Interrupt Report 4:首輪とピアスは服従のちかい

まずは、告知。
この記事までは賞味期限無しです。以後は、適当な(このばあいは、いい加減なという意味)タイミングで消していきます。ぽつんぽつんと賞味期限無しも交えますけど。


<雑談>昨日は、えらいめに遭いました。 I met great eye ! 出勤前に書いたやつが、PCでは Auto Save 設定を敢えて外しているのですが、WORD終了時のミスで、1時間分をSaveせずに…… 出勤途上の電車の中でチマチマ修復したけど。スマホは逆に Auto Save 設定だけど、勝手にCloudにSaveしたのかどうか、ともかく、またしても消し飛ばしてしまいました。PCでのSaveミスなんて、今世紀始まって以来の大参事でごわした。</雑談>

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おだやかな日

 五月の飛び石連休は、大だんな様たちはレジャーとかバカンスには行かず、家でのんびりとくつろいだ。その分、サチは大だんな様にもご主人様にもおく様にもいじめて可愛がっていただいたけど。
 新しいオモチャだって、最初は夢中になって遊ぶけど、だんだん他の遊びもするようになって、つまらないオモチャだったら、ずっとオモチャ箱の中に放りこみっぱなし。お気に入りのオモチャだって、たまに遊ぶくらいになるよな。サチは、ご主人様のお気に入りのオモチャだったから――忘れられたりはしなかった。ご主人様は気前よくオモチャを友達に貸す人だから、サチで遊んでくださるのは週に二回か三回だった。毎日じゃなくなったから、身体も心も休まるようになった。
 決してさみしくなんかなかったぞ。サチで遊ばないときも、犬を散歩させるのと同じで、外で遊ぶときには必ず連れて行ってくれた。客観的には引き回されたって言うべきだろうな。
 たとえば、六月の最初の日曜日。ご主人様は本物そっくりで実際に飛ぶ模型飛行機を持ってるけど、久しぶりにこれを飛ばそうってなって。取り巻きやそうでないクラスメートにも声をかけて、原っぱで飛ばしっこをした。サチもご主人様のお供をした。
 この日は首輪でクサリにつながれただけで、手もしばられなかったしヤジロベエにもされなかった。乳首とコチンコの名札ピアスだけで、なんだか物足りない気分になっちまったのは、我ながら不思議だったな。いつものようにはだしで、小石とかふんづけると痛いし、ぶつけるとつめをはがすから真重に歩いたけど。くつをはいていて、その心配がなかったら、はだかにばっかり意識が集中して、もっとはずかしかっただろう。
 いつもはサチに荷物を持たせるご主人様だけど、模型飛行機にはさわらせてももらえなかった。
 集まったのは、当然だけど男子ばかりが十数人。他の子も模型飛行機を持って来てたけど、みんなライトプレーン。竹ひごを曲げて紙をはったつばさと、細い木の棒のどう体。だが子屋で売ってるしょぼいのを持って来た子もいたぞ。それでも、プロペラを指で回してゴムを巻いてから投げ上げると、何秒か(竹ひごを曲げた本格的なのは十秒以上)上しょうしてからプロペラが止まって、空中をすべり降りてくる。
 けど、ご主人様のはちがった。格好いいだけじゃない。つりに使うリールがあるだろ。糸巻みたいなのじゃなくて、手元のハンドルを回すと、どんどん糸をたぐりこむやつ。あれに似た器械の先っぽが『?』の形になってて、そこに模型飛行機のゴムをひっかけて、何倍にものばしてから何百回と巻いていくんだ。ゴムが二重三重のコブになる。
 これを飛ばすと、何十秒もプロペラが回って、豆つぶみたいに小さく見えるまで上しょうする。大きくせん回しながら、ゆっくりと風下へ飛んでく――のを、ワアワアはやし立てながら、みんなが飛行機の通りにぐるぐる回りながら追いかける。あ、ご主人様だけは風下へ向かってゆっくり歩いてるな。
 サチはぼけっと見物してるだけ。退くつだしお日様はあったかいし風は気持ちいし。初夏の草っ原でね転がってた。だって、つっ立ってたら通りがかりの人にはだかを見られるし、コチンコに風が当たるとむずむずして自分でイタズラしたくなる。地面すれすれだと風もふかないから、安心だ。手をしばられてない自由をマンキツしたいから、大の字になってた。通りすがりの人には見られたくないんだけど、見てほしいって気持ちもあるから……お股を開いてると、だれかに見られやしないかってスリルがあった。
 だけど、のんびりしてられたのは一時間と続かなかった。模型飛行機とサチとでは、サチのほうが新しいオモチャだ。
 みんなが思い思いに自分のライトプレーンを飛ばすのにあきると、ひとかたまりになって、ご主人様のオモチャで遊び始めた。ご主人様のオモチャったって、本物そっくりの模型飛行機じゃないほうだぞ。こっちはこわれやすい宝物だから、取り巻きにだってさわらせないんだ。そして、サチはこわれにくい宝物じゃなくてどれいだ。
「せっかくメス犬を連れて来たんだ。遊ばせてやろう」
 ご主人様が言い出して、きっとエッチなことだと思うから、子分じゃなくても賛成するよな。
「これ、ちょっともったいなんだけどな」
 そう言いながらご主人様が取り出したのは、模型飛行機の予備のゴム。はばが三ミリくらいある平べったいやつで、輪ゴムなんかとはケタちがいに強いってことは、すぐに分かった。
 サチを四つんばいにさせて手を折り曲げ、二重にしたゴムで片方ずつぐるぐるしばった。引きのばしながら巻き付けられると、縄でしばられるよりもきつい。びくとも動かない。足も折り曲げて同じようにしばる。四つんばいは四つんばいでも、前足が二の腕だけになるから、前へつんのめりそうになる。すねが地面に着いていれば、身体を後ろへ引いて上体を起こせるけど、これだと出来ない。なのに。
「よし、チンチンをしてみろ」
 だから、出来ないんだってば――てのは、聞いてもらえないから。
 えいっ……手をつっ張ってお尻を後ろへ引いて、反動をつけて身体を起こした。ら、やっぱり無理で。あとちょっとってとこでふん張れなくて、ドサッとたおれた。
「……!」
 ひじから小指まで電気が走った。気持ち良いときの電げきとかイナヅマじゃなくて、神経がピリピリするやつ。
「運チなやつだな」
 ご主人様がサチのおさげを引っ張って、身体を起こしてくれた。
 あ、一週間ほど前から、サチはかみを二筋の三つ編みにしてる。大だんな様の命令。半ズボンで男子もどきだったころは、母さんの言いつけでかみをのばしてはいても、お下げだけは断固きょ否してたんだけど。今は別の理由でお下げがきらいだ。というのは、思い切り手をねじ上げて、お下げでしばるなんて無茶をされるから。顔が上向いちまうから、ひざまずくとオチンポ様をおねだりしてるみたいで……胸ドキドキでオマンコじんわり。だから、きらいなんだよ。
 正座した形になって、両手を前につき出したけど、我ながら犬のチンチンとは似ていないと思う。しょうがないから、口を半開きにして舌を出して。
「へっ、へっ、へっ……」
 サービス精神おう盛だなあ。でも、ご主人様もみんなも、ちっとも喜んでくれない。ズボンの前もふくらまさない。いつもサチに、痛いことやはずかしいことをさせてるから、こんなのって気のぬけたラムネだよな。
「よし……マンマン」
 え? マンマン?
 そんなの、聞いたこともない。ていうか、オチンポがチンチンで、オマンコはマンマンだけど。
 しょうがないから、ひざ立ちは出来なかったので、座ったまま足をうんと開いて、腰をカクカクふってみた。
 やっぱり、ご主人様は面白くなさそう。
「こいつ、メス犬失格だ。そうだ、ポニーガールにするぞ」
 わけ分かんないことを言い出した。どうせ、SMキタンって本の受け売りだろう。
 ポニーてのは、子馬のこと。女の子を馬に見立てて、馬だから当然はだかで、いろんな装具を着けさせて、馬車を引かせたり人を乗せて走らせるんだと、ご主人様が得意満面でみんなに説明する。
 だけど、変だな。カウボーイてのは牛飼いのことだぞ。ボーイとガールで立場が反対になるのかな。
 ご主人様は、サチから首輪を外した。馬が首輪をしてちゃおかしいものな。サチを四つんばいにもどして、背中に乗ったんだけど。ご主人様の足が地面に着いちゃう。折り曲げても、ご主人様はサチより背が高いから、ひざ立ちにしかならない。
 足を前へのばしてみたり、お尻の上までずれてみたりして――足を内側へ曲げて、ふくらはぎでサチの乳ぶさ(ささやかだけど、ふくらみ始めてるぞ)をおしつぶす形にしやがった。名札のピアスがこねくられて、痛気持ち良いのは、がまんするけど。馬だからってんで、お下げを手づながわりに引っ張るのは、やめてほしい。
「ハイヨー」
 ぺちんとお尻をたたかれて、しょうがないから遊びに付き合ってやった。自分より重たいご主人様を乗せて、ふつうに四つんばいで歩くんだって、難しいんだぞ。なのに、手足を折りたたまれて、二の腕と太腿だけで歩かなきゃならない。
 他の子たちが、おとなしく見物するわきゃない。模型飛行機を追いかけるみたいに、サチのまわりをぐるぐる回りながら、ついて来る。
「馬のくせに、人間よりおそいや」
 からかわれて、カチンとくるのはご主人様。とばっちりを食うのはサチ。
 子分に首輪を持ってこさせて。
「ハイヨー」
 ヂャヂン!
 クサリでお尻をたたいた。でも、不自然な体勢だし、ご主人様の手はサチのお尻のすぐ近くでクサリをふり回せないから――ナワトビよりも痛くなかった。
 ご主人様の面目をつぶしたくなかったから、がんばってスピードを上げようとしたら。つんのめって転びかけて、ご主人様をふり落としちゃった。
「こんなジャジャ馬に乗ってられるか。ロデオ大会に変こうだ」
 こりないんだね。
 選手の一番手はよりによって、取り巻きの中でいちばん体格の良い中村友也くん。サチをまたいで、どすんと腰を落としやがった。
「ぐえっ……」
 つぶされたカエルみたいな声を出しちまった。
 仕返しをしてやれ――という気持ちよりも。ご主人様をふり落としちまったんだから、子分もみんなふり落とさないと、やっぱり面子が立たないよな。
 だから、思い切り反動をつけてサオ立ちになってやった。けど、手応え(この場合は腰応え?)が無かった。それもそのはず。地面に足を着けて、立ち上がってやんの。
「反則だろ」
「ちゃんと乗ってろよ」
 ご主人様が判定を下すより先から非難ゴーゴー。で、やり直し。
 サチはまたサオ立ちになると予想したんだろう。身体を起こせるならやってみろとばかりに、友也くんは肩ぎりぎりに腰を落として。お下げはつかまなかった。ので、両手を前へ投げ出してお尻をはね上げてやった。自分の目方で転げ落ちちまった。
 ご主人様は、大喜び。別に、オマンコポンポンとかはしてくれなかった。
 オマンコポンポンてのは、ふつうの感覚だと頭ナデナデかな。大だんな様がときどきしてくださってるのを見て、ご主人様も真似しだした。オマンコポンポンでもほめ足りないってときは、中指をメコ穴につきさしてくださる。
 だっ線しちった。
 サチは本気で暴れて、全員をふり落としてやった。おかげで、ひじもひざもすり傷だらけ。お屋しきへもどってから、ご主人様がヨーチンで手当てしてくれた。傷にしみて一年生だったら泣くだろうけど、サチは六年生だし、乳首やコチンコやオマンコにも何度かぬられてたから、もちろん泣かなかった。

 そうそう。五郎さんはサチよりも八か月早く誕生日をむかえた。万国博もお年玉も要らないって約束でサチをどれいにしたんだけど、誕生日のプレゼントは、しっかりもらってた。なんと、英語で書かれた全三十五巻の百科事典だそうだ。見せてもらえなかったけど、さし絵がすごくきれいで、なんて書いてあるか自発的に英語を勉強するように……なるはずがないだろ。大だんな様も息子のことは分かってるから、大学生の家庭教師がオマケにくっついてた。
 この人は山の向こうから来る人なので、サチを見せびらかしちゃまずいと、ご主人様も考えたんだろう。家庭教師が来たときは、サチは犬小屋、正太と美知は物置小屋から絶対に出るなと言いつけられた。
 大学生は、若いオトナだよな。オトナの人のセックスて、サチは大だんな様しか知らないし、それもお尻だけ。興味はあったけど、さすがに大だんな様とご主人様とおく様の三段重ねの厳命を破ってみる無鉄ぽうは包しんだ。
 ――オトナの人が子供に対してどんなセックスをするかは、秋祭りのときにイヤってほど知らされた。


雨の日も全ら

 全らでの生活にも慣れちまって、登下校中に顔見知り(向こうに言わせればオマンコ見知りだな)のオトナとすれちがったくらいじゃ、胸に波風すら立たなくなってきた。港まで引き回されて、なじみの小父さん小母さんから同情の目で見つめられるのは、オマンコはかわいたまま胸がチクチクするけど――大だんな様の会社で何をされるか、そっちを期待なんかしないでおびえている。ということにしておく。
 そんなふうに心は慣らされてったけれど、身体のほうは慣れないままだった。季節の変わり目ごとに、それを思い知らされる。その最初が梅雨だった。
 梅雨になっても、ヤジロベエは続いていた。背中にわたした竹ザオに両手を広げてしばり付けられ、左右に二個ずつランドセルをつり下げられるやつ。
 ランドセルはぬらしちゃいけないからビニールシートで包むんだけど、サチはぬらしても構わない。せめて、カサを背中にくくり付けてくれよ。びぢょぬれになって、強い風にふかれたりしたら、夏が目の前だっていうのに、こごえ死にそうになるほど寒い。
 学校に着いて、げた箱の所で身体をふくと、もっとみじめになるけど、人心地は取りもどせる。というのも、タオルなんかどこにも無いから、備え付けのゾウキンで身体をふかなくちゃならない。ぬれた足をふくためのゾウキンだぞ。学校の全員から足の裏をぺたぺたおしつけられてる気分だ。
 ご主人様は、さっさと教室へ行っちゃってるから、ものすごく心細いしはずかしい。これは大だんな様の命令でしてることだって、思って。それでも足りないから、ほとんどぬれてないオマンコの中までゾウキンをねじこんで、ちょびっとだけ身体を温めたりする。
 登校よりは下校がつらい。お屋しきへの坂道のと中にくぼ地がある。日当たりが悪いのと土の性質かな。あまり草がはえてない。ふだんはどうってこともないけど、雨が続くとまわりから水が流れこんで、どろぬまになる。雨が上がっているかカサも要らない小降りのときは、ここでどろんこ遊びをさせられる。
 そのかわりヤジロベエをおしまいにしてくれるから、雨ですべりやすくなってる坂道を重い荷物を持たされずに両手でバランスも取れるから――苦あれば楽ありだ。一難去ってまた一難のほうが当たってるけど。
 だいたいは的当てオニだな。デパートの屋上とかにあるやつ。オニの人形の腹に的が書いてあって、投げたボールが命中すると「ウウウー」とうなって、目玉の電球が光る。そのオニがサチで、ボールはどろ団子。おへそに当たれば「ガオオ」ってさけぶ。
 石入れは禁止だから、安心して顔をねらってくるガキもいる。ご主人様はガキじゃないから、ピアスねらい。痛いたって高が知れてるから、当たっても小さなうめき声くらいでこらえる。
 最初は両手を広げて両足をふん張ったポーズ。オニというかロボットだな。そのうち、エッチなポーズを命令される。ラヂオ体操の上体反らしみたいなやつとかブリッジとか。そうなると的はオマンコになる。命中するだけじゃダメで、どろ玉が中まで入って金的になる。金的ってキンタマの意味もあるから、ポーズを取りながらくすくす笑っちゃうこともある。金的に命中したら、「ガオオ」じゃなくて「アッハーン♡」だ。でも、さすがに本当に痛いので。
「きゃあっ……アッハーン」て、なっちまう。
 ご主人様もふくめて、サチが痛いのをこらえて演技してるんだと思ってるみたいだけど。サチは、ナワトビや竹尺でメコ筋をたたかれても、「きゃああっ……あああんん」とか「ひいいっ……い、いいい」になっちまうんだから。ぬるっとした固まりがメコ穴にごう速球でたたきこまれるのは、ほんとうに気持ち良いんだ。
 でも、内しょにしとく。そんなことがご主人様に知れたら、どんな無茶をされるか分かったもんじゃない。されてみたいって、思わないこともないこともあるかもしれないような気がしないでもないけど。
 うん。大だんな様には、わりと早くから見ぬかれてたと思う。でも、サチは五郎さんのオモチャだし、オトナが子供で遊ぶのは社会的に良くないことだから、あんまりサチを喜ばしてはくれなかったな。
 その他のどろ遊びは、シンクロナイズどろスイミングのソ演技とか、カエルごっこやカッパごっこ。ほんとは、ご主人様も取り巻き連も、はだかになってどろまみれになりたかったんじゃないかな。サチがどろの中を転げ回るのをうらやましそうに見てたんだから。
 どろぬまに入らなくても、服もくつもよごれるから、遊びが終わったら解散。サチは自分のランドセルを背負って、ご主人様の後についてくだけ。
 でも、お屋しきへ帰ってからが面どうだ。千代お姉様にお願いして、大きなバケツに何ばいも水をもらって、どろだらけの身体を洗わなくちゃならない。オマンコの中のどろを指でかき出すのは、みじめだけど気持ち良い。
 身体がきれいになったら、犬小屋で休んで。学校で習ったことを空で思い出して復習。雨もりがするから教科書を広げられないし、ノートもえん筆も新しいのを買ってもらえないから、弟と妹にゆずってやった。サチは授業中に書き取りや筆算をしなくても、しかられないものな。
 正太と美知には、きちんと勉強して将来は独立してほしい。
 なのに、姉の心弟妹知らずだよ。雨にぬれるお姉ちゃんがわいそうだからって、自分たちもはだかになって犬小屋でいっしょにねようとする。
 鼻のおくがきなくさくなったけど、心をオニにしてしかりつけた。
「お姉ちゃんは、どれいごっこやはだかんぼうが大好きな、変態になっちゃったんだ。おまえたちは、こんなふうになっちゃダメだ。きちんと服を着て、しっかり勉強して、父さんと母さんを悲しませないようにしろ」
 オレは、心にも無いことは何ひとつ言ってない。でも、受け取り方は、それぞれだ。ふたりは鼻をすすり上げながら、小屋へもどって行った。
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泥んこ
 ここまでは、駆け足の回想です。でも、いくらか密度を上げています。
 次章からは、じっくりと進みます。
 回想シーンだなと思っているうちに、リアルタイムの過去へ引き込まれて行くというテクニックです。
 意識して使っているわけではありません。自然とこういう形になるのです。
 どこぞのブログで見掛けた「こういうテンプレで書けばよろしい」ではないのです。筆者は、そのテンプレのパターンのごく一部しか知りませんでした。それで良いのです。身に沁みついた書き方こそが、その作者の作者たる所以なのです。


 ともあれ。ここまではプロットで決めた通りの展開です。まあ、泥んこ遊びの内容は即興ですが。
 次章からは、激しくプロットを逸脱しつつ、リクエストの要点を抑えつつ、どうなりますことやら。
 ちなみに、この記事の掲載分までで1万2千文字余、40枚弱です。


テーマ : 18禁・官能小説
ジャンル : アダルト

Interrupt Report 3:首輪とピアスは服従のちかい

 いよいよスタート。今のところ、1シーン1チャプターてな感じです。導入部はあっさり流して。責め嬲りになると、ネチネチデンカーボンチになる予定。
 とはいえ、いきなりのヘソ出し股下ゼロcmセーラー服に、スリコギディルドにヒョウタンアナルプラグです。白江祥女ちゃんは、イヂチク完腸3ケを注入されたまま、300枚を乗り切らなければならないのです。
 卒業式→回想延々→卒業式のシナリオなのです。


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着衣で卒業式

「久保田聡子」
 前を呼ばれて聡子が立ち上がり演段へ向かって歩く。ただひとりのフリソデ姿は、とても人目を引いて――サチに向けられていたのとはちがう、ほほえましい色合いの眼差しが注がれる。
 聡子は町会議員のゴレイジョウで、今日はいちだんと取りすましているけれど、サチは見ているんだからね。あなたがサチと同じすっぱだかになって、五郎様の前で土下座した姿を。
 そんなことは忘れましたわって顔で聡子が卒業証書の入ったツツをおしいただいて、お辞ぎをしてから横へずれて後ろの人とすれちがって、演段から降りる。
 サチは最前列の左はしに居るんだけど、ずっと名前を呼ばれない。最後の子が証書をもらって演段を降りて席にもどってから、ようやく呼ばれた。
「白江(しらえ)祥女(さちめ)」
 卒業生も父兄も来ひんも注目の中、サチは立ち上がって演段へ歩く。一歩ごとに、スリコギがオマンコをこねくり、荒縄の毛羽がメコ穴のふちをつきさす。コチンコに着けた名札のピアスが太腿にけられてゆれて、そのたびに小さなイナヅマが腰をくすぐる。乳首のピアスはセーラー服におさえられているので、ほとんどゆれない。ガニ股で歩けば下半身もすこしは楽になるけど、注目の的になってるから、女の子らしく太腿をすり合わせて歩いた。
 校長先生の前に立ったときには、もう頭がポワンとしていた。でも、証書をもらう前後のお辞ぎは忘れたりしない。机に頭がぶつかるくらいに、深々と上体をかたむけた。ので、お尻は丸見え。縦に食いこんでいる荒縄も、ケツマンコをふさいでいるヒョウタンも全校生徒先生父兄来ひんに見られてしまった。ので、胸がキュウウンとねじれて、腰が熱くなった。
 短い階段の上り下りが効いた。雲の上を歩くみたいな感じで、さらし者の席へもどって。ケツマンコをヒョウタンがおし上げるのを感じながら、おしとやかに座った。
 校長先生の式辞とかは上の空のうちに終わって。心と身体がちゃんとイスの上にもどったのは、来ひんの祝辞が始まったあたりから。
「六年生のみなさん、卒業おめでとうございます」
 ちっとも、おめでたくなんかない。
 教育委員会のナントカ代理って人、最前列の左はしに座ってるサチをちらちら。どうしても目が吸い寄せられてる。そりゃそうだよね。
 晴れの式典だからって、いつもとちがう服装の子が多い。といっても、どこかのオボッチャンとかオジョウサマといったのは少なくて、三分の二くらいは進学先の制服。
 サチも、その仲間だけど……こんなはずかしい格好は、オレひとりだけ。胸当てが無くて縄のブラジャーが見えてるし、すそが短くてヘソも丸出し。
 なんて序の口。スカートなんて輪切りの布切れ。お尻のえくぼも足の付根のYのはしっこも見えるくらいに引き下げて、やっと割れ目がかくれる。ごくたまに街で見かける(と、大だんな様が言ってた)ミニスカートってのが、オトナの女の人でひざ上十センチとかせいぜい二十センチだそうで――それでも、階段を上がってるところに出くわすとパンティが見えないかと期待するんだって。
 サチは、絶対にパンティが見えない。はいてないもんな。
 ナントカ代理の人。まだ見てる。じゃあ、サービスしちゃえ――ひざの上に置いてた証書を胸元にかかえこんで足を開いてあげた。
 代理の人、ぎょっとした目つきになって、あわててそっぽを向いた。
 このほうが楽ちんだから、開いたままにしとこう。
 代理の人がサチの股の間に見たのは、スリコギのはしっこ。生理のときは一分半(五ミリ)の荒縄を二重に巻いてるけど、今日は二分(七ミリ)。生理用タンポンじゃなくて、純すいなオマンコ責め道具だ。オマンコの中がパンパンなのは平気だけど、メコ穴のふちに毛羽がチクチクつきささってくるのが痛……気持ち良くて、もう縄はぐっしょり。
 オマンコの中をこねくられたくないので、浅くこしかけてるけど、そうするとケツマンコに逆さにつっこまれてるヒョウタンがケツ穴をおし広げようとする。前門のスリコギ後門のヒョウタン――なんてジョウ談を考えられるんだから、まだ大じょう夫だよな。完腸なんて初めて(なのに、オトナ用のイヂチクを三つだぞ)だけど、ケツマンコを使われる前にいつもリットル単位の水を注入されてるから、メンエキになってるかな。
 パチパチパチ……
 いつの間にか、代理の人の祝辞が終わってた。卒業式は、エライさんが登場するたんびに起立礼着席をしなくていいから、物足りない……なんて、絶対に思ってないぞ。座るたんびにオマンコとケツマンコをつき上げられて痛い目には合いたくない。わざとそうしろとは、大だんな様もご主人様もサチに命令していないから。
 次の来ひんは、山の向こうの学校の校長先生。オレたちの住んでる町は、一本の道路だけで陸とつながってる山(半島)の海側にある。だから、大きな街があって鉄道が走ってるのは、山の向こう側ってことになる。
 こっち側にも学校はあるけどへん差値が低いので、街にある学校を選ぶ子も多い。ご主人様も、大だんな様に言われてしぶしぶ。
 サチはご主人様のどれいでオモチャでペットだから、お供させられる。向こう側だと、さすがにすっぱだかはまずいってんで、でも大だんな様の勢力下だから、こんな『制服』を着ることになった。
 とう明なレインコート以外の服を着るのは十一か月ぶりだけど、こんなエロい服よりは、いっそ全らのほうがいいや。身動きするたびに乳首のピアスが布に引っ張られてし激される……のは、いやじゃないけど、気が散ってうっとうしい。こんなんじゃ行けないし。
 いっそ、足を閉じて貧ぼうゆすりしようかな。コチンコのピアスが気持ち良くなるし、根元は二本の荒縄にはさまれてるから、毛羽がチクチクするし。
 でも、大勢の知らない人に見られながら行くのは、いくらサチでもはずかしい。
 もろ注目の的だものな。クラスも出席番号も無視して、サチの席は最前列の左はし。来ひん席の真ん前。しかも、ちょっとだけど他の席からはなされてる。
 大だんな様は、サチのことをリトマス試験紙だっておっしゃってたけど、意味は分かってる――と思う。サチの『性的に逆待』されている姿を見てどういう反応を示すかを、観察してるんだ。
 だけど、サチに同情して『救おう』なんて考える人のすることは決まってる。三人きょうだいをばらばらにしてし設に放りこむんだ。それくらいなら、サチひとりがぎせいになる。一年前に、そう決心したんだけど……今じゃ、ちょっとあやしくなってる。決心がじゃなくて『ぎせい』のところ。
 大だんな様やご主人様やおく様やお姉様、他のオトナにもクラスメートにも下級生にまで、可愛がられたりイジメられたり(どっちも同じ意味)するのが、そんなにいやじゃなくなってる。性的快感てのをあたえられるのはもちろんだけど、痛いことやはずかしいことをされても、サチの身体で楽しんでるんだと思うと、胸がきゅうんとねじれて、頭がかすんでくる。
 こういうのを、マゾヒズムとかエツ逆っていううんだっけ。この一年間で、ずいぶんとエッチな言葉を教えこまれた。サドマゾとかエツ逆とか、オマンコとかメコ穴とかケツマンコとか。女の子に付いてる小さなチンチンは、ほんとうはクリトリスっていうことも。だけど、ご主人の五郎様は今もコチンコと言ってるから、サチもそうしてる。でも、チンチンの皮をむいたらキトウが顔を出すのと同じで、コチンコも皮をむいたらピンク色の小さな中身が出てくるのは、区別してサネと呼んでいる。
 サチが――今は、心の中で考えるときも、できるだけオレは使わないようにしてる。うっかり口にしたら、大だんな様に厳しくしかられる。
 それでお仕置をされるんだったら、わざと言うかもしれないけど。サチのことはお見通しだから、あまやかしてはくれない。
 なんだっけ。そうそう。サチがエツ逆を受け入れちまったのは、どれいになってから二か月も経ったころだっけ。大だんな様のことを、サチたちの保護者だって信らいできるようになったのが大きいかもしれない。
 その一番のきっかけは五月十四日――父ちゃんと母ちゃんの四十九日のことだった。


両親の位はい

 あの日、サチは犬小屋のクサリをはずされて、首輪は着けたまだたったけど、一か月ぶりに物置小屋へ入った。
 正太と美知は、ろう屋とたいして変わらなかった小屋の中を、すみずみまでそう除をして学校から持ち帰った図画や古新聞で作った人形なんかをかざって、貧ぼう人の子供部屋くらいに仕立てていた。二組の布団はきちんとたたんで小屋のすみに片付け、ミカン箱の机も(二つでいいのに)三つきちんと並べられていた。両側の机には、教科書とかノートとか並んでいるけど、真ん中のは牛乳びんに差した古新聞の造花だけ。
「ふん、これは手回しの良いことだ」
 大だんな様が机の上に真新しい位はいを置いた。
「あの……これは?」
「開けてみろ」
 明ける……?
 位はいを手に取って、前がとびらみたいになっているので、留金を外して明けてみた。ぼろっちい布切れが入ってる。
「これ……?」
 なんとなく見覚えがあった。
「父ちゃんのシャツだ!」
 正太がさけんだ。
「母ちゃんのスカートも!」
 美知も大声を出した。
「遺骨は、そう方の親族が持ち去っってしまったが。それでは、あまりにおまえたちが不びんなのでな。海上保安庁で保管していた証こ品の一部をゆずり受けてやったのだ」
 そして、大だんな様は位はいまで作ってくださった。
「ありがとうございます」
 サチは位はいをにぎりしめて、初めて心の底から大だんな様に感謝した。
「うむ。しかし、忘れるなよ。わし――だけでなく、家の者にもだ。逆らったら、こんな物は捨ててしまうからな」
 うぐ……セッカン覚ごで逆らうこともできなくなっちまった。でも、命に係わるような無茶な命令はされないんだから、痛いのもはずかしいのも我まんすればいい。つまり、まるきりこれまで通りだ。
「はい、サチは大だんな様にもご主人様にもおく様にもお姉様にも、決してさからいません」
 なんのわだかまりもなく、そう言えた。実際には、この後も位はいをおどしに使われたりはしなかった。サチは厳しいセッカンにもたえたけれど、同じことを正太や美知にするぞとおどかされたら、降参するしかないじゃないか。


正しい着け方

 位はいをいただいた三日後だっけ。大だんな様のとりなしで、サチたちはおやしきのお風ろを使うことを許していただいた。サチにとっては、お風ろでご主人様に持て遊ばれる日々の復活でもあったし、大だんな様の背中も流すようにもなって、それは月に一度か二度だけど、必ず後でおく様とお姉様のコンビから厳しいセッカンを受けた。そして、セッカンでもオマンコをぬらすようになってたから、ますますおく様をおこらせて――竹尺を刀のヤイバみたいにしてオマンコをたたかれるだけじゃなくて、首輪のクサリをムチにしたり、立ち木にしばり付けて、乳首とコチンコのピアスから先の部分を洗たくバサミではさんだまま朝まで放っておかれたりもした。
 お風ろを許していただいた最初の晩は、すごくつらかった。大だんな様とご主人様がいっしょに一番風ろを使って、サチは二人の背中を流すように命じられた。のは、おく様への建前で。サディストの父親から見習サディストの息子への教習だった。
「前から気になっておったが、おまえはピアスの着け方を間ちがえているぞ」
 この『おまえ』は、ご主人様とサチと、両方らしい。
 大だんな様の命令で、サチはタイルゆかにあお向けにねて、五郎様にコチンコのピアスを外していただいた。新しく着けていただいてるピアスは金属の輪っかが太いし、はしっこが球になっているので、外すのが難しい。しかも、コチンコを引っ張りながら輪っかを回すものだから、痛くてうめき声をおさえられなかった。
「包皮にまで穴を明けてしまっているが……まあ、なんとかなるだろう」
 サチは自分の手でコチンコの皮をむいて、根元へおし下げた。実に明いている穴に直接、ピアスが着けられた。先っぽのいちばんびん感なところがむき出しになって、ほんのちょっと息をふき付けられただけでも、ビクビクッとイナヅマが走る。
「ナイロンか絹のパンティをはかせてやると面白いのだがな」
 身体を動かすたびに、やわらかな生地が先たんにこすれて、大だんな様の言い方だと「行きっぱなし」になるんだそうだ。
「しかし、これ以上は昭江をおこらせると、とばっちりを食うのはサチだからなあ」
 そんなに気持ち良いのなら体験してみたい。とばっちりだってかんげいしてしまうんじゃないだろうか。竹尺をオマンコにたたきこまれたら、すごく痛くて泣いちゃうけど、いつまでもじんじんしてオマンコのおくまで熱くなる。
「まあ、そのうち工夫をしてやるか」
 この工夫というのが実現したのは、サチの誕生日――来年になってからのことになる。でも、外を引き回されるとき風にふかれたりすると、もらしそうになるほど気持ち良いし、セックスのときに男子のお腹で(オトナにされるときにはジンジロ毛で)こすられたりするのも素敵だから――そのためにパンティをはいてみたいとは思わなかった。もちろん、オマンコを丸出しで外を歩くなんて、ものすごくはずかしくて慣れることはなかったけど、これがサチのトレードマークだって気にはなってきて。はずかしくてぬらしながら歩くんじゃなければ楽しくない――なんて、いつの間にか思うようにはなっていたかな。

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半ケツセーラー




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ジャンル : アダルト

Progress Report 2:首輪とピアスは服従のちかい

 プロット出来ました。ていうか、1年を追って考えているうちに――平穏な日もあったんだよと章を設けたいなとか。女子にリンチされて、それがずっと続くのはきついな。リンチでアクメって引かれて、微妙なイジメになるとか。性ホルモンの分泌が活発になって初潮が早く来て、そうなると擂粉木タンポンも(プロットに)挿れなくちゃとか。
 あんん♡ 弄ってると、どんどん膨らんじゃううう!
 ですので、打ち止めにしました。
 まあ、数枚の章もあるでしょうし、数十枚の章もあります。短いのは別の章題で統合するかも。


 とにかく。タイトルは前回と同じ13文字、章題も前回と同じ6文字に統一しました。

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オープニングは章題無し
全編を回想モード。文体はリアルタイム?
1971年3月15日( 月)
C学校の制服。上乳(将来は)こぼれる胸当無しヘソ出しセーラー服、股下ゼロcm最新ファッションプリーツスカート。
荒縄フンドシ、荒縄ブラジャー、(荒縄を巻いた)スリコギタンポン、ヒョウタン尻栓のフル装備。浣腸100cc。コチンコは根元の包皮を二本の荒縄に挟まれている。
座れば、ヒョウタンが押し込まれるしスリコギがこじられる。立てば、スリコギの端がスカートの裾よりも下。
露出服での参列は、来賓と父兄へのリトマス紙(山持の権力誇示)。
五月もいろいろあって。奴隷生活が落ち着いたのは六月かな。

※両親の位はい
5月上旬。
飛石連休は29、3、5だけ。日曜と憲法記念日が重なってる。
すっかりマゾ堕ちしている。
大だんな様への敬愛。
海上保安庁から父母の衣服の切れ端をもらって来てくれる。繰出位牌に。究極の恫喝手段(取り上げるぞ)にもなる。
心の中でも敬称で考えている。
言葉遣いは女子。内言は根性で男言葉。ただし、うっかりオレと言わないように、内言でもサチ。

※正しい着け方
五月中旬
コチンコピアスの正しい装着法を大だんな様から。包皮を剥き下げてサネに装着。さいわい、根本まで剥けて穴露出。皮はたくれるし、先端の敏感な部分が露出。美知のパンツを穿いてみたら一歩ごとに擦れてびしょびしょ。

※おだやかな日
6月初旬
五郎もすこし飽きてきて、模型飛行機を飛ばしたり鉄道模型で遊んだり。犬小屋で居眠り。模型飛行機のときは、犬扱いでボール遊びとか。首輪と鎖は常時。
学校では、昼休みは平和。自分から用具倉庫に隠れている。たまに、五郎の許可をもらって、セックスしに来る男子がいるくらい。無茶はしない。放課後に遊ばれるのも週に一度くらい。
風呂も許された。掃除をしてから出る。
正太の誕生日にホールケーキと文房具(は、美知にも)。
もちろん、甘やかされてばかりじゃなくて。

※雨の日も全裸
6月中旬(梅雨)
登下校のいたぶりは、五郎の権威を示すために続けている。
梅雨の間も全裸ヤジロベエ。ランドセルだけビニール。
下校時はどろんこ遊び。帰ってから、穴洗い。
トイレはずぶ濡れ。弟妹も裸で。
犬小屋はコンクリートブロックで嵩上げ。弟妹が一緒に寝ようとするのを厳しく制止。
「 おまえたちは、まっとうな人間になれ」

※弟妹の身代り
6月下旬(梅雨)
雨で遊べない憂晴らし。五郎に連れられて首輪に鎖、後ろ手緊縛で放課後に校内引き回し。弟妹が虐められている現場。
五郎に頼んで、止めてもらう。身代わりに祥女。倒錯した興奮。

※ワイセツ対策
7月上旬
発毛。そのままでは公然ワイセツ。剃毛。面倒だから、自分で抜け。そのうち生えなくなる。

※女子のリンチ
7月上旬
陽太は常連。オマンコ禁止。初潮まだなら大丈夫。押し問答。ゴム持参(ぶかぶかを、根元輪ゴム)で。教室で本人が自慢(?)
女子からの呼び出し。「女子の問題だから」と、五郎は聡子に追い払われる。
「林くんにエッチなことを教えたのは、お前だ」本人でも五郎でもなく、サチを逆恨み。リンチ。
性器を虐められても、興奮は無し。悔しく惨めなだけ。

※リンチを志願
7月中旬
陽太を外してと五郎に訴えて。リンチの詳細を話す。
俺の命令だ。リンチを受けろ。
陽太に濃厚サービス。
女子に自分から告白。
もっと酷いことをされても、ご主人様の命令だと思うとアクメる。
女子に変態扱い。リンチは悦ばすだけ。以後も陰湿なイジメは続く。
椅子に画鋲。そのまま座って悦虐を演技。ご主人様の命令と思えば、演技ばかりでもない――のに、自己嫌悪も。
給食を肌にこぼす。
体育の授業に参加させる。ドッジボールで集中攻撃。全力疾走強制。すべて悦虐で乗り切るので一回こっきり。

※夏には海遊び
7月下旬〜8月いっぱい(夏休み)
砂浜で遊ばれる。複数回。
生き埋め。
逆日焼け。
緊縛遠泳。
浦島太郎ごっこ。騎乗匍匐前進で海中へ。そのままブイまで泳ぐ。亀だから海中へ潜って、五郎に意趣返し。は、十倍返しされる。サチも悦虐半分遊び半分。
鞭で方向指示のスイカ割り。
新盆。白灯籠。大だんな様の配慮。生き死にだけは厳粛。

8月中旬
盆踊り。スルー。帰省中の大学生とかいるので、都会まで噂が広まると、親父の圏外。

※三人水入らず
8月下旬。
一家で万博。五郎のためではなく、女房孝行という名目。サチを奴隷に飼う条件が、万博とお年玉無しだから。女中も里帰り。屋敷は厳重戸締まり。サチだけでなく弟妹も首輪鎖。食事は缶詰と自衛隊レーション。初めて三人で犬小屋。
御用聞きが忍び込んで弟妹の眼前でサチにイタズラ。セックスは拒んでフェラ。完全拒否は仕返しが怖い。弟妹にお菓子くらい食べさせてやりたい。大だんな様たちに知られたら折檻かな。それも愉しみ……じゃない。
「下手くそ。駅裏の立ちんぼババアのほうが上手いぞ」
ちょっとショック。イタズラは、チャンスが無いせいもあって、それっきり。

※生理の始まり
9月中旬
学校で。椅子を汚す。
保健室で真空管先生。弟妹の
「無理にオトナにされて、身体が追いかけてる。痛ましい」
ナプキンとゴムショーツ
奥様に報告。細いスリコギに荒縄を巻いたタンポン。縄で縛り付ける。マンコから突き出した姿で登校。ゴムショーツ返却で真空管から軽蔑混じりの道場。

※秋祭の大人姦
9月下旬
秋祭り。全裸のサチは鳥居の手前で立入禁止。藪に緊縛放置。虫刺されは少ないはず。酔っ払い数人による暴行。仕込無しの偶発なだけに、恐怖。でも、濡らす。
性的に扱われることで興奮。濠門セオリー。
五郎から親父へ報告。生理直後なら妊娠の心配はない。
オギノ式の知識を得た五郎。生の日を制定。

※ペンキ体操服
10月上旬(運動会)
シャツとブルマのボディペ。組体操とかは練習してないのでパスさせられて。個人徒競走と

※五郎も大人に
10月下旬
五郎の精通。本人は、ゴムを試して不快。
妊娠したら堕ろせばいいと親父。
五郎は、危険日にはアナル。安全日は生。クラスメイトも。

※顔面便器の刑
10月下旬
陽太との生を女子に吹聴して、リンチ。悦虐は面白くないので、ボットン便所に肩まで落として、腕にコンクリブロックを通す。顔に小便。放置。
放課後、五郎が救けに来る。

※山持家の権力
10月下旬
聡子が親に連れられて謝罪に。サチのいる裏庭で、聡子が五郎に全裸土下座。
「もう赦してあげて」
「あなたの情なんか受けない」
大だんな様のとりなしで手打ち。
「あいつの親父が議員でいられるのは、パパの票があるから」
以後、女子は完全無視。虐められるより辛い。

※サチ専用の針
広島が手縫い針・待ち針の九割!
11月上旬
学芸会。欠席。屋敷にサチだけ。
家政婦にずっと虐められる。メッキ失敗で表面ギザギザの待ち針。正常品と刺し比べ。
乳首針山。長い針で乳房上部貫通。小淫唇を太腿に展翅。仕上げはクリ針山。
奥様が先に帰って来て。待ち針を専用に。

※冬の防寒対策
11月中旬
仕舞湯からの風呂掃除は湯冷めしないよう、窓を閉め切って湿気を残して。弟妹は交替でサチは毎回。盥に残り湯を張って風呂の蓋をして、最後に微温湯に浸かる。
防寒に透明ビニールのレインコート。コンビニ(当時は無い)のより分厚い。靴も与えられる。ヤジロベエ廃止。乗っている者が飛び降りできるリヤカーで、五郎を牽引。子分は徒歩。

※冬には雪遊び
12月下旬( 冬休み)
雪合戦。雪ダルマ。全身凍傷。

※新年寒中水泳
正月
カンチョウ水泳、ロケット推進。

※誕生日の誓い
1月( 誕生日)
新しい首輪とピアス。「Sex Slave」「SACHI」「Owner Goroh」
Cリングと湾曲したU字形留金具にプレートロウ付け。コツは要るが着脱できる。
首輪の留金具(前)もピアスと同形。プレートには「Bitch」
自分で申し出て、自分の手で装着。ピアスの留金具を大だんな様に加締めてもらう。首輪は成長を見込んで緩く。留金具は加締める。切断は可能。象徴的意味。

※お灸のお仕置
2月初旬
奥様の虫の居所が悪くて。いきなり三点。
美知の誕生日にもホールケーキ。そして、可愛い服(古着)。正太にも。

そして淫虐へ……まさかね。
※淫虐への門出
3月中旬(卒業式)
オープニングから1時間後。
自分が卒業すれば、弟妹は普通に扱われる?
在校生のアーチを最後列でくぐって。
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 たまには「ラストシーン/回想/冒頭に戻る」という構成も洒落ています。
 ていうか、教育漢字限定変換IEMを使って、漢字の学習範囲を考えなくていいです。縄とか鞭とか奴隷とかは、前作の最終章で使っていますが、これはC時代に覚えたってことにすれば、矛盾は無しです。


擂粉木ディルド
画像は、https://geothek.org/80088.htmlから借用。

 長くなるので、年内フライングです。
 26日はアフタークリスマス忘年会。27日、ボケット・スタートといきますか。


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Interrupt Report 1:続・名札のピアスはどれいの証

 うへえ。えらいもんを引き受けた。
 リクエストは
1:女子からのリンチ
2:弟妹の身代り
3:夏祭のオトナ暴力
4:専用マチ針
ですが。前作の製品版でくっつけた中卒時の回想シーンも回収しなくちゃ。
5:梅雨でも傘無しずぶ濡れ
6:夏休みの海遊び(生き埋めと逆日焼け)
7:運動会のボディペ体操服
8:冬の雪遊び
 これだけあって。卒業式も欠かせませんな。
 5〜8は数行で端折る手もありますが。もったいない。逆日焼けと雪遊びは『いじめられっ娘二重唱』既出で二番煎じですが、でも、書く都度に微妙な違いは出てきます。じゃなけりゃ、何百年にもわたって、凸と凹が嵌合する話が書き継がれるはずもない。
 前作は、わずか1か月を2百枚掛けて書いたのですから、今作は11か月。2千枚を……超えてたまるもんかあああ!!
 あと、エピソード間を幾らかは描写していくんだし。
 まあ、3百枚目処にハサミを入れていきましょう。

 しかし。偶然とはいえ、天の配剤(廃材だったら、どうしよう?)も。
 まったく匂わしていないし、方言も使っていませんが、この物語の舞台は広島県の海岸沿いの町を想定しています。
 うっかり書いちまってWILL様が食らいついた「サチ専用のマチ針」。実は何も考えてませんでした。せいぜい、穢れるから他の用途には使わない――くらいかなと。
 ところがと転がして。広島県は、手縫針やマチ針の生産地。全国シェア9割。
 ならば、お手伝いのサディスチンが針工場の誰かとネンネゴロニャンで、不良品をもらってもおかしくないよね。
 メッキのミスで表面がザラザラになった特痛品てことにしちゃえ。


needle-nipple.jpg

 あと、現段階での確定事項。リクエストを一部改変。
 夏祭→秋祭です。
 夏はエピソードあるし、運動会は10月だし。9月が空白なので。という消去法だけでなく。真夏に素っ裸で藪に放置したら、蚊に食われます。それはそれで愉しい責めですが。エロ気は薄いですな。跡始末も大変です。
 まあ、ノーパン浴衣とかいうシチュエーションは一文無しだ(エンが無い)から無問題でしょう。男が帰省中の大学生ではなく、隣村のパラツヨイになります。他所者が気軽に来れる道路事情ではない(道路一本でつながっている小さな半島)し、シラフでは山持の坊っちゃんのお人形を虐めるなんて、飛んでも480秒です。
 五郎がけしかけたというのもアリナミンですが、陽太が精通してるからオマンコ禁止にしたくらいだし。半年のうちに扱いが変わったかな。
 いや。目新しいことをするときは父親に相談することになってるから、ガキマラはともかくデカマラでガバガバは後々都合が悪い(接待の目玉)ので。
 うん、やっぱり五郎の思慮不足で不慮の事故です。後で親父さんに叱られましょう。


 さて、だいぶん固まってきました。
 次回はPLOT公開かな。

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Interrupt Report 0:続・名札のピアスはどれいの証し

 さて、『昭和集団羞辱史:物売編(夜)』の後半パートに着手しましょう。これも途中まで書いていたけど、完全ボツにして書き直して……初っ端に、ヒロインのC3夏休みの積極的リンカーンのエピソードとかを、プロットではねちねち書いてるけど、過去完了形にして数枚で端折って。ううむ、どうもしっくりこない。
 となったところで。WILL様からのリクエストです。

========================================
*ストーリイのリクエスト
・「名札のピアスはどれいの証し」の続き、祥女のS学校卒業までの話
*時代設定のリクエスト(未来、飛鳥~平安は不可)
・1970年ぐらいの日本の港町
*シチュエーションのリクエスト
・女子からのいじめ、山持と無関係なものからの責め
*キャラ設定
・祥女
・正太
・美知
*人間関係のリクエスト(実父と娘、姉妹、兄妹、先輩後輩、強制婚約、継母や継父などなど)
・祥女とクラスの女子や、正太や美知の同級生、山持と無関係な男たち等
*特定の責めのリクエスト
・林陽太と関係をもったことがクラスの女子にバレた祥女。嫉妬と怒りに燃える女子たちにトイレに連れ込まれた祥女は、ブラシの柄を突っ込まれたり、モップで体を洗われたりとリンチされる
・「どれいの家族はどれいだ」と、正太や美知も同級生から裸にされたりといじめを受けている現場に出くわした祥女。ご主人さまに取りなしてもらうが、かわりに祥女が下級生からいたずらされる
・夏祭りに祥女を連れて行った五郎だが、神事であるとして裸の祥女の参加は拒否される。祭りに行く五郎に藪の中に繋がれ放置された祥女は、やってきた学生(または浮浪者や酔っぱらい)達に犯される
 ご主人様や大旦那様とは違う、大人の男の本気の暴力を交えた行為に怯えながらも、マゾとなった祥女は興奮してしまう。
※可能であれば、製品版にて書かれた「祥女用のまち針」の話を書いていただけれるとありがたいです
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 ううむ。問題が2点。公開販売するにあたって、C卒後に売春島へ売り飛ばされるまでの4年間を駆け足で10枚ほど書き足したのですが。これが制約になりかねません。
 そして、もう一点。ヒロインは前作でS6で、今回のリクエストは、そこから卒業までの11か月です。てことは、弟の正太がS3で妹の美知にいたっては(1歳半下の)S2。ストライクゾーンより低いってより、公開販売時にネックになりかねません。まあ、法人出版社のDL版は堂々とU9やらかしてますが、同人には販売サイトが自主規制を掛けてきますし。
 どうしようかな……こら、馬鹿チンコ。勝手に返事をするんじゃない!

 85は、イタリア語で ottantacinque です。
 ということで、[承認]ボタンをポチリます。

 弟妹については、まだ本格的に虐められずに、ヒロインが庇って身代わりになるという設定ですから、追加の章「四年後の祥女」と矛盾はしませんし。書いてるうちに、作者が矛盾させて、「あの章は別の世界線とお考えください」なんて……いや、やりませんよ。制約のある中で書けてこそ、本物です。

 まあ。『物売編(夜)』や『魔女狩りのプロローグ』みたいに、放り出したのを再挑戦てのは、ありましたし。そもそも『魔女狩りのプロローグ』は大昔の真面目(微エロ)SFのSM焼き直しですが。
 意図していなかった作品の続きを書くというのは、初めてです。勉強になります。


 人間、何歳になろうと「生まれて初めて」という経験はしょっちゅうです。究極的には「死ぬのは生まれて初めて」ですが。そこまでいかなくても。
 味噌ラーメンに胡椒を掛ける(普段は一味か七味)。醤油ラーメンに一味を掛ける。なんてのも、つい最近の初体験です。だって、醤油ラーメンに油揚げが乗ってるんだもん。
 生き死にからラーメンまで、すげえ落差。


New紹介画像_名札のピアス
 アホ言ってないで。前作執筆から、ほぼ丸2年。ヒロインの性格とかを読み解かないと齟齬します。何度か読み返してから、じっくりプロットを練りましょう。
 『物売編(夜)』と「宿題を忘れたら~」の§19『夏休み特別補習』(ノクターン公開は来春早々予定)を終えて、今年は3,200枚。書きかけで年を跨ぐとカウントがややこしくなるので、年明けから執筆に着手しましょう。

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『公女巡虐』本日発売!!

 中途半端なタイミングでの発売です。前回発売と次回発売(予定)との間隔調整という意味と、クリスマスからお正月にかけてじっくりお愉しみ(451枚)ください。でも、クリスマスあたりは他サークルからの新規も多いかな。そういったアレコレを勘案したのです。

 内容については、下の関連記事から Progress Report を参照してください。
 表紙には書いていますが、サブタイトルが「伯爵令嬢から娼婦・盗賊・女囚を経て性隷に堕ちる長い道程」です。
 このヒロイン、思春期の真っさ中に女囚の引き回しから公開処罰(奴隷娼婦)を見て、そんな屈辱に憧れて。実際には妄想を凌駕する受虐を次々と体験するというお話。最後は、継母が最初から企んでいた通りに、サディスト信者に奉仕する女子修道院へ送り込まれて、長い悦虐の日々が始まるのです。
 まあ、書いているうちにあれこれ枝葉が生えてきて。継母も同じ修道院の出身とか。継子に悦虐の素質を見出して、ほんとうは実の娘に悦虐の幸せを与えてやりたかったけれど、泣く泣く継子に譲ってやったなんて、トンデモ浪花節とか。
 終章の「三位一体の典」は(実)父と子と(元)性隷の変則3P、父と子は正常位で、元性隷の継母は騎乗クンニで。付け足して、父と性隷とがキスをすれば、性なるトライアングルの完成。ビジュアルで感動的な(どこが?)ラストです。


公女巡虐/表紙100

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Progress Report(third) 5:昭和集団羞辱史/物売編(夜)

 また、やらかした。けれど、プラスとマイナス相殺するような見落としなので、あちこち書き直す手間が増えたけど、巴旦杏は好きです。

 ええと。最初のほうで月三分の利息だから、30万円で月9千円。写真売の稼ぎが2万円だから、生活費を切り詰めれば少しずつでも元本を減らせると書いたのに。
 後半で、月五分を年利換算すると八割くらいだから、当時の法定上限(出資制限法)109%以下と書きました。悪逆だけど非道じゃないってことです。
 ので、最初を月五分に書き直すと……利息が1万5千円で、生活破綻です。
 ところが、もひとつ見落とし。このおっさん、昼間はのらりくらりかい。で、ヤクザ配下の手配師から日雇仕事を周旋されて、月に1万ほど稼ぐと柿咥えましたまうえ。若干ゆとりが出ますが、だから一刻千金を夢見てハルウララの一点買いじゃなくて、競輪にぶっ込むわけです。雨降って地固まる。
 このあたりは、校訂時に修正しました過去形。ブログの記事はそのままです。こういう修正があるので、ブログの記事を通読された読者も
製品版を購入するメリットがあるのです。

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   父は拘置所

 執行猶予が付く(だろう)と言っても、取調中はもちろん、判決が出るまで拘置所に収監される。簡易宿泊所住まいでは釈放の目も無い。
 言い含められている昭大はすべての起訴事実を認め、弁護士も情状酌量に論旨を絞ったので、裁判は短時日で終わった。とはいえ、自首して逮捕されてから判決が下るまでに四ヶ月余を要した。
 その間の和江について、あらましを述べておこう。
 結婚届に署名した直後、ついに和江は、開通されたとはいえ男を知らぬ穴を若頭に貫かれた。捨鉢と自己犠牲と強迫とによる性交であっても、合意には違いないのだから、犯されたという表現は当たっていないだろう。
 娘が男に抱かれる様を見せつけられて昭大は苦悩しただろうが、男の心理など追っても興を殺がれるだけなので端折る。
 昭大の出番は、あとひとつだけ。和江と共に工場へ行って、即刻退職させることだけだった。結婚が決まったと言えば(まったくの事実だ)深く追求はされないし、父親が付き添っていれば実家へ問い合わせが行くこともない。まだまだ、家の都合でろくにお見合いもせず結婚に至る例も、地方には残っていた時代だった。
 傷の治療に和江は一週間ほど、生田組御用達の病院に入院させられた。勝造(名義上は夫婦になったのだから、小説上の表記も改めよう)は二回だけ見舞に来て――なにしろ個室だったから、新婚の熱々夫婦なら、それも当然と言うような狼藉に及んだ。
 驚いたことに、勝造は和江を極めて優しく扱った。婦人雑誌が男性に求めるような繊細で長時間の愛撫にも及んだ。
 しかし和江は、くすぐったくて鬱陶しいと思うだけで、小高い丘の麓にも達さなかった。看護婦がいつ入って来るか分からない環境では当然――なのではなかった。勝造が手を抜いたというか、わざと急所を外したのだ。彼に弁解させれば、それでも入れる物は挿れたということになるが。
 そして、退院した直後に彼女を宿泊を要しないホテルへ連れ込んで。持ち込んだ縄で縛って、苛酷な鰐革ベルトではなく大人の玩具屋で売っているバラ鞭で(それでもじゅうぶんに厳しく)全身を鞣してから、過敏になった肌を執拗に愛撫して和江の反応を引き出し、自慢の真珠入り疣魔羅で、それまでに和江が体験したことのない高みにまで押し上げたのだった。
「俺と征子が見込んだ通りだぜ。おまえは虐められて悦ぶマゾなんだよ」
 そう言われれば――和江にも、思い当たる節はいろいろとあった。今の決定的な事実だけではない。撮影されているときに縛られたり、仕置に掛けられて鞭打たれたりしたときにも、肉体としては苦しいだけだったが、何か妖しい感情が生じていた。だからこそ、征子にからかわれたように、辱められて濡らしたりもしたのだ。
 そうやって和江は急速にマゾへと調教されていった。いや、マゾの素質を開花させられた。
 開花を早めた勝造の仕打ちのひとつに、剃毛があった。
「俺の女はすべからくパイパンにするんだよ」
 浮気防止に女房の毛を剃るやつもいるが、俺のはただの趣味だ――と、うそぶくのだから、呆れてしまうが。どうにでもしてくださいと諦めている和江は淡々と受け容れて、少しく勝造を失望させたらしかった。
 むしろ、脇毛を剃る習慣が定着していない、この時代。ノースリーブなら確実に見えてしまう部位を無毛にされるほうが羞ずかしいくらいだったが。
「パンティを脱いでおきながらブラジャーを着けたままって法はねえだろ」
 奇妙な論理に納得――しようとしまいと、勝造に抵抗など出来ないのだが。
 同じ論法は腕にも脚にも適用されて――以後、首から下は剥き卵で、和江は春秋を重ねることとなった。
 勝造は和江をマゾ奴隷へと堕としていく一方で、女の幸せの『形』を叶えてやることも忘れなかった。
 ヤクザ流儀の派手な結婚式こそしなかったし、参列者も二号を除く勝造の歴代女房だけでどちらの親も呼ばなかったが、文金高島田に羽織袴。神前で真似事だけはして記念撮影。写真館に場所を変えて、ウェディングドレスにタキシード。和江が勝造に心を開いて後は、この二葉の写真が生涯の宝物になる。
 和江は新しいアパートの一室をあてがわれて、そこで暮らし始めた。住民票も移したし、会社には父親への連絡先として届けておいた。といっても、勝造と同居ではない。
 勝造は意外と義理堅く、それとも精力絶倫なだけか――他組への献上品とした二号の里美を除いて、和江を含む四人の女を多い少ないはあっても、それぞれ月に数回は抱いている。いわゆるセックスだけのときもあればエスエムもあった。しかも、その合間には、風呂も街角も厭という女に引導を渡したり、亭主の借金の利息を待ってやったり、単純に味見をしたりと――まさしく竿の乾く暇が無い日々だった。
 それに比べれば、和江の穴は埋まらない日のほうが圧倒的に多い。といっても、甘やかされていたわけではない。
 週に四日はトルコ風呂に出勤させられていた。前年から取締が厳しくなって本番が自粛され、ペロペロが限界。過激なサービスでもゴックンまでだった。
 ちなみに、これを嬢は歓迎しない。顎と舌が疲れる。形だけ亀頭を咥えて手コキだけで済ます猛者も居るが、和江は律儀に教え込まれた性技を駆使する。手抜きが勝造の耳に入れば半殺しに――されてみたいと思わないこともないのだが、そういう問題ではなく、彼女の性分が許さない。
 だから和江は、短期間のうちにトルコ嬢に特有のテクニックを習得していった。といっても、まだ泡踊り(マット洗い)もスケベ椅子も無かったから、驚くほどのこともなかろう。
 和江には、父の不始末で生田組がこうむった損害の賠償よりも重要な責務があった。生田組若頭の女房として、他組織の幹部や政治家、ときとして官公庁の役人の接待である。といっても、和江が取っ替え引っ替えの五号であると相手も知っているし、勝造もそのように扱った。
 ときには緊縛の先生を呼ぶこともあり、ときには亭主みずからが、高学生の年齢である新妻を縛り甚振り、あるいは接待相手に甚振らせる。
 勝造が出しゃばらずに、征子が『男優』を務めることもあったし、一度などは歴代女房の四人が一同に会して、文字通りの卍巴を披露したことさえあった。パイパン(そのうちの一人は刺青)四人の揃い踏みは、それだけでも壮観なものだった。
 そして――宴会が終われば和江を(ひとりだけとは限らない)接待相手の下に残して引き上げるのが常だった。征子は絶対に『二次会』に参加しないし、まとめて四人を接待した卍巴のときも、残されたのは和江と雪だけだった。そして二組の『嬲』ではなく『娚』と『男嬲』の形になった。男三人の肉布団にもみくちゃにされたのは、もちろん和江のほうだった。
 たとえ『娚』でも、見知らぬ(おおむねは)くそ爺に嬲られるのは厭だったし、憎い男とはいえ夫を裏切っているような後ろめたさも感じてしまう。
 それでもいつしか和江は、接待の夜を心待ちにするようになっていた。接待が終わった翌日はトルコ風呂も休んでアパートに待機していると必ず、連れ込みホテルへ連行されるか、例の倉庫へ呼び付けられるからだった。
 何をされたのかは分かりきっているが、どういうふうにされたのか。おまえは感じていたのか。まさか逝ったりはしていないだろうな。
 尋問には必ず鞭と縄が伴ったし、夫を裏切るような反応をしてしまったと告白したり(猿轡で言葉を封じられて)否定できなかったりしたら、針や蝋燭や浣腸やワニ口クリップと電撃のセットや征子が待っていた。ただし、何日も入院するようなことまではされない。
 ――そうして、冬になり春が訪れた。


   家族と訣別

 和江は遠くから物陰に隠れて、拘置所の門を見詰めていた。今日、父に判決が言い渡された。無事に執行猶予が付いた。これから三年間、過ちを起こさなければ清廉潔白の身となる。進学ではさすがに戸籍謄本までは求められないから、弟の未来に影は差さない。
 拘置所に預けている私物の引き渡しのために父が連れ戻されて、かれこれ一時間になる。
 和江が遠目に見た限りでも、父はすっかり参っているようだった。
 それに比して――この四か月の間に、彼女の雰囲気は大きく変わっている。垢抜けたのは、勝造が言うところのバケベソ化粧を、一号の征子から教わった基本に、歳の近い四号の雪の遣り方を採り入れた結果だった。
 そして化粧の下から匂い立つ早熟な色香は、彼女が女としてじゅうぶんに開花したことを雄弁に語っている。
 しかし、大輪の花ではない。手折るどころか踏みにじってやりたいと男に思わせる風情は、隠れていた素質を勝造の手によって(征子の協力も相俟って)自覚させられ育てられた結果だった。
 拘置所の正門の前には、一組の男女が立っている。勝造が付けてやった弁護士と、証人台に立って切々と情を訴え夫の厚生を誓った、昭大の女房。
 ちなみに、和江は裁判を傍聴もしなかった。裁判官の手元には『証拠写真』がある。たとえ化粧と髪形が違っていても、同一人物と見破られないとも限らない。見ず知らずの少女をモデルとして雇ったのでも罪は重いが、実の娘を裸にして縛ったり性交紛いのことをさせたとなると、情状に酌量の余地など無くなる。もしも昭大が窮して真実をぶち撒けてしまえば、生田組が大打撃を受ける。
 そして、母親は母親で――父親の不面目というも愚かな様を子供たちには教えたくない。
 だから、この正月に和江が心痛(と、全身の痣)を隠しながら帰省したとき、母親もまた苦悩を打ち明けていない。当然に、和江は何も知らないと信じている。
 和江が隠れているのは、そういう理由からだった。
 父もまた、娘の消息について母に語ることはないだろう。
 この父母娘の喜劇というには悲しい三竦みは、和江がその気になれば、下の弟が卒業を控えて求人元の企業に戸籍謄本を提出するまでは続けていられる。戸籍謄本を見れば、和江が結婚したのが明らかになるし、粉飾するにしても母が納得する説明が必要になる。しかし和江は、母を偽るのも父を庇うのも、もう厭だった。厭というより煩わしかった。
 新憲法で男女平等が謳われてから十九年を経過したとはいえ、男尊女卑の根っ子は深く張り巡らされたまま。ウーマンリブは数年先、ジェンダーギャップという概念すら無かった、この時代。元始は太陽でも今は月である女性にとって、彼女の肉体を支配する男が、世界の全てといっても過言ではなかったのだ。
 だから和江は、春の大型連休も夏の盆休みも――今後ずっと、帰省するつもりはない。
「出て来ねえな。何をもたついてやがるんだ」
 和江の肩を抱いていた勝造が手を滑らせて、スカートをめくった。亭主の好きなミニスカートだから、簡単に尻が剥き出しになる。しかもノーパンだった。
「きゃっ……」
 多分に甘ったるい悲鳴を上げる和江。外気に曝された尻を隠そうとはしない。人に見られたら――というよりも、見てほしい。それで自分が掻く恥は小さい。こんな短いスカートを穿いていることも含めて、顰蹙にしろ羨望にしろ、それは和江を連れ回している勝造に集まるのだから。
「おお、落とさなかったな」
 勝造がさらに手を進めて、和江の股間から顔を覗かせている球体を押し上げた。
「ああんんん……」
 和江が、まんざら演技でもない鼻声で呻く。彼女は小さな鉄亜鈴を咥え込んでいるのだった。勝造の命令ではあるが、羞恥プレイでもなければ快感責めでもない。膣を鍛えるためだった。
 この五か月、勝造の真珠入りや征子のこけし、果ては擂粉木から極太玩具で可愛がられてきたとはいえ、せいぜい月に十回。ようやくこなれてきた段階だから、今以上に締まりをきつくしても無意味である。剛柔を使い分けられるようにも調教されているところだから、フニャチンでは堅固な門を突破できなくて接待に失敗するといった懸念こそ無いが。
 では、何のための特訓かというと、花電車芸を和江に仕込むのが、勝造の目論見だった。四十近い『師匠』の元へすでに何度か通わせている。
 ひとつには宴会芸のレパートリーを増やすためだったが、離婚後の和江のためだと、勝造は言う。花電車を出来る妓は少なくなった。居ても姥桜ばかり。和江がデビューすれば、ストリップ小屋からもお座敷からも引く手あまただろう。
 手に職の無い和江には、堅気の仕事といえば、低賃金の雑役婦くらいしか働き口が無い。
 三号の珠代は小体なバーを買い与えられて、みかじめ料も払わず営業させてもらっているし、和江と入れ替わりに離婚させられた雪にしても、小料理屋を慰謝料代りにもらっていた。
「おまえには楽をさせてやらねえ」
 和江は五十まで裸で稼げと、勝造に申し渡されていた。それまでに老後の生活費を貯められなければ野垂れ死ねとも。
「おまえには、そういうのが似合いなんだよ。だから、そういうことしか出来ない細工も施してやったんだ」
 勝造のいう細工とは、股間の刺青である。歴代女房のうち一号の征子にしか施していない刺青と同じ――ではない。図柄だけでなく、和江のはアメリカ仕込の機械彫りで色彩も鮮やか。刺青ではなくタトゥというべきだろう。
 図柄も派手だ。大淫唇を胴体に見立てて、内腿いっぱいに翅を広げた極彩色の蝶々。牝チンポ(と、勝造に教え込まれた)が小さな頭になって、そこから触角も生えている。そして下腹部には、蝶々が蜜を吸っている赤とピンクと鮮やかな青の薔薇。どれだけ淫毛を伸ばしても隠せない。
 絶対に再婚は不可能だし、愛人として飼ってくれるのもヤクザくらいだろう。
 こんなタトゥは、もちろん勝造に強いられたものだ――形の上では、そうなっている。
 横文字で書かれた看板を掲げた小さなビルの一室へ連れ込まれ、見知らぬ若い男の前で裸にされてベッドに大の字磔にされて。例によって猿轡を噛まされてから尋ねられたのだ。
「これから、おまえのマンコに征子よりも大きくて可愛らしい彫物を入れてやる。厭なら、そう言え」
 驚愕と恐怖と羞恥とが一斉に燃え上がったが、嫌悪とか拒否の感情は大きくなかった。
 幼な馴染の一号にしか入れさせていない刺青。そして「征子よりも」という言葉。それを和江は愛情とまでは勘違いしなかったが、愛着ないしは執着と受け取った。女にとっては金鵄勲章にも匹敵するのではないだろうか。
「ちゃんと厭って言わなけりゃ、承諾って思うぜ」
 首を横に振ったって無駄だから、そうしないだけよ――和江は自分に言い訳しながら、勝造の目を睨みつけたつもりだった。視界がぼやけて、目を瞬くと涙が頬を伝った。たとえ過去の一切に口をつぐんでも、たとえ事務所に放火して写真を焼き払っても、絶対に堅気の社会に受け入れてもらえない身体にされる、その絶望の涙だと――和江は、胸の奥に生じた甘酸っぱいような塩辛いような感情を無視して、そう考えたのだった。
 施術が始まると、猿轡を外された。それは悲鳴を愉しむためだと和江も分かっていたから、脂汗を流しながら歯を食い縛って意地を張った。
「まったく我慢強くなったもんだな。おい、筋彫は後回しにして、胴体の着色を先に頼まあ」
 胴体への着色。それは色素沈着がまだほとんど無い大淫唇への針を意味していた。
 ジャギジャギジャギ……機械彫り特有の低い音を立てながら、インクを含んだ数十本の針が立て続けに鋭敏な皮膚に突き刺さって、和江はサディストを歓ばせる悲鳴を上げたのだった。
 和江の大淫唇は、自然では有り得ない、艶を帯びた漆黒に染められた。
 一日を開けた二回目の施術では、牝チンポに朱を入れられて、悲鳴では済まずに泣き喚いた。
 そして三回目と四回目には勝造は同行せず、組の若い衆に送り迎えをさせて、ビルの中までは立ち入らせなかった。縛られずに自分の意思で脚を広げるのは羞ずかしくて、勝造に縛られて眺められているときより激しく濡らしてしまったが、若い彫師というか施術者は知らんぷりをしたので、さらに羞ずかしくなるという悪循環に陥ったりもした。
 手彫り比べて機械彫りはずっと痛いと言われているが、内腿への彩色では、和江は一度も声を出さなかった。勝造が聞いていなければ意味が無い。
 四度の施術で蝶々と薔薇が完成して、和江は名実ともに勝造の女房となった。
「お……お出ましだぜ」
 勝造は、まくり上げていたスカートの裾を直してやって、和江の肩を抱いた。
 拘置所の門が開いて、係官に付き添われた父が姿を現わした。一瞬、父が立ち止まって、棒立ちの母と向かい合う。弁護士に促されて母が駆け寄り、父に抱きついた。戦前から戦中にかけての教育を受けた女性にしては大胆な行為だった。
 父は母を抱き返しながら、視線を周囲に彷徨わす。和江の姿を探しているのかもしれない――ので、和江は物陰に引っ込んだ。
「もう、いいだろう。居れば居るだけ、未練が募るぜ」
 和江は夫に身体を密着させた。肩を抱いていた手が下へ滑って、今度はスカートの上から尻を撫でた。
「そう言や、こうやっておまえを引き回したことは、まだ無かったっけ」
 勝造の右手が春物カーディガンの前を割って、薄いブラウスの上から乳首を摘まんだ。ふだんはブラジャーを着けるようになった和子だが、勝造の流儀に従って、ノーパンのときはノーブラだった。
 勝造の嗜虐的な扱いに、たちまち牝チンポと乳首が硬く尖る。
 和江は両親に背を向けて、乳首を引っ張られながら、それでも夫にしがみついて。踏み外した道のさらに遠くへと向かって歩むのだった。

秘写真:完


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 4万9千文字/149枚です。ボツリヌス3万5千文字から大幅増加。PLOTはむしろ単純化していますから、エロ&責めシーンが充実したと、Infront of bean paste?

 さて。忘年会前には後半の『花売り娘』に着手しましょうかしらん。

花売娘売

テーマ : 18禁・官能小説
ジャンル : アダルト

Progress Report(third) 4:昭和集団羞辱史/物売編(夜)

 数行で1か月ばかり経過させて。
 いよいよ本格的な責めです。とはいえ、最近の過激化傾向に逆らって、濠門長恭クン本来のミディアムハード止まりです??


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   父の不始末

 父を(娘の分際で思い上がった言い方だが)野放しにするのは不安だったので、土曜日の夕方の決まった時刻に、寮へ電話を入れてもらう約束をして。和江自身は、二度と盛り場へ足を向けなかった。
 しばらくは、約束が守られた。今週は三千円残せたとか、今日は赤提灯を我慢して自分の部屋で焼酎にするとか、和江を安心させる通話だったが。
 十月になると、連絡が絶えた。翌週も電話が掛かってこなくて。組事務所へ消息を尋ねに行こうかと悩み始めた。
 和江は、父の正確な所在を知らない。いわゆるドヤ街で、一泊幾らの三畳一間暮らし。宿替えをすることも珍しくないし、若い娘が独りで訪れるのは、夜の盛り場をうろつくよりも危ないと、父から聞かされていた。
 ――迷っているうちに、向こうのほうからやって来た。父ではなくて、生田組の若頭の元妻現情婦の征子だった。極端に短いスカートを穿いて、ガーターが見えている。この夏に大手繊維メーカーが発表した最新ファッションだが、和江の目には露出狂としか映らない。あるいは、亭主の好きな赤烏帽子だろうかた疑う。
「おまえの親父さんね。ちょいとやらかしてくれちゃってね。顔を貸しておくれよ」
「困ります……」
 今日は木曜日。日が暮れてから、寮監の知らない人物に誘い出されたとなったら、それだけで後がうるさい。征子の口ぶりでは、なにか厄介事らしい。門限を過ぎたりすると、反省文はともかく、また勤務中に居眠りしかねない。
 そんな躊躇は、次のひと言で消し飛ばされた。
「来なけりゃ、父親とは今生の別れになるよ」
「どういうことですか。父に何かあったんですか?」
 征子は直接に答えず、話は本人から聞けと、乗って来た車に和江を押し込む。車は黒塗りの3ナンバー車。運転しているのは生田組の若い衆だった。
 和江が連れて行かれたのは、八月末の撮影で使った倉庫。小型トラックが乗り入れていた。
 待ち受けていた顔ぶれも異なっている。若頭の他には、菜っ葉服を着た若い男が一人だけ。トラックの運転手だろう。昭大の姿は無かった。
 征子が和江を若頭の前へ突き飛ばす。乗用車を運転していた男は、車で待機しているらしい。もっとも、待機というか周辺を見張っている者は何人もいるだろう。
「父は、ここには居ないんですか?」
 父を口実におびき出されたのかと、和江は身の危険を感じた。しかし、征子の言葉に嘘はなかった。
「来てるぜ。その中だ」
 若頭が、トラックの横のドラム缶を指差した。
「……?」
 意味が分からず、それでも近寄ってドラム缶を覗き込んで。
「……父ちゃん?!」
 和江は悲鳴を上げた。父はドラム缶の中に入れられていた。複を脱がされ縛られ折り曲げられて。
「俺らの世界じゃ、不始末は指を詰めて詫びるが、こいつは十本でも足りない事をやらかしやがった。そこで、コンクリに詰めてしまおうってな」
 ドラム缶の横には、底の浅い大きな箱が置かれて、どろどろのセメントが練られてあった。
「父ちゃんが、何したん? 殺さんといてくだっせ」
 お国言葉丸出しで訴える和江。
「こいつはな、屑フィルムを盗み出して、逃げ出しやがった。おまえの写真だ。屑といっても、今は使わないだけで、違う構図を組み合わせれば売物になる」
 それを他県のヤクザに売ろうとしたのだが、その組は生田組と交流もあったので、昭大は身柄を拘束されてしまったというお粗末。
「おかげで栄和組に大きな借りを作っちまったし、トウシロに舐められたとあっちゃ、組の面子も丸潰れだ」
 倉庫の壁も床も、ぐわらんぐわらんと揺れるような錯覚。和江はドラム缶の縁にしがみついて、かろうじて父に尋ねる。
「父ちゃん……若頭さんの言うたこと、ほんまなん?」
「済まなかった。どうしても、まとまった金を持って帰ってやりたかったんだ」
「馬鹿! 父ちゃんの馬鹿!」
 和江は大声で喚いて、しかし少しだけ頭が働くようになった。わざわざ自分を連れて来たのは、最期の別れをさせてやろうなんて慈悲心(?)からではないだろう。何か目的がある。それは……
「お願いです。父を助けてください。私、何でもします。シロクロでもエスエムでも、モデルをやります。どんな所へ売られても、文句は言いません」
 和江は若頭に向かって土下座をした。若頭が征子に向かって目配せをしたのは、見えていない。こういう状況で相手に取り縋るのではなく、土下座を選択する。その心の在り方が彼の眼鏡に適った。ぶっちゃければ、嗜虐心を満足させたのだった。
「もちろん、おまえには稼いでもらうさ。相手の組には、謝礼をたっぷり出さなきゃならなかったんだからな。だが、銭金で済まない話もある」
 弱みにつけ込み、心の奥まで蹂躙していく。
「ヤクザを虚仮にした奴は、玉を取らにゃあケジメがつかねえ。だが、俺はフェミニストってやつでな。おまえが父親と並んで詫びを入れるってんなら、罪一等どころか二等も三等も減じてやるぜ?」
「何でもします!」
 その為に連れて来られたんだと――和江は絶望の中に、確かな希望を見い出した。けれど、処女を奪われ、前よりも過激な写真のモデルにされたり売春をさせられたり――その他に何があるというのだろう。
「それじゃあ、素っ裸になりな。ずたずたに切り裂いてやりたいところだが、素っ裸で帰すわけにもいかねえしな」
「御願いです。娘に酷いことはしないでください」
「じゃかあしい!」
 父親の訴えは、ドラム缶を蹴って封じた。だけでなく。
「バケツ一杯分ほど入れてやれ」
 菜っ葉服の男が、セメントをバケツに掬って、昭大の頭からぶっ掛けた。
「うわっぷ……やめてください……」
 情けない声に、和江は耳をふさぎたくなる。
「父を救けてください。虐めるなら、好きなだけ私を虐めてください」
 和江は作業服のボタンを力まかせに引き千切った。寮から工場まで歩いて通える距離だし、更衣室で着替えるのは時間の無駄だから、寮住まいの女工は、たいてい作業服で通勤している。
「裸で帰れって言うんでしたら、そうします!」
 和江はブラウスのボタンも引き千切った。若頭の関心を自分だけに向けようという思惑だった。捨て身の演出が出来るくらいには、絶望が遠ざかっていた。
 しかしそれは、ますます若頭の嗜虐性向に適う行為だった。
「おいおい。もうちっと、乙女の羞じらいってやつを見せろや」
 若頭の苦笑に、和江が言い返す。
「羞ずかしい写真をいっぱい撮られたんです。もう、なんだって平気です」
 無意識に嗜虐を煽るのも、被虐の才能というべきだろう。
「そこまで言うのなら……」
 言い掛けた言葉を、若頭は飲み込んだ。
 和江は、さすがにそれ以上はわざと衣服を破ったりはしなかったが、騎虎の勢いとでも形容したくなる仕草でパンティまで一気に脱ぎ去り、ろくに畳みもせず木箱の上に置き捨てた。『素っ裸』と言われたのだから、靴と靴下も脱いだ。
「そこに立っていろ」
 若頭が、木箱の上に転がっている荒縄を手にした。緊縛の先生は、肌触りは柔らかいが良く締まる木綿だか麻の縄を使っていたが、荒縄とは有り合わせもいいところのように、和江には思えた。
 このあいだみたいな、もたついた下手くそな縛り方をするんだろうなと、和江は若頭を見下したような気分になった。
 筆者がしゃしゃり出ることをお許しいただくなら――これは和江の認識不足である。過日の『先生』は、後年SMが世間に認知されるようになると繩師と呼ばれる専門家である。上には上があるとしても、小結か関脇は固い。同じ伝で言えば、若頭は十両クラスか。学生相撲の横綱が十両に歯が立たないのは周知の事実である。
 それはともかく。今は緊縛術など不要だった。和江は前で両手を揃えて手首を縛られただけだった。しかし、縛りの技量というよりは縄の材質に依るところは大きいのだが――先生の縄は肌を抱き竦めるように柔かく、しかし厳しく食い込んできたのに比して、手首には荒縄の毛羽が痛く、わずかな緩みで縄が肌に擦れる。
 それは若頭の目論見に、むしろ適していたかもしれない。
「羞ずかしいのは平気だって言いやがったな」
 天井から垂れているリモコンボックスを操作して、若頭はホイストを和江の真上へ移動させた。手首の縄をフックに引っ掛けて、鎖を巻き上げる。
 和江の両手は高々と吊り上げられて、しかし鎖に体重が半分も掛からないところで止められた。
「だが、苦痛はどうかな」
 若頭はズボンからベルトを引き抜いた。吊るしの背広なら三着は買えるという、フランスの超高級品。だからというわけではないが、分厚い革に鱗の模様がくっきりと浮かび上がっている。
 それをU字形に曲げて、和江の腹を逆撫でする。
「……好きなようにしてください」
 わずかにくすぐったいが、このごついベルトで叩かれるのだろうという分かり切った予感に、和江は怯えている。
「初心な小娘を泣き喚かせるのも、猿轡で悲鳴を封じるのも、俺としちゃいい加減に飽きていてな」
 若頭は和江の閉じ合わせている太腿の間にベルトの先端を差し挿れ、鱗の面を上にして両手で力任せに引き上げた。
「あうっ……痛い!」
 両手を交互に上下させて、股間をこする。ベルトの幅が広いので淫裂には食い込まないのだが、ベルトをひねって縁を滑り込ませてから、こじ開けてしまう。
「ゲームをしようじゃないか」
「……ゲーム?」
「なに、簡単さ。俺は、こいつでおまえをぶっ叩く。そうだな、百叩きにしよう。その間、おまえが一回悲鳴を上げるごとに、バケツ一杯ずつセメントをドラム缶に入れていく。泣いても恨み言を言ってもだ」
 呻き声くらいは許してやる。俺が判断したんじゃ不公平だから、判定は征子にさせる。それでどうだと、和江に尋ねる。
 和江には否も応もない。拒めば、たちまちドラム缶にセメントが流し込まれる。
「そう恐い顔をするな。バケツに三十杯四十杯は入れねえと、ドラム缶は万杯にならねえよ」
 胸まで埋まったまま固まれば、圧迫されて窒息するかな。腰まででも、コンクリを割るときにチンポがもげるかもしれねえぞ。
 つまり、ただの一回も悲鳴はおろか泣くことすら出来ない。嬲り者にされている。和江は若頭を恨んだ。しかし、憎む気にはなれない。
 こうなった原因を作ったのは父なのだ。盗みへの罰が死刑だなんて、一般社会では許されないが、ヤクザには彼らの理屈がある。いや、江戸時代には十両盗んだら首が飛んでいた。
 この『ゲーム』は、若頭の変態性癖を満足させるためのものだけど、『恩赦』のチャンスが与えられたことに違いはない。私が、ベルトの鞭打ち百発を耐えれば、それで父は救える。
「いつまでも黙ってちゃ分からねえぜ」
 つま先が宙に浮くほど股間を吊り上げられて、ベルトで前後にしごかれた。
「きひいいいっ……やります」
 足が床に着いた。
 股間の痛みに悶える暇も無く――若頭がベルトを右手に持って、後ろへ一歩下がった。
「それじゃ、ゲームを始めるぜ。まずは小手調べだ。後ろを向け」
 お尻なら、まだ耐えられるだろう。ほっとした思いで、和江は足を踏み換えて若頭に尻を向けた。
 間髪を入れず、ベルトが空気を切り裂く唸りと、肉体への衝撃。
 ぶうん、バッチャアン!
「きゃ、くっ……」
 悲鳴を漏らしかけて、かろうじて堪えた。尻ではなく背中を斜めに打たれた。脂肪と筋肉の薄い部位。文字通り、骨に響く痛みだった。
 ぶうん、バッチャアン!
「かはッ……」
 ぶうん、バッチャアン!
「かはッ……」
 風切音が聞こえた瞬間に、息を詰め歯を食い縛って、呻き声すら封じた。思わず吐き出す息が、そのまま悲鳴だった。
 ぶうん、バッチャアン!
 尻を水平に薙ぎ払われて、和江は安堵の息を吐いた。『ゲーム』を始める前の彼女だったら大仰な悲鳴を上げていただろうが、背中への痛撃に比べたら、クッションの上から叩かれているも同然だった。
 尻を四発叩かれて、その次は腰骨を直撃された。これも、かろうじて堪え切った。
 ぶうん、ビチッ……
「ふらつくんじゃねえ。外れたじゃねえか。今のはノーカンだ」
 もっと足を踏ん張っていろと言われて、当然だが脚は開き気味になる。
 しゅんん、ビシイイッ!
「きゃああああっっ……!!」
 真後ろから掬い上げるように打ち込まれたベルトは会淫をしたたかに叩き、先端は跳ね上がって淫裂にまで食い込んだのだった。
「悲鳴だわね」
「ヤスよ、ご馳走してやりな」
 作業服の男が、バケツにセメントを掬ってドラム缶にかざす。
「待って、赦して! もう、絶対に声を出しません!」
 ばしゃしゃしゃ……
「ずいぶんしゃべったわね」
「可哀想だから、もう一杯だけにしてやれ」
「…………!」
 抗議も弁解も破局を早めるだけ。
「やめてくれ、殺さないでください!」
 父の悲鳴にも断腸の沈黙を強いられる和江だった。
 実のところ、危険は差し迫っていないのだが、土木工事の知識が無い和江には分からない。農業を営んでいれば、昭大はセメントの凝固時間くらい心得ているだろうが、恐怖が知識を忘れさせている。セメントは表面が固まるまでに丸一日は要する。腰のまわりのコンクリートを割ると淫茎が傷付くまでに中が固まるまでには、さらに二日は掛かるだろう。
 つまり、トラックもドラム缶もセメントも、和江を脅す道具立てだった。もちろん、和江が脅しに屈さなかったときは、ドラム缶にセメントを満たすくらいのことはやりかねないだろうが。
 何事も無かったかのように、若頭は後ろ向きの和江に命令する。
「小手調べの次は大手調べといこう。こっちを向けや」
 大手調べというふざけた言葉の意味は、和江にも明白だった。震える足を踏み締め直して、急所を鞭打たれるために、若頭と向き合った。
 若頭はベルトを持った右手を水平に後ろへ引いて、上半身を叩く構えになってから。
「ところで、何発叩いたっけ?」
 征子に尋ねた。
「知らないわよ。数えるのはあたしの役目じゃないでしょ」
「おいおい。審判役はおまえなんだから、しっかりしてくれよ」
 若頭が芝居がかって頭を振ってから。
「しょうがねえや。一からやり直しだ。それでいいな?」
 とは、和江への質問だが。和江は文句を言えない。言えばドラム缶にセメントだ。せめて、抗議の意味で頭を横に振ったのだが。
「文句があるなら、はっきり言えや。だんまりなら、承知と受け取るぜ」
 八月のときは、猿轡をしておいて言葉での返事を求められた。不可能事を要求して、被虐者を絶望に追い込む。その手口を、和江はあらためて思い知らされた。
「よし、これから百発に決まりだな」
 言うなり、若頭は不意打ちに和江の乳房にバンドの鞭を飛ばした。
 ぶん、バチン!
 肘から先のスイングになったから、鞭としての威力は小さい。それでも、乳房が弾けたような激痛だった。
「ひとつ……」
 征子が数える中、今度はじゅうぶんに腕を引いて腰をひねって。
 ぶううん、ズバッヂイン!
「かはッ……」
 自分の意志で悲鳴を封じる苦しさを、和江は存分に味わった。猿轡が慈悲に思えてくる。
「ふたつ……」
 ぶううん、ズバッヂイン!
「かはッ……」
「みっつ」
 征子が五発まで数えたところで、若頭は狙いを腹へ下げた。
 ぶうん、バッチイン!
 乳房への痛撃に比べれば、中休みにも等しい鞭だった。風切音からして違う。手加減してくれたのか、ただ腕が疲れたのか――和江としては、前者だと思いたかった。
 ぶうん、バッチイン! バッチイン! バッチイン! バッチイン!
「ななつ、やっつ、ここのつ、とお。」
 右下がり左下がりと交互に立て続けに打たれて、和江の腹に赤いX字が刻まれた。
 手加減された鞭はだんだん下がっていき、太腿も線刻と腫れで埋められる。
 征子が三十を数えると、ようやく若頭は腕を下した。
「ふう。ウォームアップだけで腕が痺れてきたぜ。俺も歳だな」
 今日のところはやめておこう――などと言ってくれるのではないかと、和江は若頭の言葉を待った。しかし。
「いよいよ、本チャンといくか。ホンチャンと言ってもジュンチャンよりはきついぜ」
 麻雀なんか知らない和江には、若頭の駄洒落は分からない。しかし、意図は容易に察しがついた。まだ狙われていない部位が残っている……
「足を開きな」
 今度は後ろからではなく、真正面から股間を、オマンコを叩かれる。後ろからの『お釣り』みたいな叩き方じゃなくて……
 和江はドラム缶を見詰めながら、左足を三十センチほども動かした。
「もっと大きく開け」
 右足も三十センチ。腕を吊っている鎖がぴんと張って、和江はつま先立ちになった。割れ目がぱっくり開いたのが、自分でも分かった。
 若頭が、垂らしていた腕をそのまま後ろへ引いて。
 しゅんん、ビシイイッ!
 ベルトは蛇のように床すれすれを這って、和江の目の前で上へ跳ねた。
 開いた淫裂にベルトが食い込み、内側までこすりながら上へ走って、先端は鋭敏な肉芽まで打ち据えた。
「がら゙あ゙っ……!!」
 堪えかねて噴いた息が、そのまま断末魔の咆哮になった。反射的に和江は片脚を跳ね上げて股間を庇った。身体が宙に浮いて、全体重が手首と肩に掛かった。全身が振り子になって、大きく揺れる。
「さんじゅういち……今のは微妙だわね」
「ふうむ。セメントは勘弁してやる代わりにノーカンだな」
 安堵と絶望が同時に和江を襲った。それでも、両足を床に着けて開脚する。
 再び、若頭がベルトを真後ろへ引く。
 しゅんん、ビシイイッ!
「がっ……!!」
「さんじゅういち」
 股間から脳天へ突き抜ける激痛よりも、征子が駄目を出さなかった安堵が大きかった。
 しゅんん、ビシイイッ!
「くっ……!!」
 痛みに馴れたのか、痛覚が麻痺しかけているのか、吐く息も控えめになってきた。膝が震えたが、つま先は床に着いたままだった。
 そうして、三十五発まで進んだとき。
「ねえ、真っ赤に腫れてきたよ。ちょいと可哀想だね」
 同じ女性として庇ってくれるのかと、和江は感謝したのだが。
「そう言や、そうだな。おまえが手当てしてやれ」
 心得ているとばかりに、征子が大振りなハンドバッグから細長い缶を取り出した。
「これは、筋肉痛に良く効くからね」
 和江も知っている。電気製品の組立は何かと肩が凝る。若いくせに湿布絆のお世話になっている女工も少なくない。そんな彼女たちの間で流行っているのが、湿布の成分をスプレーにした商品だ。
 征子がスプレーを手に、和江の前にかがんだ。
「脚を開きなさいよ」
 手当てをしてもらえるという安心で、抵抗なく脚を開いた。
 シュウウッと噴き掛けられて清涼感があったのは一瞬。無数の針を突き刺されるような激痛に襲われた。
「痛ッ……」
 かろうじて悲鳴を呑み込んだ。
 鞭打たれるよりも厳しかった。鞭なら激痛の一瞬の爆発の後は、曲がりなりにも疼痛は薄れていく。しかしこれは……突き刺さった針が皮膚を内側からほじくり返すような痛みが、徐々に強くなっていく。しかも、冷たい痛みが熱く変じて、焼鏝を押し当てられているのかと錯覚するほどだった。焼鏝から逃れようとしても、逃れられない。
「…………!!」
 無意識に腰をくねらせて悶えてしまう。
「こりゃ、いいや。ちょいとした腰振ダンスだ。カセットでも持って来るんだったな」
 若頭がラッキーストライクをふかしながら、悦に入る。
 激痛よりも、若頭の言葉に――和江は涙をこぼした。ごつい革ベルトの鞭に毅然と耐えていた少女が、初めて見せた涙だった。
 若頭はたいして感銘を受けたふうもなく、悪ふざけに興じる。
「いっそ、おまえも珠代も雪も並べて、ラインダンスてのも面白いかな」
 若頭が挙げた二人は、三号と四号、あるいは前妻と現妻――秘写真のモデルでもある。すでに紹介しているが、征子は一号。彼女はモデル第一号でもあるが、二号の里見と同様、春を売ったりトルコ風呂で働いた経歴は無い。
「やなこった。あたしのほうが十近くも老けてんだからね。この子なんざ、倍半分だよ。それに、最近は若い娘をあんた流儀で可愛がってみたかったりしてるんだ。雪さんは、あんたを立てて遠慮してたけどね」
 恰好の玩具を手に入れてくれて感謝してるよ――とも、付け加えた。
 和江には、二人の掛合漫才を聞いている裕りなど無かったが。この場限りで赦してもらえるのではないと知れば、絶望のどん底を突き抜けた先は無間地獄と思い知ったことだろう。
「ふむ……シロシロ・エスエムか。それも面白いな」
「あたしの般若も、ちゃんと映しとくれよ。あんたみたいに隠したりはしないからね」
 若頭が苦笑して。いい加減に和江を片付けるぞ――と、若頭がベルトを握り直した。
「三十五発だったな。ようやく三分の一か」
 数字を聞かされて、和江は絶望を深める。これまでの二倍も叩かれたら……死ぬとまでは思わないけれど。肌に治らない傷が刻まれるのではないだろうか。
「嬢ちゃんよ。物は相談だが――俺からの仕置は、これで勘弁してやってもいいんだぜ?」
「…………」
 和江は若頭の目だけを見ている。もう、甘言に騙されたりはしない。股間への鞭を覚悟して、健気に両脚を開いて動かない。
 若頭が肌に触れるほど近寄って、ベルトを持っていないほうの手で股間をぽんぽんと叩いた。ついでといった感じで、中指を立てて深く穿った。
「…………」
 和江は唇を噛んだが、鰐革のベルトを打ち込まれる激痛に比べれば、わずかな隙間をこじ開けられる痛みなど取るに足りない。
「ここで詫びを入れるならな」
 とんでもない――と、反射的に思って。ふと迷った。全身傷だらけにされたって、お嫁に行けないことに変わりはない。どころか、寮の風呂にだって入れなくなる。それぐらいなら……
 しかし、若頭は迷うことさえ許さない。
「ヤスよ」
 若者も心得ていて、バケツにセメントを掬ってドラム缶の上にかざす。
「厭なら、ちゃんと言いな。黙ってちゃ承知と受け取るぜ?」
 まただわ……和江は捨鉢な気分で沈黙を続ける。父の命を救けるために、売春をさせられることまで覚悟していた。いや、これはケジメのための仕置であって、金銭の償いは別にさせられる。だったら、この男に処女を奪われたって、早いか遅いかの違いしかない。
「よし、承知だな。聞き分けの良い子だぜ」
 挿れたままにしていた指をぐりっと抉って、また和江に唇を噛ませた。
 和江の腕を吊っていた鎖が外され、手首の縄もほどかれた。
 和江はお義理に両手で胸と股間を隠したが、今さらという気分だった。鞭の痛みも疼くが、股間に噴き付けられたスプレーの熱い痛みが耐え難い。
「もう声を出していいぜ。泣こうが喚こうが――いや、良い声で鳴いてくれるなら、ボーナスを弾んでやるぜ」
「父を救けてください。ここから逃がしてください」
 父を気遣ってではない。父は世界中で四番目に、自分が凌辱されているところを見られたくない相手だった。もちろん、一番目は母親で、二番目と三番目は二人の弟だ。
「そうはいかねえな。おまえがきちんとケジメを付けて、それからの話だ」
 和江は食い下がらなかった。ヤクザを怒らせるのは怖いし――父のせいで、こんな酷い目に遭っているんだと見せつけたい気持ちも、まったく無いと言えば嘘になる。
 和江は立ち尽くしうなだれて、若頭が動くのを待った。
 しかし彼は壁際に下がって、そこに積まれている木箱に腰掛け、またラッキーストライクを咥えた。
 征子が、その横で服を脱ぎ始めた。八月にも見た豊満な裸身が、股間の般若面と共に現われる。豊満といっても、肥ってはいない。たわわとかグラマーと形容すべきだろう。
 全裸になった征子が、ハンドバッグから奇妙な物を取り出した。いや、ごくありふれた民芸品なのだが、この場にそぐわない印象だから、奇妙なのだった。大振りなこけし人形が二体と、竹を輪切にしたらしい小さな起き上り小法師がひとつ。
 征子はこけしの底を向かい合わせて、起き上がり小法師の胴に嵌め込んだ。ぴたりと合う。こけしを両側から反対方向へ捻じると、引っ張っても抜けなくなった。
「春の温泉旅行か」
「風紀紊乱の街だったわね。御当地名物『嫁姑和合こけし』ってんだから」
 形状と名称で察する男は多いだろうが、もちろん和江には見当もつかない。征子が片足を木箱に乗せて、こけしの頭部を股間に挿入するのを見て、ただ驚く。
「おいで」
 股間にこけし(というよりも、うなだれた巨根)を生やした征子が、和江手を引いて壁際へ連れて行く。まさか八月から置きっ放しでもないだろうが、ブルーシートが敷かれている。
「待ってください。若頭さんが私を……あの……抱いてくれるんじゃ……」
 面と向かって「私を犯す」という言い方をためらったばかりに、抱いて欲しいような物言いになってしまった。
「俺からの仕置はおしまいだって言ったぜ。征子は俺の名代みてえなもんだ。黙って嬲られてろ」
 戸惑っている和江を、征子はブルーシートの上に押し倒し、膝を立てさせて覆いかぶさった――が、すぐに諦めて。上体を起こすと、和江の太腿を両肩に担いだ。自分は腰を突き出してみるのだが、こけしの頭を淫裂に埋めるのが、やっと。
 ようやく和江は、征子がこけしをオマンコ(写真を売るようになってから、この言葉でしか考えられなくなっている)に挿入しようとしているのだと悟った。
「出来の悪いこけしだね。勝ちゃん、この子の片脚をそこのウインチェスターで吊り上げとくれよ」
「それをいうならウインチだぜ、アニー」
 この掛合は和江にも分かった。数年前の連続テレビ西部劇『アニーよ銃をとれ』のヒロインがライフル銃を得意としていた。けれど、大きなレバーをガチャガチャさせるウインチェスターを使っていたのは『ライフルマン』ではなかったかしら――だいじょうぶ、私は冷静だわ。こんな辱めに屈したりはしない。
 若頭が天井クレーンを操作して、和江を逆さ吊りにする。
 肩と頭は床に着いているが、吊られていないほうの脚は、自然とV字に開いてしまう。和江には、閉じようという気力は無い。
 征子が、和江を横向きに跨いだ。両足を掴んで、傾いているVを真っ直ぐに立てた。Vと逆Vとが交差して、逆Vから垂れたこけしの頭はVの交点に触れている。
「おやまあ、濡れてるじゃないのさ。まあ、マン汁か傷口のリンパ液か分かったもんじゃないけど」
 濡らしてあげなくて良さそうだね。どのみち、勝ちゃんは女の子が泣き喚くのが好きなんだから――と、和江を不安に落としておいて。こけしの頭を淫裂に埋め込んで、さらに腰を沈めていく。
 未通の間隙を大きな球体で押し拡げられる痛みを、和江は歯を食い縛って耐えた。良い声で泣けだの、泣き喚くのが好みだのと言われれば、意地でもそうすまいと反発する。
 しかし破瓜の痛みは、鞭とは違っていた。じわじわと痛みが強くなる。肛門に押し入られたときと似ている――のも道理だろう。未開の穴に棒を突っ込むことに変わりはないのだから。
 しかし、痛みの感覚は異なっていた。重たい圧迫感は生じず、口の両隅に指を引っ掛けてイーッと引き伸ばすような鋭い痛みが強くなっていって。
「痛いいいっ……!」
 びききっと、肉を引き裂かれる痛みに和江は悲鳴を上げた。しかしそれは、惨めな感慨の叫びとでもいう性質のものだった。
 淫裂に鞭を叩き込まれる激痛に比べたら、痛みと呼ぶのさえためらわれる。まったく不本意で、男に強されるよりも惨めな屈辱きわまりない破瓜。それでも、女にとって一生一度の痛みだった。
 征子が腰を上下させる。ささやかな痛みがうねくる。
「さすがに締まりがいいわね。ほとんど、あたしの中で動いてる」
 征子が、蕩けそうな声音で言う。
 和江は首を折り曲げられているので、目を開ければ結合部を直視してしまう。真っ赤に腫れて赤黒い鞭痕に埋め尽くされた下腹部。そして、鞭と破瓜による出血で肌にへばりついている薄い淫毛。その向こうで、起き上がり小法師は小躍りしているだけで、征子のほうはこけしが半ば以上も出挿りしている。
「でも、こんなんじゃ物足りないよ」
 腰をくねらせ、円を描いたり前後に揺すったり。和江は、ただ痛みに耐えるだけだった。
 延々と、それが二十分ほども続いて。
「いい加減にしろ。まだ肝心の話が済んでいねえんだ」
 征子が、しぶしぶと腰を伸ばして――こけしは和江の中に残ったままだった。
 鎖が緩められて、和江の身体がブルーシートの上に投げ出される。
「ケジメの仕置は、これで赦してやる」
「ありがとうございます……これで、父は……」
 救けてもらえるんですねと言いかけた和江を、若頭が無常に遮る。
「山崎。おまは、猥褻物頒布の罪を一身にひっかぶって、警察に自首しろ。写真の撮影も販売も、全部おまえひとりがしたことだ」
 突然のことに、昭大はもちろん和江もぽかんとしている。
「和江の写真がな、ちとヤバ過ぎた。演出じゃなくて実際の暴行じゃないかとか、見た年齢の問題とかな」
 すべて疑いの通りだ。
「てめえが全部仕組んだってことにすりゃ、生田組にはお咎めなしだ」
「父は、どうなるんですか?」
「刑務所行きだな。主犯だから懲役一年半で何十万円かの罰金が相場だ」
「そんな……」
「罪三等を減じて地獄行きは勘弁してやったんだ。ムショ行きくらいは諦めな」
 一年半……もう三年も待たされたのだから、その半分なら。そう思ったのは和江だけでなく昭大も同じだったかもしれない。そこへ、若頭が追い討ちをかける。
「罰金が払えなければ強制執行てやつだ。田地田畑お召し上げか。お上はそれで許してくれるだろうが、世間様はそうもいかない」
「…………?」
「たしか、男の子が二人いたよな。どっちかは就職するんだろうが……前科者の父親がいる奴を採ってくれる会社があるかな」
「私たちに死ねって言うんですか?!」
 和江は叫んだ。悲鳴だった。
「違えよ。俺と結婚しろつってんだよ」
「え……?」
「さっき言った量刑は、国選弁護人が型通りにやらかしたときの話だ。腕っこきの弁護士が付けば、執行猶予に持ち込める。そうすりゃ、弟が卒業するまでに親父は天下晴れて潔白の身。農協からの融資だって通るぜ」
 話が飛躍し過ぎて、和江はついていけない。
「赤の他人のことなど知ったこっちゃねえが、仮にも岳父となりゃあ大切な身内だ。生田組の顧問弁護士――じゃあ、都合が悪いか。とにかく、腕っこきの弁護士を金の草鞋で誂えてやろうじゃねえか」
「どうして……?」
 そこまで自分に執着するのか――は、なんとなく分かった。若頭も和江の態度から、それを読み取ったようだ。
「ヤクザだからといって、何でもかんでも横紙を破ったりはしねえのよ。通せる筋があるなら、通すぜ。おまえなら六マンコの筋の九マンコだ」
 まさか国士無双は無えしな――と、和江には意味不明なことを呟いてから。
「おまえが法律上は二十歳以上の成人と見做されるなら、トルコ風呂は正々堂々と勤められる。立ちんぼだろうとヌードモデルだろうと、警察の目の開き方も違ってくる。お目こぼしってやつだ。オメコ干しか、助平な言葉だな――おい」
「馬鹿言ってんじゃないよ」
 外野席まで球が飛んで来て、征子が打ち返す。
「さっさと話しを決めちまいな。でも、そうすると雪さんを組員にゃ何て呼ばせるのさ。大姐御、姐御とくれば、姉貴かしら。それとも最初から大姉貴にしとくかい」
「おまえこそ、馬鹿言ってるんじゃねえぞ」
 若頭が苦笑して、和江に問い掛ける。
「それでいいな?」
 和江は、さして迷わなかった。どうせ、お嫁にいけない穢れた身体にされてしまった。自分が犠牲になって父も弟も救えるのなら、それでいい。それに……私を穢れた身体にした張本人に責任を取ってもらうのが筋かもしれない。
「黙ってるってこたあ、承知だな」
 また、その遣り口なの――と、和江は反発した。ので、どうせなら自分から飛び下りてやれと、運命を決定づける言葉を口にしていた。
「私を若頭さんのお嫁さんにしてください」
「若頭は無えぜ。勝造様とか旦那様とか……」
「呼び捨てでじゅうぶんさ。だけど『勝ちゃん』だけは、あたしの専売特許だからね」
「じゃかあしい。このバケベソが」
 照れ隠しでもなかろうが、若頭がドラム缶に近寄って、ガツンと蹴って。
「お義父さん、娘さんとの結婚を許してくださいますね」
「…………」
「お許しいただき、ありがとうございます――言っとくが、組で顔が利くようになったとか、勘違いするんじゃねえぞ」
 きっちり威しておくことも忘れない若頭だった。
 ――昭大はドラム缶から出されて、倉庫の外でセメントも洗い流され、父娘揃って衣服も許されて。
 木箱の上に三通の書類が並べられた。婚姻届と昭大の承諾書と、離婚届。和江が用済みになればすぐに離婚して、次の嫁――六号を迎える下準備だった。
 昭大は弱々しい筆跡で、和江はボールペンが紙を突き破る勢いで、それぞれの書類に署名をしたのだった。
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昭和ほのぼの



 あとは2章ありますが7千文字です。それは、次回で。

テーマ : 18禁・官能小説
ジャンル : アダルト

Progress Report(third) 3:昭和集団羞辱史/物売編(夜)

 終末にじっくり読んでください。大量1万7千文字です。400字詰め約50枚です。

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   父の身勝手

 梅雨の期間も、アーケードのある繁華街に人の足は途絶えず、露天の路地も建物の陰になって雨の影響は少なかった。梅雨が明けて盛夏ともなると、和江の売上はさらに伸びた。肩も露わなサマーワンピースの御利益である。
 ヌード写真に比べれば、エロチックでもなんでもないのに。わずかな腕や膝の露出が、こうも男を惹き付けるとは、男に接すれば接するほどに、男という生き物が分からなくなってくる。
 秋物は露出が多いのとシックなのと、週ごとに替えて、違いがあるか試してみようかな。
 季節ごとに普段着とお洒落用を買うくらいの金銭的余裕はある。和江が売子として稼いだ金はすべて父親が受け取っているが、その中から週に千円は父から小遣いとしてもらっている。
 名目賃金の一万三千円から税金だの保険だのを天引され、寮費と社員食堂の食券購入費、さらに強制の積立貯金。手取は八千円ほど。その半分を仕送しているのだから――月に四千円の臨時収入は、実感としては所得倍増どころではなかった。
 その大半は郵便貯金にしているのだし、父の借金も順調に減っているはずだから、季節ごとに吊るしの服を新調することくらい、そんなに贅沢ではないと、和江は考えるようになっている。
 だから、盆休みで帰省したときも、不審に思われない程度にはお土産を張り込んだりもした。ただ、父の消息を家族に伝えられないのが、心苦しかった。
 奇麗な身になって故郷へ戻るまでは母ちゃんにも内緒にしておいてくれという、父の懇願だけではない。父が法律すれすれ――ではなく、猥褻図画頒布というれっきとした犯罪に手を染めていることなど、しかも自分まで手を貸しているなんて、口が裂けても言えることではない。
 居心地の悪い帰省だった。それでも、和江の心は明るかった。父の平日の稼ぎが生活費(と、お酒と煙草)に消えるとしても、畑仕事が始まる来春までには借金を完済出来るはずだった。
 ところが。父の借金は減るどころか、逆に増えていたのだった。
 確かに、来春には借金を完済出来るだろう――娘におんぶと抱っこで。それだけでも忸怩たるのに、三年以上の音信不通の挙句、尾羽打ち枯らして無一文で逃げ帰る。それでは、あまりに不甲斐無い。せめて出稼ぎ二回分くらいの金は持ち帰りたい。
 動機は立派かもしれないが、その手段に競輪を選んだのでは、結果は分かり切っている。
 オケラになっても。
 荒れた日の最終レースは、ガチガチで決まる。
 関東勢と関西勢の突っ張り合いだが、どう転んでも番手にノーマークのやつが飛び込んで来る。
 本命ラインの裏表。あの予想屋はこういうときは必ず外すから、その逆目で鉄板。
 溺れる者のまわりには無数の藁が浮かんでいる。トイチの街金も網を張っている。一発逆転を目論んで引っ張った一万円が、十五分後には紙屑と化しているという、もはや喜劇が繰り返される。

「済まない。ほんとうに済まない。和江がモデルを引き受けてくれんことには、畑を取り上げられてしまうんだ」
 帰省から戻ったその夜に、昭大が寮まで訪ねて来て――近くの公園まで和江を誘い出して。地面に土下座するなり、そう言ったのだ。
「どういうこと? それより……そんな真似はやめてよ。他人(ひと)に見られちゃう」
 事情が分からず、和江は途方に暮れる。
 父をなだめるようにして、とにかくベンチに並んで腰掛けて。競輪で負けて借金が増えた顛末を聞かされて――和江は絶句するばかり。
 そもそも連帯保証人は、求められたら全財産を処分してでも返済に応じなければならない。昭大が持っている財産といえば、農地であり自宅である。
 それを残したまま細々と返済していくことで猶予してもらっていたのは、債権者――生田組の温情だった。
 ところが利払いすら滞らせたうえに、新たな借金まで重ねて、トイチでは雪だるま式に膨れるばかりだから、これも生田組に代位弁済してもらって――借金総額は三十七万円に達した。
 これではいつまで待っても完済など無理だろうと、生田組は伝家の宝刀を抜きに掛かったのだが。実のところ、農地は処分が難しい。宅地に転用するのは法律で禁じられているから、近隣の農家に買い取ってもらうしかないが、そちらも資力は無いし、増えた田畑を耕す人手が無い。生田組としても、現物を差し押さえたところで処分に困る。
 娘に借金を肩代わりさせるか、写真のモデルをやらせろ。そういう話に持って行くための脅しだった。
 ただし。娘が肩代わりしないのであれば、モデル料として十万円だけを借金と相殺してやるから、今のシノギを続けて細々と返してもらおう。土地を売れとは言わないぜ。
 和江が肩代わりするとは、毎日五千円でも稼げる仕事をさせられる――もっと直截に言えば、身体を売らされるということだ。さすがに、昭大も娘をそんな目には遭わせられない。
「それに……パンティまでは脱がないで良いと言ってくださってる。セミヌードまでだ。色付きの封筒みたいなことも無しだと約束してくれた」
 本当だろうか。和江は父の――ではなく、ヤクザの言葉を疑った。しかし、パンティを脱がないでも良いという言葉が、拒絶の一画を崩したのは確かだった。
「だって、四人のモデルさんはみんな……」
 シロクロとかエスエムをやらされてるじゃない――とは、父親に向かっては言いにくかった。
「これは口にしてはいけないんだが、あのモデルは、みんな若頭の奥さんだったんだ」
 いくらナアナアの警察でも、未成年に猥褻行為をさせたとなると目をつむってばかりもいられない。しかし、結婚した女性は、何歳であろうと二十歳以上の成人として扱われる。民法に限った話だが、顧問弁護士なら、それを根拠に警察と検察を丸め込んでくれる。
 だから、若頭は未成年の娘と結婚しては離婚を繰り返している。とは言え、愛情が無いわけでもない。大姐御と呼ばれている征子も、姐御と呼ばれている三代目も、もちろん現役の四代目も、頻度の差はあるが、今も(縛って叩いて、とまでは昭大も娘には言わなかったが)抱いている。例外は二代目だけで、これは広域に勢力を張っている組織と四分六の盃を交わす際の献上品にされた。自分の女房を差し出すのは、遠く戦国時代からの服従の証である。
 農地を取り上げられては、一家で路頭に迷う。父の懇願を聞き入れるしか、和江に選択肢は無かった。

 その週の土曜日。和江が連れて行かれたのは、いつもの組事務所ではなかった。街外れの、倉庫が立ち並んだ一画。いわゆる流通拠点だった。トラックの出入は多いが、何日もシャッターが閉ざされたままの倉庫も珍しくない。それ以上に肝心なのは、この一帯も裏向きでは生田組が仕切っているということだった。たとえ素っ裸の女が縄で縛られて外を引き回されていても、組のバッジを着けた男が付き添っていれば、彼女は透明人間も同じである。
 そんな物騒な場所とは、もちろん和江は知らないのだが。
 先に述べた、普段は使われていない倉庫。そこには若頭と征子、そして和江の知らない男たち三人が待ち受けていた。
 三人の男たちが半袖シャツに替えズボンという平凡な装いに対して、若頭はいつものことながら、ノーネクタイに派手な縦縞の背広。征子は珍しく和服――というか、浴衣姿だった。
「お手柔らかにお願いしますよ」
 昭大と和江を運んで来たタクシーは、昭大だけを乗せて走り去った。
 狼の群に取り囲まれた子羊。
「まずは、こいつに着替えてもらおう」
 手近な木箱の上に、セーラー服一式と下着が置かれた。
 セーラー服なら倍額とか若頭が言っていたのを、和江は思い出した。ますます不安が募るのを抑えて、和江は勇気を振り絞る。
「あの……ほんとうに、全部は脱がなくてもいいんですよね?」
 和江にとっては、半分だけでも気を失いそうな羞恥なのだが。身体測定と同じだと、自分に言い聞かせている。
「ああ。親父にも約束してあるが、パンティは脱がなくていいぜ。本番もさせない。ヌードでも、おまえが厭と言うポーズは強要しない」
 なぜ、そんな甘い条件で十万円なのだろうという疑問には、敢えて目をつむる。
「あの……ひとつだけ、お願いがあります。聞いてくださるなら……全部脱いだってかまいません」
 若頭は片眉をちょっと吊り上げただけで、次の言葉を待っている。
「競輪場のトイチも、生田組の息が掛かっていますよね。二度と父にお金を貸さないようにしてください」
 そこまでは分かっている和代だったが。なぜ生田組が昭大を返済不能に追い込もうとするのか、そこへの洞察は無かった。
 和代としては、セミヌードだけで構わないという約束など信じていない。パンティをずらしてみようか。もうちょっとだけ――そんなふうにして結局は『御開帳』まで撮られるかもしれない。どころか、黒封筒のようなことまでされかねないと危惧している。だから、自分から「ひとーつ、ふたーつ」と数えて歯止めを掛けると同時に、自分の犠牲が無駄にならない方途を考えたつもりでいた。
 若頭は、二つ返事で和代の申し出を受け入れた。
「なんだったら、親父に渡す日当から利息分は天引してやろうか?」
 本来は、利息分どころか元本分まで天引してもらうべきなのだが。何日も続けて坊主だってあるから、生活費に困る場面も出てくる。
「私が売った分は、半分を天引してください」
 彼女が手伝うようになってから、週末の売上は三倍くらいになっている。半分を天引されても、昭大は(競輪などしなければ)困らないはずだった。
「分かった、そうしてやるよ。さあ、始めるぞ」
 男たちは和江を取り囲んだまま、動かない。
「あの……ここで着替えるんですね」
 分かり切ってはいたが、どうしても訊いてしまう。着替えているところを見られるのは、全裸を見られるよりも羞ずかしい。若頭が黙って頷くのを見て、和江は改めて覚悟を定めた。
 用意された衣装はセーラー服の上下と、清楚なシュミーズと、ブラジャーとパンティ。
 和江はサマーワンピースを脱いで、スリップも落とした。ブラジャーは着けていない。下乳に鉛筆を挟んでも落ちないのがブラジャーの着用基準だという俗説を信じている。乳房を形良く整えるという発想は、すくなくとも/fc2/女/規制/学生にはない時代だった。
 初めて着けるブラジャーにもたついていると、征子が手伝ってくれた。背中のホックを前で留めて、ぐるりと半回転させてからカップに乳房を押し込むという、当時としても乱暴なやり方だったが――それが正しい装着法だと、和江の頭に刻み込まれた。
 シュミーズを頭からかぶって。半年前までは着ていたのだから、セーラー服の上下は手慣れたものだった。最後に、スカートの中に手を突っ込んでパンティを穿き替えた。ずいぶんと小さく、ヒップの上半分が剥き出しになる違和感に戸惑う。
 着替え終わると、木箱に腰掛けさせられた。
「征子、頼むぜ」
 征子が化粧セットを隣の木箱の上で開けた。和江は、スッピンで来るように言われている。あまりに『ばけべそ化粧』なので、それでは商品価値が下がるのだろうと、悔しいが和江は理解している。
 征子が施したのは、ごく薄い化粧だけだった。それよりも、髪をいじる。工場では精密器械を組み立てるので、髪の毛が落ちないよう、和江は長い髪を引っ詰めて後ろで丸めている。ちょっと大人っぽい雰囲気になるので、けっこう気に入っているのだが。征子はそれをほどいて、三つ編みのお下げに結い直した。赤いリボンも結んで――まるきり/fc2//規制/学生
の印象に変えてしまった。
 成熟した女が好まれる風潮に対して、セーラー服と三つ編みお下げ。若頭が狙っている写真の購買層が偏った性癖の持主、ありていに言えば変態であることは――和江には分からない。ただ、ひどく稚なくなってしまって、それも羞恥に輪を掛けた。
 支度が整った和江の後ろに、中年の男が立った。無言で手首を握って、後ろへ捻じ上げた。
「いやっ……」
 反射的に振りほどこうとしたが、びくとも動かない。もう一方の手まで捻じ上げられ、手首を重ねて縄で縛られた。
「約束が違います。ただのヌードだけです」
「プロみたいに色っぽいポーズを取れるってのか?」
「……努力します」
「素人のままごとに付き合ってる暇はねえんだよ。おまえは、誘拐されて甚振られる/fc2//規制/学生――そういう設定なら、演技もポーズも要らねえだろうがよ」
「でも……」
「安心しろ。こっちも任侠に生きるヤクザだ。約束は守る。本番はさせねえよ」
「でも……」
「デモもストもねえ。先生、続けておくんなさい」
 先生と呼ばれた中年の男が、和江の手首を縛っている縄を引っ張り上げて、首を巻いた。和江は肩が軋むほどに腕を吊り上げられ、首が絞まるので俯きもできない。
 先生が別の縄を二重にして、中間に大きな結び瘤を作った。
「ほら、あーん」
 言葉は優しげだが、顎をつかんで締め付ける。痛みに耐えかねて開けた口に縄の結び瘤が突っ込まれて、縄尻が頬を縊った。
「誘拐した獲物には、大声を出されないように猿轡を噛ますのが定石だからな。顔が変形するから、普段の髪形でスッピンのおまえとは別人だ」
 ヨツボシの人間にも写真を売ることだってある。ばれないようにしてやったんだと、恩着せがましく言う。
 和江は納得するしかない。こんなことを知られたら、会社に居られない。
「それじゃ、撮影開始だ」
 和江は壁際へ連れて行かれた。片方には木箱がピラミッドに積まれて、反対側には天井を縦横に走るクレーンの鎖が垂れている。その間に敷かれたブルーシートの上に、和江は横座り。斜め左右からスタンド式ライトで照らされ、大きなレフ板を持った男が、和江に反射光を当てる。
 本格的な撮影会に臨んだシンデレラ・ガール。不安と怯えの中にも、浮かれた気分が少しだけ交じる。
 カメラも本格的な一眼レフ。大きなレンズがいろんな角度から和江に向けられて、パシャパシャと立て続けにシャッターが切られた。
 何枚撮ろうと、実際に使われるのは一枚か二枚。すこしでも良い構図を求めて、プロはそうするのだというくらいは、和江も知っている。シンデレラ気分が強くなる。
「次は、いよいよ令嬢が誘拐魔の毒牙に掛かるシーンだ」
 セーラー服の胸当が取り去られ、脇のファスナーが開かれて、スカートも太腿までたくし上げられた。
 また、一分ばかりシャッター音が響いて。
 スカートを脱がされ、上着は鋏で切り裂かれた。
 新品なのにもったいないな。そんなつまらないことを考えて、平常心(なんか、とっくに失せているのだが)を保とうとする。
 また一分のシャッター音。そして、シュミーズは引き千切られた。
その間に、若頭が服を脱いでいた。六尺褌に背中一面の刺青。しかしよく見ると、それは肌襦袢に描かれた絵だった。
 ヤクザのくせに、変なの……
 面白がっている場合ではなかった。若頭が和江の後ろから抱きすくめてきた。
「んんんっ……?!」
 ブラジャーの中に手を突っ込まれて乳房を握られ、和江は抗議の声を上げようとしたが、猿轡で言葉は封じられている。
「どうした。厭なのか?」
 和江は何度も大きく頷いたのだが……
「言ってくれなきゃ、分からねえぜ。厭なのか?」
 尋ねるふりをしながら、若頭はねちっこく乳房を揉む。
 和江は「厭なのか」という問に答えて、また頷いたのだが。
「そうか、いいんだな」
 日本語の曖昧さを悪用して、若頭が決めつける。乳首を摘んで転がしたりもする。
 びくんっと、和江の上体が跳ねた。まったく未知の、甘い稲妻とでも形容するしかない感覚が乳首に走ったのだった。
 この時代の少女の常として、和江は自身の身体におそろしく無知だった。股間はおろか、乳房でさえ自分で弄んだ経験も無かった。だから、触発された性感は、まったく未知の領域に属していた。
 女房だけで四人も(十代の少女を)コマしてきた男が、そういった事情を見抜けぬはずがない。
「気持ち良いだろ。もっともっと気持ち良くしてやるぜ」
 今の和江には、未知の快感は新たな恐怖でしかない。必死にかぶりを振るのだが。
「厭よ厭よも好きのうち、だよな」
 若頭はブラジャーをずり上げて乳房を剥き出しにすると、両手で双つの乳房を激しく揉み立てる。
 それは圧迫であり苦痛なのだが、乳首を摘まれると、たちまち甘い稲妻が乳房を貫き背筋を駆け抜ける。それを繰り返されるうちに、乳房に食い込んでくる指にさえも、苦痛の中から淡いさざ波を掻き立てられてしまう。
 数秒おきにシャッターが切られ、新しいフィルムを詰めたカメラと交換されていくのだが、そんなことは和江の知覚の圏外に去っている。
 いつか和江は、胡座を組んだ若頭の脚の間に尻を落として両足を前へ投げ出した形になっていた。
「んん……あ゙あ゙っ、む゙ん゙ん゙……」
 言葉にならないくぐもった声が、艶を帯びて鼻に抜けている。
 つうっと、若頭の右手が下へ滑った。
「あんんっ……み゙い゙い゙っ……!」
 もどかしそうな呻き声は、すぐに小さな悲鳴に変わった。薄い生地のパンティ越しに、淫裂の中筋を指が滑り上がったのだった。パンティは撮影用に手を加えられていて、股間の裏布が無い。指が滑った跡が、稚ない汁で滲んでいた。
「へえ。一丁前に尖らしてやがるぜ」
 淫裂の上端で、布地が鉛筆の先端ほどにも盛り上がっている。
 若頭が、そこを指の腹でこすったというよりも――生地を動かして、中の突起と擦れ合うようにした。
「み゙ゃあ゙あ゙っっ……やえ゙え゙っ!」
 オクターブ高い悲鳴を噴きながら、和江の腰が大きく跳ねる。
「ふふん。生娘なら、これぐらいが合ってるんだろうな」
 若頭はパンティの中を侵そうとはせずに布地をこすり続ける。
「ああああああああああーっっ……」
 和江は歌手顔負けの長い悲鳴を吐き切って、若頭の胸板にぐたっと背中を預けた。初めて受けた弄撫に和江は、峨々と連なる峰の最初の小高い頂に達したのだった。
「ずいぶんと早い仕上がりだったな。縛られて写真を撮られているうちに感じてやがったな。征子よ、おまえの見立ても大したものだな」
 今のうちにきわどいやつを撮っておくか――と、膝の間でとろんとしている和江のパンティをずり下げた。
「約束通り脱がしゃしねえ。引き千切るだけだって、やってみたかったが、自分から脱ぐって言い出されちゃあな」
 厭と言うことはしないと約束しておきながら猿轡で言葉を封じたり――この男の性癖は許容範囲を超えて歪んでいるようだ。
 早春の萌草のように淡い淫毛は、和江の女性器をほとんど隠していない。それを接写させ、さらに小淫唇をV字形に広げた指で割り開いて、膣口を狭めている処女膜までもレンズの前に曝す。
 和江は余韻にたゆたっているだけで意識は残しているから、何をされているかの知覚はあるだろう。しかし、抵抗のそぶりは示さない。
「さて……山崎のやつ、どうやって消してやろうか」
 まるで信頼し切った恋人の胸に抱かれるようにしてぐったりしている和江の股間をまさぐりながら、物騒な言葉を若頭が独りごつ。
「エンジンが暖まったところで、乗ってみようかい」
 和江を床に突き転がした。
「み゙ゃんっ……」
 半ばは正気に還って、縛られた裸身を起こす和江。
 先生と呼ばれた男が、縄をほどきに掛かったが――いっそう厳しく緊縛するための段取だった。
「んん、んんん……?」
 呻いているうちに、きっちり高手小手に縛られ、胸の上下にも縄を掛けられて、もっと牛乳を飲みなさいよと同級生の女子にもからかわれていた乳房が、鞠のように縊り出された。鞠といってもドッジボールとかではなく、ソフトボールよりは大きいかなというところだが。
 足を掴んで胡座を組まされそうになったところで、全身に絡み付いていた快感の残滓が払拭された。
「んんんんっ……あえ゙え゙!」
 脚を閉じようと、渾身の力で抗う。小娘でも、脚の筋力は成人男性の腕力を凌ぐ。先生が手こずっているのを、カメラマンの助手が手伝おうとする。若頭がそれ押し留め、お下げを掴んで仰向かせる。
 ばしん!
 縄で縊られている頬に痛烈な平手を打ち付けた。
「どうせ、奥の院まで御開帳して、しっかりフォルムに焼き付けてあるんだ。今さらジタバタするんじゃねえ」
 現役大物ヤクザの威迫に、和江は震え上がった。それでも。
 この人の言うことに従っていたら、また、あんなふうに可愛がってくれるかな――と、そこまで明確に意識してはいないが、なんとなく甘えた気分は残っていた。さらに二発の往復ビンタで、それも吹っ飛んだけれど。
 胡座を組まされて足首を引き上げられ、曲げた膝のくぼみに足の甲が嵌まり込む形にされた。結跏趺坐。手を使わないと、自力でほぐすのは難しい。
 さらに脛を縛られ、縄尻を首に巻かれて引き絞られた。上体が四十五度にひしがれる。
 シャッターの雨が降る中で、若頭が六尺褌をほどいた。
「…………!」
 成人男性の股間を直視するのは、父と一緒に風呂へ入っていた/fc2//規制/学生のとき以来だった。そして父の股間は、当然だがうなだれていた。
 勃起した男性器の大きさに、和江は絶望的な恐怖を覚えた。いくら無知でも、女性器の穴に男性器の棒を挿入するのが性行為――子作りだということくらいは知っている。
 けれど、それは不可能事にしか思えない。若頭の股間に聳え立つ肉の棒は、擂粉木よりも太くて長い。しかも、ごつごつと節くれ立っている。
「ん゙ん゙ん゙っ、む゙ゔゔゔ……!」
 和江は全身を揺すって抗議した。シロクロもエスエムもやらなくて良いという条件だった。すでに縛られていて、これはエスエムだと思うが、縄を解いてもらって半日もすれば、元通りの身体に戻る。けれどシロクロは、処女を破られてしまう。絶対に駄目だ。
「おまえも物覚えが悪いな。厭なことは厭と、はっきり言え。そうじゃないと承諾だと受け取るぞ」
 和江を絶望に突き落としておいてから、若頭が言葉を和らげる。
「約束は守るぜ。本番はしねえ」
 言葉とは裏腹に、和江の身体を浮かせて前へ倒した。
 膝と肩で身体を支えて、尻を高く突き上げた形。まさに牝犬が牡を受け挿れる姿勢と同じだった。
「んんん、んんんんっっ……」
 なんとかして虎口を脱しようと、和江はもがく。尻を振って男を誘っているようにしか見えないとは、気づくどころではなかった。
「本番、御上の流儀で言えば、性行為だな。そいつは、ここにマラを突っ込む行為を言う」
 若頭の指が淫裂を穿った。
「み゙ひいっ……!」
 鋭い痛みが奔った。指一本で、こうだ。擂粉木なんか突っ込まれたら、股が裂けてしまう。
「それはしないと、約束しているからな。今日のところは、こっちを使ってやるよ」
 若頭の指が後ろへ動いて、肛門をくすぐった。
「み゙ゃあ゙あ゙あ゙あ゙っっ……?!」
 息を吸い込みながら叫ぶような、奇妙な悲鳴を、和江は上げた。
 指でつつかれたショックもさることながら、そんなことは擂粉木をオマンコに突っ込むよりも不可能だとしか思えない。
「ここにチンポを突っ込んでも、本番とは言わねえからな。約束は守ってるぜ」
 そんなのは詭弁だ。そうは思っても、抗議の言葉は封じられている。
「ほんとは浣腸して腸を綺麗にするんだけどな。金山寺味噌が付いたほうが、絵になる」
 若頭は何やら講釈を垂れながら、指で肛門をほじり始めた。
「力を抜け。力むと痛いぞ」
 そんなことを言われても。汚いところ恥ずかしいところを嬲られているという思いに、和江は凝り固まっている。
「しょうがねえな。もちっと暖機運転をしてやるか」
 右手で肛門をつつきながら、若頭の左手が横合いから股間をまさぐる。小さな肉芽を探り当てて、きゅるんと摘んだ。
「い゙あ゙あ゙あ゙あ゙……!」
 パンティの布地越しに刺激されてさえ凄絶な快感が奔った急所を、今度は直接に摘まれた――だけではない。包皮の中の実核を、枝豆を鞘から押し出す要領で動かされて、和江は腰全体が爆発したような感覚に襲われた。
「そらよ、逝っちまいな」
 きゅろんきゅるんと刺激されて、たちまち、先ほど到達したよりも高い頂上へと押し上げられる。つぷっと肛門を穿たれて鈍い痛みを覚えたのだが、それさえも太くて甘い稲妻を呼び寄せる。
「い゙あ゙い゙、い゙あ゙あ゙……」
 指を二本にされて、さすがに鈍痛が快感を上回った。
 苦痛だけではない。排泄物を出す穴に異物を逆方向から押し込まれて、しかも中を掻き回されるのは、不快とか違和感といった通り一遍の言葉では表わせない奇妙な感覚だった。
「もうちっとほぐしてやりたいが、クソをほじくるのも気持ち良いもんじゃねえからな」
 だったら、やめてください――和江は心の中で喚く。
 すっと指が抜かれて、痛みが遠のいた。
 若頭が身体を起こして、真後ろから迫る気配を感じた――直後。指とは比べ物にならない、太くて熱くて硬い異物が肛門に押し付けられた。
 ぐううっと肛門を圧迫される。痛みとは異なる不快感が強まっていって――ぐぼっと何かが突き抜ける感触と同時に、激痛が襲ってきた。
「ま゙あ゙あ゙あ゙っっっ……!」
 和江は声の限りに喚いた。身体を真っ二つに引き裂かれるような重たい痛み。そして灼熱。
「ううううう……やええおお……」
 嗚咽がこぼれる。
 ばちん!
 若頭が尻を思い切り叩いた。
「泣き言を言うんじゃねえ。十万円を稼ごうってんだ。俺を悦ばせてみやがれ。よがり声のひとつも啼いてみろや」
 励ますのではなく、さらに泣かせている。和江からは見えないのをさいわいに、指でカメラマンに合図して、泣き顔のクローズアップを撮らせる。
 それに気がついて、和江はレンズを睨み返した。それくらいの気力は残っている。
「ついでに、こっちもだ」
 若頭がのけぞって、結合部をレンズに曝す。
「まあ、売物にゃならねえが、記念写真ってとこだ」
 撮影は九割方終わったが、こちとらはこれからが本チャンだからなと、これはカメラマンに言ったのか。初めてだから乱暴にしてやると言わんばかりに、激しく腰を打ち付け始めた。
 ぱんぱんぱんぱん……
 がらんとした倉庫の空間に、肉と肉とがぶつかる乾いた音が吸い込まれていく。
 和江は、ただ熱痛に翻弄されるだけ。
「ん゙っ、ん゙っ、ん゙っ、ん゙っ……」
 肉の杭を打ち込まれるたびに呻き声を漏らしながら、涙をこぼす。
 そうして。恥辱と苦痛のうちに、最初の凌辱が終わった。若頭が抜去して立ち上がる。和江は緊縛されて坐禅転がしにされたまま。最後の仕上げにと、汚濁にまみれた肛門がフィルムに収められる。
 それまで離れた所から成り行きを見守っていた征子が、親切ごかしに和江に寄り添う。
「もう、これで痛いのは無しだからね――あんたが、いい子にしてればだけど」
 和江の汚濁を拭き取ってやりながら、慰めだか脅しだか分からないことを言う。
 和江は無表情に聞いているだけ。目は虚ろに死んでいる。
「おまえがあんまりにいじらしいので、ついやり過ぎちったぜ。ボーナスを五万円つけて、父親の借金は二十二万ってことにしてやるよ」
 若頭がラッキーストライクを一服しながら、和江に柔らかく声を掛けた。
 五十歩百歩じゃなくて、二十二万三十七万。それでも、月々の利払いを考えれば大きな違いだ。
 征子が和江の頬を縊っている縄をほどいた。
「……ありがとうございます」
 感謝の念は無いが、礼を言わせるために猿轡を外したのだと――和江は判断した。ヤクザを怒らせるのは怖かった。あんな痛烈なビンタは願い下げ。もちろん、ほんとうに怒らせたらあれくらいでは済まないだろうと分かっている。
「ところで、物は相談だが……先生、足をほどいてやってください」
 若頭の言葉は中断されて、中年男が和江を起こして足の縄をほどき、結跏趺坐もほぐしてやった。
 和江は、ぴたりと脚を閉じて正座した。いまさらだが、恥部は隠したい。
「もうちょい頑張るっていうんなら、借金は帳消しにしてやってもいいぜ?」
 和江の心が、大きく揺れた。すぐにでも父は郷里へ帰れる。でも、家族の幸せのために、そこまで自分を犠牲にして良いものだろうか。後悔しないだろうか。
「シロクロだと思ってやがるな」
 小娘の考えなどお見通しと、若頭が嗤う。
「フェラチオって知ってるか。チンポを口でしゃぶるんだよ。もちろん、ザーメンは良く味わってから飲むんだぜ?」
「…………?!」
 黒い封筒の写真で、それを見たことはあった。確かな証拠があるから、そういうことをする女性はいるのだけれど。もしも言葉で聞かされていたら、絶対に信じていなかっただろう。排泄器官を口に挿れるだなんて。
 男子が鉄管ビールと称して、蛇口を咥えて水を飲むのを見て、ひどく不潔だと思ったものだ。飲水が出るところを咥えるのでも、そうなのに。おし/fc2//規制/この出る部分をしゃぶるだなんて……
「本番じゃねえ。法律でいう『性交』には当たらない。おまえは、綺麗な身体のまんまだ。それでいて、三十七万の借金が帳消。悪い話じゃねえだろ」
 そうだ。どんなに不潔で破廉恥なことでも、身体に証拠が残るわけじゃない。口をつぐんで、夫になる人を騙して、幸せに……なれるだろうか。生涯、罪悪感に苛まれるのではないだろうか。
 和江の迷いは、次のひと言で叩き壊された。
「ケツマンコにチンポを咥え込んどいて、今さらどうってこたぁねえだろ。おしゃぶり一発二十二万円だぜ。おまえの給料の何年分だよ?」
 なぜ、そんな破格の金額をもらえるのか、ちらっと疑問には思ったが。その疑問さえ前提が間違っているとは気づかない。月五分の利息が無ければ、昭大はとっくに借金を返済し終えている。
 とはいえ、月五分の複利は年利で八割。この当時の法律で許容されている百九パーセントよりは低いから、そういう条件を呑まされた昭大の責任ではあるが。そういうことを言い出せば、元々の三十万円の債権も、生田組が幾らで街金業者から下取したことやら。
 いずれにせよ、三十七万円の借金など、帳面上の数時にすぎない。それを帳消しにしてもらっても、昭大も和江も、一円だって現金はもらえない。ロハでヌード写真を撮影され、肛門性交を強いられ、さらに口淫を迫られているという見方だって成り立つ。
「どうなんだよ。たいがいに腹を括れや!」
 わずかな疑問も恫喝の前に吹き飛ばされて、和江は自動人形のように頷いていた。
「やるんだな。喋れるようにしてやったんだ。俺のチンポをしゃぶっているところを写真にしてくださいと、はっきり言え。厭なら厭でいいんだぜ。おまえの親父の借金は二十二万。おっと、じきに月が替わって二十三万一千円になるな」
 追い詰められて、和江は場末の娼婦でもなければ口にしないような言葉を、その未だ穢されていない唇で紡がされてしまった。
「若頭さんの、お、オチンポを……舐めます。写真を撮ってください」
「舐めるだけじゃねえよ。喉の奥まで咥え込んで、しゃぶって、ケツマンコにされたように、今度はおまえが自分で頭を動かして出し挿れするんだ」
「…………」
「復唱しろとは言わねえ。始めてもらおう。縄は縛ったままだぜ。そのほうが絵になるからな」
 まだでろんと垂れているが、真珠を入れて節くれ立った亀頭を、和江の口に近づける。
「その前に、お願いがあります!」
 和江が勇気を振り絞って訴えた。
「この期に及んでなんだってんだよ」
「キッスしてください」
「はあ……?」
 強面のヤクザに、似合わず、ポカンと口を開けて少女の顔を見下ろす若頭。
「私、まだキッスをしたこともないんです。それなのに……」
 言葉を詰まらせたが、どうにか思いの丈を口にする。
「初キッスがオチンポなんて、厭です。せめて、まともなキッスくらい……」
「こりゃまた……くくく……」
 爆笑寸前の微苦笑――とでも形容したら、いくらかでも雰囲気を伝えられるだろうか。
「ますます気に入った。いいだろう、願いは叶えてやるよ――立ちな」
 気力のありったけを振り絞って、女のほうからキスをねだるなんてはしたない真似をして、和江はへたり込んでいる。
「世話の焼けるお嬢ちゃんだな」
 緊縛されてぴっちり閉じている腋の下に手を差し入れ、釣り上げるようにして、若頭が少女を立たせる。膝に力が入らず崩れ落ちようとするのを強く抱き締めて支えるというか、直立を強制させておいて。顎を上向かせ、おおいかぶさるようにして唇を重ねた。
「んむううう……?!」
 キスといえば唇の接触――くらいにしか考えていなかった和江は、いきなり唇の裏を舐められて仰天した。さらに押し入ってこようとするのを、歯を食い縛って拒んだ。
 口を開けろ――と、若頭は言葉で説得したりはしない。片手で和江の頭を抱え込んで逃げられなくしておいて、もう一方の手をふたりの間に滑り込ませると、和江の乳首を摘んだ。力まかせにひねる。
「んみいいっ……!」
 甘い稲妻ではなく鋭く重たい激痛に襲われて、食い縛っていた力が緩む。すかさず、舌が口中に押し入ってきた。
 これを噛んだら、ただじゃ済まない――和江は、口内を蹂躙されるに任せるしかなかった。
 舌を絡められ舌帯をつつかれ、歯の裏側を舐められる。口の中で生温かいナメクジが這いずり回っているような気色の悪さに吐き気を覚えた。
 少女が憧れるファーストキッスがこんなものだったなんて――絶対に何かが間違っているとしか思えなかった。
 しかしこれで、男性器を口に挿れる覚悟が定まったのかもしれない。
「満足したか?」
 労うように、ぽんぽんと若頭が尻を叩いた。が、中指を曲げて尻の割れ目の奥まで嬲るのを忘れてはいなかった。
 あらためて跪かされて。まだうなだれている肉棒を唇に擦り付けられると、和江は迷うことなく、その節くれ立った亀頭に口付けた。そして、しゃくり上げるようにして根本まで咥え込んだ。
 動作を描写すれば、そうなるのだが。彼女の緊縛された裸身は薄桃色に染まっていた。稚ない絶頂を教えられたときも、股座の奥までレンズに覗き込まれたときも蒼褪めていた肌が、羞恥に悶えている。
 それは、そうだろう。これまでは抗議の言葉すら封じられて、男の手で一方的に嬲られていたのだ。自身に慙じるところは無い。しかし今は、縛られているとはいえ、みずからの意志で破廉恥な真似をしてのけた。後難を恐れなければ、噛み付いて反撃も出来る。しかし和江は凌辱を積極的に受け容れてしまった。
 毒を啖わば皿まで――でもあるまいが。和江は一心に奉仕を続けている。若頭に言われた通りに、肉棒をしゃぶっている。女の本能なのか、口中を舌で蹂躙されたときに何らかのヒントを得たのか、裏筋に舌先を這わせさえした。
 和江の努力に応えて、淫茎は太さを増し硬くなり、天を衝く勢いとなって上顎に亀頭を押し付ける。
 もっと羞ずかしがると思っていた当てが外れた忌々しさか、これならもっと過激でも行けると思ったのか。
「どうも、絵柄が寂しいぜ。征子、おまえもかわいがってやれ。シロクロでもシロシロでもねえ――さしずめフェラシロかな」
 若頭の言葉は聞こえているが、今ひとつ意味を分かりかねた和江だったが。目の前で征子が浴衣を脱ぐのを見て、だいたいは察した。今さら拒む気にはなれない。征子に何をされたって、処女は護られる(と、和江は楽観した)。
 それにしても。浴衣は元々が素肌に着る物ではあったが。戦後も二十年を経てアメリカナイズされた昨今、パンティはともかく肌着さえ着けない女は珍しい。
 しかし和江が驚いたのは、そのことではなかった。征子の股間には飾り毛が無く、まったく別の極彩色で飾られていた。
 刺青だった。般若の面のようだが、口元は隠れている。
 口を止めて横目で見つめている和江に気づいて、征子が妖しく嗤った。大きく脚を開いて上体をそらす――と、真っ赤な口をクワッと開いた般若の面が出現した。女性器が図柄の一部に組み込まれているのだった。
「勝造の歴代女房のうちで、紋々を背負ってんのはあたしだけさ。なんせ、中学からの腐れ縁だからね」
 何人女房を取り替えようと、ほんとうの女房は自分だとでも言いたいのだろう。
「馬鹿野郎。てめえのは倶利伽羅紋々を背負ってんじゃなくて、倶利伽羅マンマンをへばり着けてんだろうがよ」
「誰がそうさせたのさ」
 夫婦漫才になっちまったと若頭が苦笑いして。
「おらあ。口を動かせや」
 正座している和江の膝を足でこじ開けて、つま先で股間をえぐる。和江にしてみれば、とばっちりもいいところ。
「それじゃ、あたしが馬追になってやるよ」
 征子が和江の背中に乳房を押し付けて、両手で和江の乳首を摘んだ。
「この動きに合わせて首を振るんだよ」
 イチニイ、イチニイと掛け声に合わせて乳首を引っ張る。
「こんなふうに舌を絡めな」
 引っ張る動きに捻りを加える。
 和江は――痛いか痛くないかと尋ねられれば、躊躇なく痛いと答えるだろう。しか、気持ち良いか良くないかと問われると、実のところ答に戸惑う。それくらいに、征子の手つきは繊細だった。
「もうちっと、股を閉じろや。般若が写っちまう」
「上等さ。日本全国一億人に見てもらいたいね。あんたこそ、そんなシャツは脱いで、本物を見せちゃどうだい」
「冗談じゃねえ。一家の頭がエロ写真の竿役をしてるなんて知られちゃ、親分さんたちに顔向けが出来ねえぜ」
 つまり。彼が刺青シャツを着ているのは、本物の刺青を隠すためだった。そうまでするのは、やはり彼の性癖の故だろう。
「ほらほら、また動きが止まった。歯がゆいね。おまえにゃあ、こっちのが良いかい?」
 征子は和江の閉じた太腿の間に手を突っ込んで、あっさりと肉芽を探り当てた。それを摘んで、前後上下に引っ張り始める。
「びゃんっ……もぼ、んみいいっ!」
 征子の指の動きに合わせてさまざまに呻きながら、和江は懸命に舌を動かした。
 和江を操るために摘まんでいるのか、励ましなのか懲らしめなのか、それとも褒美なのか――征子にも判然としていないのではないだろうか。
 和江は嫌悪も忘れて、征子に操られて怒張を舐め、しゃぶり、啜って、脳震盪を起こしそうなくらいに上体を揺すった。肉芽を嬲られる苦痛と快感にこぼす呻き声が微妙な振動となって、ますます怒張を猛らせる。
 さらに亀頭が膨れたと感じた直後、喉の奥に熱い衝撃があった。同時に、漂白剤のような臭いが鼻腔を刺激する。
「うぐ……げふっ!」
 とっさに頭を引こうとしたが、がっちり押さえ込まれて、吐き出すことも出来ない。
「こん畜生め。勝ちゃんの仔種汁を二回も取りやがって。ちゃんとゴックンするんだよッ」
 股間の突起を思い切りつねられ、上げた悲鳴は怒張に押し戻されて、和江は噎せた。咳を堪えて、どうにか嚥下する。
「よーし。これで撮影終了だ。先生、ありがとうございました。ヤマちゃん、フィルムは頼んだぜ」
 カメラマンと助手が機材を片付ける間に、緊縛の先生が和江の縄をほどき、手首の縄痕をマッサージする。
 三人がそれぞれに挨拶をして、倉庫から立ち去って。
「もうちょっと待ってな。おまえの親父が迎えに来るからな」
 和江は、木箱の上に置いていた自分の服をすぐに着たのだが。若頭は逆に刺青シャツを脱ぎ捨てて、偽物よりはくすんだ感じの彫物を露わにした。図柄は、まったく異なっている。
「おめえの一発は、ちゃんと残してあるぜ」
 床に放り出されている縄を取り上げて、征子を縛りに掛かった。
「畜生。あんな小娘を縛っていた縄を使い回すなんて……」
「じゃかましい」
 ばちん、ばちん!
 若頭は、乳房に往復ビンタを張った。和江の三倍はあろうかという豊満な乳房が、左右に吹っ飛んだ。
「その小娘の涙と汗を肌に擦り込めば、おまえもちったあ若返るだろうぜ」
 先生に比べれば、和江の目にも分かるほどもたつきながら、若頭は征子を坐禅転がしに掛けた。縄も左右が不均衡。さすがにヤクザ稼業が忙しく、性癖ばかりにうつつを抜かしている暇は無かったらしい。
 それでも、征子にはじゅうぶんに厳しい――のだと、和江は見て取った。息も絶えだえの征子は縄に酔っているのだとは、分かろうはずもなかった。
 若頭はたっぷりと時間を掛けて、征子を犯した。合意の上だから、可愛がったと言うべきか。
 尻を叩き髪を引っ張り、おおいかぶさって乳房を握り潰す。そのたびに征子は悲鳴を上げるのだが、苦痛と恥辱を訴えるのではなく、悦びのトーンを帯びているのが和江にも聞き取れた。
 終わったとき、淫茎は白濁にまみれていたから、女本来の穴を使ったことは、和江にも分かった。彼女はそっぽを向いていたが、ちゃっかりこっそり盗み見している。
 羨ましいな――ふっと、そう思ったのだが。何が羨ましいのかは、自分にも分らなかった。二人が相思相愛らしいことだろうか。縛られて悦んでいることだろうか。歪んだ形とはいえ、男女の営みを交わしていることだろうか。
 縄をほどかれた征子は、てきぱきと身繕いをして倉庫から出て行った。すぐに、二人の組員と昭大を連れて戻って来る。
「山崎よ、おまえの借金はチャラになったぜ。親孝行な娘を持って、果報者だな」
 昭大は困惑の態で娘に目をやって――誰もいない方角へ視線を彷徨わせて佇んでいるのを見て取ると、さすがに色をなした。
「話が違うじゃないですか!」
「誰に向かって口を聞いてやがる」
 物静かな、しかしドスの利いた声で威圧しておいてから、懐柔の口調に落とす。
「約束は破っちゃいねえぜ。シロクロどころか、マンコにゃあ何も突っ込んじゃいねえ」
 昭大は、おろおろと娘に尋ねる。
「そうなのか? 何もされちゃいないんだな?」
 ヌード写真を撮られるだけで、じゅうぶんに何かされている。どころか、若頭が言ったこと以外は何もかもされている。しかし、彼女の身体に痕跡は刻まれていない。黙っていれば、誰にも知られずに済む。父にも、未来の夫にも。
 和江は頷くという小さな動作で、生涯最大の嘘をついた。
 昭大としては半信半疑ながら、信じたい思いが心のすべてを占めている。
「ところで、物は相談だがな。あとひと月かふた月、バイを続けちゃくれまいか」
「約束が違い……」
 和江が抗議しかけて、自分の思い違いに気づいた。若頭が約束したのは借金に関することだけで、父の去就については何も言っていない。
「俺は、配下の者を無一文で放り出すほど薄情じゃねえ。それに、こいつが抜けた穴を埋める人間を都合しなきゃならねえ。どうだ、山崎?」
「願ってもないことです。ひと月なんて言わずに、来年の二月までは、やらせてください」
「……父ちゃん」
 和江には父の気持ちが理解できる。ほとんど三年間の音信不通のあげく、一季分の稼ぎも持たずに帰ったところで、家族にも隣近所にも合わす顔が無い。しかも、よその家は、これから出稼ぎに行こうという時期だ。
「よし、話は決まったな」
 生田組としては吹けば飛ぶようなちっぽけなシノギの話がまとまっただけ――にしては、ひどく上機嫌に若頭が頷いた。
「もう、父ちゃんを手伝ってくれなくていいぞ。ほんとうに、ありがとうな。これまでのことは忘れて、正業に励んでおくれ」
 それが昭大の、父親としての精一杯の言葉だった。
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 これを書きたいばっかりに、延々と下地を作って来たのです。
 実は次章も終わっていまして、こちらも1万3千文字は約40枚――は、数日以内にUPします。


昭和野外緊縛
 アイキャッチ画像は、昭和シロクロエロ写真で。


テーマ : 18禁・官能小説
ジャンル : アダルト

Progress Report(third) 2:昭和集団羞辱史/物売編(夜)


   父と一緒に

 翌週の土曜日。和江は夕方の五時に父と駅で待ち合わせて、その足で組事務所へ向かった。横流しを防ぐ意味で、商品は毎日一定数を渡され、売上と売残りは返却する。
 事務所の大デスク(の真ん中)には、大姐御ではなく、父よりも十歳くらいは若そうな、スポーツ刈の男が鎮座していた。
「なるほど、若いな。しかし、こんなバケベソ化粧じゃ雰囲気もへったくれもねえな」
 昭大の挨拶には素っ気なく頷いただけで、男は和江に目を向ける。
 彼が生田組の若頭だと父に紹介されて、和江も深々とお辞儀をした。社会人としては「父がいつもお世話になっておりまして」とかなんとか挨拶をするところだが、大物ヤクザという先入観に威圧されて、言葉が詰まる。
 同時に、バケベソと言われたことに憤慨……出来ないでいた。この言葉を和江は知らないが、からかわれたのだとは分かる。いかがわしい商売を手伝うのだから、会社の人に見られても自分だと分からないように厚化粧をして、髪もスカーフで隠している。これが駆け出しの立ちんぼそっくりだとまでは、立ちんぼを見たことのない当人には知りようもないのだが。化粧をしてもかえって不細工になることもあるのだとは、初めて知ったことだった。
「まあ、いいや。売り込みに来るんだったら、スッピンで来いよ」
 セーラー服で来れば倍額に査定してやるぜ――と、和江には理解不能な笑いを付け足した。

 秘写真の売買は大姐御の征子が仕切っている。彼女からハトロン紙の封筒を五通と、怪しげな黒の封筒を三通と受け取って、昭大は繁華街へ向かった。彼のシマは突き当りの一画と定められている。この界隈だけで秘写真の売子は他にも二人居て、昭大は新参――つまり地の利は良くない。繁華街が最も賑わう土曜日でも、売れて三組、平日は坊主も珍しくない。それでも一組の値段が千円とか、物によっては三千円もするので、借金の足枷が無ければ、小体(こてい)なアパートを借りて女を食わせるくらいは余裕だった。
 捕らぬ狸の皮算用は措いて。
 和江は父と別の場所で売るのでも、父と並んで売るのでもない。彼女だけが独りで売って、父はその後見役だった。
 まだ昼の名残をとどめて、繁華街を行き来する男たちの足取りもしっかりしているのだが。路地の陰から品定めをしていた昭大が、こちらへぶらぶらと歩いてくる三十歳手前くらいの男を指差した。
「あいつなら脈がある。教えた通りにやるんだぞ」
 昭大が路地の奥へ身を隠す。
 他の男たちと、どこがどう違うのか、和江には分からなかったが、ともかく父に教わった通りにやってみる。
「ねえ、小父様」
 これが昭大なら、相手の年齢と風采によって『課長』、『部長』、『社長』と使い分ける。立ちんぼあたりなら『お兄さん』か『小父様』だが、ずっと若い和江なら『小父様』一本槍が良い――というのも、昭大の仕込みだ。
 下手くそな『ばけべそ化粧』とはいえ、いや、それだからこそ――若さというより稚なさは隠せない。そして声を掛けられた男は、自分より年上の立ちんぼや呼び込み嬢にうんざりしているはずだった。
 果たして男は足を止めて、稚ない少女の話を聞くだけは聞いてみる気になったようだった。
「あの……写真を買っていただけませんか」
 男は食いついてきた。
「きみのヌード写真かな?」
 からかい半分だろうが。
「いえ……姉の、あの、見本では水着を着ていますけど、買っていただくのはヌードです」
 ここで初めて『見本』の写真をハンドバッグから取り出す。和江はただ水着としか言わなかったが――海水浴場でこんな姿を晒せば、監視員が注意するのはもちろん、風紀に厳しいPTA小母さんあたりが(わざわざ公衆電話を探して)一一〇番しかねない、上乳も下尻も露出した超過激なビキニだった。
「ヌードは……お、お、オマンコまでぱっくり写ってます」
 まったく見知らぬ相手、厚化粧とスカーフで変装しているからこそ、ようやく口に出来た言葉だった。
 ちなみに。見本の写真と封筒の中身とは、同じモデルを使っている。実に良心的な商品というべきだ。
「そいつも、ちょっと見せてくれよ。ほんとだったら買ってやるよ」
「それは駄目です。お買い上げいただくまで封筒は開けるなって、元締からきつく言われてます」
「なんだ。きみの姉さんじゃないのか」
 男は、興味が失せたような口振り。ほんとうにそうなら、とっとと踵を返すところだが、そうしないのは和江にも興味があるからだろう。
「もしも、中の写真が偽物だったら、どうする?」
「ほんとうに、見本のお姉さんのヌードです。お、オマンコもぱっくりです」
 見たくもない写真を見せられて、それは断言できる。
「よし、買ってやるよ。だが、嘘だったら、おまえのマンコで落とし前をつけてもらうぜ?」
「構いません。千円です」
 男は苦笑しながら財布を取り出した。封筒を受け取って、その場で開ける。写真を表通りの明かりに照らして、不満足そうに頷いた。
「確かに、言う通りの写真だな。まあ、千円の価値はあるか」
 この当時、売春のいわゆるショートが千円から二千円であった。それに比べれば、けっして安い値段ではない。それでも、前後不覚の酔っ払いではない、まともな判断力を持った者にも売れるのは、生田組の扱う写真の質がきわめて良質だからである。週刊誌のレベルを超えるヌード写真のモデルになる女は、肉体を買ってくれる男がいなくなった玄人と相場が決まっていたこの時代に、生田組だけは飛び切り若い素人女性を調達していたのである。この絡繰については、いずれ詳述する機会もあるだろうから、ここでは話を先に進める。
 目の前の『実物』をどうこう出来なかったのが残念――とまでは、男性経験どころか恋愛体験すらろくにない和江には男の心理を読めない。
 とにかく――昭大の言い方だと『餌』を呑み込んでくれたので、釣り上げにかかる。
「よろしかったら、シロクロの写真もあります。写真の色じゃなくて、あの……つまり、男と女が……そういう写真です。同じ人がモデルです」
「幾ら?」
 今度は心底興味の無さそうな声。
「二千円です。十枚組ですから、お得です」
「いらないね。男のケツなんざ写り込んでちゃ、マス搔く気にもならない。おまえさんが相手してくれるんだったら、ショートで三千円張り込むけど?」
 言葉だけでなく腕を伸ばしてきたので、和江は身を翻して路地の奥へ逃げた。男は追って来ない。
「ばーか。誰が小便臭い小娘に聖徳太子を張り込むかってんだよ」
 捨て台詞を残して立ち去った。
「良くやった。始め良ければすべて良しだ。この調子で頑張っておくれ」
 昭大の声は弾んでいた。それを聞いて、和江も単純に嬉しくなる。
 それから三人、立て続けに失敗した。とはいえ、のこのこと路地に誘い込まれて、和江の話だけは聞いてくれるのだから、昭大に言わせれば彼とは大違いなのだった。昭大が声を掛けても、立ち止まるのは十人に三人くらい。そのうちの一人が興味を示すくらいだから――昭大が三十人、四十人に声を掛けたと同じくらいの効果があったわけだ。
 もっとも。男が興味を示すのは写真にではなく、和江についてだから、トラブルも少なくなかった。
 二人目の男は、和江が売物ではないと知ると、抱きついてきた。尻を撫でられて、和江えは慌てて父に救けを求めた。
「チッ、美人局かよ」
 そんな捨て台詞で男は立ち去った。三人目には胸を揉まれて、父親の出番。
 五人目は初老の男。土で汚れた作業服で息は酒臭く、すでに足取りも怪しい。見本写真をろくに見ずに、千円の封筒を買ってくれた。中身を一瞥して、すぐ尻ポケットに突っ込んだ。二千円のも売りつけようとしたら、
「どうせなら、あんたのほうが良いな」
 するっと和江の背後に回り込んで、抱きついてきた。胸を揉みながらスカートをまくってパンティ越しに股間をまさぐる。
 和江が救けを求める前に昭大が姿を現わしたのだが、男は動じない。
「金を払ったんじゃ。わしゃ客だぞ。ちょっとくらいはサービスせえ」
「わしらあ、生田組の傘下で売(バイ)しとるんですがね。事を荒立てずに済ませてはもらえませんか」
「上等じゃ。そっちが生田組なら、こっちは警察じゃぞ。お巡り呼んでやろうか。困るのは、どっちじゃ?」
「…………」
 昭大が言葉に詰まる。生田組から話(ナシ)をつけて、猥褻写真には目をつむってもらってはいるが、一般市民から通報されては警察としても、まさしく事を荒立てざるを得ない。
「まあ、穏便に済ませたる。もうちょっとだけサービスしろや」
 男はさらに三十秒ばかり、乳房を揉み、パンティの上から筋を縦になぞって――それで千円分の満足はしたらしかった。
「二千円の写真も買ってやるから、ちょっと裸も見せてくれんか?」
 和江が全身を強張らせて絶句していると、男は和江を突き放した。
「次に会うときまでに考えといてくれよ。なんなら、三千円で買ってやるよ。それだけのサービスをしてくれるならな」
 和江は、乱れた服装のまま、地面にへたり込んだ。
「済まんかった。警察をどうこう言われたら、どうにもならない」
「悪いことをしてるからでしょ!」
 和江は叫んだが、その悪いことをしなければ父の借金を返せないのだから……啜り泣くしかなかった。
 それでも。前と同じアベック喫茶で三十分ばかり、無言で父と並んで座るうちには気を取り直して、またシマへ戻って商売を再開したのだから、和江もしたたかではあった。したたかのついでに――というわけでもないが。必ずアベックで座っている喫茶店の客たちが、薄暗い中で何をしているかも、ついつい観察してしまった。横並びに抱き合ってキスをしたり、男が女の身体をまさぐったり。けれど、それ以上の行為はご法度らしい。男が女を膝の上に乗せたりすると、店主らしい中年男が現われて、わざとらしくお冷やを注ぎ足したりする。
 和江はその日のうちに、客のお触りをいなす術も覚え始めて。二十人ほどに声を掛けて、千円の写真は売り切って、二千円も二つ売れた。九千円の売上は、三千円の手取。
 昭大が有卦に入ったときくらいの稼ぎだが。
「初日からこれはたいしたものだ。もうちょいコツを覚えれば、五千円は軽いぞ」
 儲かれば儲かるだけ、捕らぬ狸の頭数を増やしていく昭大だった。
 昭大に懇願されて日曜の夜も出勤して。繁華街の人出は減っても、売上は一万円の大台を超えた。お陰で月曜はあくびの連発で、一度だけだがベルトコンベアーを停滞させて大目玉を食らったりした。
 連日の門限ぎりぎりの帰寮にも注意をされて。次の土曜日には、帰りを父に寮まで付き添ってもらった。突然の父親の出現に寮監も面食らったが、失業保険証書がいわば通行手形となった。
 ので、堂々の門限破り。営業三日目は、多目に渡されたハトロン封筒十通と黒も六通を売り切った。完売ボーナスを弾んでもらって八千円の手取。昭大は寮監さんと同部屋の三人分のショートケーキ(売れ残りの詰合せだが)を奮発する始末。一方の和江は、恐ろしくもなっている。六時間ほどで給料の半月分を超えるなんて、金銭感覚がおかしくなりそうだった。
 いや。すでに平凡で幸せな人生の道を、半ばは自身の意志で、踏み外しかけている。身体を触られたくらいで大騒ぎしなくても良いのではないだろうか。身体測定のときは(ブラジャーを着けている子も)パンツ一枚だったし。年に一度の健康診断では、お爺ちゃん先生とはいえ、素手で乳房を揉まれている。
「グミの実も大きくなってきたねえ」なんて言われながら、乳首を摘まれた子だっていた。残念ではなく幸いにも、和江はそこまで発達していなかったけれど。
 ちょっと胸を揉まれたりお尻を撫でられたりパンティ(パンツより生地は薄いけれど)の上からオマンコを触られるくらい、どうってことはない。どころか、それで何千円も売上が増えるのなら、じゅうぶんに見返りがある――そんなふうに考えるようになってきた。
 といっても。触られ始めると、なかなかやめてくれずに、結局は父に救けを求めることになる。
 そこで思いついたのが、子供の隠れんぼだった。
「あと十数える間にやめてくれないと、大声をだしますよ。ひとーつ、ふたーつ、みいーっつ……」
 我慢できる限り、ゆっくりと数えた。これは効き目があった。客はそれなりに満足して、ここのつで引き下がってくれた。パンティの中まで指を入れられると、
「よーっつ、それはやめてください。いつつむっつななつ」
 お遊び感覚になって、それ以上の狼藉には及ばない。
 一か月もすると、和江も駆け引きを楽しむ気分になっていた。大の男が小娘の言葉に翻弄されるのだから面白くない訳が無い。
 そして、男の本質に気づかされていった。などと大上段に振りかぶる必要はない。要するに、男は例外無く助平だという、ただそれだけのことだった。
 商品についての造詣も深まった。売人は三人いると聞かされていたが、三人が三人とも違う商品を渡されている。モデルが違うし、内容も――大まかに分けて三種類あった。
 ひとつは、全裸の男女の絡み。最初に和江が持たされたやつだ。三日に一度の割で持たされるのはヌード写真と、同じモデルがと年上の女性とが絡み合っている、いわゆるシロシロだった。封筒の色はピンクで売値は三千円。
 そして最後のひとつは。ハトロン紙の封筒には大仰に『秘』の赤スタンプが捺されていて、モデルが縛られている。これと対をなす封筒は赤で、同じモデルが拷問を受けているシーンとか、複数の男に犯されていたりする。この頃にようやく使われ始めた言葉で言えばエスエム。売値は二千円と四千円だが、売人が求めない限り征子も押し付けたりはしない。そして、昭大は扱わない。食いつきは良いが、まず買ってもらえないそうだ。
「エロチックなのは助平だが、女を縛ったり叩いたりは変態だ」
 昭大の偏見ではなく、世間常識だった。たいていの男は、「おまえは助平だ」と言われれば苦笑いして頭を掻くだけだろうが、「おまえは変態だ」と言われれば本気で怒る。たとえ理性も羞恥も欠落した酔っ払いでも、相手が見ず知らずのチンピラでも、変態とは思われたくないということなのだ。そういう特殊性があるから、旅の恥を掻き捨てられる歓楽温泉地やマニア向けの雑誌に広告を載せる通信販売では需要が高いのだが。
 それはともかくとして。和江にはもうひとつ、気になることがあった。シロシロで絡む年増女はともかく、主役のヌードモデルは四人もいるが(だから、ハトロン紙の封筒だけで八種類もある)みんなs大衆雑誌のグラビアに登場する娘よりも若い。和江と一つか二つしか違わないのではないか。それは、まあ……それぞれに事情(あまり考えたくはない)があるのだろうけれど。そのうちのひとりが、(年齢を無視すれば)大姐御に似ているように思えるのだった。
 昔と同じようには打ち解けて父と話せなくなっているので、つまらない疑問はうっちゃっておいたが、あるいは自分の運命をこの時点ですでに予感していたのかもしれない。
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blue sepia
 アイキャッチは、「昭和レトロ エロ写真」で引っ掛かったやつ。

 さて。御膳立ては調いました。次章からが怒涛のエロ小説です。乞御期待……?

テーマ : 18禁・官能小説
ジャンル : アダルト

Progress Report(third) 1:昭和集団羞辱史/物売編(夜)

 困ったものです。今日は休日だというのに、紙飛行機だなんだで2枚ぽっきり。
 ところがπの牌ノギッチョンチョンで、木金土の出勤日は計53枚。
 4時に起きて、家を出るのが8時過ぎだから、4時間あります。朝風呂入ったりフリーセル連勝記録を5つばかり伸ばしたり(現在1955連勝中/過去最高2246連勝)、気分によっては弁当作ったり、前日の分を1次校訂したり。うん、2時間は書けます。
 これまで公称時速3枚でしたが、4~5枚はいけてます。それだけ杜撰とかはイワノビッチ。2時間ですから9枚ね。
 通勤片道1時間15分のうち、電車内で40分。これはスマホで1~2枚。
 勤務は拘束9時間の休憩1時間ですが、『待機』タイムが1時間半とかあって、執筆に2時間は充てられます。同じスマホでも、じっくり書けるので時速2枚は4枚。
 以上合計で15枚。だいたい辻褄ってますな。
 あ。帰宅は20時半で、即シャクもとい即晩シャク。うだうだしてても22時に就眠。22→04睡眠です。
 なんてセンスの無いウチワ話はやめますか。


 『昭和集団羞辱史』シリーズは中編2本ワンセットで、前半の1本を「体験版」として無償公開するパターンです。ので、ブログでも校訂前の原稿を賞味期限無しで全公開してみましょう。

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秘写真

 エロ本の自販機もビニ本も無かった当時、この手の写真の入手先は通俗雑誌の通販広告か、いかがわしい場所での(今日でいうならヤクのように)個人販売くらいしかルートが無かった。通販も『美麗カタログ』の送料に当時で千円程度は「切手代用可」で要求される例が多かった。たしかにカタログはそれらしい品を掲載しているが、送られてくるブツについては、街頭での怪しげな販売と大同小異の場合も少なくはなかった。
 本編で取り上げる、街頭での個別販売ともなると。酔客を狙って。
「旦那。いい写真がありますぜ。裸と裸で肉弾相打つガップリ四ツの四十八手……」
 大枚叩いて買った封筒の中身は……相撲四十八手の写真だったりしたとか。
 しかし、詐欺は世につれ世は詐欺につれ。今でも。まっとうに見える通販サイトでもトンデモ商品は多い。ダイオードとキャパシタを組み合わせただけで、電気代が半額になる装置とか、吸気経路に特殊形状のベンチュリーを挿入するとパワーアップするとか。どちらも物理法則に反している(と見抜ける素養に欠ける消費者も多い)。
最近で筆者が噴いたのは、『TBは型番です』という外付SSDですね。10TBという型番のメモリの容量は320GBだそうです。
 その点、本編に登場する『秘写真』は正真正銘ですから、実に良心的ではあるのです。



   父を探して

「お嬢ちゃん、ちょっといいかな」
 背後から声を掛けられて、またナンパかと、大崎和江はうんざりした。しかし、振り返った先に立っているのは制服を着た警官だった。四十歳くらいと二十歳そこそこの二人組。
「きみ、未成年でしょ。学校は、どこ?」
 おとなびたワンピースを着て、覚えたばかりの化粧をしていても、「大人の女性」に見られたためしがない。
 和江は、古ぼけたハンドバッグから真新しい社員証を出して警官に見せた。
「私、社会人です。ヨツボシ電機の女工です」
 就職して二か月ちょっと。手取の半分は仕送をしているから、ワンピースを月賦で買ったのが精一杯で、母からお下がりのハンドバッグを買い替えるのは、先になりそうだ。
 年配の警官が社員証を見て、苦笑いしながら頭を掻く。
「いや、失礼したね。でも、若い娘さんがこんな時間にこんな場所を独りで歩いていると危ないよ」
「私、父を探しているんです」
 どうせハズレだろうと思いながら、定期券ケースに入れた写真を見せる。
「二年半前に出稼ぎに行ったきり、帰って来ないんです。この街で父を見掛けたという人がいたので、工場が休みの日は探し歩いています」
 和江がヨツボシ電機に就職したのは、待遇が良いし郷里からもそんなに遠くないという理由ではあったが、父親とも無関係ではないのだった。
 若いほうの警官が「おや?」という顔をした。
「こいつは……もしかして、写真売の……」
 年配の警官に脇腹を小突かれて、語尾が立ち消えた。
「ご存じなんですか? やっぱり、ここに居るんですね?」
 年配の警官が、今度は難しい顔をして、また頭を掻いた。
「うーん。まあ……ふらふら歩きまわって、お嬢ちゃんが厄介ごとに巻き込まれるよりは、まだしもかな。よし、これからお父さんのところへ案内してあげよう」
 年配の警官が先に立って、客引や地回りの挨拶を受け流しながら、和江を案内したのは――場末の、立ち消えそうな赤提灯がしょぼしょぼと並んでいるあたりだった。ひとつずつ路地を覗き込みながら、ゆっくり進んで。不意に懐中電灯を点けて、奥を照らした。
「大崎よ、ちょっと出て来てくれんか」
 慌てて飛び出して来たのは、若い男だった。
「俺、関係無いっすから」
 警官の脇をすり抜けて一目散。警官は振り返りもしない。
「旦那、何か御用で?」
 肉体労働で鍛えた頑丈な身体つきの中年男が背中を丸めて、のそのそと近づく。後ろに控える若い警官の横に佇む娘に気づいて――手に持っていた紙片を、ばささっと取り落とした。
「和江……」
「あれこれ説明するより、これを見るほうが早いね」
 懐中電灯が、散乱した紙片を照らし出す。それは写真だった。
「……?」
 和江は写真に目を落とした。全体に白っぽい構図だった。数秒。
「きゃっ……?!」
 慌てて目をそらした。それはヌード写真だった。全裸の女性が大胆なポーズを取っていた。男性向け雑誌のグラビアなら、当然に花瓶とかの小物で隠されている局部まで、鮮明に写されていた。
「こういう猥褻写真を売ってシノギを立てているんだね。もちろん、君のお父さんの才覚ではない。元締から写真を卸してもらって、割り当てられた場所で酔っ払いを鴨にしている。出稼ぎと言っていたね。何としてでも連れて帰って、畑仕事に精出すように説得しなさい」
 警察は民事不介入だからと、二人の警官は父娘を路地に残してパトロールへ戻って行った。
 和江の父親――大崎昭大(あきひろ)は、写真を娘から隠すようにして拾い集め、封筒にまとめてから背広の内ポケットにしまった。
「ここではなんだから、落ち着ける所で話そう」
 路地で中年男と若い娘が立ち話をしていれば、場所が場所だけに誤解を招くのはさけられない。とっさにそこへ思い到るくらいには、昭大はすれているということだが、和江としては路地の奥が人目につくという父の思考が分からない。ただ、ずいぶんと父はみすぼらしくなったという印象は受けている。
 繁華街をすこし戻って。赤提灯の前で止めかけた足をひるがえすと、昭大は薄暗い電球で照らされた小さな看板しか出していない店のドアを開けた。
 和江は看板に書かれた店名も目に入らない。もちろん「アベック様歓迎」という小さな文字にも気づかない。ようやく探し当てた父に逃げられては困るとばかりに、腕にしがみついている。実に他人の誤解を招きやすい仕種ではあった。
 店の中は薄暗く、気怠いムードの洋楽が低く流れている。高い衝立で仕切られたテーブルには、アベックばかりが三組。テーブルの一方が衝立にくっついているので、必然的にアベックは並んで座っている。
 昭大は、どのアベックからも離れたテーブルを選んで、和江を奥へ座らせた。
 素早くウェイトレスがやって来る。
「アイスコーヒーを二つ。それと、ショートケーキをひとつ」
 ウェイトレスが去って、気まずい沈黙が流れる。数分でウェイトレスが戻って来て、注文の品をテーブルに並べる。ショートケーキは和江の前に。
「何から話して良いものか……父ちゃんは当分の間、この街を離れられない。三十万円の借金が残っている。今の仕事をするという条件で、利息を安くしてもらっている」
 三十万円。その金額に、和江は圧倒された。彼女の給料の二年分である。
「そんな……何に使ったの?」
 自分のために使ったのではない――と、昭大は口ごもりながら、経緯を打ち明けた。
 昭大はヨツボシ電機の孫請である町工場に雇われていた。工場が資金繰りに苦しんだとき、「決して迷惑は掛けない」という常套句で、街金の連帯保証人にされた。もちろん、たんなる保証人と連帯保証人との違いなど知らないままに。あとは、お決まりのコースである。工場は倒産して、街金の取立は昭大におよんで――この街の暴力団である生田組に身柄を引き渡された。こういった場合、女は夜の世界、男は海の世界へ流されるのが相場だったが、昭大はいささかトウが立ち過ぎていた。それで、生田組の下で『秘写真』の売子にさせられたのだった。
 シノギは、そう悪くない。月の売り上げは六万円の上を行って、昭大の取り分はその三分の一だった。生活費を差し引いても月に一万円は返済できる計算だが、借金がなかなか減らないのは、二つの理由があった。ひとつは、高利である。利息は「安くして」もらって、月に三分。これだけで月額九千円になる。そして二つ目の理由は――一攫千金を狙って競輪に無駄金を捨てているせいだった。さすがに昭大も、こういった内幕まで娘に打ち明けたりはしなかったが。
「おまえにも母ちゃんにも迷惑を掛けるが、もうしばらくは見逃してくれ」
 もうしばらくって……この二年間で、借金はちっとも減ってないじゃないの。
 和江は絶望というよりも虚しさを覚えた。
「私に、何か出来ることはない?」
 実家への仕送りをやめて、父の借金の穴埋め……いや、それでは弟が進学できない。跡取息子の洋平はまだしも、下の望夫は良い会社のホワイトカラーにしてやりたい。
「まさか、おまえを泣かせるわけには……」
 昭大は口ごもった。若い女なら、三十万円も返済は容易かもしれないが。娘の一生を犠牲にすることになる。とはいえ、このままでは借金は減らない。娘を不幸にせず、娘に助けてもらう。そんな虫のいいことでも考えているのだろう。
「そうだ。ヨツボシは半ドンだったな。土曜の夜だけでいいから、父ちゃんの商売を手伝ってくれないか」
 切羽詰まってというよりも、さも名案のように、昭大が言う。
「あんなエッチな写真を……」
「心配無い。父ちゃんの目の届く範囲でしかやらせない。身体が汚れるわけじゃないんだし」
 言葉の意味が分からないほど、和江も子供ではない。もちろん、身体を汚したことなどないが。しかし父親の物言いには、娘が身体を汚してくれるなら、むしろありがたいといった響きを聞き取ったのだった。
 とはいえ、父親の頼みを聞いてあげるより他に妙案もない。勤めてわずかに二か月半。まだ試用期間だ。三十万円はおろか、三万円でも前借を出来るはずがなかった。
 それに父ちゃんの商売を手伝っていれば、所在だけはつかんでいられる。
「いいよ。やってみる」
 男ならせいぜい煙草を一服するほどの迷いの後に、和江はそう答えていた。
 和江は転落への第一歩を、父親に手を引かれて踏み出したのだった。

 気が変わらないうちにとばかりに、昭大は娘を生田組の事務所へ連れて行った。仁義を通してかないと咎められる。その言い方にも、父親の変貌を垣間見る和江だった。
 生田組の事務所、実は総本部は、繁華街からビジネス街へ行く途中にある小さなビルだった。ビル丸ごとが組の所有だから、戦後の新興ヤクザとしては(この地方では)たいしたものだった。
 
代紋を掲げた玄関を避けて裏口から入って、組員が常駐している広間へ。若い衆が三人ばかり花札に興じている後ろの大きなデスク(の端)には、女盛りの姐御が腰を据えている。
「おや、大崎じゃねえか」
「えらい若い娘だな。コマしたのか。やるねえ」
 からかいの言葉にもいちいち会釈をして、女の前でかしこまる昭大。
「大姐御さんには、今夜もまた一段とご機嫌うるわしく……」
 媚びへつらう父親の姿に、いっそうの幻滅を重ねる和江。畑を耕す逞しい姿、たわわな収穫に満足の笑みを浮かべた顔。父は一日も早く田舎へ連れ帰らないといけない。
「こいつは私の娘でして、和江といいます」
 姐御の顔が険しくなった。
「まさか、実の娘を売ろうってんじゃないだろうね」
「滅相ですよ。そうじゃなくて、私の売(バイ)を手伝わそうと思いまして」
 姐御の顔から険しさは消えたが、不機嫌そうなことに変わりはない。
「そりゃ構わないけどね。写真じゃなくて現物を売れって言われて、あんた、きっちり庇ってやれるのかい?」
「もちろんです」
 と、きっぱり請け合ってから、トーンが下がる。
「……揉めたら、組の名前を出して良いですよね?」
「言い方には気をつけるんだよ。ケツは持たないからね」
 実際にトラブルが生じても、組員が出張ったりはしないという意味である。売上を強奪されたとかなら、話は違ってくるが。
「分かっておりますです」
 そこらのチンピラよりも押しが弱いのは、ヤクザに飼い馴らされた純朴な農民ゆえではあった。
 姐御が、表情を緩めて和会に声を掛ける。
「あたしゃ、組の経理を預かってる征子ってもんだけど」
「若頭の前の前の前の女将さんだぜ。若頭より怖い大姐御だ」
「真珠も入れられないへたれチンポが、茶々いれるんじゃないよッ」
 若い衆をあっけらかんと叱りつけて。
「親孝行で感心って褒めたげたいところだけど、写真売じゃあ焼石に水だよ。あんたさえ良けりゃ、日に五千は稼げる口を紹介したげるよ。お風呂と違って、年齢制限なんか無いからね」
 風呂と年齢制限については何のことか分からなかったが、大筋は和江にも理解できた。怯えて呆れて怒りも湧いたのだが、先に昭大が噛み付いた。
「娘をパンパンにだなんて、とんでもない。いくら大姐御さんだって、怒りますよ」
「そっちこそ、口を慎みな。今の言葉を公園の姉さんたちに聞かれてみな。袋にされちまうよ」
 鼻で嗤って。それから、なだめるように言う。
「ちょっと試したのさ。この嬢ちゃん、若頭の眼鏡に適いそうな、そういう雰囲気を持ってるんでね」
「とんでもないです……」
 若頭の性癖を噂くらいには聞いている昭大は怖気を振るったが、和江には何のことか分からない。

 読者は、ヒロインが若頭の性癖の生贄になることを期待しておられるだろうし、そうでなければSM小説にならない。とはいえ、きちんと舞台設定をしないと小説にならないこともないのだろうが、筆者はそうするのである。お急ぎの読者は次章を素っ飛ばしてください。
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 最後の青字の部分は、一度は書いたものの、すでに削除しました。が、まあ、そういうことです。


昭和の少女たち
 アイキャッチの画像は、過去記事の使い回しで Make the tea cloudy. と、グルグル・ホニャックさんが言ってます。


テーマ : 18禁・官能小説
ジャンル : アダルト

Tehe Pero Report:ダリアとトラ

 うわあ、やっちまった。
 SMX514『公女巡虐』。ヒロインの源氏名をダリアにしたけど。ダリアは南米原産。当然ながら、ヨーロッパに渡来するのは、卵が直立して以後です。12世紀には存在しませんでした。怪しいぽいのはチェックしたけど、あまりに南蛮ぽい花なのでうっかりでした。
 まあ。架空世界の架空歴史の架空人物で架空年齢(16歳とは、どこにも書いてないよ)だから、いいけどさ。

ダリア




へえ、結構あるねえ。


 ちなみに、本日はトラの日です。

 トラトラトラは、元からあった「ト連送」・・-・・ ・・-・・ ・・-・・ つまり「突撃!」のモールス信号に、単純な「ラ」・・・を追加しただけで意味はないと思っていましたが。意味はたしかにありませんが。
 実は、真珠湾攻撃に際して想定し得る状況を四つに分けて、それぞれに「ト連送」+「ム」「ラ」「サ」「lキ」をくっつけて作って。たまたま「トラ」が奇襲成功に割り当てられただけのことらしいですな。Wikipedia「トラトラトラ」より。
 考えてみりゃ、そりゃそうだよな。奇襲成功の暗号だけじゃ、「ホームランを打て」しかないサインみたいなものです。出典は忘れましたが、立原あゆみの長編エピソードです。
 考えられる状況としては、こんなところでしょうか。
・攻撃を断念して引き返す
・待ち伏せに遭い全滅
・迎撃を受けるも強襲す
・奇襲成功!

 ふうむ。まだまだヲタクの道は遠い。
 悔しいので蛇足。

 なぜ、「ト連送」が突撃の合図か
 →攻撃前に、編隊を解いて単縦陣に組み直す。これを「トツレ」即ち「突撃・体制・作れ」。
  その流れで、ト連送。
  当時、隊内電話はありませんでした。

 四つの状況に「ムラサキ」をあてはめる。
 →海軍最高機密の暗号が、通称「紫暗号」

テーマ : 18禁・官能小説
ジャンル : アダルト

Progress Report(third) 0:昭和集団羞辱史/物売編(夜)



 ええ、三度目の電気掃除機と申します。掃除をして、「まだ埃が残ってるじゃないの。母親にどういう躾を受けてきたんだろね」とお姑さんにいびられて電気掃除機をかけ直して。「四角い部屋を丸く拭くようにおそわったの?」といびられて。なぜか裸エプロン縄褌で三度目の掃除をするという……お話では有馬温泉。

「昭和集団羞辱史:物売編(夜)」2話構成『秘写真』『花売娘』
 あ、秘写真てのは戦前から昭和にかけてのエロ写真です。こんなの

シロクロの白黒写真
『秘写真』の出来が気に食わなくてボツリヌスしたのが2022年9月。2023年10月にリライトし始めたところでWILL様のPIXIVリクエストが来て、これがいつものごとくドドドドド真ん中だど。で、そっちを書いて。返す刀で鮃板ばかりの『公女巡虐』450枚を5週間で突っ走って。各サイトへの販売登録が終わったところで。
 三度目の挑戦ということです。三度目の正直な電気掃除機です。
魔女狩りのプロローグ』は、一回挫折した後にリトライして完成させましたから、電気掃除機は初体験です。
 まあ。三度目ということなら。そもそも『魔女狩りのプロローグ』は大昔に全年齢SFで書いた短編のアダルトバージョンですから、こやつも電気掃除機の端くれ。ルンバとサンバくらいの違いしかありません(??)。


 さて、今回の掃除機は。プロットをぐっとシンプルにしました。
 ふつうの秘写真を撮って、さらに欲を掻いた父親が8mm撮影までさせて……なんてまだるっこしいことはせずに。白黒フィルムでシロクロ写真を撮るだけ、の中で着衣緊縛からフェラ・アナルまで突っ走って。父親の不始末の詫びにリンチ&処女喪失というシンプル黄金パターンにしました。
 以前のプロットは、こちらです→
 今回のプロットをご紹介↓

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 人物設定とか冒頭の省略部とかは、前のプロットと同じです。

父を探して
 6月

父と一緒に
 事務所へ挨拶に行って1号さん
 大姉御。組の経理
 2号は他組の親分の若き愛人
 3号はバーのマダム。
 現在の女房は「4号=女将さん」
 1号と3号は、女将公認で継続中

父の身勝手
 夏休み後
 撮影は一回だけ。8mm無し
 顔は分からないようにしてやる
 パンティは脱がなくて良い
 処女は守る
 セミヌード(髪形と猿轡)誘拐演出
 緊縛ヌード パンティは『破る』
  文句があるなら、ちゃんと言え
 フェラ凌辱 相手は若頭
       本物と異なる図柄のシャツ
 復活タイム。ほどいてバスタオル
 ここで約束分は終り
 もうちょい撮らせるなら、借金チャラ
 ヴァージンは破らない
 父親、娘を拝んで。続行
 アナル凌辱 坐禅転がし
 
父の不始末
 11月
 娘から家への連絡は父が渋る
 三年ぶり、まとまった金を
 くずフィルム盗んで別の組に
 指詰で追いつかない。コンクリ詰
 折檻と本番(撮影)
 自首しても実刑
 結婚えお認めるなら執行猶予
 強制結婚(5号)
 法律上は二十歳と同じだからトルコ嬢OK
 親父の賠償分は身体で稼げ

父は拘置所
 尺によっては次章冒頭でカットバック
 即日入籍。ヤクザの祝事は無し
 初夜は床入でなく墨入@パイパン
 正月は最後の帰省
 トルコはおフェラで
 本番してないか指入れ検査(無意味)
 高価な着物。採算割れしてる。
 執着=愛を感じる
 
父との訣別
 3か月後
 拘置所前←執行猶予
 母が事情を知るのは、ここで
 情状証人で出廷は証拠の写真と瓜二つでまずい
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 父親の処遇も前と変えました。
 父親が故郷へ錦を飾りたいばかりにボツフィルムを盗み出したのが、ひとつ。
 刑務所でなく、執行猶予判決で拘置所から釈放されるというEND。こっちのほうが時間経過が無いので。あと、長男の将来も安泰です。父親が前科持ちだと、進学も就職も難しいですので。執行猶予中は父親も(女房の監視下で)真面目に農家をやらねばならないので、また娘を嘆かせることもないでしょう。


 それにしても。とにかく何か書いていないと気が休まらない。中毒というべきでしょうな。
 書いていれば、そして、わずかでも発表の場があれば。それがあやふやなPVとかじゃなくて現金収入で実感できれば。なにかしら人類に貢献しているような気がするのです。害毒を垂れ流しているという評判は、「いい批評でも悪い批評でも読者への効果は同じで、できるだけ取りあげられる方がいい」という筒井康隆極大(この作家も御大超えです)が心の支えです。


 さて、書き始め魔性。← 一発変換

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