Progress Report 9 『いじめられっ娘二重唱』
まあ、じわじわと進捗しています。
14章の『女体ピアノ』で、G責めまで終わりました。
PLOTではヒロインが反抗的なので調教の為の責めという設定でしたが。逆らえば問答無用で腹パンとか、もうひとりのヒロインが自発的にマゾ牝奴隷になった『説得』を追体験させられたりで、コミカルでさえある女体ピアノを拒否るとは思えません。監視カメラで常に盗(じゃないですね)撮されていると熟知しているから、自習をサボるはずもありません。
ので、たんにサディストの趣味という流れにしました。
その一方。また同じことをされるくらいなら、相手を殺してしまおうなんて、ヒロインは思い詰めたりします。
収拾がつかなくなりかけた感じですが、剛腕でまとめれば、ヒロインの心の振幅が大きくなって、完全マゾ堕ちもありえます。
ヒロインがPLOTから逸脱して動き始めているのですから、嘉すべしではあります。
では、その女体ピアノの一部始終をご堪能ください。
この責めは、筆者のオリジナルです。インスピレーションは、少女漫画を描く猫からいただいておりますが。
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休校日の初日に学校へ呼び出されて、行った先は音楽教室。珍しいことに、モリトクもチグサもいなくて、奥村ひとりだった。
教室のまん中に机が六つ、縦長に集められている。
「全裸になって、トレーニングボールも出して、そこに寝なさい」
リモコンでブザーは切られていた。つまり、モリトクも知ってる。まあ、モリトクと岳人がわたしの管理者みたいなものだから、当然といえば当然。背後には蒲田が控えているから、誰も勝手な真似はしない。
あお向けに寝たわたしを、奥村は縄で机に縛りつけた。乳房を虐めるとかじゃなくて、まったく身動きできないようにするだけの実用的な(?)縛り方だった。両手は上に伸ばしてひとまとめにされて、開いた両足は机の下を渡る縄で縛られた。
「きみをピアノにしてあげようと考えてね」
この人、公衆便女の性奴隷にも、ほかの生徒に対するとあまり変わりない話し方をしてくれた。ただ、言ってることの意味がわからないけど。
「すこし痛いかもしれないが、我慢しなさい」
そう言って、目玉クリップわたしに見せた。紙束を挟む、いちばんオーソドックスなやつ。それをどこに使われるかは、ほとんどわかりきってる。小さいからバネも弱そうだけど、つまみの穴に電線が巻きつけてある!
わたしのクリトリス、ずっとキャップに吸着されてたから、じゅうぶんに顔を出してる。その包皮が剥き下げられて、そこにクリップがかみついた――はずなんだけど。
あれ? 冷たい圧迫感はあるけど、ほとんど痛くない。もしかして、予想してたのとは直角の向きに、クリップのくぼみにクリトリスを挟んでくれたのかな。
奥村がわたしの左横に椅子を持ってきて、分厚い本を何冊か敷いてから、その上に座った。ので、そんなに背は高くないのに、机に縛りつけられたわたしを見下ろしてる。
奥村が両手に手袋をはめた。台所用のゴム手袋だけど、手の平から指先までが銀色だ。アルミホイルでも貼ってあるんだろう。その端っこから電線が垂れている。
「いいかね……」
奥村が、わたしの乳首に右手の人差し指をゆっくり近づけて。
「ひゃきゃあっ……!」
乳首とクリトリスに鋭い針が突き刺さったような感覚が走った。電撃だ。でも、覚悟していたほどの激痛じゃなかった。これに鞭の痛みが加わっても、十発くらいなら耐えられるかもしれない。
「慣れれば平気になる程度に、電圧を下げて電流値も小さくしてある」
わたしの心を見透かしたように、奥村が言って、今度は乳房をわしづかみにした。』ビリビリっていうよりも、ビキキキキって痛みが続いた。
「や、やめて……手をはなしてください」
すくなくとも、お願いできるくらいの余裕はある。
奥村は、わたしの願いを(その瞬間だけは)聞き入れてくれた。
「きみは、ピアノだ。そして、おっぱいと性器が鍵盤になる」
「あの……?」
話が見えない。
「右の脇下がドだ」
乳房を腕で押しつぶされながら、右の脇下に通電された。ビキキキキと電気が流れる。クリトリスがけいれんしてる。
「さあ、ドだ。発声しなさい。ドー」
わかってきた。
「ドー」
「声は出し続ける。右のおっぱいが、レ。はい」
「レーーーーーーーーー」
電気のせいかな。声にビブラートがかかってる。
「乳首が、ミ」
「うあああああっ……ミーーーーーー」
乳首とクリトリスが共振して、ものすごく痛い。
そんなふうにして、どこがどの音に対応するかを教えられた。
左の乳房がファ、乳首でァソ、左脇下がラ。おへそがシで、ラビアがオクターブ高いド。アヌスに左手の指を突っ込まれたら、シャープ。
順番にさわられて、発声練習。
「ドーレーミーファーソーラーシードー」
それから、簡単な曲を弾かれた(ヽヽヽヽ)。
「ミレドーレミラソ、ミミレードレー」
誰でも知ってる『屋根より高いコイ駿のぼり♪』だね。
発声しながら、あほらしくなってきた。まさか文化祭で発表もできないし。ていうか、春に終わってる。電撃責めにしては物足りな……消しゴム!
それに、こんなのピアノじゃない。一オクターブの音域だし、和音は弾けないし。
「ドミファソー、ドミファソー」
これは『聖者の行進』だね。
「ドミファソーミード……」
「違う!」
つかまれてる左の乳房に指が食い込んだ。同時に、ビキキキキからヴィギギギギギくらいに、痛みが増した。
「これがドか?」
あ……左乳房はファだった。
「でも、楽譜だとドで合ってます」
「ピアノが楽譜を読むのか?」
さらに痛みが強くなった。クリトリスを何百本もの針が突き抜けてくみたい。
「ぎひいいいいい……やめて!」
「おまえは、弾かれた通りの音を出せばいいんだ」
「わかりました。お願いですから、手をはなしてください」
このときも、奥村はすぐに手をはなしてくれた。
でも、クリトリスはまだ痛みに埋もれてる。
「きみには、もっと初歩的なレッスンが適しているね」
ふたたび『おまえ』から『きみ』に昇格した。こいつ、性奴隷の扱いに慣れていないのかな。いや、それが普通なんだけど。
奥村は、アルミホイルのロールを取り出して、五センチ角くらいに幾つもちぎった。端っこで細い電線を包んで、セロテープでとめて、それを鍵盤の箇所に貼り付けていった。
アヌスには、細い金属棒を挿入された。
「この装置は、蒲田さんのほど高電圧は出せないんだよ。拷問道具じゃないからね」
机の下からドカ弁当箱みたいのを取り出して、わたしに見せつける。スマホくらいの画面がはめ込んである。
「しかし、機能としては、ずっと上でね」
奥村が画面を操作すると、アルミホイル(とクリトリス)に電気が流れ始めた。
「はい、鍵盤どおりに発声して」
通電された部分に対応した音階で発声。
「ドーレーミーファー」
アヌスがけいれんしたので
「ソ♯ーラーシードー」
奥村が、また画面を操作してから、箱を床に置いた。電気は流れ続ける。
「ドーミーソー、ドーファーラー」
「その調子で練習を続けていなさい」
奥村が教室から出て行った。
でも、サボれない。声が聞こえない距離にいても、どうせ監視されてるに決まってる。
「ソーミーレ、ソーミーレー」
いっそ、言葉だけで音階抜きにしてやろうと思っても、『ソ』と発音すれば、自然とその音階になる。あ、『ドーはドーナツのミ(ヽ)』は例外ね。
逆に歌詞でも音階は追えるから。。
「なーのーはーにーとーまーれー」
ぷぷって、吹き出しちゃった。苦痛と快感が同居できるってのは、だんだん実感してきたけど、まさか笑いまで交ぜれるとは知らなかった。
「なー……ドレミソソラソミドレ」
危ない。歌詞に引きずられかけた。
もう、曲名とかは考えないようにして、虚心担懐に音階だけを発声しよう。
しばらくすると、電気刺激に強弱がつき始めた。これって、音量の指示かな。でも、そんな説明はなかったし。乳首とおへそでは、感じる痛さがまるきり違うし。
ちょっと考えてから。できるだけ強弱に合わせるように努力した。
――そんなことを三十分ほども続けて(時計が見えなくても、チャイムがある)、声がしゃがれてきた頃、やっと奥村が戻ってきた。なんか、新しい小道具をごちゃごちゃ持ってる。
「きみは、音量に乏しいね。大きな声を出す特訓をしよう」
アルミホイルを剥がしてく。また、自分で演奏するつもりなのかな。ただ通電されるよりは、手で……消しゴム、どうしようかな。
いや、クリトリスのクリップもはずされたから、ピアノは終わりらしい。
奥村はポケットから小瓶を取り出して、中の液体を筆でわたしのあちこちに塗り始めた。あちこちだけど、重点は鍵盤の部分とクリトリス。
それから、奥村が紙袋からもっと大きなガラス瓶を取り出した。
「これは、かつて女子が知子に加えた――正確には、実行しなくて脅しに使っただけだが。私のオリジナルではないんだよ」
ガラス瓶の中身は焦げ茶色の……うごめいてる!
ぞわあっと、全身に鳥肌が立つなんてものじゃない。氷水を浴びせられるのと何百個ものライターで焼かれるのとを、同時にされてるみたいな感覚に包まれた。
「そ、それ……まさか!?」
声が震えてる。
「テントウムシやトンボは可愛いと言うくせに、なぜか女はこれを嫌うね」
好き嫌いの範囲を超えてる。絶対的に駄目。一匹でも見かけたら、条件反射で逃げ出す。なのに、縛られて身動きできない。そして、何百匹もいる!
「お願いです。その瓶、しまってください。外へ捨ててください。これからは、喉が破れるくらいに大声を出します」
哀願じゃない。全身全霊でのお願い。
わたし、あほくさいと思いながら、でも真面目にピアノしてた。こんな、電気鞭よりもワイヤー鞭よりもカレーライスよりも残酷な罰を受ける理由がない。
奥村が瓶をわたしの胸の上で傾けて……蓋を開けた!!!!!!!!!!
ばさばさばさっと、焦げ茶色の塊りが胸の上にぶちまけられた。一部は羽根を広げて飛んでった。
「きゃあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!」
息の続く限りの大絶叫。気絶したい。のに、できない。
G(フルネームでなんか考えたくない)は胸のまわりを、もぞもぞうごうごちょこまかざわざわ……うごめいてる。乳首にも群がってる。
「いやああああ! お願いです! 赦してください! ほかのことだったら、どんなにひどいことされても我慢します。なんでもします。でも、これは……いやああああ!」
「拒否権を発動するのかな?」
優しくて底意地の悪そうな声。
そう、わたしには拒否権があった。その代わり、傾向の違う責めを二択で選ぶ義務がある。これよりも残酷な責めなんて、とても考えられないけど……
「やだ、やめて、やめてええ!」
奥村のやつ、ゴム手袋でごそっとすくって、股間に乗せやがった。クリトリスとラビアが、新たな犠牲にされた。
「たかが昆虫を肌に乗せるのを嫌だというなら、大型犬を借りてきて種付けをさせるか、風呂にもプールにも入れなくなる刺青を背中一面に彫るか、どちらかを選んでもらうよ」
どっちも、絶対に嫌!
刺青なんて、ここでの出来事が流出する以上の致命傷だ。
そして犬だなんて……そんなことさせられるくらいなら、自殺してやる!
だけど、Gも無条件に絶対的に嫌!
くそう。なにが拒否権よ。意味ないどころか、『それくらいなら』って、諦めさせる道具になってるじゃない。
身体を揺すれば、すこしは払い落とせるかもしれない。でも、落ちたやつを背中で潰したりしたら……ちらっと思っただけで、吐き気が込み上げてきた。
逃げ道を完全に封じられて――気絶か発狂を願うしかなかった。
「いやだいやだいやだ! どれもこれも、いやなのよおおおお!」
大声で喚いて、わんわん泣いて……
「先生、どこ行くんですか!?」
また何十分も放置されるなんて、ほんとに気が狂ってしまう。
「お願い! もう、赦してなんて言いません。でも、せめて、そばにいてください。いやあ、ひとりにしないでええ!」
奥村のやつ、わたしの全身全霊必死の訴えに背を向けて、教室から出て行った。
「やだやだやだやだ……赦してよおお!」
――喉が破れる前に声がかすれて、疲れ果てて、気絶じゃないけど、意識がモウロウとなって。延々とすすり泣きを続けて。
奥村が戻ってきてくれたときは、地獄の底で鬼に遭ったくらいにうれしかった。Gに肌緒はいまわられるよりは、鬼に鉄棒をぶち込まれるほうが、何万倍もうれしい。
奥村はスプレーをわたしの身体に向けて無雑作に吹き付けた。とたんに、焦げ茶色がさああーっと散って、顔の上もカサカサカサッとはいずって。わたしの痛む喉から、しゃがれた絶叫がほとばしった。
そして。わたしの身体からGは一匹残らず消え失せてくれた。
安心したら、皮肉にも意識が遠のいていった。
チャイムの音で意識を取り戻したときには、また奥村の姿が消えていた。机に縛りつけられてた縄もほどかれてた。
勝手なことをしたって叱られるかなとは思ったけど、Gに汚染された肌を放置なんてできない。机から下りて(転げ落ちかけて)、よたよたと廊下を歩いて、壁にすがりながら階段を下りて、足洗い場へ行った。並んだ蛇口全部から水を出して、その下に潜り込んだ。
まさか髪の中に隠れちゃいないかって、両手をクシにして、おっかなびっくり探って。大丈夫と確信してから、わしわしと洗った。それから、うつ伏せになったりあお向けになったり、そのままM字開脚でラビアの内側にも水流を当てて。手の届く範囲は何度も何度も何度も手の平でこすって。頭のてっぺんからつま先まで、しつこく徹底的に汚染を洗い流した。
タオルなんか持ってきてないから、髪だけは手でしごいて、あとは風で乾かす。ために、校庭を突っ切って、朝礼台のとこへ行った。
腰かけて。空を見上げると、もう午後っぽい。さっきのチャイムはお昼休み終了だったかな。とすると。登校したのが八時半で、九時から縛りつけられて、ピアノにされて、自習して、G……二時間くらい失神してたのかな。
人心地がつくと、猛烈におなかが減ってきた。わたしって、けっこうタフだね。
だけど奥村のやつ。なんだって、ピアノなんてくだらないことをさせたんだろ。まさか、もっと電圧を上げて、悲鳴が音階になるように、わたしを調教かな調律かな、するつもりなんだろうか。
それとも。実は、大音量の特訓てのが、ほんとの狙いだったのかな。だとしたら……どうしよう?
もう、絶対に二度とご免だ。拒否権の二択は、一度でもご免だし。できることなら、ぶっ殺してやりたい。金的蹴りとかじゃ、もん絶はさせられても、殺せないだろう。息を吹き返されたら、今の何十倍もひどい目に遭わされる。でも殺してしまったら、蒲田がもみ消してくれるんじゃないかな。わたしを本気で怒らせたら怖いってわかって、手加減してくれるとか、もしかしたら……
そこまで考えて。わたしは正気にかえった。できっこないし。たとえどんな残酷で鬼畜で外道なことをされたって、相手を殺すのは行き過ぎだと思う。
「はふううううううううう……」
長い長いため息。『諦め』という単語が、あらためて心の隅々まで浸み通っていく。
今日のは別だけど。よっぽど痛いことをされない限りは、すこしは性的な快感を感じてしまうところまで、わたしも調教されちゃってる。カスちゃんを見習って、性的な快感に溺れるよう頑張ってみようかな。
態度は従順を装っても、心の中には憎悪も屈辱も燃え上がってるんだけど、それはわたしが人間だからだ。人格も人格も尊厳も捨て去って、性奴隷に徹して、マゾ雌になれるよう努力すれば――生き易くなるんじゃないかな。
もちろん、わたしは絶対にそんなことはしない。この先、もっと調教されて、SMで性的快感に溺れる、いや溺れさせられても、憎悪も屈辱も絶対に消えることはない。わたしは、奴隷でも玩具でもない。
「はああああああああああ……」
また、長い長いため息。
転校して、やっと一か月。これからの六か月で、わたし、どうなっちゃうんだろうか。
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さすがに”女体ピアノ”ではHitしないので”女体家具”でお茶を濁しておきます。
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