続・ヒロイン戦記

 時系列的には、もはや判然としません。本編はしばしば手を挿れて(いやあん、エッチィ♡)ますし、PLOTの更新日時も、うっかりSAVEがあるのであてにできないし。
 まあ、2013年から2015年頃ってことで。
 話の流れを優先して、ヒロイン戦記に Take a Kick 蹴りをつけます。
紹介(全裸突撃)

ヒロイン戦記4 陸軍女子三等兵強制全裸突撃~玉砕の南洋に咲く大輪の被虐花
 左がKINDLE版表紙 右は。左の褌立哨と組み合わせてDLsiteの紹介画像に使ったものです。

 粗筋は
 女子徴兵制が敷かれた承和十九年。地方の小財閥令嬢・柴野美雪は徴兵逃れの縁談を蹴って、第一期兵として入営した。
 美雪が配属された教育部隊の中隊長は、縁談の相手だった。教育部隊の将校と婚約すれば確実に徴兵を免れるという父親の深謀遠慮は裏目に出て、美雪は中隊長から虐め抜かれ、三穴の処女すべてを奪われる。美雪にとってもっとも不幸だったのは、彼女は縄で縛られただけで性的陶酔に陥る被虐体質であり――相手の男は徹底的なサディストだということだった。
 同じ教育部隊には、美雪の父親の冷血非道な商売の犠牲になった者の娘も何人かいた。彼女たちからも、美幸は虐められる(筆者注:憎悪を持って加えられる虐待には、性的陶酔の余地はありません)。
 実戦部隊に配属された美雪は、玉砕必至の南方戦線に送られて……
 20字×20行で本文523枚です。

 前半は、男性兵士並みの厳しい訓練と、だんだん桃色がかってくる上級兵の新兵苛め。ヒロインには、中隊長の従兵訓練という調教も加わります。
 実家ではヒロイン付の女中だった娘も同じ分隊ですが、彼女はヒロインの父親に会社を乗っ取られて心中した一家の生き残り。ヒロインの父親は、彼女を憐れに思って引き取り――ではなく、無給の女中兼妾として扱います。どこかで聞いた設定です。この娘は、当時13歳。
 もうひとり。炭塵で肺を病んで馘首された父親を助ける為にみずから身売りした娘。この二人が中心となって、ヒロインを陰湿に虐め抜きます。ヒロインは父を恨むこともなく(親の恩は山よりも高く海よりも深いというのが、当時の修身教育でした)、ひたすら耐え忍びます。
 後半は、劣悪な環境(ギュウ詰め)の兵員輸送船での輪姦。一部の女子兵(遊郭出身)は営業したり。
 前線(島嶼防衛)では、陣地構築の重労働と慰安婦の兼務。筆者好みの(強制労働+性的虐待)シチュエーションです。
 「小隊内でもっとも弱い兵」同士の相撲大会も開かれて、女子は各小隊に1名ずつ配属されていますから、必然的に女相撲大会になります。上位者には褒美(昼夜の勤務免除と食事増量)、下位者には罰直(上位者の身代わり)が与えられます。実力的には、ヒロインはNo.3です。ところが、最下位確実な病弱の娘に同情して片八百長で負けます。ヒロインの勝利に賭けていた小隊員たちは激怒。ならば、いっそ再度の番狂わせで(今度はヒロインの負けに賭けて)儲けてやれと。凄まじいリンチ。しかも、前に大砲の弾を後ろには棍棒形手榴弾を突っ込まれての対戦。
 つぎの事件は、虐待に耐えかねた女子兵の脱走です。捕まって連れ戻されて。樹に縛りつけられます。ヒロインを含む女子兵が指名されて、脱走者への銃剣突撃を命じられます。ヒロインは菊の御紋章の付いた銃を投げ捨てて、脱走兵の横に並びます。このあたり、心理的葛藤とか書き込んでます。
 これではネズミ算で反抗者が増えるだけと、司令官は処刑を諦めて、彼女たちを厳しく反省させるにとどめます。全裸のまま全身緊縛して、引き潮の海に生き埋め。そのまま半日。銃剣刺殺よりも残酷な死刑です。
 やがて潮が満ちてきて……なんと、女子兵たちは見張りの制止を振り切って水遊びを始めます。おもいきり息を吸って海に潜って。はい、そういうことです。
 クライマックスは、タイトルの通りです。素手で素っ裸なら、しかも「へるぷみい」とか叫んで駆け寄ってくる女を、如何に鬼畜米兵といえども射ち殺しはしまい。彼女たちは敵陣に飛び込んで、背負っている火薬を爆発させ、混乱に乗じて総員突撃をかけるという作戦です。
 実は、ヒロインを調教した訓練部隊の中隊長が現地に赴任していて(女子訓練部隊での所業が露見して前線送り)、彼はこの作戦に猛反対します。
 玉砕覚悟ですから、爆装突撃には反対しません。軍服を着用のうえ、前をはだけるにとどめるべきだと。軍服を着ていないとゲリラと見做される。敵は侵攻の際に次からは女子供も容赦なく殺すようになる。
 しかし、退けられて。
 ついに、作戦が実行されます。

「総員、着剣!」
 皆川少佐の押し殺した声。
 ガチャ、ガチャ、ガチャ……と、直掩中隊四百名が歩兵銃にゴボウ剣を装着する音がしじまを破る。密林の奥からも、ざわめきが漏れ聞こえてきた。
 ガチャン。ひときわ重い音は、重機関銃の装填。
「女子兵、突撃用意……」
 夜光腕時計に目を落とした少佐の声は、さすがに震えていた。
「突撃ーッ!」
 怒号に弾かれたように、女子兵が一斉に駆け出した。
「ヘルプ、ヘルプミイ!」
「サレンダー、サレンダー!」
「ドンシューツ!」
 口々に喚きながら、敵陣に殺到する。
 ダダダダダ……!
 機関銃の発射音。真っ赤な火箭が空間に広がり、数名の女子兵が倒れた。
“Stooooop! Do’nt shoot!”
“Girls! Naked Girls! No enemies!”
“Boneheaded! Do’nt kill girls!”
 敵兵が叫び交わして、機関銃が沈黙する。
(少佐殿……!)
 心の中で叫んで、美雪は敵陣までの数十メートルを一気に駆けた。
「生き延びろ、女たち!」
 少佐の声が聞こえたような気がしたが、空耳だったろう。
 美雪は土嚢を跳び越えて機関銃陣地に突入し、迷うことなく両手を突き上げて、信管の作動策を力いっぱいに引いた。

 以上、本文より抜粋。皆川少佐というのがヒロインを調教した男です。
 この後にエピローグが語られます。ハッピーエンドです。
 ふうう。力がはいっちゃいました。これが筆者流の「戦う少女が甚振られる」お話の到達点です。
 もちろん、富士山より高い山はゴマンとあるし、火星のオリンポス山は21,900m。
 まして筆者はせいぜい比治山。とたんに、御国がばれるようなマイナーな比喩。
 これから書く予定の話の中には、ヒロイン戦記の続編はありません。もちろん、どこかから執筆依頼があれば、それなりのネタを何本か持っていますし。素晴らしい新ネタが閃いて、どうしても書きたくなるかもしれませんが。予定は未定です。

 確実なのは、この記事はこれで終わりということだけです。
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