!!」
絶叫。衝撃と閃光とが、全身を貫いた。
同時に。眼前に迫っていた長剣が砕け散った。視野の片隅で、ロボットが激しい勢いで後方へ吹き飛んだ。数瞬の後、壁にぶつかった衝撃音が耳に届いた。
(…………??)
疑問が像(かたち)作られる前に、頭を締めつけられる感覚が生じた。痛いのではない。重たいというのとも違う。気力を萎えさせるような圧迫だった。それは、この部屋で覚醒したときからずっと続いていたのだと気づく。圧迫が消えたのは、意識が鮮明になったときだった。いや、逆なのだろう。この圧迫のせいで、ずっと意識が不確かだったのだ。
別のロボットが、不意に動いた。気付いたときには、また腕に注射をされていた。
部屋が暗くなっていくと同時に、彼女の意識も薄れていった。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

ボツリヌスを書いていたときはZSSSを意識して尺を切り詰めていましたが。三枚開き直って長編化するのですから、よりじっくりねちねち書くことでしょう。
Progress Report -1:Extra Sensory Penetration
プロットも固まり、いよいよ書き始めますが。
この物語は、ずいぶんと変転してきました。そもそもは、殺人通信社に事前打ち合わせで提示したプロットのひとつでした。
それは、こんなのです。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
エスパーが常人を裏支配している世界。
ヒロイン:テレパス(遠、近、斉放)、物品取寄
爆発直前のダイナマイトを敵の只中に取り寄せることもできるから強力。
デート中。
まったく思念波の感じられない少女。バンダナ。
彼がサイコキネシスでバンダナ除去。額にψ波中和デバイス。を、破壊。
少女を残留サイコキネシスで全裸空中磔。極太思念波マンコ串刺し。
抵抗の意思を完全に捨てれば解放。残留思念。
女性感覚伝達相互最大興奮
でも、絶頂ではないとヒロインは知っている(テレパスだもの)
朝帰りのふたり。
彼氏が刺殺される。
ヒロインはスタンガンで失神(テレパシーで助けを求める余地無し)。
気がつくと吊るされている。
ヒロインを取り囲む男女の額に宝石。ψ波中和デバイス。
(少女は絶賛磔続行中)
止めなかったお前も同罪。
テレパシーで助けを求めようとしてもできない。
鏡を見せられる。額にψ中和デバイス。
宝石と違って、肉を貫通して骨に食い込んでいる。
or 皮膚接着剤。
ESPは、ふとしたきっかけで失われることもある。
ので、拷問。
鞭打ちで衣服を切り裂く。
各種拷問。
3穴同時レイフ゜。
テレパシーで知った以上の超絶快感。
万が一にもデバイスを外せないよう緊縛放置。
再度の拷問へ。
縄をほどいたとき、デバイスが落ちる。
特定の思念波(憎悪?)を吸収してチャージしている。
まったくそういう感情を放棄していたヒロイン。デバイスがエネルギー切れ?
凍りつく拷問者たち。
「落ちたわよ」
みずから額に押しつけて加虐を待つヒロイン。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
70~80枚(に、収まるのか??)を前提にしています。
エスパーと対立組織との関係など曖昧でというか、うまく構築できません。
ZSSSのひとつとして蘇らせようと目論んで、
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
いきなりの危機で覚醒。制御不能。
事故現場で無傷。救急車を装った車で拉致。
全裸大の字で覚醒。いきなりロボットアームで全身愛撫&挿入。アクメと同時に機械鞭打ち。繰り返す。
その他エロエロ。
頭の締め付け感覚が消えると……機械を破壊?
組織のチーフ登場。種明かし。
魔女狩り。水爆不発。小天体衝突回避。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
こんな覚え書きを走り書き。
読者にはサッパリでしょうが。
超能力に覚醒したヒロインを責めるのが、エスパーを保護すると同時に世界平和のために暗躍している機関ということに……180度のコペルニクス的転回です。
「種明かし」というやつが、いただけません。
錯綜した経緯を名探偵なりデウスエキスマキナなりが延々と説明するんですね。
退屈です。ストーリーメイキングとして、ほぼ禁じ手です。
ので、上記のメモをさらに発展させて。
すべてのエピソード
で、まあ。時給千円の居眠り中に(スマホは入力しづらいので)こんなメモを書き散らしました。

そして、それをまとめて、肉付けをして……いよいよ次号で明かされるトゥルー・ストーリイ!
この物語は、ずいぶんと変転してきました。そもそもは、殺人通信社に事前打ち合わせで提示したプロットのひとつでした。
それは、こんなのです。
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エスパーが常人を裏支配している世界。
ヒロイン:テレパス(遠、近、斉放)、物品取寄
爆発直前のダイナマイトを敵の只中に取り寄せることもできるから強力。
デート中。
まったく思念波の感じられない少女。バンダナ。
彼がサイコキネシスでバンダナ除去。額にψ波中和デバイス。を、破壊。
少女を残留サイコキネシスで全裸空中磔。極太思念波マンコ串刺し。
抵抗の意思を完全に捨てれば解放。残留思念。
女性感覚伝達相互最大興奮
でも、絶頂ではないとヒロインは知っている(テレパスだもの)
朝帰りのふたり。
彼氏が刺殺される。
ヒロインはスタンガンで失神(テレパシーで助けを求める余地無し)。
気がつくと吊るされている。
ヒロインを取り囲む男女の額に宝石。ψ波中和デバイス。
(少女は絶賛磔続行中)
止めなかったお前も同罪。
テレパシーで助けを求めようとしてもできない。
鏡を見せられる。額にψ中和デバイス。
宝石と違って、肉を貫通して骨に食い込んでいる。
or 皮膚接着剤。
ESPは、ふとしたきっかけで失われることもある。
ので、拷問。
鞭打ちで衣服を切り裂く。
各種拷問。
3穴同時レイフ゜。
テレパシーで知った以上の超絶快感。
万が一にもデバイスを外せないよう緊縛放置。
再度の拷問へ。
縄をほどいたとき、デバイスが落ちる。
特定の思念波(憎悪?)を吸収してチャージしている。
まったくそういう感情を放棄していたヒロイン。デバイスがエネルギー切れ?
凍りつく拷問者たち。
「落ちたわよ」
みずから額に押しつけて加虐を待つヒロイン。
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70~80枚(に、収まるのか??)を前提にしています。
エスパーと対立組織との関係など曖昧でというか、うまく構築できません。
ZSSSのひとつとして蘇らせようと目論んで、
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いきなりの危機で覚醒。制御不能。
事故現場で無傷。救急車を装った車で拉致。
全裸大の字で覚醒。いきなりロボットアームで全身愛撫&挿入。アクメと同時に機械鞭打ち。繰り返す。
その他エロエロ。
頭の締め付け感覚が消えると……機械を破壊?
組織のチーフ登場。種明かし。
魔女狩り。水爆不発。小天体衝突回避。
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こんな覚え書きを走り書き。
読者にはサッパリでしょうが。
超能力に覚醒したヒロインを責めるのが、エスパーを保護すると同時に世界平和のために暗躍している機関ということに……180度のコペルニクス的転回です。
「種明かし」というやつが、いただけません。
錯綜した経緯を名探偵なりデウスエキスマキナなりが延々と説明するんですね。
退屈です。ストーリーメイキングとして、ほぼ禁じ手です。
ので、上記のメモをさらに発展させて。
すべてのエピソード
で、まあ。時給千円の居眠り中に(スマホは入力しづらいので)こんなメモを書き散らしました。

そして、それをまとめて、肉付けをして……いよいよ次号で明かされるトゥルー・ストーリイ!
Progress Report A5:性少年包弄記
脱稿しました。345枚。いつも通りに、終わりは脱兎の如しもしくは竜頭蛇尾。いや、5章だけが100枚を超えていますから、大ネズミを丸呑みした蛇?
終章の10.は短いので、そのまえの9.を紹介します。
========================================
9.ブリーフ
実力テストが終わった日の放課後、教頭先生にこっそり耳打ちされて、校長室に呼び出された。
(やば……ばれた?)
それくらいしか、心当たりはない。先生は懲戒免職かな。僕は……退学はないはずだから、自宅謹慎? パパにしかられるのも悲しいけど、後妻さんに見下されるのは耐えられない。そんなことを内心でジクジク考えながら、出頭。待っていたのは校長先生だけだった。
教員室の机より立派なデスクに、薄っぺらい雑誌が乗せられた。『政界異聞』というタイトルで――写真もイラストも無い表紙に、赤いゴシック文字が躍っている。
「あの与党幹部の三男はサディストの少年愛好者?!」
「教職にあるまじき醜行/父親も黙認か?」
校長先生が雑誌を開いた。
ドキン! じゃなくて。いきなり引力が10倍にもなった錯覚。
1ページまるごとのカラー写真は、銀色のシートにあお向けの僕と、その横に座って僕の肌をなでている(多分、日焼けシールを貼っている)先生。右のページには、僕の正面からのアップ。黒の目線もモザイクも無し。ムチや縄の痕跡が鮮明。
「…………」
棒然自失。懲戒免職と自宅謹慎の文字ばかりが、頭の中でぐるぐる回っている。
「これは、戸坂先生と畑山薫くん――で、間違いないね」
否定のしようがない。
「戸坂先生は、担任の立場を悪用して、まあ、なんというか……性的なイタズラをしたと言っているが、それで間違いないね?」
あれ……なんか、風向きが違ってる? 僕が被害者のように聞こえる。たしかに、そういう見方もできなくはないけど。もしかしたら、先生が僕をかばってくれてるのかな。とっさにそう考えて。うかつなことは言えないと気がついた。
「どんなふうにイタズラをされたのか、打ち明けてくれないかな」
「……恥ずかしくて、言いたくないです。戸坂先生に聞いてください」
とっさに思いついた。これなら『証言』が食い違うこともない。あとは、強貫された女の子みたいに、顔をうつむけて……勝手に身体が震えてきた。
「そうか。では、このマンションに何度も連れ込まれてイタズラをされたというのも、事実なんだね」
ページがめくられて、いくつかの白黒写真。先生の後ろについてマンションまで歩いているところとか、ホットパンツに花柄のランニングシャツというボーイッシュな女の子みたいな姿で、先生に肩を抱かれて映画館にはいるところとか。
「はい……」
なにもかもあばかれた。その恥ずかしさで、返事の声も震えている。
「つらいことを思い出させて、申し訳ない。しかし、安心しなさい。このことがスキャンダルになることはない……はずです」
校長先生の説明によると。この薄っぺらい雑誌は、一般には売られていないそうだ。ごく一部の関係者(なんの関係者かしらないけど)にしか配布されない。先生が辞表を出せば、あとはオトナ同士の話し合いでケリがつくとか。
つまりネゴとか談合とか、そういったオトナ同士の話し合いなんだろう。雑誌に政界の文字があったから――先生のお父さんである偉い政治家(初めて知ったよ)を失脚させるための陰謀なのかもしれない。
「学校の立場としては、ご両親に報告だけはしておかなければならないが。畑山くんは、これまで通りに学校生活を送れます。この件は、この場限りで打ち切りです」
学校では噂になることもなかった。パパには厳しくしかられたけど、僕が変態のマゾだとまでは知られずに済んだ。
「どうせ万引きかカンニングでもして、弱みをにぎられたんだろう」
校長先生からどんなふうに聞かされたのかは知らないけど、決めつけられた。下手に言い訳したら、痛い腹を探られるどころか、持ち物検査とかされかねない。改造サポーターだけじゃない。先生にもらったコックリングとかアナルプラグとか、ぞろぞろ出てくる。正座して、パパのお説教にひたすら耐えるしかない。
「いくら脅されたからといって、ホモ行為にふけるとは情けない」
もしも僕が女の子を妊娠させたとかでも、こんなふうには激怒しないんじゃないかって思うくらいに、パパはうろたえてる。
「こんなことが世間に知れたら、パパも会社にいられなくなる。勇斗の受験にも影響する」
僕自身への心配は、そっちのけ。なので、僕としても反省する気持ちが冷えてしまう。
「二度と、あの男に近寄るんじゃないぞ。もしも、あいつがしつこく言い寄ってくるようなら、パパに言いなさい。話をつけてやるから」
パパの心配は無用だった。先生は速攻で辞職しただけじゃなく、僕を見捨ててしまった。二度と顔を合わせることはなかった。だから、僕は連絡先も知らない。もちろんアパートは引き払っているし、調教マンションへ行っても会えなかった。暗証番号が変わっていたし、部屋の番号を打ち込んでも知らない人の声が返ってきた。もしかすると先生のSM仲間かなと期待して名前を告げてみたけど、駄目だった。
そんなふうにして、人生最大の(と、そのときは思っていた)台風が過ぎ去って。見つかるとやばいので変態チックな小道具は全部捨てて、ちゃんとブリーフを履いて学校に通う日々が戻ってきた。
でも、つまらない。男子のガキっぽい話には付き合う気にもなれない。
女子は。この夏にロストバージンしたらしい子も何人かいる。友美ちゃんなんて、わざと男子に聞こえるようなヒソヒソ話をしたりするけど、内容が可愛らしいね。最初は痛かったけど、デート(=SEX)するたびにだんだん気持ち良くなってきたとか、一人前に吹いているけど。ムチも縄も乱交も野外露出も未体験。ていうか、ほんとにロストバージンしたのかな、レディースコミックの受け売りじゃないのかな――なんて、疑ってしまう。男と女、バギナとアナルの違いはあるけど、経験豊富(だよね)な僕には、その微妙なニュアンスがなんとなく分かってしまう。
1学期のときよりも、みんなとの距離が広がった感じで。ふと気がつくと、調教のこととか、捨ててしまった小道具のことばかりかんがえてたりする。
中間テストではクラス45人中39位と、自己ワースト記録を塗り替えてしまった。
このままじゃ、いけない。次第に、そう思うようになってはきてる。このままじゃいけない。きちんと変態チックな性欲を発散させて、勉強に打ち込まなくちゃ。スポーツで性欲を発散させるなんてのは、大昔の道徳の教科書。きちんとご飯を食べる代わりに水ばかり飲むようなもの(だとは、今の教科書にも書いてないけど)。最低でも、オナニーは必須。だけど、オナニーのオカズが、先生との思いでばかりになっちゃう。縄も捨てたし、新しく買っても見つかると言い訳できない。パパの口ぶりだと、SMまでは知らないみたいだけど、知っていて触れないだけかもしれない。もちろん、僕から尋ねるなんてヤブ蛇もいいとこ。
========================================

某国の娼売少年だそうです。
さて。本作品は『悦辱編』と『怨辱編』とで構成される予定ですが。続編を書くのは、かなり先になりそうです。
令和短編集で
Extra Sensory Pentration
売姫三日晒
The tragedy of XXY
とくに横文字の作品は、鬱勃たるパトスにロゴスに蓄音機です意味不明。
もちろん、『昭和集団羞辱史:物売編』、『SMツアー:裸族の性人儀式』なんかも装填完了発砲号令待ちですし。
とにもかくにも、限りある人生。グイン・サーガみたいにならないよう、釈迦力に書いていきましょう。
終章の10.は短いので、そのまえの9.を紹介します。
========================================
9.ブリーフ
実力テストが終わった日の放課後、教頭先生にこっそり耳打ちされて、校長室に呼び出された。
(やば……ばれた?)
それくらいしか、心当たりはない。先生は懲戒免職かな。僕は……退学はないはずだから、自宅謹慎? パパにしかられるのも悲しいけど、後妻さんに見下されるのは耐えられない。そんなことを内心でジクジク考えながら、出頭。待っていたのは校長先生だけだった。
教員室の机より立派なデスクに、薄っぺらい雑誌が乗せられた。『政界異聞』というタイトルで――写真もイラストも無い表紙に、赤いゴシック文字が躍っている。
「あの与党幹部の三男はサディストの少年愛好者?!」
「教職にあるまじき醜行/父親も黙認か?」
校長先生が雑誌を開いた。
ドキン! じゃなくて。いきなり引力が10倍にもなった錯覚。
1ページまるごとのカラー写真は、銀色のシートにあお向けの僕と、その横に座って僕の肌をなでている(多分、日焼けシールを貼っている)先生。右のページには、僕の正面からのアップ。黒の目線もモザイクも無し。ムチや縄の痕跡が鮮明。
「…………」
棒然自失。懲戒免職と自宅謹慎の文字ばかりが、頭の中でぐるぐる回っている。
「これは、戸坂先生と畑山薫くん――で、間違いないね」
否定のしようがない。
「戸坂先生は、担任の立場を悪用して、まあ、なんというか……性的なイタズラをしたと言っているが、それで間違いないね?」
あれ……なんか、風向きが違ってる? 僕が被害者のように聞こえる。たしかに、そういう見方もできなくはないけど。もしかしたら、先生が僕をかばってくれてるのかな。とっさにそう考えて。うかつなことは言えないと気がついた。
「どんなふうにイタズラをされたのか、打ち明けてくれないかな」
「……恥ずかしくて、言いたくないです。戸坂先生に聞いてください」
とっさに思いついた。これなら『証言』が食い違うこともない。あとは、強貫された女の子みたいに、顔をうつむけて……勝手に身体が震えてきた。
「そうか。では、このマンションに何度も連れ込まれてイタズラをされたというのも、事実なんだね」
ページがめくられて、いくつかの白黒写真。先生の後ろについてマンションまで歩いているところとか、ホットパンツに花柄のランニングシャツというボーイッシュな女の子みたいな姿で、先生に肩を抱かれて映画館にはいるところとか。
「はい……」
なにもかもあばかれた。その恥ずかしさで、返事の声も震えている。
「つらいことを思い出させて、申し訳ない。しかし、安心しなさい。このことがスキャンダルになることはない……はずです」
校長先生の説明によると。この薄っぺらい雑誌は、一般には売られていないそうだ。ごく一部の関係者(なんの関係者かしらないけど)にしか配布されない。先生が辞表を出せば、あとはオトナ同士の話し合いでケリがつくとか。
つまりネゴとか談合とか、そういったオトナ同士の話し合いなんだろう。雑誌に政界の文字があったから――先生のお父さんである偉い政治家(初めて知ったよ)を失脚させるための陰謀なのかもしれない。
「学校の立場としては、ご両親に報告だけはしておかなければならないが。畑山くんは、これまで通りに学校生活を送れます。この件は、この場限りで打ち切りです」
学校では噂になることもなかった。パパには厳しくしかられたけど、僕が変態のマゾだとまでは知られずに済んだ。
「どうせ万引きかカンニングでもして、弱みをにぎられたんだろう」
校長先生からどんなふうに聞かされたのかは知らないけど、決めつけられた。下手に言い訳したら、痛い腹を探られるどころか、持ち物検査とかされかねない。改造サポーターだけじゃない。先生にもらったコックリングとかアナルプラグとか、ぞろぞろ出てくる。正座して、パパのお説教にひたすら耐えるしかない。
「いくら脅されたからといって、ホモ行為にふけるとは情けない」
もしも僕が女の子を妊娠させたとかでも、こんなふうには激怒しないんじゃないかって思うくらいに、パパはうろたえてる。
「こんなことが世間に知れたら、パパも会社にいられなくなる。勇斗の受験にも影響する」
僕自身への心配は、そっちのけ。なので、僕としても反省する気持ちが冷えてしまう。
「二度と、あの男に近寄るんじゃないぞ。もしも、あいつがしつこく言い寄ってくるようなら、パパに言いなさい。話をつけてやるから」
パパの心配は無用だった。先生は速攻で辞職しただけじゃなく、僕を見捨ててしまった。二度と顔を合わせることはなかった。だから、僕は連絡先も知らない。もちろんアパートは引き払っているし、調教マンションへ行っても会えなかった。暗証番号が変わっていたし、部屋の番号を打ち込んでも知らない人の声が返ってきた。もしかすると先生のSM仲間かなと期待して名前を告げてみたけど、駄目だった。
そんなふうにして、人生最大の(と、そのときは思っていた)台風が過ぎ去って。見つかるとやばいので変態チックな小道具は全部捨てて、ちゃんとブリーフを履いて学校に通う日々が戻ってきた。
でも、つまらない。男子のガキっぽい話には付き合う気にもなれない。
女子は。この夏にロストバージンしたらしい子も何人かいる。友美ちゃんなんて、わざと男子に聞こえるようなヒソヒソ話をしたりするけど、内容が可愛らしいね。最初は痛かったけど、デート(=SEX)するたびにだんだん気持ち良くなってきたとか、一人前に吹いているけど。ムチも縄も乱交も野外露出も未体験。ていうか、ほんとにロストバージンしたのかな、レディースコミックの受け売りじゃないのかな――なんて、疑ってしまう。男と女、バギナとアナルの違いはあるけど、経験豊富(だよね)な僕には、その微妙なニュアンスがなんとなく分かってしまう。
1学期のときよりも、みんなとの距離が広がった感じで。ふと気がつくと、調教のこととか、捨ててしまった小道具のことばかりかんがえてたりする。
中間テストではクラス45人中39位と、自己ワースト記録を塗り替えてしまった。
このままじゃ、いけない。次第に、そう思うようになってはきてる。このままじゃいけない。きちんと変態チックな性欲を発散させて、勉強に打ち込まなくちゃ。スポーツで性欲を発散させるなんてのは、大昔の道徳の教科書。きちんとご飯を食べる代わりに水ばかり飲むようなもの(だとは、今の教科書にも書いてないけど)。最低でも、オナニーは必須。だけど、オナニーのオカズが、先生との思いでばかりになっちゃう。縄も捨てたし、新しく買っても見つかると言い訳できない。パパの口ぶりだと、SMまでは知らないみたいだけど、知っていて触れないだけかもしれない。もちろん、僕から尋ねるなんてヤブ蛇もいいとこ。
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某国の娼売少年だそうです。
さて。本作品は『悦辱編』と『怨辱編』とで構成される予定ですが。続編を書くのは、かなり先になりそうです。
令和短編集で
Extra Sensory Pentration
売姫三日晒
The tragedy of XXY
とくに横文字の作品は、鬱勃たるパトスにロゴスに蓄音機です意味不明。
もちろん、『昭和集団羞辱史:物売編』、『SMツアー:裸族の性人儀式』なんかも装填完了発砲号令待ちですし。
とにもかくにも、限りある人生。グイン・サーガみたいにならないよう、釈迦力に書いていきましょう。
Progress Report A4:性少年包弄記
Progress Report A3→
久しぶりのレポートです。現在は8章を執筆中。
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7.ホットパンツ
それから、また平凡な学校生活が2週間も続く。学校では完璧に先生と生徒。ホームルームの後には体育倉庫に呼び出されて、指定された装備(アナルプラグとかコックリングとか、最近では貞操パンツや尿道プラグも)をちゃんと着けているか検査されたりはするけど。それもせいぜい週に1回だけ。粗チンをさわってももらえない。
これまでの先生の話から推測すると、SMのサークルとかにも加わってるみたいだし、学校の外にも特別虐待性徒がいるんじゃないかと疑ってしまう兆候も垣間見えたりする。先生にとって僕は持ち駒のひとつかもしれないけど、僕には先生だけがすべて。
先生に虐めてもらう日を待って、オナニーもしないで(禁じられている)もんもんと毎日を過ごしている。
だから、6月12日の日曜日に例の公園で先生を待っているときには、どんなに恥ずかしいことや痛いことをされるんだろうって、おびえながらわくわくしていた。犬みたいに尻尾があったら、パタパタ振りっぱなしだったんじゃないかな。
――調教部屋で、マゾ奴隷の正装になって、整列休めの姿勢。といっても、貞操パンツは下着じゃなくて責め道具だから、コックリングと同じで先生の許可が出るまでは着けたまま。この貞操パンツは革製のブリーフだけど、股間がえぐられてる。そして、粗チンを上向きに固定するバンドが3本付いてる。これって、ペニスを穴に挿入はできないけど、受けのアナルセックスもオナニーも可能だ。ほんと、指一本触れないように(触れたら暴発する!)克己心との戦いなんだから。
先生は僕の全裸+貞操パンツ姿を眺めて、不機嫌そうな顔になった。無理して作ってる。ほんとは、新しい楽しみができたと喜んでるんじゃないかな。
「いつのまにか、生意気なものを生やし始めたな。見苦しい」
というのは。まだ産毛が長くなって濃くなったくらいだけど、股間に黒い毛がぽつぽつと現われ始めたから。僕ぐらいの年頃の男の子(女の子でも)なら、誇らしさと恥ずかしさとがごっちゃになるのが普通かな。オトナに一歩近づいたという誇らしさと、修学旅行なんかでお風呂のときにからかわれるんじゃないかという恥ずかしさの先取りと。僕の場合は……マゾ奴隷にふさわしくないなあと、それを一番に考えてしまった。
「素っ裸になってバスルームへ行け。先生が手入れしてやる」
ああ、やっぱり。アヤネさんやユミお兄さんやキミエさん(や、いろんなビデオ)と同じように、パイパンにされるんだろうと予想していた。ので、マゾ奴隷の階段をひとつ登ったような妖しい気分になっちゃった。
いそいそと貞操パンツを脱いで、バスルームへ直行。ちゃんとマゾ奴隷の正座で、先生を待つ。
先生はスプレー缶を持って現われた。僕を捕虜の姿勢で立たせて、首からつま先まで泡を吹きつけた。
しばらくすると、かすかに卵が焦げるような臭いが立ち昇ってきた。
10分(と、先生が腕時計を見て言った)経ってから、軟らかいプラスチックのヘラで全身をこそげられた。ゴリゴリけっこう痛い。他の部分は分からなかったけど、股間の黒ずんできたところは、地肌がむき出しになる。
除毛フォームというんだそうだ。肌がカミソリ負けしないし、毛穴の中まで浸透するから発毛が遅れる。女性の夏の必需品、海水浴のお供。
シャワーで洗い流すと、全身ツルツル。むきたてのゆで卵。でも、いいことずくめでもない。肌が乾いてくると、全身が引きつれるような感覚が生じる。皮膚の表層が溶かされて――まさしく、ひと皮むけたわけ。
それから、お出かけの支度。今日は映画館に連れてってくれるんだとか。
ちぇええ、だね。高手小手に縛られるのか一本ムチでしばかれるのかと、ドキドキしながらおびえてたのに。
あれ……?
お出かけの装いが、なんだかきわどい。ハンバーガーショップに行ったときの服だ。お尻が3分の2くらいはみ出すホットパンツと、おへそが丸出しになるランニングシャツ。男色を意味するパンジーの花柄。そして履物は、ヒールの高いサンダル。
コインパーキングから映画館まで、サンダルでつまずかないように先生の左腕に取りすがって歩いた。ブラジャーもウィッグも着けてないから、男の子って一目瞭然(かなあ?)。なので、むしろ恥ずかしい。たくましい彼氏に甘える女の子に見られる方が、恥ずかしくない。
にしても。歩いたのは、あまり健全じゃない場末の繁華街。安っぽい看板が立ち並んでいる。夜になったらキラキラ輝くんだろうけど、昼間は死んだ深海魚みたいに存在を持て余している。たまには文学的表現に挑戦。
こんなところに映画館なんてあるんだろうかと疑ってたら、あった。大きな看板はなくて、入口横のショーウインドウにポスターが貼られてるだけ。タイツだけで上半身裸のお兄さんがX字形に鎖でハリツケられてて、背中に長い傷跡(ムチだよね?)があるポスターは『薔薇の調教』。全裸の男性が2人で複雑な形(なので、あぶない部分は見えない)で取っ組み合ってるポスターは『グレイシャスロマンティック・レシリング』。聞いたこともないタイトルだ。名画のリバイバル……じゃない。どっちのポスターにも『成人映画』と小さく書いてある。
「2枚」
大人とか学生とかは言わないで先生が切符を買って。入ろうとしたら、切符売り場の横の窓口が開いて、若い男の人が顔を出した。僕をじろじろ眺める。
「そっちのお兄ちゃんは?」
「俺の連れだが」
「ふうん……商売は御法度だからね。客引きもだぜ」
「可愛い恋人に、そんな真似はさせないさ」
先生も相手に合わせて、言葉づかいが若っぽく崩れてる。てことよりも――恋人だってさ。もちろん、世を忍ぶ仮の姿だけど。胸キュンしちゃうよ。
それ以上のトラブルはなくて館内に入ったんだけど。狭い。横並びに5席で8列。40人で満席。なのに、がら空き。前のほうに5人、中段にぱらぱらと6人以上10人未満。最後列に2人と2人。全員が男の人みたい。
僕と先生は――席に座らずに、後ろの通路に立った。>>>>>
先生がショルダーバッグから小さな手提げ籠をふたつ取り出して、僕に持たせるんじゃなくて手首に通した。
先生の(小声の)命令で、最後部の座席からすこし離れて平行に設けられている手すりの下に頭を突っ込んで、両手はいっぱいに広げて手すりを握った。なんだか、いやな予感。両足を広げて、手すりの支柱に外側から足を絡める。調教部屋でハードルにハリツケにされたのと同じ格好。
「絶対に手足を動かすな。ひと言もしゃべるな」
さっきとは違って、近くの人に聞こえる声だった。最後列に座っている4人が振り返った。僕のアクロバチックなポーズを見て、驚いた顔をした。先生と僕を見比べて。目顔で尋ねて、納得した容易にうなずいた人もいた。
先生は小さな四角いパッケージをいくつも取り出して、右の手提げ籠に入れる。そして、また大きな声で。
「前でも後ろでも、必ず使ってくださいよ」
まん中へんに座っていた人たちまで振り返った。
そして、先生は……外へ出て行った。
とたんに。ざわっと人が動きだした。最前列に座っていた4人のうち2人と、中段にいた人たちの半数くらいとが、僕を取り囲んだ。最後列の4人は席に座ったまま、じっと僕を眺めている。
「声を出しちゃいけないんだったね」
耳元に熱い息をはきかけられた。ホットパンツのボタンをはずされて――ももの途中までずり下ろされた。開脚しているから、そこに引っ掛かって止まる。
「手足も動かしちゃいけないんだね」
僕は上体を倒して、お尻を後ろに突き出した姿勢。その無防備なお尻を、ぞろっとなでられた。
僕がほんとうに無言で無抵抗なのを見て、何本もの手が伸びてきた。お尻をなでられ、粗チンを握られる。ランニングシャツもたくし上げられて、胸をもまれた――と言いたいところだけど、女の子じゃあるまいし。乳首をつままれたり爪でくすぐられたり。
「ん……くふっ……」
声が漏れちゃったけど、しゃべってるんじゃないから、先生の命令には反していないよね。
もう、僕には先生の目論見が分かっている。この人たちのことも、だいぶん分かってきた。だって、スクリーンに映っているのは――全裸の若い男性がふたりでレスリングをしているところ。それも、寝技で関節技を掛けあっている。股間にはボカシがはいっているけど、ボカシの大きさから勃起しているのが推測できる。
「毛も生えていないガキのくせに……末恐ろしいな。いや、彼氏が鬼畜なのか」
アヌスに指を突き立てられた。まったく潤滑されてないので、痛い。けど、こねくられてるうちに痛みが薄れてきた。
「へ……掘じられて濡らしてやがる。たっぷり仕込まれてるようだな。遠慮していては、かえって可哀そうというものだな」
最初にお尻をなでた人が、手提げ籠からパッケージをつまみ出した。中身は、もちろんコンドーム。先生の知り合いなら大丈夫だろうけど、不特定多数だと性病の心配もあるから――だよね。「俺の可愛い薫をもっと虐めてやりたいが、どこの馬の骨とも知れんやつに好き勝手させるのはいやだ。たとえ薄いゴム膜1枚でも隔てていれば、ガラス越しのキスと同じでノーカンだ」なんてふうに考えてくれてるんだったら、すごくうれしいけど。
あ……腰をつまかれて、アヌスに太くて硬いのが押しつけられた。
「はああ、はああ……」
口を開けて深呼吸して、挿入に備えた。
にゅぬるううっと……熱い感覚が押し入ってくる。意外と痛くない。コンドームの表面にはゼリーが塗ってあるそうだから、そのおかげかな。
手すりをくぐって、目の前にも男の人が立った。ズボンとパンツを下げて――勃起の先端に丸いゴムの膜を密着させて、するすると巻き下げた。へええ、こうやって装着するんだ。薄暗いから、着けているのが分からないくらい生っぽい。
唇に突きつけられたので、素直に怒張をくわえた。
(どうしようかな?)
ちょっと迷ったけど、積極的にフェラチオを始めた。縛られてるわけじゃないのに、先生の命令を守ってハリツケの姿勢を保っている。つまり、自発的にHでマゾなことをしている。積極的にフェラチオをするほうが自然だよね。
そうやって、後ろから突かれて前をくわえてしゃぶってると。
「んむ゙……?」
3人目の人が前にしゃがみこんで、僕の勃起にコンドームをかぶせた。そして、くわえてくれた。フェラチオをしながらされているなんて……されてても、その男の人を責めているんじゃない。やっぱり、ぼくのほうが責められてる。
この人、芳比呂お兄さんよりもアヤネさんよりも上手だ。音を立ててバキュームとかはしないのに、舌と歯と唇とで、亀頭も根元も同時に、うねうねぐにょぐにょ刺激する。
「うああ……もぼお」
口を開けて叫びかけて、ペニスを喉元まで突き挿れられて声を封じられた。ほお張られたまま、びょくびゅくびゅくっと射精してしまった。
しゃがみ込んでいた人が、コンドームを抜き取って根元を結んだ。コンドームの先っぽには小さな突起があって、そこに精液が溜まるようになっている(と、初めて知った)けど、白濁はそこからあふれている。
「こっちに入れろということなんだろう?」
破ったパッケージと使用済みのコンドームを、左の空篭に入れた。さらに財布を取り出して、千円札を1枚入れた。
その人は服装を整えて、最後列の席の端っこに座った。自分は(すくなくともすぐには)射精せずに、僕が犯されるのを見物するつもりらしい。
僕は射精しちゃったけど――なぜか、Hでマゾな気分が続いてる。ので、フェラチオを続ける。アヌスを犯されるのも、あまり嫌にならない。ていうか。前にも後ろにも順番待ちの列ができてるから、まだまだ頑張らないといけないと、自分を鼓舞してる?
やっぱり、僕の未熟なフェラテクは、なかなか射精まで導けなくて。アヌスを貫いてる人がラチを明けるとガンガン腰を使い始めて、結局はフェラマチオになっちゃった。その間にも、アヌスは2本目を受け挿れている。コンドームって、穴の掃除(露骨すぎるね)が要らないから、回転が早い。
1本目の人も使用済みのコンドームと何枚かの紙幣を籠に入れてくれた。ので、以下同文になっちゃった。
レスリングの試合が69スタイルの手コキ合戦になって、勝負がつく前に、映画の観客のうち3人を除く全員がラチを明けてしまった。そのうちの1人は、最初に僕をフェラチオしてくれた人。あとの2人は、貞操堅固なカップルらしくて、それでもスクリーンとは反対方向を見ていたけどね。
僕自身は、短い時間で3発も発射させられた。2発目もコンドーム越のヘラチオだったけど、3発目は強引な手コキ。コンドームを裏返して装着されて、ゼリーのぬるぬるした感触に助けられて、それでも、発射したのは他の人たちがみんな席に戻ってからだった。
その人が、僕の服装を直してくれて。
先生が戻ってきたのは、映画が終わって館内が明るくなってから。でも、姿勢を戻してもいいとは言ってくれない。
窓口の人(だと思う)がピンセットの親玉みたいな道具を持って現われて、通路や座席の間に落ちているゴミを拾ってまわる。次の上映を待っている観客のそばには近づかない。僕たちのことも、不機嫌そうににらみつけて(ちゃんと服を着ているんだから、どんなポーズだろうと文句はつけにくいよね)出て行こうとしたんだけど。
「すまない。ゴミを頼むよ」
先生が手招きした。差し出された大きなビニール袋の上で、左の手提げ籠をひっくり返した。使用済みのコンドームと、何十枚もの紙幣が落ちる。
窓口の人は、「はへ?」といった鳩豆鉄砲になった。
「商売はしない約束だったからね」
「え、いや……これはどうも、恐れ入ります」
仏頂面が、コビコビ笑顔になった。そりゃ、そうだよね。全部が千円札としても万単位だもの。
「マゾ奴隷の正装になって、ギロチンを続けろ」
僕が服を脱ぎ始めると、窓口の人はなにも言わずに外へ出て行った。
僕は元のアクロバティックな姿勢に戻って、右の手提げ籠には大量のコンドームが補充された。左の篭には、ひとつだけ取ってあった使用済みコンドームと、3枚の千円札が戻された。そして、僕はそのまま放置される。
最初からいた観客の大半は、そのまま居残って。新しく入館してきた人は、僕の姿を見て驚くし、声を掛けてくる人もいた。
「ちょっと危ないんじゃないか?」
「まさか、ひとりじゃないだろ?」
「3千円が相場?」
「劇場公認……なのかい?」
僕は先生の言いつけを守って沈黙。
「けっ。愛想のないガキだな」
あきれて立ち去った人もいたけど、座った席は僕の近くだった。
最初より大きな人垣ができて――照明が暗くなって映画が始まると同時に、コンドームが次々と使われていった。フェラチオと手コキもされたけど、さすがに短時間で4発目は無理だった。肉体的な反応は起きなくても……僕のHマゾ気分は続いてた。
2本目の映画も終わって、長時間の不自然な姿勢で身体じゅうがきしんでいたけど、僕は充実した気分で、先生に映画館から連れ出された。たくさんのアナルセックスとフェラマチオを堪能したからじゃなくて、最後まで先生の命令を守れたから。
調教マンションに連れ帰ってもらってから、ご褒美として2リットルの30分と、先生の上での100回スクワットはきつかったけど。明日は学校だから痕が残るのはまずいので、ふわふわ手錠とバラムチ30発だけでは、物足りなかったけど。
何日も縄やムチの痕が残るようなハードな調教は、夏休みまで待たなくちゃならないのかな。
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筆者の場合、ヒロインとして使う少年はU15ですね。それも、U12寄り。精通前後になります。
ということで、こういうアイキャッチになるのです。
現在のシフトでは1人勤務で散歩と居眠りが半々の場合が多いので。
OFFICEインストール済みのサブノートパソコンを1万ちょいでポチりました。勤務先でも、チマチマ書き進める予定です。
2月に執筆開始して、すでに4月も半ば。いい加減にTake the Kick(蹴りをつける)したいものです。
久しぶりのレポートです。現在は8章を執筆中。
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7.ホットパンツ
それから、また平凡な学校生活が2週間も続く。学校では完璧に先生と生徒。ホームルームの後には体育倉庫に呼び出されて、指定された装備(アナルプラグとかコックリングとか、最近では貞操パンツや尿道プラグも)をちゃんと着けているか検査されたりはするけど。それもせいぜい週に1回だけ。粗チンをさわってももらえない。
これまでの先生の話から推測すると、SMのサークルとかにも加わってるみたいだし、学校の外にも特別虐待性徒がいるんじゃないかと疑ってしまう兆候も垣間見えたりする。先生にとって僕は持ち駒のひとつかもしれないけど、僕には先生だけがすべて。
先生に虐めてもらう日を待って、オナニーもしないで(禁じられている)もんもんと毎日を過ごしている。
だから、6月12日の日曜日に例の公園で先生を待っているときには、どんなに恥ずかしいことや痛いことをされるんだろうって、おびえながらわくわくしていた。犬みたいに尻尾があったら、パタパタ振りっぱなしだったんじゃないかな。
――調教部屋で、マゾ奴隷の正装になって、整列休めの姿勢。といっても、貞操パンツは下着じゃなくて責め道具だから、コックリングと同じで先生の許可が出るまでは着けたまま。この貞操パンツは革製のブリーフだけど、股間がえぐられてる。そして、粗チンを上向きに固定するバンドが3本付いてる。これって、ペニスを穴に挿入はできないけど、受けのアナルセックスもオナニーも可能だ。ほんと、指一本触れないように(触れたら暴発する!)克己心との戦いなんだから。
先生は僕の全裸+貞操パンツ姿を眺めて、不機嫌そうな顔になった。無理して作ってる。ほんとは、新しい楽しみができたと喜んでるんじゃないかな。
「いつのまにか、生意気なものを生やし始めたな。見苦しい」
というのは。まだ産毛が長くなって濃くなったくらいだけど、股間に黒い毛がぽつぽつと現われ始めたから。僕ぐらいの年頃の男の子(女の子でも)なら、誇らしさと恥ずかしさとがごっちゃになるのが普通かな。オトナに一歩近づいたという誇らしさと、修学旅行なんかでお風呂のときにからかわれるんじゃないかという恥ずかしさの先取りと。僕の場合は……マゾ奴隷にふさわしくないなあと、それを一番に考えてしまった。
「素っ裸になってバスルームへ行け。先生が手入れしてやる」
ああ、やっぱり。アヤネさんやユミお兄さんやキミエさん(や、いろんなビデオ)と同じように、パイパンにされるんだろうと予想していた。ので、マゾ奴隷の階段をひとつ登ったような妖しい気分になっちゃった。
いそいそと貞操パンツを脱いで、バスルームへ直行。ちゃんとマゾ奴隷の正座で、先生を待つ。
先生はスプレー缶を持って現われた。僕を捕虜の姿勢で立たせて、首からつま先まで泡を吹きつけた。
しばらくすると、かすかに卵が焦げるような臭いが立ち昇ってきた。
10分(と、先生が腕時計を見て言った)経ってから、軟らかいプラスチックのヘラで全身をこそげられた。ゴリゴリけっこう痛い。他の部分は分からなかったけど、股間の黒ずんできたところは、地肌がむき出しになる。
除毛フォームというんだそうだ。肌がカミソリ負けしないし、毛穴の中まで浸透するから発毛が遅れる。女性の夏の必需品、海水浴のお供。
シャワーで洗い流すと、全身ツルツル。むきたてのゆで卵。でも、いいことずくめでもない。肌が乾いてくると、全身が引きつれるような感覚が生じる。皮膚の表層が溶かされて――まさしく、ひと皮むけたわけ。
それから、お出かけの支度。今日は映画館に連れてってくれるんだとか。
ちぇええ、だね。高手小手に縛られるのか一本ムチでしばかれるのかと、ドキドキしながらおびえてたのに。
あれ……?
お出かけの装いが、なんだかきわどい。ハンバーガーショップに行ったときの服だ。お尻が3分の2くらいはみ出すホットパンツと、おへそが丸出しになるランニングシャツ。男色を意味するパンジーの花柄。そして履物は、ヒールの高いサンダル。
コインパーキングから映画館まで、サンダルでつまずかないように先生の左腕に取りすがって歩いた。ブラジャーもウィッグも着けてないから、男の子って一目瞭然(かなあ?)。なので、むしろ恥ずかしい。たくましい彼氏に甘える女の子に見られる方が、恥ずかしくない。
にしても。歩いたのは、あまり健全じゃない場末の繁華街。安っぽい看板が立ち並んでいる。夜になったらキラキラ輝くんだろうけど、昼間は死んだ深海魚みたいに存在を持て余している。たまには文学的表現に挑戦。
こんなところに映画館なんてあるんだろうかと疑ってたら、あった。大きな看板はなくて、入口横のショーウインドウにポスターが貼られてるだけ。タイツだけで上半身裸のお兄さんがX字形に鎖でハリツケられてて、背中に長い傷跡(ムチだよね?)があるポスターは『薔薇の調教』。全裸の男性が2人で複雑な形(なので、あぶない部分は見えない)で取っ組み合ってるポスターは『グレイシャスロマンティック・レシリング』。聞いたこともないタイトルだ。名画のリバイバル……じゃない。どっちのポスターにも『成人映画』と小さく書いてある。
「2枚」
大人とか学生とかは言わないで先生が切符を買って。入ろうとしたら、切符売り場の横の窓口が開いて、若い男の人が顔を出した。僕をじろじろ眺める。
「そっちのお兄ちゃんは?」
「俺の連れだが」
「ふうん……商売は御法度だからね。客引きもだぜ」
「可愛い恋人に、そんな真似はさせないさ」
先生も相手に合わせて、言葉づかいが若っぽく崩れてる。てことよりも――恋人だってさ。もちろん、世を忍ぶ仮の姿だけど。胸キュンしちゃうよ。
それ以上のトラブルはなくて館内に入ったんだけど。狭い。横並びに5席で8列。40人で満席。なのに、がら空き。前のほうに5人、中段にぱらぱらと6人以上10人未満。最後列に2人と2人。全員が男の人みたい。
僕と先生は――席に座らずに、後ろの通路に立った。>>>>>
先生がショルダーバッグから小さな手提げ籠をふたつ取り出して、僕に持たせるんじゃなくて手首に通した。
先生の(小声の)命令で、最後部の座席からすこし離れて平行に設けられている手すりの下に頭を突っ込んで、両手はいっぱいに広げて手すりを握った。なんだか、いやな予感。両足を広げて、手すりの支柱に外側から足を絡める。調教部屋でハードルにハリツケにされたのと同じ格好。
「絶対に手足を動かすな。ひと言もしゃべるな」
さっきとは違って、近くの人に聞こえる声だった。最後列に座っている4人が振り返った。僕のアクロバチックなポーズを見て、驚いた顔をした。先生と僕を見比べて。目顔で尋ねて、納得した容易にうなずいた人もいた。
先生は小さな四角いパッケージをいくつも取り出して、右の手提げ籠に入れる。そして、また大きな声で。
「前でも後ろでも、必ず使ってくださいよ」
まん中へんに座っていた人たちまで振り返った。
そして、先生は……外へ出て行った。
とたんに。ざわっと人が動きだした。最前列に座っていた4人のうち2人と、中段にいた人たちの半数くらいとが、僕を取り囲んだ。最後列の4人は席に座ったまま、じっと僕を眺めている。
「声を出しちゃいけないんだったね」
耳元に熱い息をはきかけられた。ホットパンツのボタンをはずされて――ももの途中までずり下ろされた。開脚しているから、そこに引っ掛かって止まる。
「手足も動かしちゃいけないんだね」
僕は上体を倒して、お尻を後ろに突き出した姿勢。その無防備なお尻を、ぞろっとなでられた。
僕がほんとうに無言で無抵抗なのを見て、何本もの手が伸びてきた。お尻をなでられ、粗チンを握られる。ランニングシャツもたくし上げられて、胸をもまれた――と言いたいところだけど、女の子じゃあるまいし。乳首をつままれたり爪でくすぐられたり。
「ん……くふっ……」
声が漏れちゃったけど、しゃべってるんじゃないから、先生の命令には反していないよね。
もう、僕には先生の目論見が分かっている。この人たちのことも、だいぶん分かってきた。だって、スクリーンに映っているのは――全裸の若い男性がふたりでレスリングをしているところ。それも、寝技で関節技を掛けあっている。股間にはボカシがはいっているけど、ボカシの大きさから勃起しているのが推測できる。
「毛も生えていないガキのくせに……末恐ろしいな。いや、彼氏が鬼畜なのか」
アヌスに指を突き立てられた。まったく潤滑されてないので、痛い。けど、こねくられてるうちに痛みが薄れてきた。
「へ……掘じられて濡らしてやがる。たっぷり仕込まれてるようだな。遠慮していては、かえって可哀そうというものだな」
最初にお尻をなでた人が、手提げ籠からパッケージをつまみ出した。中身は、もちろんコンドーム。先生の知り合いなら大丈夫だろうけど、不特定多数だと性病の心配もあるから――だよね。「俺の可愛い薫をもっと虐めてやりたいが、どこの馬の骨とも知れんやつに好き勝手させるのはいやだ。たとえ薄いゴム膜1枚でも隔てていれば、ガラス越しのキスと同じでノーカンだ」なんてふうに考えてくれてるんだったら、すごくうれしいけど。
あ……腰をつまかれて、アヌスに太くて硬いのが押しつけられた。
「はああ、はああ……」
口を開けて深呼吸して、挿入に備えた。
にゅぬるううっと……熱い感覚が押し入ってくる。意外と痛くない。コンドームの表面にはゼリーが塗ってあるそうだから、そのおかげかな。
手すりをくぐって、目の前にも男の人が立った。ズボンとパンツを下げて――勃起の先端に丸いゴムの膜を密着させて、するすると巻き下げた。へええ、こうやって装着するんだ。薄暗いから、着けているのが分からないくらい生っぽい。
唇に突きつけられたので、素直に怒張をくわえた。
(どうしようかな?)
ちょっと迷ったけど、積極的にフェラチオを始めた。縛られてるわけじゃないのに、先生の命令を守ってハリツケの姿勢を保っている。つまり、自発的にHでマゾなことをしている。積極的にフェラチオをするほうが自然だよね。
そうやって、後ろから突かれて前をくわえてしゃぶってると。
「んむ゙……?」
3人目の人が前にしゃがみこんで、僕の勃起にコンドームをかぶせた。そして、くわえてくれた。フェラチオをしながらされているなんて……されてても、その男の人を責めているんじゃない。やっぱり、ぼくのほうが責められてる。
この人、芳比呂お兄さんよりもアヤネさんよりも上手だ。音を立ててバキュームとかはしないのに、舌と歯と唇とで、亀頭も根元も同時に、うねうねぐにょぐにょ刺激する。
「うああ……もぼお」
口を開けて叫びかけて、ペニスを喉元まで突き挿れられて声を封じられた。ほお張られたまま、びょくびゅくびゅくっと射精してしまった。
しゃがみ込んでいた人が、コンドームを抜き取って根元を結んだ。コンドームの先っぽには小さな突起があって、そこに精液が溜まるようになっている(と、初めて知った)けど、白濁はそこからあふれている。
「こっちに入れろということなんだろう?」
破ったパッケージと使用済みのコンドームを、左の空篭に入れた。さらに財布を取り出して、千円札を1枚入れた。
その人は服装を整えて、最後列の席の端っこに座った。自分は(すくなくともすぐには)射精せずに、僕が犯されるのを見物するつもりらしい。
僕は射精しちゃったけど――なぜか、Hでマゾな気分が続いてる。ので、フェラチオを続ける。アヌスを犯されるのも、あまり嫌にならない。ていうか。前にも後ろにも順番待ちの列ができてるから、まだまだ頑張らないといけないと、自分を鼓舞してる?
やっぱり、僕の未熟なフェラテクは、なかなか射精まで導けなくて。アヌスを貫いてる人がラチを明けるとガンガン腰を使い始めて、結局はフェラマチオになっちゃった。その間にも、アヌスは2本目を受け挿れている。コンドームって、穴の掃除(露骨すぎるね)が要らないから、回転が早い。
1本目の人も使用済みのコンドームと何枚かの紙幣を籠に入れてくれた。ので、以下同文になっちゃった。
レスリングの試合が69スタイルの手コキ合戦になって、勝負がつく前に、映画の観客のうち3人を除く全員がラチを明けてしまった。そのうちの1人は、最初に僕をフェラチオしてくれた人。あとの2人は、貞操堅固なカップルらしくて、それでもスクリーンとは反対方向を見ていたけどね。
僕自身は、短い時間で3発も発射させられた。2発目もコンドーム越のヘラチオだったけど、3発目は強引な手コキ。コンドームを裏返して装着されて、ゼリーのぬるぬるした感触に助けられて、それでも、発射したのは他の人たちがみんな席に戻ってからだった。
その人が、僕の服装を直してくれて。
先生が戻ってきたのは、映画が終わって館内が明るくなってから。でも、姿勢を戻してもいいとは言ってくれない。
窓口の人(だと思う)がピンセットの親玉みたいな道具を持って現われて、通路や座席の間に落ちているゴミを拾ってまわる。次の上映を待っている観客のそばには近づかない。僕たちのことも、不機嫌そうににらみつけて(ちゃんと服を着ているんだから、どんなポーズだろうと文句はつけにくいよね)出て行こうとしたんだけど。
「すまない。ゴミを頼むよ」
先生が手招きした。差し出された大きなビニール袋の上で、左の手提げ籠をひっくり返した。使用済みのコンドームと、何十枚もの紙幣が落ちる。
窓口の人は、「はへ?」といった鳩豆鉄砲になった。
「商売はしない約束だったからね」
「え、いや……これはどうも、恐れ入ります」
仏頂面が、コビコビ笑顔になった。そりゃ、そうだよね。全部が千円札としても万単位だもの。
「マゾ奴隷の正装になって、ギロチンを続けろ」
僕が服を脱ぎ始めると、窓口の人はなにも言わずに外へ出て行った。
僕は元のアクロバティックな姿勢に戻って、右の手提げ籠には大量のコンドームが補充された。左の篭には、ひとつだけ取ってあった使用済みコンドームと、3枚の千円札が戻された。そして、僕はそのまま放置される。
最初からいた観客の大半は、そのまま居残って。新しく入館してきた人は、僕の姿を見て驚くし、声を掛けてくる人もいた。
「ちょっと危ないんじゃないか?」
「まさか、ひとりじゃないだろ?」
「3千円が相場?」
「劇場公認……なのかい?」
僕は先生の言いつけを守って沈黙。
「けっ。愛想のないガキだな」
あきれて立ち去った人もいたけど、座った席は僕の近くだった。
最初より大きな人垣ができて――照明が暗くなって映画が始まると同時に、コンドームが次々と使われていった。フェラチオと手コキもされたけど、さすがに短時間で4発目は無理だった。肉体的な反応は起きなくても……僕のHマゾ気分は続いてた。
2本目の映画も終わって、長時間の不自然な姿勢で身体じゅうがきしんでいたけど、僕は充実した気分で、先生に映画館から連れ出された。たくさんのアナルセックスとフェラマチオを堪能したからじゃなくて、最後まで先生の命令を守れたから。
調教マンションに連れ帰ってもらってから、ご褒美として2リットルの30分と、先生の上での100回スクワットはきつかったけど。明日は学校だから痕が残るのはまずいので、ふわふわ手錠とバラムチ30発だけでは、物足りなかったけど。
何日も縄やムチの痕が残るようなハードな調教は、夏休みまで待たなくちゃならないのかな。
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筆者の場合、ヒロインとして使う少年はU15ですね。それも、U12寄り。精通前後になります。
ということで、こういうアイキャッチになるのです。
現在のシフトでは1人勤務で散歩と居眠りが半々の場合が多いので。
OFFICEインストール済みのサブノートパソコンを1万ちょいでポチりました。勤務先でも、チマチマ書き進める予定です。
2月に執筆開始して、すでに4月も半ば。いい加減にTake the Kick(蹴りをつける)したいものです。
お気に入りの写真(吊り1)
磔とくれば、つぎは必然的に吊りでしょう。拘束の様態によっては、吊りか磔か判然としないものもありますが、とりあえずは基本形からいってみましょう。

大きく分けて、正立/倒立/水平の三種類になるでしょうか。
上段左は、かなりオーソドックスです。両手をひとまとめに縛るのも「有り」ですが、別々にすると、身体が回転しません。正確に鞭を打ち込めます。くるくる回っている裸身にロシアン・ルーレットというもの一興ですが。
上段右は、Strappadoという吊るし方です。Webilloによると「手を人の背中側で縛り、手首に縛ったロープで地面から引き上げ、ロープの動きで手が下がったことが確認されるまで吊り下げておく、拷問の一種」だそうです。筆者は勝手に「後ろ手一本吊り」と呼んでいます。現代(=21世紀)ものなら英語でもかまいませんが、牢役人や特高警察が出てくる話では「和訳」が不可欠です。
中段は逆さ吊り。たまたま、両脚を揃えて縛った画像ですが、これこそ開脚吊りが凄絶です。V字形の頂点目指して、『真っ向から竹割り』です。この表記のほうが雰囲気が出ると思っています。
水平吊りは、左が狸縛り/吊りで、右が駿河問です。
ねじり上げた両肩だけに体重がかかるstrappadoと、両肩と両脚に分散する駿河問と、どちらが厳しいか。駿河問は背骨にも苛酷な負担がかかりますし、ぶん回す愉しみ(被虐者にとっては苦しみ)もあります。
しかし、2枚目上段のように腰でも吊るすと、これはプレイです。
2枚目中段は、バリエーションですかしら。一直線に引っ張れば引っ張るほど、体重以上の負荷が加わります。単純なベクトルの問題です。などと難解なことをいわずとも。ピンと張った糸のまん中に軽い錘を吊るすと、糸が「く」の字に折れます。これをほんとうに一直線になるまで引っ張ると、糸が切れます。
2枚目下段は……身体の硬い筆者には体験できない責めです。まあ、男をこんな形にしても、面白く……ないかなあ? パンチングボールよろしく叩けば、これは厳しい責めになります。しかし、作品中で描写するとなると、対象はぎりぎりミドルティーンまででしょうかね。やはり、この形は、下から突き上げるのが見栄えがします。
ただ吊るのではなく、鞭とか筆とか、いろいろ遊ぶのが面白いでしょうね。
下段右の吊り方は別ジャンルになるかもしれません。細い台の上に立たせておいて、姿勢が崩れると宙ぶらりんになるというお遊びもできます。ただ、じんわりと吊るようにしないと頸椎破損とか、シャレになりませんから気をつけましょう。首吊り縄を掛けたま懸垂させるというのも、心理的な恐怖が色濃い拷悶になるでしょう。疲れて腕を伸ばすと首が締まる仕掛です。
最後の一枚は。これは吊りというよりもレズのジャンルでしょうか。
妄想竹は、この画像がいちばんです。サディストに強制されているのか。これから二人は引き離されて別々に厳しく責められるので、刹那の愛の交感なのでしょうか。吊られているのが女教師で、縛られているのは女子生徒。それとも、母娘?
しかし、このシーンが必然となるストーリイは、すぐには湧いてきません。もうしばらくは、G線上に留置しておきましょう。
あ、そうそう。この文中では「拷悶」という表記にしましたが。
「拷問」とは、何事かを白状させるための責めですから、責めそれ自体が目的の場合には使うべきではありません。これまでは、(ありもしない落ち度をあげつらって)折檻とか仕置とか書いていましたが、「拷」打ち叩いて「悶」えさせるのですから、さすがAVです。『水戸拷悶』で、at flag(はた、と)気づいたのです。不勉強でした。

大きく分けて、正立/倒立/水平の三種類になるでしょうか。
上段左は、かなりオーソドックスです。両手をひとまとめに縛るのも「有り」ですが、別々にすると、身体が回転しません。正確に鞭を打ち込めます。くるくる回っている裸身にロシアン・ルーレットというもの一興ですが。
上段右は、Strappadoという吊るし方です。Webilloによると「手を人の背中側で縛り、手首に縛ったロープで地面から引き上げ、ロープの動きで手が下がったことが確認されるまで吊り下げておく、拷問の一種」だそうです。筆者は勝手に「後ろ手一本吊り」と呼んでいます。現代(=21世紀)ものなら英語でもかまいませんが、牢役人や特高警察が出てくる話では「和訳」が不可欠です。
中段は逆さ吊り。たまたま、両脚を揃えて縛った画像ですが、これこそ開脚吊りが凄絶です。V字形の頂点目指して、『真っ向から竹割り』です。この表記のほうが雰囲気が出ると思っています。
水平吊りは、左が狸縛り/吊りで、右が駿河問です。
ねじり上げた両肩だけに体重がかかるstrappadoと、両肩と両脚に分散する駿河問と、どちらが厳しいか。駿河問は背骨にも苛酷な負担がかかりますし、ぶん回す愉しみ(被虐者にとっては苦しみ)もあります。

しかし、2枚目上段のように腰でも吊るすと、これはプレイです。
2枚目中段は、バリエーションですかしら。一直線に引っ張れば引っ張るほど、体重以上の負荷が加わります。単純なベクトルの問題です。などと難解なことをいわずとも。ピンと張った糸のまん中に軽い錘を吊るすと、糸が「く」の字に折れます。これをほんとうに一直線になるまで引っ張ると、糸が切れます。
2枚目下段は……身体の硬い筆者には体験できない責めです。まあ、男をこんな形にしても、面白く……ないかなあ? パンチングボールよろしく叩けば、これは厳しい責めになります。しかし、作品中で描写するとなると、対象はぎりぎりミドルティーンまででしょうかね。やはり、この形は、下から突き上げるのが見栄えがします。

ただ吊るのではなく、鞭とか筆とか、いろいろ遊ぶのが面白いでしょうね。
下段右の吊り方は別ジャンルになるかもしれません。細い台の上に立たせておいて、姿勢が崩れると宙ぶらりんになるというお遊びもできます。ただ、じんわりと吊るようにしないと頸椎破損とか、シャレになりませんから気をつけましょう。首吊り縄を掛けたま懸垂させるというのも、心理的な恐怖が色濃い拷悶になるでしょう。疲れて腕を伸ばすと首が締まる仕掛です。

最後の一枚は。これは吊りというよりもレズのジャンルでしょうか。
妄想竹は、この画像がいちばんです。サディストに強制されているのか。これから二人は引き離されて別々に厳しく責められるので、刹那の愛の交感なのでしょうか。吊られているのが女教師で、縛られているのは女子生徒。それとも、母娘?
しかし、このシーンが必然となるストーリイは、すぐには湧いてきません。もうしばらくは、G線上に留置しておきましょう。
あ、そうそう。この文中では「拷悶」という表記にしましたが。
「拷問」とは、何事かを白状させるための責めですから、責めそれ自体が目的の場合には使うべきではありません。これまでは、(ありもしない落ち度をあげつらって)折檻とか仕置とか書いていましたが、「拷」打ち叩いて「悶」えさせるのですから、さすがAVです。『水戸拷悶』で、at flag(はた、と)気づいたのです。不勉強でした。