Progress Report 2:スケバン リンチ志願~悦虐へのエチュード
妄想ど真ん中剛速球は、Keyboard is running.です。市役所に行ったり、紙飛行機ちょこっと作ったりしながら、7千文字いきました。
累計では、「前奏」「独奏」「協奏」のうち、「前奏」の8割あたりで107枚です。全体で400枚では納まりません。もしかすると500枚いくかもしれません。
今回は。念願のリンチを受けたものの、あまりの痛さに妄想と現実のギャップを知って愕然となった直後の部分です。まあ、喉元過ぎれば痛さを忘れて、リンチを思い浮かべながらピアノソナタに励むヒロインですけど。筆者の実体験ぢゃないですよ?
========================================
制服改造超ミニ
「え……?」
希美は苑子を見上げた。言葉の意味が分からなかった。
「市内じゃあおれらに逆らう学校も無くなった。シマリのパトロールばかりで退屈してたとこだ。いいオモチャが手に入ったもんだ。そうさ。おまえは、おれのオモチャとして傍に置いてやるよ」
きゅうんと心臓がねじれるような感覚があった。オモチャとして、立派なマゾになれるよう教育。それはつまり――今日のような酷い目に、これからもずっと遭わされるということを意味するはずだ。あんなに痛いだけのことをされるのは絶対に厭なはずなのに。
喉元過ぎれば熱さを忘れるとはいうけれど。鞭打たれた肌は今もずきずき疼き、チェーンの束を突っ込まれたアヌスにも鋭い痛みが残っているというのに。腰の奥がじわっと熱くなってくるのを、希美は感じている。もしも今、さっきみたいに股間を見下ろされるような姿勢を命じられたら、粘っこい蜜が滲んでいるのをからかわれるだろう。
「リーダー。こんな奴を仲間にいれるんですか?」
市代が文句を言った。
「仲間じゃねえよ。おれ専用のオモチャだ」
苑子が希美から視線を滑らせて、その先には希美の制服が散らばっている。
「オモチャだって誰にも分かるようにしてやるか。まずは服装だな。市代、おれらの制服の特徴はなんだ?」
「へ……そりゃあ、スカート丈でしょう」
スケバンのスカートは踝が隠れるくらいに長い。上履きだと、裾が廊下を引きずる。
「他の生徒とは違えて、おれらとも違えるとなると――こうするっきゃねえよな」
苑子は希美のスカートを拾い上げると、剃刀でばっさりと丈を詰めた――なんて生易しい物ではなく、三分の二以上を切り捨てた。
「今日から、おまえの制服はこれだ。ちょっと着てみろよ」
極端なミニスカートになった制服を希美に突きつける。
手を伸ばしても届かないので、希美は身を起こした。チェーンで掻き出された汚物が尻に押しつぶされて気持ち悪い。このまま服を着ると汚してしまう。希美は立ち上がってからスカートを受け取ると、ポケットからティッシュを取り出して汚れを拭った。ティッシュだけでは足りないと感じたので、ハンカチまで汚した。
「そういや、ポケットが裾から垂れてるのも見苦しいな」
そこまで極端に短くされているのだが。苑子は渡したばかりのスカートを取り返して、ポケットの内袋も切り取ってしまった。
もはや襤褸切(ぼろぎれ)にも等しいスカートを、希美は身に着けた。全裸でいたときよりも、もっと股がスウスウするようにさえ感じられらた。極端に短いミニスカートは膝上何センチではなく股下からの長さで表わすこともあるが、これはどう見ても股下ゼロセンチ。穿き方によっては『股上』になるかもしれない。
「こんなの、着れません」
当然の抗議だった。
「それもそうか」
意外と苑子はあっさりと頷いて――今度は上衣を手に取った。
「スカートだけが短くちゃ、バランスが悪いか。おまえ、案外とお洒落なんだな」
上衣にも剃刀を当てる。
「ああっ……」
希美は思わず手を伸ばしたが、苑子に睨みつけられて引っ込めた。
「ごめんなさい。上着だけは赦してください。このスカート、ちゃんと着れます」
「そうかい」
苑子は剃刀を引っ込めたが。ぶちぶちぶちっと胸当を引き剥がした。
「マンコを曝すだけじゃ物足りないってんなら、胸元も広げてやるぜ?」
薄嗤いを浮かべて、希美に上衣を放った。
希美は、それを着るしかない。
「なかなか似合ってるぜ。明日もそれを着て来いよ」
スケバングループは苑子を旧校舎に残して、彼女たちのいうパトロールへと、街へ繰り出して行った。
希美は、素肌にセーラー服を着て、しかも超ミニ。とても外へ出られない。とはいえ、いずれは下校しなければならない。腕時計(皮肉なことに、腕時計と靴下だけは全裸のときも身に着けていた)で時刻を見計らって、全員下校のチャイムが鳴る二十分前にホームルームへ駈け込み、鞄を回収して逃げ出した。鞄なんか放っておきたかったけれど、家の鍵が入れてあるから仕方がない。
ホームルームには、まだ何人か居残っていたが、それだ誰と誰だったかなんて、希美は見ていなかった。まさしく合わす顔が無い状態なのだ。クラスメートの側も、疾風怒濤のような希美の行動に呆れてしまって、露出狂的な格好の理由を尋ねる隙もなかった。
五年前に新築したマイホームまで、バスと電車を乗り継いで四十分。とても人に見せられる服装ではないので、交差点の手前でタクシーをつかまえた。そこに佇んでいる五分間を、羞恥に悶えながら。
マイホームのローン返済で、両親は共働きをしている。兄は遠くの(偏差値が比較的に低い公立の)大学に在学しているので下宿。いつもは淋しい思いをするのだが、今日ばかりは家に誰も居ないのがありがたかった。
自分の部屋に入ってすぐに、希美は姿見の前に立った。お嬢様校の清楚な制服の面影は微塵も残っていない。電車の中で見かけるスポーツ新聞には、エッチなキャバレーの広告も乗っている。そんな紙面をわざわざ見せつけてくる悪趣味な男性もいるけれど、それはともかく。その広告で見かけた『ピンク学園』とか『花ビラ女学院』とかいった、学校をパロディ化した店の制服(?)そっくりだった。股下から裾まで、わずかに数センチ。ウエストを下げたせいでヘソが露出して、胸元も谷間が正面から見えている。
ブラジャーとパンティを着けてブラウスも着るにしても。こんな制服を着て学校に行くなんて、とんでもない。けれど、替えの制服は持っていないし、あったとしても苑子が許さないだろう。いっそ、即刻退学しようかと思ったりもしたが、それには親を納得させなければならない。
ふたつの意味で、こんなことになっているなんて、親に知られたくはなかった。
ひとつは、単純に恥ずかしい。
もうひとつは、このことを知ったら、父がどうするか――それを懸念している。学校に訴えるとか、最悪なのは苑子の父親に捻じ込むこと。ヤクザの暴力も怖いけれど、本当に怖いのは葛島組が、この街どころか県全体に大きな影響力を持っていることだ。父の勤めている会社に圧力を掛けて、父をクビにさせることはじゅうぶんに考えられる。
家族に迷惑を掛けないためには、自分が我慢するしかない。
そう決心すると――妖しいときめきを感じてしまう。家族を守るために自分が辱められ甚振られる。妄想としては、この上もなく甘美だった。けれど、現実となると……ときめきは分厚い氷の壁に囲まれてしまう。
せめて、この制服をなんとかしなくちゃ。目の前の現実に注意を向けて、それ以外のことを少しの間でも忘れようとする希美だった。
剃刀で切られて裾はデコボコだし、放っておけばほつれてくる。希美は裁縫箱を取り出した。鋏でデコボコを切りそろえてから、同じ色の糸でスカートの裾をかがり縫いにしていった。仕上がってみると、直す前よりもさらに一センチは裾が短くなっていた。
ブラジャーを着けパンティを穿いてブラウスもまとって。制服を身に着けてみたけれど、ひどく不格好だった。目の高さから見下ろせばパンティは隠れているけれど、階段の昇り降りでは絶対に見えてしまう。それ以上にみっともないのは、上衣とスカートの間からブラウスが覗いていること。しかもウエストを極端に下げているので、ブラウスの裾が外にはみ出しかねない。
思い切って、ブラウスを脱いでみたら。スポーツ新聞の広告そっくりになってしまった。大きく開いた胸元から、これが自分のバストかと疑うくらいに大きく乳房が見えている。素肌のお腹が、バスト以上に卑猥に感じられた。
こんな格好で電車やバスに乗るなんて、とんでもないことだった。まさか毎日タクシーは使えない。自転車にするしかなさそうだ。それはそれで、ヒップを丸出しにしながらサドルを跨がなければならない。三十分は早く家を出なければならないから、両親が出勤してからこっそり着替えることも出来ない。
こっそり着替えたところで、外へ出れば近所の目というものもあった。
「もう、いやあ……」
希美は制服を脱ぎ捨てて、普段着に着替える気力も失せてしまい、裸のままでベッドに潜り込んだ。
十分、二十分……毛布が小さく蠢き始める。
「いやだ、いやだ……羞ずかしいよお……んっ、んんん……」
露出を強いられる自分を妄想(ではないのだが)するだけでは満足できない希美なのだった。
とはいえ、実際に行動に移すには羞恥心が強過ぎた。パジャマ姿のままで両親を送り出して。自転車だと遅刻するし、あんな破廉恥な姿で外を歩くこと自体、死んでしまいたいくらいに羞ずかしい。
結局、体調が悪いと学校に電話をしてズル休みをしてしまった。
翌日は日曜日。金曜日に受けたリンチのあれこれを思い出しながら、ずるずると一日を過ごした。鞭の激痛もアナルバージンをチェーンの棒で奪われた恥辱と苦痛も、薄い砂糖の衣に包まれて――指のささやかな悪戯は夥しい蜜を溢れさせたのだった。
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こやつを10月末までに仕上げられれば、3年ぶりに年間3千枚突破いけそうです。
DLsite Affiliate キーワードは「股下0cm or マイクロミニ」
累計では、「前奏」「独奏」「協奏」のうち、「前奏」の8割あたりで107枚です。全体で400枚では納まりません。もしかすると500枚いくかもしれません。
今回は。念願のリンチを受けたものの、あまりの痛さに妄想と現実のギャップを知って愕然となった直後の部分です。まあ、喉元過ぎれば痛さを忘れて、リンチを思い浮かべながらピアノソナタに励むヒロインですけど。筆者の実体験ぢゃないですよ?
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制服改造超ミニ
「え……?」
希美は苑子を見上げた。言葉の意味が分からなかった。
「市内じゃあおれらに逆らう学校も無くなった。シマリのパトロールばかりで退屈してたとこだ。いいオモチャが手に入ったもんだ。そうさ。おまえは、おれのオモチャとして傍に置いてやるよ」
きゅうんと心臓がねじれるような感覚があった。オモチャとして、立派なマゾになれるよう教育。それはつまり――今日のような酷い目に、これからもずっと遭わされるということを意味するはずだ。あんなに痛いだけのことをされるのは絶対に厭なはずなのに。
喉元過ぎれば熱さを忘れるとはいうけれど。鞭打たれた肌は今もずきずき疼き、チェーンの束を突っ込まれたアヌスにも鋭い痛みが残っているというのに。腰の奥がじわっと熱くなってくるのを、希美は感じている。もしも今、さっきみたいに股間を見下ろされるような姿勢を命じられたら、粘っこい蜜が滲んでいるのをからかわれるだろう。
「リーダー。こんな奴を仲間にいれるんですか?」
市代が文句を言った。
「仲間じゃねえよ。おれ専用のオモチャだ」
苑子が希美から視線を滑らせて、その先には希美の制服が散らばっている。
「オモチャだって誰にも分かるようにしてやるか。まずは服装だな。市代、おれらの制服の特徴はなんだ?」
「へ……そりゃあ、スカート丈でしょう」
スケバンのスカートは踝が隠れるくらいに長い。上履きだと、裾が廊下を引きずる。
「他の生徒とは違えて、おれらとも違えるとなると――こうするっきゃねえよな」
苑子は希美のスカートを拾い上げると、剃刀でばっさりと丈を詰めた――なんて生易しい物ではなく、三分の二以上を切り捨てた。
「今日から、おまえの制服はこれだ。ちょっと着てみろよ」
極端なミニスカートになった制服を希美に突きつける。
手を伸ばしても届かないので、希美は身を起こした。チェーンで掻き出された汚物が尻に押しつぶされて気持ち悪い。このまま服を着ると汚してしまう。希美は立ち上がってからスカートを受け取ると、ポケットからティッシュを取り出して汚れを拭った。ティッシュだけでは足りないと感じたので、ハンカチまで汚した。
「そういや、ポケットが裾から垂れてるのも見苦しいな」
そこまで極端に短くされているのだが。苑子は渡したばかりのスカートを取り返して、ポケットの内袋も切り取ってしまった。
もはや襤褸切(ぼろぎれ)にも等しいスカートを、希美は身に着けた。全裸でいたときよりも、もっと股がスウスウするようにさえ感じられらた。極端に短いミニスカートは膝上何センチではなく股下からの長さで表わすこともあるが、これはどう見ても股下ゼロセンチ。穿き方によっては『股上』になるかもしれない。
筆者註:この物語の五年後あたりで、いわゆるコギャルが登場し、年を追ってスカート丈は短くなってゆき、ついには股下ゼロセンチが当たり前になるのだが――一九八〇年当時、膝小僧が丸出しになるスカート丈すら制服としては「短過ぎる」と考えられていた。
希美はホックをひとつ緩め、ウエストに指を入れてスカートを押し下げてみた。股下五センチくらいになったけれど、尻の丸みがウエストからはみ出してしまった。「こんなの、着れません」
当然の抗議だった。
「それもそうか」
意外と苑子はあっさりと頷いて――今度は上衣を手に取った。
「スカートだけが短くちゃ、バランスが悪いか。おまえ、案外とお洒落なんだな」
上衣にも剃刀を当てる。
「ああっ……」
希美は思わず手を伸ばしたが、苑子に睨みつけられて引っ込めた。
「ごめんなさい。上着だけは赦してください。このスカート、ちゃんと着れます」
「そうかい」
苑子は剃刀を引っ込めたが。ぶちぶちぶちっと胸当を引き剥がした。
「マンコを曝すだけじゃ物足りないってんなら、胸元も広げてやるぜ?」
薄嗤いを浮かべて、希美に上衣を放った。
希美は、それを着るしかない。
「なかなか似合ってるぜ。明日もそれを着て来いよ」
スケバングループは苑子を旧校舎に残して、彼女たちのいうパトロールへと、街へ繰り出して行った。
希美は、素肌にセーラー服を着て、しかも超ミニ。とても外へ出られない。とはいえ、いずれは下校しなければならない。腕時計(皮肉なことに、腕時計と靴下だけは全裸のときも身に着けていた)で時刻を見計らって、全員下校のチャイムが鳴る二十分前にホームルームへ駈け込み、鞄を回収して逃げ出した。鞄なんか放っておきたかったけれど、家の鍵が入れてあるから仕方がない。
ホームルームには、まだ何人か居残っていたが、それだ誰と誰だったかなんて、希美は見ていなかった。まさしく合わす顔が無い状態なのだ。クラスメートの側も、疾風怒濤のような希美の行動に呆れてしまって、露出狂的な格好の理由を尋ねる隙もなかった。
五年前に新築したマイホームまで、バスと電車を乗り継いで四十分。とても人に見せられる服装ではないので、交差点の手前でタクシーをつかまえた。そこに佇んでいる五分間を、羞恥に悶えながら。
マイホームのローン返済で、両親は共働きをしている。兄は遠くの(偏差値が比較的に低い公立の)大学に在学しているので下宿。いつもは淋しい思いをするのだが、今日ばかりは家に誰も居ないのがありがたかった。
自分の部屋に入ってすぐに、希美は姿見の前に立った。お嬢様校の清楚な制服の面影は微塵も残っていない。電車の中で見かけるスポーツ新聞には、エッチなキャバレーの広告も乗っている。そんな紙面をわざわざ見せつけてくる悪趣味な男性もいるけれど、それはともかく。その広告で見かけた『ピンク学園』とか『花ビラ女学院』とかいった、学校をパロディ化した店の制服(?)そっくりだった。股下から裾まで、わずかに数センチ。ウエストを下げたせいでヘソが露出して、胸元も谷間が正面から見えている。
ブラジャーとパンティを着けてブラウスも着るにしても。こんな制服を着て学校に行くなんて、とんでもない。けれど、替えの制服は持っていないし、あったとしても苑子が許さないだろう。いっそ、即刻退学しようかと思ったりもしたが、それには親を納得させなければならない。
ふたつの意味で、こんなことになっているなんて、親に知られたくはなかった。
ひとつは、単純に恥ずかしい。
もうひとつは、このことを知ったら、父がどうするか――それを懸念している。学校に訴えるとか、最悪なのは苑子の父親に捻じ込むこと。ヤクザの暴力も怖いけれど、本当に怖いのは葛島組が、この街どころか県全体に大きな影響力を持っていることだ。父の勤めている会社に圧力を掛けて、父をクビにさせることはじゅうぶんに考えられる。
家族に迷惑を掛けないためには、自分が我慢するしかない。
そう決心すると――妖しいときめきを感じてしまう。家族を守るために自分が辱められ甚振られる。妄想としては、この上もなく甘美だった。けれど、現実となると……ときめきは分厚い氷の壁に囲まれてしまう。
せめて、この制服をなんとかしなくちゃ。目の前の現実に注意を向けて、それ以外のことを少しの間でも忘れようとする希美だった。
剃刀で切られて裾はデコボコだし、放っておけばほつれてくる。希美は裁縫箱を取り出した。鋏でデコボコを切りそろえてから、同じ色の糸でスカートの裾をかがり縫いにしていった。仕上がってみると、直す前よりもさらに一センチは裾が短くなっていた。
ブラジャーを着けパンティを穿いてブラウスもまとって。制服を身に着けてみたけれど、ひどく不格好だった。目の高さから見下ろせばパンティは隠れているけれど、階段の昇り降りでは絶対に見えてしまう。それ以上にみっともないのは、上衣とスカートの間からブラウスが覗いていること。しかもウエストを極端に下げているので、ブラウスの裾が外にはみ出しかねない。
思い切って、ブラウスを脱いでみたら。スポーツ新聞の広告そっくりになってしまった。大きく開いた胸元から、これが自分のバストかと疑うくらいに大きく乳房が見えている。素肌のお腹が、バスト以上に卑猥に感じられた。
こんな格好で電車やバスに乗るなんて、とんでもないことだった。まさか毎日タクシーは使えない。自転車にするしかなさそうだ。それはそれで、ヒップを丸出しにしながらサドルを跨がなければならない。三十分は早く家を出なければならないから、両親が出勤してからこっそり着替えることも出来ない。
こっそり着替えたところで、外へ出れば近所の目というものもあった。
「もう、いやあ……」
希美は制服を脱ぎ捨てて、普段着に着替える気力も失せてしまい、裸のままでベッドに潜り込んだ。
十分、二十分……毛布が小さく蠢き始める。
「いやだ、いやだ……羞ずかしいよお……んっ、んんん……」
露出を強いられる自分を妄想(ではないのだが)するだけでは満足できない希美なのだった。
とはいえ、実際に行動に移すには羞恥心が強過ぎた。パジャマ姿のままで両親を送り出して。自転車だと遅刻するし、あんな破廉恥な姿で外を歩くこと自体、死んでしまいたいくらいに羞ずかしい。
結局、体調が悪いと学校に電話をしてズル休みをしてしまった。
翌日は日曜日。金曜日に受けたリンチのあれこれを思い出しながら、ずるずると一日を過ごした。鞭の激痛もアナルバージンをチェーンの棒で奪われた恥辱と苦痛も、薄い砂糖の衣に包まれて――指のささやかな悪戯は夥しい蜜を溢れさせたのだった。
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こやつを10月末までに仕上げられれば、3年ぶりに年間3千枚突破いけそうです。
DLsite Affiliate キーワードは「股下0cm or マイクロミニ」
Progress Report 1:スケバン リンチ志願~悦虐へのエチュード
まずは順調な滑り出し。冒頭にリンチのシーンを持って来たのは、話の順序がそうなっているからではありますが、多分に読者を「惹きつける」ということを意識してのことでもあります。
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前 奏
リンチを覗き見
立入禁止になっている旧校舎の西端は、廃品倉庫になっている。古びた教室机セットや書棚とか、安全基準を満たさなくなった体育用品とか、座面からバネの飛び出たソファーやコマ跳びを起こす映写機などなど。修理すればまだまだ使える什器類をあっさりと廃棄するという、消費こそ美徳の風潮が、一九八〇年を迎えていよいよ顕著となりつつあるのは、ここ百合香女学院でも同じだった。
越逆希美は、その壊れかけのソファにぼんやりと座って、脚の錆び付いた陸上競技のハードルを眺めていた。
あれに跨がったら痛いだろうなと――空想、いや妄想してみる。誰も見ていなくても、そんなエッチなことをするのは羞ずかしい。エッチなこと、SMチックなことだと自覚してしまっている。
そのくせ。暴漢に襲われて、縛られて、鞭で追い立てられて、泣きながらハードルを跨ぐ。そんな妄想が浮かんでくると。首筋がやっと隠れるボブヘアをぶるるっと左右に振って、妄想を追い払った。
希美がここへ来るのは、週に一度。新体操部でビギナー抜きの練習がある金曜日だった。新入部員十人のうち、体操を含めてまったくの未経験者は希美の他には二人だけだった。三人には、基本的なストレッチ運動など他の部員とは異なるメニューが与えられていて、ユニフォームを購入することも許されていない。
希美は新体操に興味があったのではない。身体の線がくっきり浮かび上がるユニフォームを身に付けて、見知らぬ観客の前でのけ反ったり大股を開いたりする――その羞ずかしさに興味があったのだ。このままでは二年間頑張ったところで、ずっと先を行っている七人に追い付くことは出来そうにない。試合にも出してもらえない。それが分かると、熱心を装って練習を見学する気にはなれないのだった。かといって、運動部員のくせに放課後すぐに下校するのは、自分が入部早々の落ちこぼれだと周囲に宣伝しているようなもの。なので、誰も来ない場所で(淫らな妄想に抗いながら)暇を潰している。
遠くに人の気配が動いて、希美は妄想から醒めた。耳を澄ますと、多人数の足音。とうとう廃品回収の業者さんが来たんだろうか。それとも、取り壊し――は、三年前から中断されたまま。
立入禁止の場所にいるのを見つかってはまずいので、こっそりと廊下に出て――五、六人の男女が東端の教室に入って行く後ろ姿が見えた。踝が隠れるくらいのロングスカートのセーラー服と、背広を着崩した若い男と。
スケバングループ。旧校舎は、彼女たちの溜り場になってはいるが、それは授業が終わるまで。放課後は、とっとと盛り場へ繰り出していく。だから安心して、希美もここで妄想に耽っていたのだけれど。あと一時間もしないうちに全員下校のチャイムが鳴るこんな時刻に引き返して来るなんて変だ。若い男の人もいた。まさか、学校で乱交パーティー?
希美は好奇心を抑えられなくて、足音を忍ばせて教室の近くまで行った。廊下にしゃがんで、積み重ねられた段ボール箱の隙間から覗き見をする。
「てめえ、いい度胸してやがんな。おれらのシマでおれらの学校の生徒をカツアゲするたあ、きっちりオトシマエをつけてもらうぜ」
四人のスケバングループが、男女二人組を取り囲んでいる。希美の目にはスケバンの角島苑子よりもさらに年上――オトナに見える金髪の女は、革ジャンにジーパンという、一目でツッパリと分かる服装だった。
恫喝された女は、不敵にせせら嗤っている。
「お嬢ちゃんが粋がるんじゃねえよ。なにが『おれらのシマ』さ。あそこもここも、全部カツシマ組の縄張だよ。そんで、この人はカツシマ組の若頭なんだよ」
背広の若い男が、女を庇うように前へ出た。
苑子は臆せず、というよりも馬鹿にしたように。そっぽを向いて男の顔の前の空間をはたいた。
「へえ、あんたがカツシマ組の若頭さんねえ?」
「そうだ。今日からお前らは、俺の情婦の下に着いてもらおう。それで、この一件は水に流してやる」
「ふうん……?」
苑子は、ますます馬鹿にした目つきを男に向けた。
「あのな。葛って字に島と書いてカツシマと読むのは、組と付き合いのない素人ネスだぜ。ほんとうの読み方は、カドシマっていうんだ」
「……お前たちに分かり易く言っただけだ」
「そんでもって、ついでに教えといてやるけど。おれの名前は、角に島の角島かどしまっていうんだぜ。あり七光にゃ頼りたくないけど、平和に解決できるなら、その方がいいだろ」
女のほうは、まだぽかんとしていたが、男の顔には激しい動揺が浮かんだ。が、それも一瞬のこと。男は背広の内懐に手を突っ込むと、拳銃を取り出した。
「そうだな。平和的に解決させてもらおう。このまま帰らせてもらうぜ」
拳銃を突きつけられても、苑子は動じない。
「そいつはガバメントだね」
ヤクザの娘だからなのか、苑子は大型拳銃の種類を言い当てた。
「シングルアクションのオートマを、コッキングしないで射てるってのかよっ!」
言い終わったときには、スカートの中に隠し持っていたチェーンを引き抜いていた。踏み込みながらアンダースロー気味にチェーンを繰り出した。銀色に鈍く光る細いチェーンが、黒青色の拳銃に絡み付いて。
ギャィン、ガチャン……男が持っていた拳銃が吹っ飛ぶ。
苑子は踏み込んだ勢いで男に肩からぶちかまして、押し倒していた。
「手錠!」
手下がぺちゃんこの学生鞄から手錠を取り出して苑子に渡す。
拳銃を取り出してから十秒と立たないうちに、男は後ろ手錠を掛けられて床に転がされていた。
「うへえ。いちおう本物だよ」
拳銃を拾った少女が、弾倉を抜いて中の銃弾を見ると、感心したような声を上げた。
ちょっと見ただけでモデルガンとの見分けがつくなんて、この人たちって武闘派なんだな――と、希美は限られた知識と語彙を総動員した。
男はさらに、教室の隅で机に縛り付けられて。しかし、それで事態が収拾したわけではない。むしろこれからが――非平和的な解決の始まりだった。
「亜香里、組事務所に電話してこい。こないだから出没してた偽物らしいのを捕まえたってな」
希美と同じくらいに小柄な少女が教室から出てくる。さいわいに東端の通用口から校舎の外へ出たので、希美は見つからずにすんだ。
こんな所から覗き見していては、いずれ見つけられて――何をされるか分かったものじゃない。そうは思ったけれど、あの二人が何をされるか、どうしても見届けたかった。
「組の名を騙ってユスリタカリ。いたいけな乙女に向けてモノホンのチャカまで振り回しやがって。指の何本かと銭金でケリがつくか、ドラム缶にコンクリ詰めかは、親父たちに任せるとして……」
呆然と突っ立っている女へ、苑子が視線を転じた。
「おめえは、どうされたい情夫と心中立てするかい?」
「ごめんなさいっ……」
女が床に身を投げ、額を擦り付けて土下座した。
「二度とこの街には足を踏み入れません。益夫とも縁を切ります。だから……勘弁してください」
苑子がポケットからタバコを取り出して口に咥えると、子分がライターを差し出して火を点ける。苑子は吸った煙をすぐに吐き出して。
「おれらの流儀でケジメをつけるってんなら、親父に口を利いてやってもいいぜ」
相手の反応を待つ――までもなく。
「なんでもします。だから、赦してください」
床に擦り付けている頭を苑子が、ヒールの高い靴で踏みにじった。
「じゃあ、詫びを入れる姿になれよ」
「どうすれば……?」
すでに土下座している。
「生意気に服なんか着てるんじゃねえよ。素っ裸になれつってんだよ」
喉元に靴の爪先をねじ込まれ撥ね上げられて、女がのけぞった。そのまま身を起こして革ジャンとTシャツを脱ぎ、苑子を上目遣いにうかがってからブラジャーも外した。
二段階くらいは負けている。息を殺して成り行きを見詰めながら、希美は思った。その感想は控え目で――少なくとも三段階、見方によっては五段階も負けている。
衣服を脱がされているのは、西郷聡子。定時制の五年生だから、苑子よりも歳上。もちろん、希美が「負けている」と感じたのは年齢ではなく性熟度である。ボンキュッボンのボンが、希美はBなのに対して聡子はDである。ちなみに苑子もDであるが、彼女のヌードが登場するのは、前奏パートの終章である。
聡子が上半身裸になっても、苑子は腰に手を当てたまま冷ややかに見下ろして無言。聡子はのろのろと立ち上がった。ブーツを脱いでかさyらジーパンを下げ、最後にはためらいながら、パンティも足から抜き取った。
それを見届けてから。苑子が教室の隅からロープを引っ張り出した。建設現場なんかで立入禁止場所に張り巡らす黄色と黒の縞模様の、トラロープといえば「ああ、あれ」というやつだ。
二人の子分が(ロングスカートをめくり上げて)肩車をして、天井の破れ目から剥き出しになっている太い梁にロープを掛けた。
聡子の両手を前で縛って、ロープを引く。聡子は梁から吊られた格好になったが、梁とロープの摩擦に抗して吊り上げるのは手に余るのか、両足は床に着いている。
「さて……」
苑子がチェーンを二つ折にして、聡子の頬を撫でた。
「明日から、おまえは男の天国女の地獄で、何年か働くことになるが……」
「嘘つきっ!」
聡子が大声で苑子の言葉を遮った。
「赦してくれるって言ったじゃないか?!」
「指が無くなるよりゃいいだろ。それとも腎臓を片っ方売るか。そうならないよう、親父に口を利いてやるって言ったんだ」
聡子の目に憎悪の焔が宿ったが、苑子は無視した。
「明日からすぐに働きたいかい。それとも、半月ばかりは心の準備をしたいかい?」
「……少しでも先の方が」
たとえ縛られていなくても、たとえタイマンでも、苑子には勝てない。まして今は……どんなに理不尽な運命にでも甘んじるしかないと、聡子は諦めたのだった。
「そうかい」
チャラッと、苑子がチェーンを垂らした。
「じゃあ、こいつでヤキを入れてやるよ。傷が治るまでは、客を取らされないだろうね」
「やめて……そんなので叩かれたら、ダブルッパよりもひどいことになっちまう。お願いだから、赦して」
聡子が顔を引き攣らせて懇願する。
スケバン特有の武器に、指の間に剃刀の刃を挟むという、ドスに比べれば可愛らしい物がある。ただし、二枚の刃を硬貨でサンドイッチにすると傷の縫合が困難となり、生涯消えない傷痕になるという――女にとっては、ある意味ドスよりもチャカよりも残忍な凶器と化す。
「少しは手加減してやるよ。美容整形で元通りになる。治療費は、おまえの前借がちょっと増えるだけさ」
「くそっ……益夫、助けてよおおっ!」
聡子は愛人に助けを求めたが、男はそれどころではない。チンピラが本筋を騙って堅気の衆に実害を及ぼしたとなると、コンクリ詰はともかく、両手の小指だけだは済まないだろう。
「いい加減で観念しなっ!」
苑子がチェーンを水平に振るって、聡子の乳房に叩きつけた。
「いぎゃああっ……!」
凄まじい悲鳴に目を閉じる瞬前、乳房がひしゃげて横に吹っ飛ぶのを、希美ははっきりと見ていた。
ひゅんっとチェーンが風を切る音と、バヂインと肉を打つ音。そして悲鳴。
怖いもの見たさに希美が目を開けたとき、聡子の双つの乳房には、くっきりと赤い二本の線条が、乳首を上下から挟むように刻み付けられていた。
「見てくれをあまり傷つけちゃ可哀想だしね」
苑子が大きく踏み込んで、腹にチェーンを叩きつけた。先端がぐるっとひと巻して臍を打った。
「ぎひいいいっ……」
苑子が左手を添えてチェーンをほぐした。そのまま引けば、チェーンが腹を擦って傷を深くしていただろう。手加減をするという約束は、商品価値に配慮してのことかもしれないが、守ってはいるらしい。
お腹を傷つけられるのは困るな。生まれて初めて凄惨なリンチを目の当たりにしながら希美は、もしも自分があの女の人だったら――と、妄想にのめり込んでしまう。乳房ならブラジャーで隠せるけれど、お腹は着替えのときなんかに見られてしまいそう。だけど、理不尽なリンチを受けたのだとしたら、同情してもらえるかな。
バヂイン、バヂイン。
続けざまに肉を打つ音に、希美は妄想から引き戻された。
苑子が水平に8の字を描くようにチェーンを振り回して、聡子の尻を滅多打ちにしていた。
聡子は歯を食い縛って耐えている。尻は他の部位に比べれば鈍感だし、チェーンも軽く振り回しているだけなのだろう。
あれならリンチじゃなくて、お仕置とまでは言わないけれど折檻かな。希美の中では、それぞれが別の意味を持っていた。
リンチは、とにかく残酷で痛くて大怪我をさせられる。折檻はそこまでひどくないけれど、継子とか女中とか奴隷とか、身分の差が伴っている。お仕置は、教え子とか後輩とか、甘ったるい香りがする。
ついつい自分の妄想が目の前の光景と重なってしまうせいだろうか。聡子の背後に回り込んで、廊下に向かい合う形になっていた苑子が、教室の外に積み上げてある段ボール箱に一瞬の視線を留めたのに、希美は気づかなかった。
苑子が聡子の正面に戻って。
「念のために聞いとくけど。まさか、その歳でバージンってことはないだろうね」
「益夫を馬鹿にするな」
まだ男に未練があるのか、トンチンカンなようで的確な受け答えだった。
「そうかい」
苑子がチェーンをを二つ折にして、さらに四つに折り曲げた。チェーンは平面的にしか曲がらないから、Wを横から押し潰した形状になる。チェーンをひねって、その二つのVを重ね合わせて。四本を束にしたチェーンを、聡子の股間に突き付けた。
「それじゃ遠慮は要らねえな。職業訓練をしといてやるよ」
聡子が反射的に股をきつく閉じ合わせた。
「やめろ。そんなの、無理だ……」
苑子がせせら嗤う。
「せいぜい三センチだぜ。あの男のチンポは、これより小さいってのか」
スケバン御用達のチェーンは自転車用の品で、断面は一センチ角程度だから、四つを束ねたところで対角の寸法は三センチちょっと。ペニスの平均的な勃起サイズより小さい。しかし、ごつごつした形状は、如何にも威圧的だった。
「脚を開けよ。それとも、無理矢理ねじ挿れられるのが好みかい?」
チェーンの先端を、閉じ合わされたY字形の交点に、ぐりぐりとねじりながら押し込んでいく。先端が股間に埋没して――苑子は強引に突っ込もうとする。
「痛い、痛いってばよお……」
根負けして、聡子が脚を開いた。苑子は脚の間に拳を突っ込んで、握っているチェーンを一気に抉り挿れた
「ぐぎぎぎ……痛い。壊れちまうよう……」
ぴくりとも腰を動かすまいと、聡子は全身の筋肉を突っ張って耐えている。しかし、その悲鳴は――チェーンで叩かれていたときの切迫した叫びには遠かった。
希美は瞬きすら忘れて、妖しくも凄惨な光景を見詰めている。女性器に異物が挿入されるのを見たのは、これが初めてだった。
あの女の人が、あたしだったら。希美は、また妄想に囚われる。処女を破られる激痛に泣き叫んでいるだろう。気絶してしまうかもしれない。血もいっぱい出るんだろうな。
「ひいい……やめて……もう赦してくれよお」
大きなストロークでチェーンを抽挿されて、聡子が悶えている。
苑子はピストン運動に手首の捻りを加えているらしいのだが、希美からは苑子の身体の陰になっていて、よく見えない。見えたところで、膣内を角張った異物で掻き回される苦痛までは、妄想すら出来ないだろうが。
しかし。アダルトビデオも普及していないこの当時において。クリトリスへのささやかなオナニーで漏れるみずからの稚い喘ぎ声しか知らない希美でも、聡子の呻き声が次第に変わっていくのは、容易に聞き分けられた。
「くう……痛いったら……やめて……くれよおお」
なんてこと……感じてるんだわ。中にあんな物を突っ込まれて。膣性感という言葉は婦人雑誌で覚えたけれど、その片鱗も想像できない希美だった。
「これくらい感じるなら、職業訓練の必要もねえな」
苑子がつまらなさそうに言って、チェーンを引き抜いた。
「ああっ……いやあ……」
中途半端に放り出されるつらさも、希美はまだ知らない。
苑子たち三人のスケバングループは、机に縛り付けられている男と、天井の梁から吊られている女をそのままにして。思い思いの場所に座り込むと、煙草を吸い始めた。肺まで煙を吸い込まず、ただふかしているだけだが、硬派不良少女の貫禄十分な絵柄だった。
希美も妄想から完全に醒めて。段ボール箱の陰から這い出た。今は校舎の外に出たら、電話を掛けに行ってそのまま戻って来ていない亜香里という人と鉢合わせするかもしれないからと、無謀な行動を合理化して――西端の教室に隠れて様子を伺い続けた。
やがて自動車が校庭に乗り入れてきて。複数人の足音が廊下に響いて。もっと大勢の足音になって遠ざかり、最後は自動車の走り去る気配。
旧校舎に独り取り残されて三十分ばかり。希美は動けないでいた。またしても妄想に浸っていたのだった。
========================================

スケバンを「角島爽代」から「角島苑子」に変更したのは、シリアスな内容なのに名前で遊びすぎるのは銅かな銀かな金かな入賞しないんじゃないかなと、思い直した次第です。
でも、次章にチョイ役で出てくる道徳指導の教師が「箕内富利/みないふり」とか。まあ、フルネームは出しませんけど。
このペースで書いていけば、10月中に400枚くらいで完結しますが。
発作マグナ的に紙飛行機熱が、焼け棒杭に火が点いたりしてます。
こんなのとか、

こんなのとか

こっちは、こんなふうに仕上がります。
いや、作るのは(セメダインの乾燥時間を除けば)1機あたり数十分ですが。
完成機体を飛行場(原っぱともいう)へ持って行って調整するのが。最低でも100m四方の場所、実は200m×300mありますが、そこまでの往復時間が1時間ちょい。1機あたりの調整時間が15分。ちゃんと飛べばそれだけ遠くまで回収に行くのですから、半日掛けて調整できるのが6~8機。すぐには引き揚げずに、オニギラズあたりを肴にちょい呑みとかして。つまりは、丸一日費やします。
まあ。書くのも作るのも飛ばすのも、他人様に言わせれば趣味。本人様としては生き甲斐。歩きスマホで人生の時間を有効活用してらっしゃる御仁に言わせれば……時間の無駄遣いとがおっしゃらりるれろ。
さて。ブログの記事も時間の……いや、これはSMX工房ぷろだくつうの販促活動なのだ。
========================================
前 奏
リンチを覗き見
立入禁止になっている旧校舎の西端は、廃品倉庫になっている。古びた教室机セットや書棚とか、安全基準を満たさなくなった体育用品とか、座面からバネの飛び出たソファーやコマ跳びを起こす映写機などなど。修理すればまだまだ使える什器類をあっさりと廃棄するという、消費こそ美徳の風潮が、一九八〇年を迎えていよいよ顕著となりつつあるのは、ここ百合香女学院でも同じだった。
越逆希美は、その壊れかけのソファにぼんやりと座って、脚の錆び付いた陸上競技のハードルを眺めていた。
あれに跨がったら痛いだろうなと――空想、いや妄想してみる。誰も見ていなくても、そんなエッチなことをするのは羞ずかしい。エッチなこと、SMチックなことだと自覚してしまっている。
そのくせ。暴漢に襲われて、縛られて、鞭で追い立てられて、泣きながらハードルを跨ぐ。そんな妄想が浮かんでくると。首筋がやっと隠れるボブヘアをぶるるっと左右に振って、妄想を追い払った。
希美がここへ来るのは、週に一度。新体操部でビギナー抜きの練習がある金曜日だった。新入部員十人のうち、体操を含めてまったくの未経験者は希美の他には二人だけだった。三人には、基本的なストレッチ運動など他の部員とは異なるメニューが与えられていて、ユニフォームを購入することも許されていない。
希美は新体操に興味があったのではない。身体の線がくっきり浮かび上がるユニフォームを身に付けて、見知らぬ観客の前でのけ反ったり大股を開いたりする――その羞ずかしさに興味があったのだ。このままでは二年間頑張ったところで、ずっと先を行っている七人に追い付くことは出来そうにない。試合にも出してもらえない。それが分かると、熱心を装って練習を見学する気にはなれないのだった。かといって、運動部員のくせに放課後すぐに下校するのは、自分が入部早々の落ちこぼれだと周囲に宣伝しているようなもの。なので、誰も来ない場所で(淫らな妄想に抗いながら)暇を潰している。
遠くに人の気配が動いて、希美は妄想から醒めた。耳を澄ますと、多人数の足音。とうとう廃品回収の業者さんが来たんだろうか。それとも、取り壊し――は、三年前から中断されたまま。
立入禁止の場所にいるのを見つかってはまずいので、こっそりと廊下に出て――五、六人の男女が東端の教室に入って行く後ろ姿が見えた。踝が隠れるくらいのロングスカートのセーラー服と、背広を着崩した若い男と。
スケバングループ。旧校舎は、彼女たちの溜り場になってはいるが、それは授業が終わるまで。放課後は、とっとと盛り場へ繰り出していく。だから安心して、希美もここで妄想に耽っていたのだけれど。あと一時間もしないうちに全員下校のチャイムが鳴るこんな時刻に引き返して来るなんて変だ。若い男の人もいた。まさか、学校で乱交パーティー?
希美は好奇心を抑えられなくて、足音を忍ばせて教室の近くまで行った。廊下にしゃがんで、積み重ねられた段ボール箱の隙間から覗き見をする。
「てめえ、いい度胸してやがんな。おれらのシマでおれらの学校の生徒をカツアゲするたあ、きっちりオトシマエをつけてもらうぜ」
四人のスケバングループが、男女二人組を取り囲んでいる。希美の目にはスケバンの角島苑子よりもさらに年上――オトナに見える金髪の女は、革ジャンにジーパンという、一目でツッパリと分かる服装だった。
恫喝された女は、不敵にせせら嗤っている。
「お嬢ちゃんが粋がるんじゃねえよ。なにが『おれらのシマ』さ。あそこもここも、全部カツシマ組の縄張だよ。そんで、この人はカツシマ組の若頭なんだよ」
背広の若い男が、女を庇うように前へ出た。
苑子は臆せず、というよりも馬鹿にしたように。そっぽを向いて男の顔の前の空間をはたいた。
「へえ、あんたがカツシマ組の若頭さんねえ?」
「そうだ。今日からお前らは、俺の情婦の下に着いてもらおう。それで、この一件は水に流してやる」
「ふうん……?」
苑子は、ますます馬鹿にした目つきを男に向けた。
「あのな。葛って字に島と書いてカツシマと読むのは、組と付き合いのない素人ネスだぜ。ほんとうの読み方は、カドシマっていうんだ」
「……お前たちに分かり易く言っただけだ」
「そんでもって、ついでに教えといてやるけど。おれの名前は、角に島の角島かどしまっていうんだぜ。あり七光にゃ頼りたくないけど、平和に解決できるなら、その方がいいだろ」
女のほうは、まだぽかんとしていたが、男の顔には激しい動揺が浮かんだ。が、それも一瞬のこと。男は背広の内懐に手を突っ込むと、拳銃を取り出した。
「そうだな。平和的に解決させてもらおう。このまま帰らせてもらうぜ」
拳銃を突きつけられても、苑子は動じない。
「そいつはガバメントだね」
ヤクザの娘だからなのか、苑子は大型拳銃の種類を言い当てた。
「シングルアクションのオートマを、コッキングしないで射てるってのかよっ!」
言い終わったときには、スカートの中に隠し持っていたチェーンを引き抜いていた。踏み込みながらアンダースロー気味にチェーンを繰り出した。銀色に鈍く光る細いチェーンが、黒青色の拳銃に絡み付いて。
ギャィン、ガチャン……男が持っていた拳銃が吹っ飛ぶ。
苑子は踏み込んだ勢いで男に肩からぶちかまして、押し倒していた。
「手錠!」
手下がぺちゃんこの学生鞄から手錠を取り出して苑子に渡す。
拳銃を取り出してから十秒と立たないうちに、男は後ろ手錠を掛けられて床に転がされていた。
「うへえ。いちおう本物だよ」
拳銃を拾った少女が、弾倉を抜いて中の銃弾を見ると、感心したような声を上げた。
ちょっと見ただけでモデルガンとの見分けがつくなんて、この人たちって武闘派なんだな――と、希美は限られた知識と語彙を総動員した。
男はさらに、教室の隅で机に縛り付けられて。しかし、それで事態が収拾したわけではない。むしろこれからが――非平和的な解決の始まりだった。
「亜香里、組事務所に電話してこい。こないだから出没してた偽物らしいのを捕まえたってな」
希美と同じくらいに小柄な少女が教室から出てくる。さいわいに東端の通用口から校舎の外へ出たので、希美は見つからずにすんだ。
こんな所から覗き見していては、いずれ見つけられて――何をされるか分かったものじゃない。そうは思ったけれど、あの二人が何をされるか、どうしても見届けたかった。
「組の名を騙ってユスリタカリ。いたいけな乙女に向けてモノホンのチャカまで振り回しやがって。指の何本かと銭金でケリがつくか、ドラム缶にコンクリ詰めかは、親父たちに任せるとして……」
呆然と突っ立っている女へ、苑子が視線を転じた。
「おめえは、どうされたい情夫と心中立てするかい?」
「ごめんなさいっ……」
女が床に身を投げ、額を擦り付けて土下座した。
「二度とこの街には足を踏み入れません。益夫とも縁を切ります。だから……勘弁してください」
苑子がポケットからタバコを取り出して口に咥えると、子分がライターを差し出して火を点ける。苑子は吸った煙をすぐに吐き出して。
「おれらの流儀でケジメをつけるってんなら、親父に口を利いてやってもいいぜ」
相手の反応を待つ――までもなく。
「なんでもします。だから、赦してください」
床に擦り付けている頭を苑子が、ヒールの高い靴で踏みにじった。
「じゃあ、詫びを入れる姿になれよ」
「どうすれば……?」
すでに土下座している。
「生意気に服なんか着てるんじゃねえよ。素っ裸になれつってんだよ」
喉元に靴の爪先をねじ込まれ撥ね上げられて、女がのけぞった。そのまま身を起こして革ジャンとTシャツを脱ぎ、苑子を上目遣いにうかがってからブラジャーも外した。
二段階くらいは負けている。息を殺して成り行きを見詰めながら、希美は思った。その感想は控え目で――少なくとも三段階、見方によっては五段階も負けている。
衣服を脱がされているのは、西郷聡子。定時制の五年生だから、苑子よりも歳上。もちろん、希美が「負けている」と感じたのは年齢ではなく性熟度である。ボンキュッボンのボンが、希美はBなのに対して聡子はDである。ちなみに苑子もDであるが、彼女のヌードが登場するのは、前奏パートの終章である。
聡子が上半身裸になっても、苑子は腰に手を当てたまま冷ややかに見下ろして無言。聡子はのろのろと立ち上がった。ブーツを脱いでかさyらジーパンを下げ、最後にはためらいながら、パンティも足から抜き取った。
それを見届けてから。苑子が教室の隅からロープを引っ張り出した。建設現場なんかで立入禁止場所に張り巡らす黄色と黒の縞模様の、トラロープといえば「ああ、あれ」というやつだ。
二人の子分が(ロングスカートをめくり上げて)肩車をして、天井の破れ目から剥き出しになっている太い梁にロープを掛けた。
聡子の両手を前で縛って、ロープを引く。聡子は梁から吊られた格好になったが、梁とロープの摩擦に抗して吊り上げるのは手に余るのか、両足は床に着いている。
「さて……」
苑子がチェーンを二つ折にして、聡子の頬を撫でた。
「明日から、おまえは男の天国女の地獄で、何年か働くことになるが……」
「嘘つきっ!」
聡子が大声で苑子の言葉を遮った。
「赦してくれるって言ったじゃないか?!」
「指が無くなるよりゃいいだろ。それとも腎臓を片っ方売るか。そうならないよう、親父に口を利いてやるって言ったんだ」
聡子の目に憎悪の焔が宿ったが、苑子は無視した。
「明日からすぐに働きたいかい。それとも、半月ばかりは心の準備をしたいかい?」
「……少しでも先の方が」
たとえ縛られていなくても、たとえタイマンでも、苑子には勝てない。まして今は……どんなに理不尽な運命にでも甘んじるしかないと、聡子は諦めたのだった。
「そうかい」
チャラッと、苑子がチェーンを垂らした。
「じゃあ、こいつでヤキを入れてやるよ。傷が治るまでは、客を取らされないだろうね」
「やめて……そんなので叩かれたら、ダブルッパよりもひどいことになっちまう。お願いだから、赦して」
聡子が顔を引き攣らせて懇願する。
スケバン特有の武器に、指の間に剃刀の刃を挟むという、ドスに比べれば可愛らしい物がある。ただし、二枚の刃を硬貨でサンドイッチにすると傷の縫合が困難となり、生涯消えない傷痕になるという――女にとっては、ある意味ドスよりもチャカよりも残忍な凶器と化す。
「少しは手加減してやるよ。美容整形で元通りになる。治療費は、おまえの前借がちょっと増えるだけさ」
「くそっ……益夫、助けてよおおっ!」
聡子は愛人に助けを求めたが、男はそれどころではない。チンピラが本筋を騙って堅気の衆に実害を及ぼしたとなると、コンクリ詰はともかく、両手の小指だけだは済まないだろう。
「いい加減で観念しなっ!」
苑子がチェーンを水平に振るって、聡子の乳房に叩きつけた。
「いぎゃああっ……!」
凄まじい悲鳴に目を閉じる瞬前、乳房がひしゃげて横に吹っ飛ぶのを、希美ははっきりと見ていた。
ひゅんっとチェーンが風を切る音と、バヂインと肉を打つ音。そして悲鳴。
怖いもの見たさに希美が目を開けたとき、聡子の双つの乳房には、くっきりと赤い二本の線条が、乳首を上下から挟むように刻み付けられていた。
「見てくれをあまり傷つけちゃ可哀想だしね」
苑子が大きく踏み込んで、腹にチェーンを叩きつけた。先端がぐるっとひと巻して臍を打った。
「ぎひいいいっ……」
苑子が左手を添えてチェーンをほぐした。そのまま引けば、チェーンが腹を擦って傷を深くしていただろう。手加減をするという約束は、商品価値に配慮してのことかもしれないが、守ってはいるらしい。
お腹を傷つけられるのは困るな。生まれて初めて凄惨なリンチを目の当たりにしながら希美は、もしも自分があの女の人だったら――と、妄想にのめり込んでしまう。乳房ならブラジャーで隠せるけれど、お腹は着替えのときなんかに見られてしまいそう。だけど、理不尽なリンチを受けたのだとしたら、同情してもらえるかな。
バヂイン、バヂイン。
続けざまに肉を打つ音に、希美は妄想から引き戻された。
苑子が水平に8の字を描くようにチェーンを振り回して、聡子の尻を滅多打ちにしていた。
聡子は歯を食い縛って耐えている。尻は他の部位に比べれば鈍感だし、チェーンも軽く振り回しているだけなのだろう。
あれならリンチじゃなくて、お仕置とまでは言わないけれど折檻かな。希美の中では、それぞれが別の意味を持っていた。
リンチは、とにかく残酷で痛くて大怪我をさせられる。折檻はそこまでひどくないけれど、継子とか女中とか奴隷とか、身分の差が伴っている。お仕置は、教え子とか後輩とか、甘ったるい香りがする。
ついつい自分の妄想が目の前の光景と重なってしまうせいだろうか。聡子の背後に回り込んで、廊下に向かい合う形になっていた苑子が、教室の外に積み上げてある段ボール箱に一瞬の視線を留めたのに、希美は気づかなかった。
苑子が聡子の正面に戻って。
「念のために聞いとくけど。まさか、その歳でバージンってことはないだろうね」
「益夫を馬鹿にするな」
まだ男に未練があるのか、トンチンカンなようで的確な受け答えだった。
「そうかい」
苑子がチェーンをを二つ折にして、さらに四つに折り曲げた。チェーンは平面的にしか曲がらないから、Wを横から押し潰した形状になる。チェーンをひねって、その二つのVを重ね合わせて。四本を束にしたチェーンを、聡子の股間に突き付けた。
「それじゃ遠慮は要らねえな。職業訓練をしといてやるよ」
聡子が反射的に股をきつく閉じ合わせた。
「やめろ。そんなの、無理だ……」
苑子がせせら嗤う。
「せいぜい三センチだぜ。あの男のチンポは、これより小さいってのか」
スケバン御用達のチェーンは自転車用の品で、断面は一センチ角程度だから、四つを束ねたところで対角の寸法は三センチちょっと。ペニスの平均的な勃起サイズより小さい。しかし、ごつごつした形状は、如何にも威圧的だった。
「脚を開けよ。それとも、無理矢理ねじ挿れられるのが好みかい?」
チェーンの先端を、閉じ合わされたY字形の交点に、ぐりぐりとねじりながら押し込んでいく。先端が股間に埋没して――苑子は強引に突っ込もうとする。
「痛い、痛いってばよお……」
根負けして、聡子が脚を開いた。苑子は脚の間に拳を突っ込んで、握っているチェーンを一気に抉り挿れた
「ぐぎぎぎ……痛い。壊れちまうよう……」
ぴくりとも腰を動かすまいと、聡子は全身の筋肉を突っ張って耐えている。しかし、その悲鳴は――チェーンで叩かれていたときの切迫した叫びには遠かった。
希美は瞬きすら忘れて、妖しくも凄惨な光景を見詰めている。女性器に異物が挿入されるのを見たのは、これが初めてだった。
あの女の人が、あたしだったら。希美は、また妄想に囚われる。処女を破られる激痛に泣き叫んでいるだろう。気絶してしまうかもしれない。血もいっぱい出るんだろうな。
「ひいい……やめて……もう赦してくれよお」
大きなストロークでチェーンを抽挿されて、聡子が悶えている。
苑子はピストン運動に手首の捻りを加えているらしいのだが、希美からは苑子の身体の陰になっていて、よく見えない。見えたところで、膣内を角張った異物で掻き回される苦痛までは、妄想すら出来ないだろうが。
しかし。アダルトビデオも普及していないこの当時において。クリトリスへのささやかなオナニーで漏れるみずからの稚い喘ぎ声しか知らない希美でも、聡子の呻き声が次第に変わっていくのは、容易に聞き分けられた。
「くう……痛いったら……やめて……くれよおお」
なんてこと……感じてるんだわ。中にあんな物を突っ込まれて。膣性感という言葉は婦人雑誌で覚えたけれど、その片鱗も想像できない希美だった。
「これくらい感じるなら、職業訓練の必要もねえな」
苑子がつまらなさそうに言って、チェーンを引き抜いた。
「ああっ……いやあ……」
中途半端に放り出されるつらさも、希美はまだ知らない。
苑子たち三人のスケバングループは、机に縛り付けられている男と、天井の梁から吊られている女をそのままにして。思い思いの場所に座り込むと、煙草を吸い始めた。肺まで煙を吸い込まず、ただふかしているだけだが、硬派不良少女の貫禄十分な絵柄だった。
希美も妄想から完全に醒めて。段ボール箱の陰から這い出た。今は校舎の外に出たら、電話を掛けに行ってそのまま戻って来ていない亜香里という人と鉢合わせするかもしれないからと、無謀な行動を合理化して――西端の教室に隠れて様子を伺い続けた。
やがて自動車が校庭に乗り入れてきて。複数人の足音が廊下に響いて。もっと大勢の足音になって遠ざかり、最後は自動車の走り去る気配。
旧校舎に独り取り残されて三十分ばかり。希美は動けないでいた。またしても妄想に浸っていたのだった。
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スケバンを「角島爽代」から「角島苑子」に変更したのは、シリアスな内容なのに名前で遊びすぎるのは銅かな銀かな金かな入賞しないんじゃないかなと、思い直した次第です。
でも、次章にチョイ役で出てくる道徳指導の教師が「箕内富利/みないふり」とか。まあ、フルネームは出しませんけど。
このペースで書いていけば、10月中に400枚くらいで完結しますが。
発作マグナ的に紙飛行機熱が、焼け棒杭に火が点いたりしてます。
こんなのとか、

こんなのとか

こっちは、こんなふうに仕上がります。

いや、作るのは(セメダインの乾燥時間を除けば)1機あたり数十分ですが。
完成機体を飛行場(原っぱともいう)へ持って行って調整するのが。最低でも100m四方の場所、実は200m×300mありますが、そこまでの往復時間が1時間ちょい。1機あたりの調整時間が15分。ちゃんと飛べばそれだけ遠くまで回収に行くのですから、半日掛けて調整できるのが6~8機。すぐには引き揚げずに、オニギラズあたりを肴にちょい呑みとかして。つまりは、丸一日費やします。
まあ。書くのも作るのも飛ばすのも、他人様に言わせれば趣味。本人様としては生き甲斐。歩きスマホで人生の時間を有効活用してらっしゃる御仁に言わせれば……時間の無駄遣いとがおっしゃらりるれろ。
さて。ブログの記事も時間の……いや、これはSMX工房ぷろだくつうの販促活動なのだ。
Progress Report 0:スケバン リンチ志願~悦虐へのエチュード
09/23 タイトルを変更しました。
「スケバンリンチ」と続くと区切が分からないので避けたのですが、しかし、名は体を表わすのです。ので、半角スペースを挿入しました。コロンは「Progress Report 0:スケバン:リンチ志願」で、ブログの表題が見栄え悪いです。
満を持して、です。
スケバンにリンチされたくて、タバコだのなんだの小さい「悪事」を先生にチクッて。スケバンに呼び出されて――というシチュエーションは、FACE2 振り返るに、少なくとも10年越しの構想もとい妄想です。
詳細に練り込んでいくと、アレもコレも詰め込んでしまいます。今回は、必要十分といったところでしょうか。

1980年
越逆希美/こえざかのぞみ/えつぎゃくのぞみ
3月25日(1週間早産)あたし
高等部から。
156cm/50kg Bカップ
ボブカットを伸ばしているところ。
新体操部。初心者なのでストレッチばかり。ユニフォームも不許可。
平凡なサラリーマン家庭のひとり娘。
地元の大抵の会社は葛島組と持ちつ持たれつ。
希美の破廉恥制服も、爽代の意向と知って黙認。
角島爽代/かどしまそよ/かくしまぞよ
4月4日(予定日5日超)おれ
高等部から。1か月で〆る。
163cm/54kg Dカップ
長髪(地毛)。紫のアイシャドウとルージュ。すっぴんは美少女。
運動のときは、くるりんぱ。
地元ヤクザ(葛島組)組長の娘。
七つ上の兄が他の組で修業中。
アパートでひとり暮らし。
父親は学園に寄付。腫物扱い。
親の七光は利用。転落の日を夢見つつ。
爽風七人衆
佐分利妙子 3年生 さぶりーだー
床田 市代 3年生 とっこうたいちょ
貝池亜香里 3年生 かいけいがかり
希美と同じくらいに小柄。丸っこい。長髪(地毛)。
鳥居 麻紀 2年生 とりまき
長井 薬世 2年生 ちょいやく
園田 詠子 2年生 そのたえーこ
来島 綺麗 2年生 くるしまぎれ
浦広員子 定時制5年生 うらひろいん
売春島へ売られるが、嘉良に気に入られて島抜け。
売春島は濃木組に蚕食されつつある。
矢霰益男 員子の情夫/消息不明に やられやく
濃木組 広域暴力団
嘉良哲夫 誘拐のリーダー/爽代をぶちのめす
百合香学園高等部
幼稚部 25人×2組( 50)×2年=100
初等部 35人×3組(105)×6年=630
中等部 40人×4組(160)×3年=480
―――――――――――――――――――――――
高等部 40人×5組(200)×3年=600
短 大 250人×2年 =500
短大へのエスカレーターは半数
食堂は高等部、短大共用。
爽代は、使わない。マナーが煩わしい。
希美は、元から弁当(自作)。共働き。
[前奏]
リンチを覗き見
立入禁止のフェンスで囲んだ旧校舎。2年前から解体中断。
南京錠を開けて入る6人。3年生が4人、他校生徒、若い男。
希美、後からそっと(見張とかはいない)。書かないが――監禁陵辱妄想に、ときどき来ている。
おれらのシマでカツアゲとは、いい度胸。
この人はカツシマ組の若頭なんだからね。
スケバン、せせら笑う。
おれの名字を知ってんのか。ツノって漢字のカドシマだ。そして、カツシマはトウシロ連中の読み方だ。正しくはカドシマだ。
亜香里、組事務所に電話しな。詐欺野郎を見つけたって。
若者、チャカを取り出してスケバンに。ガバメント。
馬鹿野郎。シングルアクションのオートマをコッキングしないで撃てると思ってんのか。
電光石火のチェーン殺法。叩き伏せて、後ろ手錠で剥き出しの柱に。
こいつの始末は組に任せる。銭カネと指の何本かで済むか、ドラム缶にコンクリ詰めか。
おまえは女だから。男の天国女の地獄で二三年、いや若いから七八年。そうなりたいか。
勘弁してください。土下座。
じゃあ、おれらでケジメを付けてやる。素っ裸になりな。綺麗なおべべで帰りたいだろ。
破れ天井の梁から吊って足は着いてる。チェーンで滅多打ち。肌が裂ける。
希美は物陰から覗きながら、両手で股間をスカートの上から。
ちらっと視線を向けられたのも気づかない。
まさかバージンじゃねえよな。チェーンを折り畳んでズブリグリグリ。
組の若頭補佐と若衆。後ろ手錠にレインコートで連れ出す。
愁嘆場も、おまえが身代りになるか。で、チョン。
男に殉じてみろよ。つうても、あいつは価値が無いか。
撤収。希美は、さらに30分、へたり込む。正気づいたら、真っ暗。
タバコを告げ口
翌週。スケ番グループの昼間に旧校舎たむろは、月~木
今、旧校舎横で喫煙中。風紀指導教官に2日連続。3日目は生徒会。
角島の父上は多額の寄付。恙無く進学してもらいたい。ヤクザには言及しない。
月曜に2年生が呼び出し。旧校舎内。
取巻連が憤ってる。ヤキを入れてやりましょう。
どういうつもりだ。寄付とかヤクザとか、そんなのに屈しません。
おまえ、先週のリンチを盗み見してた奴だな。爽代だけが気づいてた。
夢中でオナニーまでしてたっけ。カマ。
おまえ、まさか……ヤキを入れられたくて、チクッてたのか。
そんな馬鹿な。いや、そういうのをマゾという。気色悪い。
被虐願望を実現
違うのなら、なにもしないで返してやる。一大決心で告白。
縛り無し。捕虜のポーズで開脚。不満だが……
トラロープの鞭。尻、背中。不意打ちの背面から股間。乳房(ちっちぇえな)、脇腹。
泣き叫んでもいいんだぜ。自分から望んだのだからと、我慢。
バージンかい? チェーンをアヌス。絶叫。
制服改造超ミニ
明日から、昼休みはまっすぐここに来い。
仲間じゃねえおれの下女。一目で分かるようにしろ。鋏で股下ゼロcm、上着もヘソ出し。
家に帰って、かがり縫い。
格好悪いので、シュミーズもブラウスも着れない。
剃毛で下着禁止
パンティを気にしながら登校。校門チェック。角島さんの言い付けで。フリーパス。
ヤンキー座り強要。パンツが見えてる。恥ずかしくないのか。ノーパン強制力。
毛が見えてる。性器は、わざと言及しない。
綺麗にしてやる。シェービングフォームとT字剃刀、あらかじめ準備。
自分で泣きながら剃毛 with 御開帳。
クラスでイジメ
新体操部は完全幽霊。
昼休みには食事抜きで旧校舎へ駆けつけて。自分で首輪をフェンスにつなぐ。
後ろでウエストに指4本入れて、親指タコ糸。整列休めの不動姿勢。後ろはペロン。
先生が来たら、足でブザー。他学生は好奇の目。
朝、上履きにゴミ。机に落書き。淫乱、露出狂、スケベバン。
2年生からの注進。爽代がクラスに乗り込む。
イジメの中心人物(見せしめ)。チェーンで机ズタボロ。黙ってシンナー。
あたしだけじゃない。仲間2人の机にも一発ずつ。3人に拭かせる。
希美に爽代への思慕が芽生える。
目立つイジメは無くなった。クラスで孤立。
初めての縄と針
希美の思慕には気付いて。アンビバレント。
おれらが夜にショバ回り中、退屈だろ。おれらに貢献しろ。
お金なら、工面します。それじゃカツアゲと一緒。おまえが身体を張ることに意義。
旧校舎奥に連れ込んで。
全裸緊縛。グラビアと首っ引き。下手くそで痛い。
乳首に針。生理的に拒絶。
ウリをやります。そうじゃない。絶対服従。命に関わる無茶な命令はしない。
クリに針を耐えろ。無茶は言わない約束だから、泣くなとは言わない。
ウリも承諾。
自発的処女売春
立ちんぼの真似事。処女を買ってください。5万円。べらぼう。処女は面倒。
本職に囲まれてリンチ。ビンタ、衣服切り裂き程度。膜確認用クスコで覗かれる。
怖いだけでマゾ快感無し。
自力で考えて。服従したいのに自力更生は複雑な心境。
少女写真集見てる男。書店を出たところで。成功。
いざとなればヤクザルートを目論んでいた爽代は肩透かし。
クスコ。男は意馬心猿過ぎて半勃ちまで。イラマで。ごっくん。外線で女房に残業と。
自販機のオモチャ総動員で。ノーマルにあへるが、空虚。2時間後に除膜式。
ホテルで御褒美
すでに22時。ホテルの出口で待ち受けて全額没収。
オトナのオモチャ屋。品物指定して、独りで入店させる。
W凸ベルト。店員のからかいに、本当を答える。
同じホテルの隣の部屋。SMルーム。マジックミラー。見られて(見守られて)いたと悟る。
シャワー浣腸。ギロチン磔。マンコバイブも解禁。強制絶頂からの、アナル破瓜。
爽代もパイパン。欧米で最先端。永久脱毛(電気)。二の腕に『御意見無用』和彫り。
朝帰り。両親は爽代と一緒だったと聞かされて何も言わない。
[独奏]
梅雨は濡れ透け
輸入ピル服用中。梅雨時。
今日は遊んでやるよ。10m離れてついて来な。傘を取り上げて。ずぶ濡れ。下着禁止だから……
信号の変わり目とかでプチ放置。
組事務所へ連れて行って、内風呂を使わせる。事務所を通るときは若衆が目の保養(爽代がうながす)。
爽代も風呂に。身体を流させる。
海水欲情荒らし
七人衆と海の家に泊まる。希美だけ超過激水着。
人数多くて、ナンパの声が掛からない。2年生は不満で希美に八つ当たり。
パシリ(時代が早いよ)。2百円のソフトクリーム八つを千円で買ってこい。
男子学生アルバイトの店を選んで、お触りを代償に。ビニールボート。フェラで無料。
売春に比べて安売。プライドが傷付く。マゾの惨めさ甘美。
夜の花火。人間花火をやらされる。
お揃いのタトゥ
盆前。「お揃い」のタトゥ。極彩色のバタフライ。希美は剃毛淫埠に。爽代は腰骨の上。
旧校舎で綱渡り
夏休み最後。
ロングスパン綱。何をするかは言わないで。廊下に支柱とか、すべて希美にやらせる。
全裸緊縛、竹尺で追い回す。洗濯バサミで引っ張る。
秋山で全裸折檻
ヘソ出し切れ上がりホットパンツ。
荷物はすべて背負わされる。
若衆が拳銃の練習。山道で出会う。
お嬢のお友達で? マゾ牝奴隷だよ。
若衆に強制貸出。離れた場所でちょんの間。
性的よりも状況に興奮して戻ってきた希美に(嫉妬混じり)立腹。
樹間大の字磔鞭打ち放置。
お姉様の大秘密
初めて、一人住まいのアパートへ。
同じコミック。『ズボンの騎士』、『ジョルゴ13』
サディスチン目線でも読めるけれど……
オモチャをいろいろと見せられる。好きなのを使ってやるよ。
鞭とかは新品。手錠やバイブは使い込んでる。縄は自縛の工夫が残っている(希美はレディコミの知識)。
脱毛、タトゥの件と併せて……実はマゾ??
文化祭で荒稼ぎ
招待券を入手/偽造で潜り込む男子多数。爽風会が取締。
旧校舎の一画で裏企画。新体操部員でエロチック演技。目玉は希美。
ボディペでマット運動。開脚前転レベル。特出し有り。
映画館での置換
2人でSM(成人)映画を観に行く。爽代は顔パス。希美は露出服。
わざと離れて座って。希美にはすぐに左右から手が伸びる。
斜め後ろに座った爽代にも。途中で希美が気付く。抵抗していない。
お姉様も欲求不満だったのかな。でも……?
部屋で見かけたあれこれと結び付けて考えると?
[競奏]
白昼堂々の誘拐
火曜日。希美はまっすぐ帰宅。追い越した車が、いきなりバックしてきて後部座席のドアが開いて、掬い込むように。
車のまま倉庫に乗り入れ。もう1台、こっちはアメ車。バイクは嘉良。
車:員子、権次、雄太/倉庫:嘉良、濃木継雄(若頭)、富夫、作造
初体験の三穴姦
濃木V+嘉良A+権次O/雄太A+富夫A+作造O
低周波+バイブ+クリローターで放置。
員子が嘉良とバイクで爽代(繁華街)をおびき出しに。
悦虐の無い苦痛
爽代が戻って来て、いよいよ、天国から地獄へ。両手吊り。
自転車チェーンは濃木に制止されて。濃木から鰐革ベルトを借りる。
#80チェーン二つ折りをゴム無しでV,一本物でV。ピストンごりごり。
圧倒的な力の差
爽代が単身で乗り込む。
人質に取ったりはしないさ。希美は降ろして、襤褸切れになった服を羽織らせる。縛られない。
爽代(チェーン)と嘉良(素手)のタイマン。爽代がずたぼろにされる。
爽代はチェーンで滅多打ち。手加減無し。肌が裂ける。悲鳴はあげない。
お姉様を赦してあげて。あたしが身代わりに。
かばい合う悦び
出しゃばるな。これは、おれの問題だ。おれがケジメをつける。
爽代に抱き着き、身を挺してかばう。希美の尻にチェーン。ベルトとは異質の激痛。
爽代が身をひねって望みをかばう。
それじゃあ、一心同体にしてやろう。二人を抱き合わせで縛って、Aに#80両端。
見捨てられた娘
濃木が自動車電話で組事務所へ。
娘は預かっている。殺しはしない。売春島で働かせる。栄盛市から手を引け。決裂。
今度は、おまえが淫売になるんだよ。希美は返してやって。いやです、お姉様とどこまでも。
満身創痍のレズ
それじゃ、おまえが爽代を陥落させてみな。願いを叶えてやる。
チェーンでアヌス連結のまま。爽代は木箱に大の字磔。希美がタチ。
馬鹿野郎。おれなんかと心中しやがって。最後はくんずほぐれつ。
甘い絶望の彼方
こりゃあ、いい。あの島では20年も昔に、SMとレズを組み合わせた本番ショーがあった。
伝説の美央と美冬。5年くらいで消息不明になったとか。あの二代目といくか。
69で縛り合せて木箱に。数時間経過。尿意。互いに……
あたしに遠慮せずに出して。おまえこそ。同時に。
外にトラックが停まる音。運び出される。
変奏
微温湯的大団円
一斉検問。見のがしかけるが、水の垂れた木箱。
警官だけでなく、葛島組の若い衆も。「お嬢……」
DLsite Affiliate キーワードは[スケバン or スケ番, リンチ or リョナ]
「スケバンリンチ」と続くと区切が分からないので避けたのですが、しかし、名は体を表わすのです。ので、半角スペースを挿入しました。コロンは「Progress Report 0:スケバン:リンチ志願」で、ブログの表題が見栄え悪いです。
満を持して、です。
スケバンにリンチされたくて、タバコだのなんだの小さい「悪事」を先生にチクッて。スケバンに呼び出されて――というシチュエーションは、FACE2 振り返るに、少なくとも10年越しの構想もとい妄想です。
詳細に練り込んでいくと、アレもコレも詰め込んでしまいます。今回は、必要十分といったところでしょうか。

1980年
越逆希美/こえざかのぞみ/えつぎゃくのぞみ
3月25日(1週間早産)あたし
高等部から。
156cm/50kg Bカップ
ボブカットを伸ばしているところ。
新体操部。初心者なのでストレッチばかり。ユニフォームも不許可。
平凡なサラリーマン家庭のひとり娘。
地元の大抵の会社は葛島組と持ちつ持たれつ。
希美の破廉恥制服も、爽代の意向と知って黙認。
角島爽代/かどしまそよ/かくしまぞよ
4月4日(予定日5日超)おれ
高等部から。1か月で〆る。
163cm/54kg Dカップ
長髪(地毛)。紫のアイシャドウとルージュ。すっぴんは美少女。
運動のときは、くるりんぱ。
地元ヤクザ(葛島組)組長の娘。
七つ上の兄が他の組で修業中。
アパートでひとり暮らし。
父親は学園に寄付。腫物扱い。
親の七光は利用。転落の日を夢見つつ。
爽風七人衆
佐分利妙子 3年生 さぶりーだー
床田 市代 3年生 とっこうたいちょ
貝池亜香里 3年生 かいけいがかり
希美と同じくらいに小柄。丸っこい。長髪(地毛)。
鳥居 麻紀 2年生 とりまき
長井 薬世 2年生 ちょいやく
園田 詠子 2年生 そのたえーこ
来島 綺麗 2年生 くるしまぎれ
浦広員子 定時制5年生 うらひろいん
売春島へ売られるが、嘉良に気に入られて島抜け。
売春島は濃木組に蚕食されつつある。
矢霰益男 員子の情夫/消息不明に やられやく
濃木組 広域暴力団
嘉良哲夫 誘拐のリーダー/爽代をぶちのめす
百合香学園高等部
幼稚部 25人×2組( 50)×2年=100
初等部 35人×3組(105)×6年=630
中等部 40人×4組(160)×3年=480
―――――――――――――――――――――――
高等部 40人×5組(200)×3年=600
短 大 250人×2年 =500
短大へのエスカレーターは半数
食堂は高等部、短大共用。
爽代は、使わない。マナーが煩わしい。
希美は、元から弁当(自作)。共働き。
[前奏]
リンチを覗き見
立入禁止のフェンスで囲んだ旧校舎。2年前から解体中断。
南京錠を開けて入る6人。3年生が4人、他校生徒、若い男。
希美、後からそっと(見張とかはいない)。書かないが――監禁陵辱妄想に、ときどき来ている。
おれらのシマでカツアゲとは、いい度胸。
この人はカツシマ組の若頭なんだからね。
スケバン、せせら笑う。
おれの名字を知ってんのか。ツノって漢字のカドシマだ。そして、カツシマはトウシロ連中の読み方だ。正しくはカドシマだ。
亜香里、組事務所に電話しな。詐欺野郎を見つけたって。
若者、チャカを取り出してスケバンに。ガバメント。
馬鹿野郎。シングルアクションのオートマをコッキングしないで撃てると思ってんのか。
電光石火のチェーン殺法。叩き伏せて、後ろ手錠で剥き出しの柱に。
こいつの始末は組に任せる。銭カネと指の何本かで済むか、ドラム缶にコンクリ詰めか。
おまえは女だから。男の天国女の地獄で二三年、いや若いから七八年。そうなりたいか。
勘弁してください。土下座。
じゃあ、おれらでケジメを付けてやる。素っ裸になりな。綺麗なおべべで帰りたいだろ。
破れ天井の梁から吊って足は着いてる。チェーンで滅多打ち。肌が裂ける。
希美は物陰から覗きながら、両手で股間をスカートの上から。
ちらっと視線を向けられたのも気づかない。
まさかバージンじゃねえよな。チェーンを折り畳んでズブリグリグリ。
組の若頭補佐と若衆。後ろ手錠にレインコートで連れ出す。
愁嘆場も、おまえが身代りになるか。で、チョン。
男に殉じてみろよ。つうても、あいつは価値が無いか。
撤収。希美は、さらに30分、へたり込む。正気づいたら、真っ暗。
タバコを告げ口
翌週。スケ番グループの昼間に旧校舎たむろは、月~木
今、旧校舎横で喫煙中。風紀指導教官に2日連続。3日目は生徒会。
角島の父上は多額の寄付。恙無く進学してもらいたい。ヤクザには言及しない。
月曜に2年生が呼び出し。旧校舎内。
取巻連が憤ってる。ヤキを入れてやりましょう。
どういうつもりだ。寄付とかヤクザとか、そんなのに屈しません。
おまえ、先週のリンチを盗み見してた奴だな。爽代だけが気づいてた。
夢中でオナニーまでしてたっけ。カマ。
おまえ、まさか……ヤキを入れられたくて、チクッてたのか。
そんな馬鹿な。いや、そういうのをマゾという。気色悪い。
被虐願望を実現
違うのなら、なにもしないで返してやる。一大決心で告白。
縛り無し。捕虜のポーズで開脚。不満だが……
トラロープの鞭。尻、背中。不意打ちの背面から股間。乳房(ちっちぇえな)、脇腹。
泣き叫んでもいいんだぜ。自分から望んだのだからと、我慢。
バージンかい? チェーンをアヌス。絶叫。
制服改造超ミニ
明日から、昼休みはまっすぐここに来い。
仲間じゃねえおれの下女。一目で分かるようにしろ。鋏で股下ゼロcm、上着もヘソ出し。
家に帰って、かがり縫い。
格好悪いので、シュミーズもブラウスも着れない。
剃毛で下着禁止
パンティを気にしながら登校。校門チェック。角島さんの言い付けで。フリーパス。
ヤンキー座り強要。パンツが見えてる。恥ずかしくないのか。ノーパン強制力。
毛が見えてる。性器は、わざと言及しない。
綺麗にしてやる。シェービングフォームとT字剃刀、あらかじめ準備。
自分で泣きながら剃毛 with 御開帳。
クラスでイジメ
新体操部は完全幽霊。
昼休みには食事抜きで旧校舎へ駆けつけて。自分で首輪をフェンスにつなぐ。
後ろでウエストに指4本入れて、親指タコ糸。整列休めの不動姿勢。後ろはペロン。
先生が来たら、足でブザー。他学生は好奇の目。
朝、上履きにゴミ。机に落書き。淫乱、露出狂、スケベバン。
2年生からの注進。爽代がクラスに乗り込む。
イジメの中心人物(見せしめ)。チェーンで机ズタボロ。黙ってシンナー。
あたしだけじゃない。仲間2人の机にも一発ずつ。3人に拭かせる。
希美に爽代への思慕が芽生える。
目立つイジメは無くなった。クラスで孤立。
初めての縄と針
希美の思慕には気付いて。アンビバレント。
おれらが夜にショバ回り中、退屈だろ。おれらに貢献しろ。
お金なら、工面します。それじゃカツアゲと一緒。おまえが身体を張ることに意義。
旧校舎奥に連れ込んで。
全裸緊縛。グラビアと首っ引き。下手くそで痛い。
乳首に針。生理的に拒絶。
ウリをやります。そうじゃない。絶対服従。命に関わる無茶な命令はしない。
クリに針を耐えろ。無茶は言わない約束だから、泣くなとは言わない。
ウリも承諾。
自発的処女売春
立ちんぼの真似事。処女を買ってください。5万円。べらぼう。処女は面倒。
本職に囲まれてリンチ。ビンタ、衣服切り裂き程度。膜確認用クスコで覗かれる。
怖いだけでマゾ快感無し。
自力で考えて。服従したいのに自力更生は複雑な心境。
少女写真集見てる男。書店を出たところで。成功。
いざとなればヤクザルートを目論んでいた爽代は肩透かし。
クスコ。男は意馬心猿過ぎて半勃ちまで。イラマで。ごっくん。外線で女房に残業と。
自販機のオモチャ総動員で。ノーマルにあへるが、空虚。2時間後に除膜式。
ホテルで御褒美
すでに22時。ホテルの出口で待ち受けて全額没収。
オトナのオモチャ屋。品物指定して、独りで入店させる。
W凸ベルト。店員のからかいに、本当を答える。
同じホテルの隣の部屋。SMルーム。マジックミラー。見られて(見守られて)いたと悟る。
シャワー浣腸。ギロチン磔。マンコバイブも解禁。強制絶頂からの、アナル破瓜。
爽代もパイパン。欧米で最先端。永久脱毛(電気)。二の腕に『御意見無用』和彫り。
朝帰り。両親は爽代と一緒だったと聞かされて何も言わない。
[独奏]
梅雨は濡れ透け
輸入ピル服用中。梅雨時。
今日は遊んでやるよ。10m離れてついて来な。傘を取り上げて。ずぶ濡れ。下着禁止だから……
信号の変わり目とかでプチ放置。
組事務所へ連れて行って、内風呂を使わせる。事務所を通るときは若衆が目の保養(爽代がうながす)。
爽代も風呂に。身体を流させる。
海水欲情荒らし
七人衆と海の家に泊まる。希美だけ超過激水着。
人数多くて、ナンパの声が掛からない。2年生は不満で希美に八つ当たり。
パシリ(時代が早いよ)。2百円のソフトクリーム八つを千円で買ってこい。
男子学生アルバイトの店を選んで、お触りを代償に。ビニールボート。フェラで無料。
売春に比べて安売。プライドが傷付く。マゾの惨めさ甘美。
夜の花火。人間花火をやらされる。
お揃いのタトゥ
盆前。「お揃い」のタトゥ。極彩色のバタフライ。希美は剃毛淫埠に。爽代は腰骨の上。
旧校舎で綱渡り
夏休み最後。
ロングスパン綱。何をするかは言わないで。廊下に支柱とか、すべて希美にやらせる。
全裸緊縛、竹尺で追い回す。洗濯バサミで引っ張る。
秋山で全裸折檻
ヘソ出し切れ上がりホットパンツ。
荷物はすべて背負わされる。
若衆が拳銃の練習。山道で出会う。
お嬢のお友達で? マゾ牝奴隷だよ。
若衆に強制貸出。離れた場所でちょんの間。
性的よりも状況に興奮して戻ってきた希美に(嫉妬混じり)立腹。
樹間大の字磔鞭打ち放置。
お姉様の大秘密
初めて、一人住まいのアパートへ。
同じコミック。『ズボンの騎士』、『ジョルゴ13』
サディスチン目線でも読めるけれど……
オモチャをいろいろと見せられる。好きなのを使ってやるよ。
鞭とかは新品。手錠やバイブは使い込んでる。縄は自縛の工夫が残っている(希美はレディコミの知識)。
脱毛、タトゥの件と併せて……実はマゾ??
文化祭で荒稼ぎ
招待券を入手/偽造で潜り込む男子多数。爽風会が取締。
旧校舎の一画で裏企画。新体操部員でエロチック演技。目玉は希美。
ボディペでマット運動。開脚前転レベル。特出し有り。
映画館での置換
2人でSM(成人)映画を観に行く。爽代は顔パス。希美は露出服。
わざと離れて座って。希美にはすぐに左右から手が伸びる。
斜め後ろに座った爽代にも。途中で希美が気付く。抵抗していない。
お姉様も欲求不満だったのかな。でも……?
部屋で見かけたあれこれと結び付けて考えると?
[競奏]
白昼堂々の誘拐
火曜日。希美はまっすぐ帰宅。追い越した車が、いきなりバックしてきて後部座席のドアが開いて、掬い込むように。
車のまま倉庫に乗り入れ。もう1台、こっちはアメ車。バイクは嘉良。
車:員子、権次、雄太/倉庫:嘉良、濃木継雄(若頭)、富夫、作造
初体験の三穴姦
濃木V+嘉良A+権次O/雄太A+富夫A+作造O
低周波+バイブ+クリローターで放置。
員子が嘉良とバイクで爽代(繁華街)をおびき出しに。
悦虐の無い苦痛
爽代が戻って来て、いよいよ、天国から地獄へ。両手吊り。
自転車チェーンは濃木に制止されて。濃木から鰐革ベルトを借りる。
#80チェーン二つ折りをゴム無しでV,一本物でV。ピストンごりごり。
圧倒的な力の差
爽代が単身で乗り込む。
人質に取ったりはしないさ。希美は降ろして、襤褸切れになった服を羽織らせる。縛られない。
爽代(チェーン)と嘉良(素手)のタイマン。爽代がずたぼろにされる。
爽代はチェーンで滅多打ち。手加減無し。肌が裂ける。悲鳴はあげない。
お姉様を赦してあげて。あたしが身代わりに。
かばい合う悦び
出しゃばるな。これは、おれの問題だ。おれがケジメをつける。
爽代に抱き着き、身を挺してかばう。希美の尻にチェーン。ベルトとは異質の激痛。
爽代が身をひねって望みをかばう。
それじゃあ、一心同体にしてやろう。二人を抱き合わせで縛って、Aに#80両端。
見捨てられた娘
濃木が自動車電話で組事務所へ。
娘は預かっている。殺しはしない。売春島で働かせる。栄盛市から手を引け。決裂。
今度は、おまえが淫売になるんだよ。希美は返してやって。いやです、お姉様とどこまでも。
満身創痍のレズ
それじゃ、おまえが爽代を陥落させてみな。願いを叶えてやる。
チェーンでアヌス連結のまま。爽代は木箱に大の字磔。希美がタチ。
馬鹿野郎。おれなんかと心中しやがって。最後はくんずほぐれつ。
甘い絶望の彼方
こりゃあ、いい。あの島では20年も昔に、SMとレズを組み合わせた本番ショーがあった。
伝説の美央と美冬。5年くらいで消息不明になったとか。あの二代目といくか。
69で縛り合せて木箱に。数時間経過。尿意。互いに……
あたしに遠慮せずに出して。おまえこそ。同時に。
外にトラックが停まる音。運び出される。
変奏
微温湯的大団円
一斉検問。見のがしかけるが、水の垂れた木箱。
警官だけでなく、葛島組の若い衆も。「お嬢……」
DLsite Affiliate キーワードは[スケバン or スケ番, リンチ or リョナ]
お気に入りの写真(ウェディング1)
ウェディング。
ひとつは式次第ですね。惨々苦奴とか、結婚首輪とか、誓いのフェラとか。
AVでもありますね。↓こんなの。

あとは、筆者の作品で読んでいただくとして。
未性熟処女の強制足入れ婚
DLsite/FANZA/BOOTH
ママと歩むSlave Road
DLsite/FANZA/BOOTH
姪奴と甥奴(後編)
DLsite/FANZA/BOOTH
今回は花嫁衣裳を中心に論じていきます。
基本は「裸」+「縄/拘束具」です。


まあ。現実でも股下数cmのウェディングドレスを着た花嫁をリアルに見たこともあります。
とはいえ、通販でこんなキャッチコピーで売ってるやつは、さすがに非現実的でしょうが。
花嫁ドレスの定番 ウエディングドレス
二次会 結婚式 ピアノ パーティードレス 結婚式ドレス お呼ばれ
イブニングドレス プレゼント 謝恩会 ワンピース 二次会 ピアノ 発表会 演奏会 Vネック

妄想的には:シースルーノーパン超ミニ乳房露出のウェディングドレス。
お色直しの1回目がボンデージ衣装で2回目が縄衣装。
そのままキャンドルサービス(蝋燭責め)あたりが定番でしょうか。
衣装を中心と書きましたが。これでネタが尽きました。ので、結婚にまつわるアレコレを。
結婚して婚家の敷居を跨ぐまでは幸せな花嫁。いちど家に入ると性奴隷に転落。などというのも素晴らしいです。

夫の趣味につきあってダーツ遊びというのも。

サディストにとって、結婚はメリットが多いですね。ことに未性熟少女との結婚。親の承諾があれば、女は16歳から結婚できます。淫行だろうと虐待だろうと性々堂々と行なえます。もちろん、幼な妻が逃げたり訴えたりできないよう、金で縛るなり縄で縛るなりしないといけませんが。
でも、やっぱり。可燃物(SNSとか)だらけの昨今は、そうもいきませんかねえ。
Finish Report :くノ半試し
参考記事→
暗号問題(賞品有〼)→
短編ではありますが。一揆加勢に84枚(2万8千文字)を書き上げました。いや、9月1日から10日までですから、日産8枚強。通常ペースですな。
まずはプロット。
くノ半試し
鵆(ちどり)通名:せん
御庭番下請 山賀衆
側室:八重の方
柴里太拓しばさとたひろ (責問指図)
強盛剛直つよもりたけなお(色責め)
任務失敗
天井から下りて、文箱の中の小さな油紙の包み
「折鶴も持って行ってたもれ」爪よりも小さな金箔の折鶴。
油紙の封蝋を有明行灯で溶かして埋め込む。
鎖帷子は無し(かえって音がする)。女褌を緩めて女穴に。
侵入口の壁の穴(修復も公儀の許可)から。
鳴子に引っかかる。侵入時に見落とし?
即座に脱け出して堀に飛び込む。水中に網。絡まって逃げられない。
忍び袴をはだけ褌を緩めて密書を取り出し、折鶴だけは捨てる。
そこで引き上げられて、密書を奪われる。
縄脱け防止で(ついでに褌も)全裸緊縛
麻黄色責
誰に雇われたかは検討がついておる。「草」は誰じゃ。
水責敲問
この密書で正体は分かっておる。解読せよ。七色文(なないろふみ)。
基本は知っている。「いろは」は逆順も含めて完全暗記。しかし、実際には途中で解読できなくなる。
見て驚く。ふつうは一行に25文字か30文字なのに31文字。
行頭でのコード変更に気づく。
「あーっ?!」
詰問されて。「みそひと文字になってるので驚いただけ」誤魔化す。
逆さ吊りで顔だけ水に浸けて峰打ちで敲く。股間痛撃で悲鳴→水を吸い込んで。
それでも続行。気絶してから引き揚げて蘇生。
ユダの揺り籠に後ろ手縛り/両足自由で放置。
台座からの鎖で腰を巻いて、立ち上がれなくする。体重(の一部)は支えられる。
すでに深夜。翌朝まで。
側室灸責
八重が連れて来られる。襦袢で緊縛。
焼鏝仕置
ふたり並べて。
七色文の解き方を言え。内容を言え。
白状せぬと焼鏝。
顔に近付けられて、八重が落ちる。
鵆の脇腹に。
八重は暗号は解けないと。
「原文を強く頭に念じると、自然に浮かんでくる」
実演。密書は寸分違わず。
くノ米問
挿入部分は鉄菱。✕上端は凧糸で乳首。鵆は小さくて難儀。
鵆、なんとか抜け出せないかともがく。縄が緩む。この仮定で悦虐の萌芽。
表裏反転
翌朝。八重が陥落。
「イロハとアカネが……」
鵆、絶叫。火事場の馬鹿力。吊っている縄も切れる。
後ろ手緊縛のまま体当たりで刀を奪う。そのまま握って、八重を刺殺しようと。
阻まれて……
気がつくと手当されている。股間は布を当てて油紙。傷には燻した笹の葉。さすがに物置小屋。
霧、谺、鶫
男は上忍(中忍は無し)。裸で平伏。
講評。折鶴の処置は見事。分かりやすくはしてあったが、七色文を自力で読み解いたも見事。
機略縦横、気力横溢。
八重を刺し殺した後、どうするつもりだった?
自害しようと思った。
くノ二。鶫は方角が違うが、同じく。
鶫は使い勝手が悪い。まさかに、拷問されたさにわざと捕らえられたりはせぬであろうが。
ヒヤリとズキン……
暗号作成の実演とか、ラスト(一度気絶して手当てを受けてから種明かし)とかは、端折りましたが。
拷問シーンのオンパレードで、引き締まった構成になりました――と爺が自慰惨
今回は、某販売サイトの自主規制に業を煮やして、冒頭で悪戯しています。赤文字部分は某販売サイト向けにのみ追加する文言です。
========================================
任務失敗
天井隅の羽目板をずらして部屋の様子を窺うと、布団の中の女主人と目が合ってしまった。
八重の方が布団から小さく手を出して、手招きする。
千鳥が言いつかった務めは、八重の方の文箱から小さな包みを持ち帰るという、それだけで――内通しているとまでは聞かされていなかった。
これも試しのひとつなのかと、千鳥は訝った。
ちなみに、千鳥の本来の名は鵆である。七歳までに基本の鍛錬を終えて、素質ありと認められた者には鳥の名が与えられる。烏、鳩、鷹、鶸、鵯、鷁、鶯などである。この物語には一文字の鳥名は終盤まで他には出て来ないが、素読が困難なので、千鳥と表記する。
七歳の春に名前を与えられて九年。千鳥の技は忍び働きが勤まるまでに達していた。
しかし。
「女の徴を見てより一年、よう頑張った。男三人を相手取って、殺されるも返り討ちも自在となれば、すでに技はくノ一の域に達しておる。されど、修羅場を踏むまでは半人前、くノ半であると肝に命じよ」
江戸の地に幕府が設営されて幾星霜。滅多に修羅場の無い、楽天の下でのみ数年を更なる修行に明け暮れて、当時には無かった概念の満年齢で数えて十八歳を過ぎた。そして――
最初の修羅場として惣領直々に賜ったのが、此度の務めなのだった。
========================================
治安の行き届いた平和な「楽天」の時代です。明治時代までは誰も意識しなかったというか概念すらなかった満年齢とか。
脱線しますが。昔のコミックで、今も電子書籍で読める時代劇で、将軍の息子が毒見役をしていて剣の腕も立つという設定のお話で。抱いてくださいと懇願する少女に年齢を尋ねて
「十三歳になりました。昨日で」
誕生日に言及しているから満年齢ですな。現行法規の性交同意年令に休日(ゾンターク)してるんですかね。
線路復旧。
さてさて、この販売サイトでの審査結果がどうなることやら。
では、数ある拷問シーンから――ついに濠門長恭がヒロインに回復不能な損傷を与えた、画期的なシーンを御紹介。
========================================
焼鏝仕置
八重は戸板から下ろされ、千鳥は胡坐縛りを解かれて。ふたりは背中合わせに立たされて両手を括られ、爪先立ちになるまで吊り上げられた。
下人が石造りの大きな枡に炭を投じて火を点け、鞴で風を送り始めた。そこに柴里が鉄棒を差し込む。じきに炭は白熱して、径一寸ほどの鉄棒も真っ赤に灼けてくる。
濡れ雑巾で鉄棒の根元を握って、柴里がふたりを脅しにかかる。
「これまでの責めとは違うぞ。焼かれた肌は二度と元に戻らぬ」
どうせ、じきに殺されるんだ。火傷の痕なんか、知ったことじゃない。そう言い返したい気持ちが頭をもたげたが――八重を怖がらせるだろうと、千鳥は思い直した。どうすれば、八重に秘密を守らせることが出来るか、そんなことまで考えなければならない。
「これは言葉が足りなんだな。肌だけではないぞ。強く押し付ければ肌は焼けただれて内臓にまで及ぶ。いっそ、女穴に突っ込んでやろうか。太く硬く煮え滾っておるから、さぞ心地好かろうて」
言葉だけでなく。柴里は棒先を下げて、千鳥の股間に近づける。
肌がチリチリと引き攣る。棒の一端が和毛に触れて、ぱっと燃え上がった。
「く……」
八重に比べれば無いに等しい叢は、たちまちに燃え尽きてしまった。
柴里は矛先を八重に転じた。
「八重殿には、内臓を焼かれるよりも顔を焼かれるほうがつらいであろうな」
三寸ほどまで棒先を近づけられて、八重が顔を逸らした。
「その美貌が台無しとなれば、殿の御寵愛も移ろおうというもの。身共にとっては好都合。心置きなく強門に掛けられる。この女忍びと同じようにな」
柴里がさらに一寸ほども鉄棒を近づける。
「ま、待ってたもれ。言う、言うから……」
「言うな。殺されるぞ」
「おまえは黙っておれ」
脇腹をすうっと鉄棒で撫でられて……
「ひっ……」
微かに悲鳴を漏らす千鳥。それが、八重にいっそうの恐怖を与えたのだろう。
「国主と国家老に不穏有り。文には、こう書いてある」
柴里は七色文を取り出して眺めて。
「他には、なんと書いてある」
また鉄棒を八重の顔に近づけた。今にも押し付けんばかりに、頬すれすれ。
「喋るな。命を懸けて秘密を守れ。うわあああああああ」」
大声で叫べば八重の言葉が聞き取れないだろう。もはやそれくらいしか、千鳥は思いつかない。しかし、剛直に掌で口をふさがれた。
「と……遠町筒を幾つか作らせ、雑賀残党を秘かに養う。国主閨事に鷹狩と漏らす。時期は霜月と――これですべてじゃ。後は合言葉の類じゃ」
その合言葉まで吐かせて七色文の文字数と照らし合わせ、柴里は満足気に頷いた。
「八重殿には白状していただいたから、勘弁してやろう。じゃが、おまえはついに口を割らなんだ。しかも、邪魔をしくさりおって。褒美に馳走してやろう」
柴里は千鳥の前に立つと――まだ鈍色に焼けている鉄棒を脇腹に押し付けた。
じゅううっ……
「ぎびい゙っ……」
薄い煙が立ち昇って、肉の焼ける悪臭があたりに広がる。
「手当はしておいてやれ。血も涙も無い男と八重殿に思われとうはないからの」
剛直が醤油を含ませた雑巾で火傷を冷やす。そして、掌いっぱいに持った塩を擦り込む。
「ひいいい……」
武術の稽古で打ち叩かれるのとはまったく異なる激痛に、刃の下の心も砕かれてしまう。
「さて……」
柴里が、また八重の前に立った。
「隠し文にそのような事が書いてあったとなれば、まさに間一髪ではあった。殿にも睦言に気を配るよう諫言せねばな。されど、八重殿が白状してくださった文言が正しいか、いまだ確証が無い」
七色文の絡繰を明かせと、八重に迫る。
「知らぬ。天地神明に誓って、妾は七色文の作り方を知らぬのじゃ」
「これは異なことを。他にも仲間が居ると申すか」
「そうではない。七色文は、確かに妾が作った。じゃが、作り方を知らぬのじゃ」
まるで道理の通らない言い分ではあったが。
「七色文にしたい文言を一字一句間違えぬまで暗誦して、そのことだけを念じながら眠りに就くと、七色文を夢に見るのじゃ。起きるとすぐ、それを書き写す」
「通辞のようなものか。きゃつらは、ひとつずつの言葉を翻訳せずとも、ぽるとがるの言葉を聞いたらすぐに意味が頭に浮かぶというが……」
掛算の九九だってそうだと、千鳥は千鳥で八重の言い分を考えてみる。
「じゃが、そうなるまでにはずいぶんと修練せねばならぬというぞ。そのときには、一文字ずつを考えておるのであろう」
柴里は、すでに八重の言葉を信じかけているらしい。鉄棒はだらんと下げたまま、脅しに使おうとはしていない。
「修練などしておらぬ。御城に上がる前じゃ。忍びの者が五日ばかり夜な夜な通うて来て、妾を深い眠りに落としたのじゃ。朝まで昏々と眠って、それでも妙に頭が重たかった。それからじゃ、七色文を夢に見るようになったのは」
「ふうむ。あまりに荒唐無稽で、それ故に嘘とも思えぬが」
山賀の忍術に夢現貼合の秘法がある。話に聞くだけで、千鳥には到底使えぬが。
端が広がった筒先を寝ている者の耳元に当てて、その者にさせたいことを何夜にもわたって繰り返し吹き込む。術が成功すると、当人も訳が分からぬまま、突拍子もないことをしでかすという。明智光秀の謀反も、実は山賀衆の仕業と、古老に聞いた覚えがあった。
「斯くなる上は、やはり女忍びに尋ねるしかなかろうな」
柴里の合図で、ふたりの縄は解かれた。
「じゃが、怪かしの術は極度の苦痛を与えれば解けるときもあると聞く。ふたり並べて強問に掛けて、先に白状した者は生かしてやるとしよう」
========================================
さて。校訂して、BFを丁稚揚げて――ですが。参考記事の画像をモデルにはしないほうがよろしいでしょう。元ネタが一発で分かりますもの。ということで、「水責敲問」を使いますか。片足で逆さ吊りにして肩から頭まで水没させて、刃引きをした脇差であちこち敲くという拷問です。悲鳴をあげれば、たちどころに息が苦しくなるという、合わせ技です。
もちろん、吊られていないほうの足が開きでもしたら、於女子を真向から竹割にします。

さっさと仕上げて、さっさと販売登録して。箸休めに『宿題を忘れたらお尻たたき』の第9章「スカートまくり」をちょこっとやっつけて。さて、それから……PIXIVでリクエストとか来なければ、昭和ノスタルジーの『スケ番リンチ志願~悦虐へのエチュード』を大長編に仕立てましょう。これまでは『スケバン有情』と称していたやつです。
DLsite Affiliate キーワードは「逆さ吊り 水責」
暗号問題(賞品有〼)→
短編ではありますが。一揆加勢に84枚(2万8千文字)を書き上げました。いや、9月1日から10日までですから、日産8枚強。通常ペースですな。
まずはプロット。
くノ半試し
鵆(ちどり)通名:せん
御庭番下請 山賀衆
側室:八重の方
柴里太拓しばさとたひろ (責問指図)
強盛剛直つよもりたけなお(色責め)
任務失敗
天井から下りて、文箱の中の小さな油紙の包み
「折鶴も持って行ってたもれ」爪よりも小さな金箔の折鶴。
油紙の封蝋を有明行灯で溶かして埋め込む。
鎖帷子は無し(かえって音がする)。女褌を緩めて女穴に。
侵入口の壁の穴(修復も公儀の許可)から。
鳴子に引っかかる。侵入時に見落とし?
即座に脱け出して堀に飛び込む。水中に網。絡まって逃げられない。
忍び袴をはだけ褌を緩めて密書を取り出し、折鶴だけは捨てる。
そこで引き上げられて、密書を奪われる。
縄脱け防止で(ついでに褌も)全裸緊縛
麻黄色責
誰に雇われたかは検討がついておる。「草」は誰じゃ。
水責敲問
この密書で正体は分かっておる。解読せよ。七色文(なないろふみ)。
基本は知っている。「いろは」は逆順も含めて完全暗記。しかし、実際には途中で解読できなくなる。
見て驚く。ふつうは一行に25文字か30文字なのに31文字。
行頭でのコード変更に気づく。
「あーっ?!」
詰問されて。「みそひと文字になってるので驚いただけ」誤魔化す。
逆さ吊りで顔だけ水に浸けて峰打ちで敲く。股間痛撃で悲鳴→水を吸い込んで。
それでも続行。気絶してから引き揚げて蘇生。
ユダの揺り籠に後ろ手縛り/両足自由で放置。
台座からの鎖で腰を巻いて、立ち上がれなくする。体重(の一部)は支えられる。
すでに深夜。翌朝まで。
側室灸責
八重が連れて来られる。襦袢で緊縛。
焼鏝仕置
ふたり並べて。
七色文の解き方を言え。内容を言え。
白状せぬと焼鏝。
顔に近付けられて、八重が落ちる。
鵆の脇腹に。
八重は暗号は解けないと。
「原文を強く頭に念じると、自然に浮かんでくる」
実演。密書は寸分違わず。
くノ米問
挿入部分は鉄菱。✕上端は凧糸で乳首。鵆は小さくて難儀。
鵆、なんとか抜け出せないかともがく。縄が緩む。この仮定で悦虐の萌芽。
表裏反転
翌朝。八重が陥落。
「イロハとアカネが……」
鵆、絶叫。火事場の馬鹿力。吊っている縄も切れる。
後ろ手緊縛のまま体当たりで刀を奪う。そのまま握って、八重を刺殺しようと。
阻まれて……
気がつくと手当されている。股間は布を当てて油紙。傷には燻した笹の葉。さすがに物置小屋。
霧、谺、鶫
男は上忍(中忍は無し)。裸で平伏。
講評。折鶴の処置は見事。分かりやすくはしてあったが、七色文を自力で読み解いたも見事。
機略縦横、気力横溢。
八重を刺し殺した後、どうするつもりだった?
自害しようと思った。
くノ二。鶫は方角が違うが、同じく。
鶫は使い勝手が悪い。まさかに、拷問されたさにわざと捕らえられたりはせぬであろうが。
ヒヤリとズキン……
暗号作成の実演とか、ラスト(一度気絶して手当てを受けてから種明かし)とかは、端折りましたが。
拷問シーンのオンパレードで、引き締まった構成になりました――と爺が自慰惨
今回は、某販売サイトの自主規制に業を煮やして、冒頭で悪戯しています。赤文字部分は某販売サイト向けにのみ追加する文言です。
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任務失敗
天井隅の羽目板をずらして部屋の様子を窺うと、布団の中の女主人と目が合ってしまった。
八重の方が布団から小さく手を出して、手招きする。
千鳥が言いつかった務めは、八重の方の文箱から小さな包みを持ち帰るという、それだけで――内通しているとまでは聞かされていなかった。
これも試しのひとつなのかと、千鳥は訝った。
ちなみに、千鳥の本来の名は鵆である。七歳までに基本の鍛錬を終えて、素質ありと認められた者には鳥の名が与えられる。烏、鳩、鷹、鶸、鵯、鷁、鶯などである。この物語には一文字の鳥名は終盤まで他には出て来ないが、素読が困難なので、千鳥と表記する。
七歳の春に名前を与えられて九年。千鳥の技は忍び働きが勤まるまでに達していた。
しかし。
「女の徴を見てより一年、よう頑張った。男三人を相手取って、殺されるも返り討ちも自在となれば、すでに技はくノ一の域に達しておる。されど、修羅場を踏むまでは半人前、くノ半であると肝に命じよ」
江戸の地に幕府が設営されて幾星霜。滅多に修羅場の無い、楽天の下でのみ数年を更なる修行に明け暮れて、当時には無かった概念の満年齢で数えて十八歳を過ぎた。そして――
最初の修羅場として惣領直々に賜ったのが、此度の務めなのだった。
========================================
治安の行き届いた平和な「楽天」の時代です。明治時代までは誰も意識しなかったというか概念すらなかった満年齢とか。
脱線しますが。昔のコミックで、今も電子書籍で読める時代劇で、将軍の息子が毒見役をしていて剣の腕も立つという設定のお話で。抱いてくださいと懇願する少女に年齢を尋ねて
「十三歳になりました。昨日で」
誕生日に言及しているから満年齢ですな。現行法規の性交同意年令に休日(ゾンターク)してるんですかね。
線路復旧。
さてさて、この販売サイトでの審査結果がどうなることやら。
では、数ある拷問シーンから――ついに濠門長恭がヒロインに回復不能な損傷を与えた、画期的なシーンを御紹介。
========================================
焼鏝仕置
八重は戸板から下ろされ、千鳥は胡坐縛りを解かれて。ふたりは背中合わせに立たされて両手を括られ、爪先立ちになるまで吊り上げられた。
下人が石造りの大きな枡に炭を投じて火を点け、鞴で風を送り始めた。そこに柴里が鉄棒を差し込む。じきに炭は白熱して、径一寸ほどの鉄棒も真っ赤に灼けてくる。
濡れ雑巾で鉄棒の根元を握って、柴里がふたりを脅しにかかる。
「これまでの責めとは違うぞ。焼かれた肌は二度と元に戻らぬ」
どうせ、じきに殺されるんだ。火傷の痕なんか、知ったことじゃない。そう言い返したい気持ちが頭をもたげたが――八重を怖がらせるだろうと、千鳥は思い直した。どうすれば、八重に秘密を守らせることが出来るか、そんなことまで考えなければならない。
「これは言葉が足りなんだな。肌だけではないぞ。強く押し付ければ肌は焼けただれて内臓にまで及ぶ。いっそ、女穴に突っ込んでやろうか。太く硬く煮え滾っておるから、さぞ心地好かろうて」
言葉だけでなく。柴里は棒先を下げて、千鳥の股間に近づける。
肌がチリチリと引き攣る。棒の一端が和毛に触れて、ぱっと燃え上がった。
「く……」
八重に比べれば無いに等しい叢は、たちまちに燃え尽きてしまった。
柴里は矛先を八重に転じた。
「八重殿には、内臓を焼かれるよりも顔を焼かれるほうがつらいであろうな」
三寸ほどまで棒先を近づけられて、八重が顔を逸らした。
「その美貌が台無しとなれば、殿の御寵愛も移ろおうというもの。身共にとっては好都合。心置きなく強門に掛けられる。この女忍びと同じようにな」
柴里がさらに一寸ほども鉄棒を近づける。
「ま、待ってたもれ。言う、言うから……」
「言うな。殺されるぞ」
「おまえは黙っておれ」
脇腹をすうっと鉄棒で撫でられて……
「ひっ……」
微かに悲鳴を漏らす千鳥。それが、八重にいっそうの恐怖を与えたのだろう。
「国主と国家老に不穏有り。文には、こう書いてある」
柴里は七色文を取り出して眺めて。
「他には、なんと書いてある」
また鉄棒を八重の顔に近づけた。今にも押し付けんばかりに、頬すれすれ。
「喋るな。命を懸けて秘密を守れ。うわあああああああ」」
大声で叫べば八重の言葉が聞き取れないだろう。もはやそれくらいしか、千鳥は思いつかない。しかし、剛直に掌で口をふさがれた。
「と……遠町筒を幾つか作らせ、雑賀残党を秘かに養う。国主閨事に鷹狩と漏らす。時期は霜月と――これですべてじゃ。後は合言葉の類じゃ」
その合言葉まで吐かせて七色文の文字数と照らし合わせ、柴里は満足気に頷いた。
「八重殿には白状していただいたから、勘弁してやろう。じゃが、おまえはついに口を割らなんだ。しかも、邪魔をしくさりおって。褒美に馳走してやろう」
柴里は千鳥の前に立つと――まだ鈍色に焼けている鉄棒を脇腹に押し付けた。
じゅううっ……
「ぎびい゙っ……」
薄い煙が立ち昇って、肉の焼ける悪臭があたりに広がる。
「手当はしておいてやれ。血も涙も無い男と八重殿に思われとうはないからの」
剛直が醤油を含ませた雑巾で火傷を冷やす。そして、掌いっぱいに持った塩を擦り込む。
「ひいいい……」
武術の稽古で打ち叩かれるのとはまったく異なる激痛に、刃の下の心も砕かれてしまう。
「さて……」
柴里が、また八重の前に立った。
「隠し文にそのような事が書いてあったとなれば、まさに間一髪ではあった。殿にも睦言に気を配るよう諫言せねばな。されど、八重殿が白状してくださった文言が正しいか、いまだ確証が無い」
七色文の絡繰を明かせと、八重に迫る。
「知らぬ。天地神明に誓って、妾は七色文の作り方を知らぬのじゃ」
「これは異なことを。他にも仲間が居ると申すか」
「そうではない。七色文は、確かに妾が作った。じゃが、作り方を知らぬのじゃ」
まるで道理の通らない言い分ではあったが。
「七色文にしたい文言を一字一句間違えぬまで暗誦して、そのことだけを念じながら眠りに就くと、七色文を夢に見るのじゃ。起きるとすぐ、それを書き写す」
「通辞のようなものか。きゃつらは、ひとつずつの言葉を翻訳せずとも、ぽるとがるの言葉を聞いたらすぐに意味が頭に浮かぶというが……」
掛算の九九だってそうだと、千鳥は千鳥で八重の言い分を考えてみる。
「じゃが、そうなるまでにはずいぶんと修練せねばならぬというぞ。そのときには、一文字ずつを考えておるのであろう」
柴里は、すでに八重の言葉を信じかけているらしい。鉄棒はだらんと下げたまま、脅しに使おうとはしていない。
「修練などしておらぬ。御城に上がる前じゃ。忍びの者が五日ばかり夜な夜な通うて来て、妾を深い眠りに落としたのじゃ。朝まで昏々と眠って、それでも妙に頭が重たかった。それからじゃ、七色文を夢に見るようになったのは」
「ふうむ。あまりに荒唐無稽で、それ故に嘘とも思えぬが」
山賀の忍術に夢現貼合の秘法がある。話に聞くだけで、千鳥には到底使えぬが。
端が広がった筒先を寝ている者の耳元に当てて、その者にさせたいことを何夜にもわたって繰り返し吹き込む。術が成功すると、当人も訳が分からぬまま、突拍子もないことをしでかすという。明智光秀の謀反も、実は山賀衆の仕業と、古老に聞いた覚えがあった。
「斯くなる上は、やはり女忍びに尋ねるしかなかろうな」
柴里の合図で、ふたりの縄は解かれた。
「じゃが、怪かしの術は極度の苦痛を与えれば解けるときもあると聞く。ふたり並べて強問に掛けて、先に白状した者は生かしてやるとしよう」
========================================
さて。校訂して、BFを丁稚揚げて――ですが。参考記事の画像をモデルにはしないほうがよろしいでしょう。元ネタが一発で分かりますもの。ということで、「水責敲問」を使いますか。片足で逆さ吊りにして肩から頭まで水没させて、刃引きをした脇差であちこち敲くという拷問です。悲鳴をあげれば、たちどころに息が苦しくなるという、合わせ技です。
もちろん、吊られていないほうの足が開きでもしたら、於女子を真向から竹割にします。

さっさと仕上げて、さっさと販売登録して。箸休めに『宿題を忘れたらお尻たたき』の第9章「スカートまくり」をちょこっとやっつけて。さて、それから……PIXIVでリクエストとか来なければ、昭和ノスタルジーの『スケ番リンチ志願~悦虐へのエチュード』を大長編に仕立てましょう。これまでは『スケバン有情』と称していたやつです。
DLsite Affiliate キーワードは「逆さ吊り 水責」
A-6 INTRUDER 本日発売!
ぢゃなくて、An Amateur Assasine Arrested And Assaultd ですね。

DLsite/FANZA/BOOTH
BookWalker/楽天kobo
うわたたた。出勤時間が……

DLsite/FANZA/BOOTH
BookWalker/楽天kobo
うわたたた。出勤時間が……
Crash Report:昭和集団羞辱史:物売編(夜)
「秘写真」は終わって「花売娘」を途中まで書いていましたが、ニッチもサッチモトランペット。中断ではなく、潔くabortしました。
思うに、接着剤の不具合です。本編のストーリイとSMシーンとが、うまくくっつかない。ストーリイに無理矢理SMシーンを押し込んでるのが、小説としての完成度(そんなの、あったっけ?)を損ねています。無理矢理押し込むのは小説の中だけにしましょう。現実にやったら犯罪です。何のこっちゃ。
ちなみに、無理矢理くっつけると、空中分解します。第二次大戦中の試作木製戦闘機のことです。どこの国のなんという機体だったかは、思い出せません。ヤフるのも面倒い。
というわけで。
放り投げた当日には、残念大盤振舞で一口サイズ4ケで850円のビフカツ(町の肉屋さんの手作り)を買い込んで、最近には珍しく焼酎25度×220ml=アルコール55mlで中酔(大酔にはいたらない)して。翌日からはZSSS『くノ半試し』にとりかかりましたとさ。
さて。『くノ半試し』には、「公開鍵暗号」ともいうべき複雑な暗号が登場しますさせます。こやつは、PIXIVリクエスト「ロリくのいち」で発明した暗号を複雑化したものです。解ける者なら解いてみやがれです。
『くノ半試し』本文中では、同じ暗号でも、もうすこし解読しやすくして、さらにはタネ明かしもしますが。
発売前に解けた読者がいらっしゃれば、メールなりコメントなりで御連絡下さい。
正解者先着3名様に、ご希望の濠門長恭作品DLsite準拠版(pdf)5本をプレゼントいたします。
ので、連絡用のメルアドも併記してください。

まあ、ここまで大見得を切ったからには、今度こそ脱稿させなきゃね。
思うに、接着剤の不具合です。本編のストーリイとSMシーンとが、うまくくっつかない。ストーリイに無理矢理SMシーンを押し込んでるのが、小説としての完成度(そんなの、あったっけ?)を損ねています。無理矢理押し込むのは小説の中だけにしましょう。現実にやったら犯罪です。何のこっちゃ。
ちなみに、無理矢理くっつけると、空中分解します。第二次大戦中の試作木製戦闘機のことです。どこの国のなんという機体だったかは、思い出せません。ヤフるのも面倒い。
というわけで。
放り投げた当日には、残念大盤振舞で一口サイズ4ケで850円のビフカツ(町の肉屋さんの手作り)を買い込んで、最近には珍しく焼酎25度×220ml=アルコール55mlで中酔(大酔にはいたらない)して。翌日からはZSSS『くノ半試し』にとりかかりましたとさ。
さて。『くノ半試し』には、「公開鍵暗号」ともいうべき複雑な暗号が登場しますさせます。こやつは、PIXIVリクエスト「ロリくのいち」で発明した暗号を複雑化したものです。解ける者なら解いてみやがれです。
『くノ半試し』本文中では、同じ暗号でも、もうすこし解読しやすくして、さらにはタネ明かしもしますが。
発売前に解けた読者がいらっしゃれば、メールなりコメントなりで御連絡下さい。
正解者先着3名様に、ご希望の濠門長恭作品DLsite準拠版(pdf)5本をプレゼントいたします。
ので、連絡用のメルアドも併記してください。

まあ、ここまで大見得を切ったからには、今度こそ脱稿させなきゃね。