Interruption Report 8:裸囚姫牢虐譚

 タイトルを変更しました。裸で囚われている姫が牢で虐待されるお話ですから、そのものズバリでいいじゃないかと。
 処女姦通直後の膣痙攣、最初のハイライトシーンです。章題も「竿折」から「竿噛」とそのものズバリに変更です。


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二 竿噛

 志穂姫――いや、すでに『姫』ではなく虜囚である。これからは、たんに『志穂』と記そう。
 志穂と亀乃は、素裸のまま引見の場から追い立てられた。これも、旧主の係累の権威を地に堕とそうという深謀遠慮なのか。あるいは権十郎の悪趣味なのか。奥座敷に連れ戻されてからは着衣を返してもらえたが、志穂の襦袢は帯が無いままだった。
 気恥ずかしさが先に立って、ふたりは背を向け合ったまま、いつまでもじっと座っていた。閨の手管どころか、言葉そのものを交わすこともなかった。
 二人が並んで座ったのは、夕刻になって、その日の最初の食事が与えられたときだけだった。玄米の飯と鮒の焼き物、山菜のお浸しと味噌汁。ふだんよりはみすぼらしい食事だったが、虜囚の身には贅沢ともいえた。
 そんなことよりも、味噌汁がいつもと同じ味だと亀乃が指摘した。志穂にはその意味がわからなかったが。
「下働きの女たちも、殺されたり連れ去られたりはせずに、この御館で働いているようですね」
 そう聞かされて、わずかに心が安らいだ。もちろん、すぐに『切り取り御免』の言葉を思い出して胸ふさがったのだけれど。

 夜の帳が降りて。いよいよ夜伽の刻がちかづいたとき。いきなり亀乃が志穂の前に額ずいた。
「何事も柴田の家のためです。どうぞ、耐えてください」
「頭を上げてください。芳若は、わたしにとってもただ一人の弟です。姉として、弟を庇うのは当然です」
 そう受けるしかなかったが、志穂の言葉は本心だった。
 亀乃が身を起こして、さらにささやく。
「男のうちには、閨で女子(おなご)に無道な振る舞いをする者もいます」
 そして、微笑んで見せたのだった。
「されど、そんな男もやがては尻の下に敷くのが女子というものです。いえ、わらわは柴田を尻になぞ敷きませんでしたけれどね」
 継母の意図がわからぬままに、志穂は曖昧にうなずいた。
 さらに小半時が過ぎて。廊下からの声にうながされて、志穂は湯殿に向かった。わずか四千石。元より、侍女にかしずかれて身体まで洗わせるような身分ではない。三日前と変わらぬ入浴の在り方ではあった。しかし、まるきり違っていた。
 仇敵に献上するために身体を清める屈辱よりも前に。
 湯がひどく濁っていた。おそらく野上権十郎が使い、さらに何人もの家臣が、あるいは野党の頭目までもが浸かっていたのだろう。湯は継ぎ足したのだろうけれど、そやつらの垢が消え去ったわけではない。
 志穂は湯に浸からず、生ぬるくなっている上がり湯だけで身体を拭いた。女として恥を掻かぬようにと、隠し所にも手拭いを這わせたが、荒い生地の肌触りに鳥肌が立つ思いだった。
 垢を落として、あらためて水鏡でおのれの顔を見た。明け方の乱闘で髪が乱れて、髷がほとんど崩れかけている。これも、やはり女の恥。思い切って髪をほどき、頭の後ろを飾り紐で括った。それはそれで、いかにも虜囚といった風情になってしまったが、いまさら結い直している暇はなかった。
「志穂殿」
 湯殿の外で漏れた小さな声は継母のものだった。
「着替えを置いておきます。羞ずかしいでしょうけれど、どうか耐えてください」
 逃げるように走り去る小さな足音。
 言葉の意味は、着替えを手に取ってわかった。肌襦袢が一枚、それきりだった。腰巻すら見当たらない。しかも肌襦袢は薄い絹でできていた。身にまとってみると、濡れた肌にへばりついて、肌の色が透けて見えた。
(いったいに、これは……?)
 亀乃が疲れた夫を励ますために閨で着用していたものとは、志穂には想像もつかなかった。もし、その事実を知っていたとしたら――かえって継母の魂胆を疑っていたこと必定ではあっただろう。
 髪を垂らして薄物一枚の身を、みずからの足で生贄の場に運ぶ。恥辱と羞恥、そしてどこで聞きかじったのか覚えていないが、新鉢を割るときの文字通りに身を裂かれる痛みへの恐怖。心の臓は喉元までせり上がり、足は雲を踏んでいるようだった。
 昨日までは父の寝所だった部屋にはいり、掻巻を尻に敷いて居座っている権十郎の前に――ふだんの立膝座りも恥ずかしく、膝を揃えて正座する。
「よ、よ、よとぎに……参りました」
 喉の奥から声を絞り出して、あとは目を閉じて身を固くする。
 ずんんっと気が動いた――ように、志穂は感じた。赤みを帯びた闇が桎梏に変じて、目の前に男が迫ったと知る。
「これはまた……敷物にもならぬものを」
 この時代に布団は高貴な人々のうちのさらに一部でしか使われていない。農民などは藁の中にもぐり、裕福な者は衣服を大きくして綿を詰め込んだような掻巻を着こんで寝る。男女が交わるときなどは、これが敷物となる。ちなみに、男女が衣服を重ねて並べて一夜を過ごし、朝になって互いの残り香が移った衣服(きぬ)を着て別れるというのが、『後朝(きぬぎぬ)の別れ』の語源である。
 志穂がまとっている薄物では、その役にも立たないと権十郎は文句をつけたのである。情趣を解さない男ではあったものだ。
 それでも権十郎は襦袢の帯をほどき、前をくつろげて、志穂を床に押し倒した。わざわざ灯明台を持ってきて、赤々と裸身を照らす。
「乳は小さいし、毛も疎ら。満足に子を産めそうもない尻じゃ」
 昼間に裸身を見たときからわかっていたことを、わざわざ口にする。
「とはいえ。旧主の娘を見逃すわけにもいかぬでな」
 好き勝手なことをほざいて。志穂におおいかぶさり、無雑作に股間を指で穿った。
「ひ……」
 芋虫の化け物が隠し所に飛び込んできた。そんなふうに感じた直後。股間に刻まれた割れ目をぐりっとえぐられて、鋭い痛みが腰を貫いた。
「くううう……」
 誰に教わったのでもないが、農民の野合をたまたま目にすることもあれば――男女が媾合うとはどういうものであるか、漠然とした知識はあった。最初は痛みを伴うものだとも聞きかじっている。だから、志穂は抗うことなく痛みに耐えた。
 志穂の忍耐を知ってか知らずか。権十郎はグリグリと割れ目をこねくった。さすがに、奥深くまでは突き挿れない。
「くうう……うう」
 次第に痛みが薄れていく。なにやら、割れ目の中で指が滑っているようにも感じられた。それが男を受け挿れるための身体の準備であるとは、志穂にはわからない。
「生娘も年増も、女は女か。弄れば濡らしおるわ」
 それが心からの言葉であるとすれば――この男の性的な経験の浅さを露呈している。ここでいう経験とは数の問題ではなく、男女双方のいわば琴瑟相和す愉悦の深さのことである。
 権十郎には、志穂がじゅうぶんに男を受け挿れる体勢にあると思えたのだろう。襦袢を脱ぎ捨て、褌をほどく。なんだかんだと文句を言いながら、すでに怒張天を衝いている。
 志穂の足首をつかんで左右に割り開き、膝を立てさせた。
(あ……)
 ふだんは禁忌の奥にひそめている記憶の底から、この形が浮かび上がってきた。そうだった。こんな羞ずかしい恰好の女に、男の人がのしかかってきて……
 さっきのが芋虫の化け物なら、これは生温かい大根ほどにも感じられる太い物が、割れ目を押し広げた――つぎの瞬間。めりめりっと、身体をまっぷたつに引き裂かれるような重たくて鋭い衝撃。
「ぎひいいいっ……痛い! 痛い、痛い……」
 とても耐えられる痛みではなかった。幼少時から仕込まれてきた女の嗜みも、武芸で練ってきた心胆も忘れて、志穂は悲鳴を噴きこぼしていた。
 が、それは権十郎も同じだった。
「ぐおおおおおっ!」
 大きく吼えて上体をのけぞらせた。立ち上がろうとするが、腰の一点がびくとも動かない。
「こ、これは……ええい、どけい!」
 片膝を立てて腰を上げようとして、すぐにうずくまる。
「痛い……どうなっておるんじゃ?!」
 志穂も同じように痛みを訴えているが、権十郎の怒声に掻き消される。
 両手を突いて上体を倒し、そうするとすこしは楽になったのか、肩で大きく息をする権十郎。
「誰か……誰かおらぬか!」
 襖を開けて飛び込んできたのは亀乃だった。ひと呼吸遅れて、近侍の者どもが駆けつける。
 権十郎は腕に頼みがあるのか、閨の痴態に含羞を覚えるのか、寝所のまわりから人を払っている。この場合は、これが幸いした。近侍の者どもが先にこの有様を目にしていたら――亀乃は追い払われるか、あるいは問答無用で志穂が刺し殺されていたかもしれない。
「うろたえるでない。志穂姫を上にしてくだされ」
 凛とした物言いに気圧されて近侍は何も訊ねず、亀乃の言葉に従った。志穂も、裸身をあからさまにする羞恥を表に出せない。
「志穂殿、ご免」
 亀乃が志穂の首筋に手刀を叩き入れた。志穂が気絶する。
「もう大丈夫でしょう。ゆるゆるとお離れください」
 魔羅の激痛が消失して――権十郎は志穂を抱いたまま寝返りを打ち、それから恐る恐る身を起こす。
「女子は、ひどく驚いたり痛みがあったりすると、ときとして天岩戸のように女淫(ほと)を閉ざします。本人にそのつもりは無くとも、身体がそうなるのです。悪くすれば魔羅を食い千切りかねません。野上様は、よほど性急に女子を扱われましたな」
 亀乃の言葉には、からかうような響きが含まれていた。
 おぼろげにも事の次第をわかって、近侍の者どもにも苦笑いに似た表情が浮かぶ。
(まったく、うちの殿様ときたら短兵急だからなあ)
 そんな声が聞こえてくるようだった。まったくの艶笑話だが、権十郎にとってはそれどこれではない。まだ股間を押さえて唸っている。それを見た亀乃が、大仰に叫ぶ。
「おお、これは大変。御大事所をお見せくだされ」
 権十郎の前に座り込むと、その手をつかんで引き剥がす。委縮しきった魔羅の付け根がくびれて紫色になっていた。
「これはいけませぬ。このままでは血が通わずに腐り落ちます。ともあれ、暖めねば」
 言うなり、身を投げ出すようにして権十郎の股間に顔を埋ずめた。
「お、おい……?」
 権十郎にとって女とは、突っ込んで埒を明ける道具であり、あるいは(縁組などによる)勢力拡大のための手段でしかない。どちらにしても、女を悦ばすとか女に奉仕させるといった発想はなかった。女に魔羅を咥えられしゃぶられるなど、生まれて初めて、驚天動地の体験であった。
 そしてそれは――脳天が痺れるほどに心地よかった。天岩戸に挟まれた痛みなど、たちどころに蕩けて消えていった。
「楽になった。もうよいぞ」
 しかし、亀乃は顔を上げない。ばかりか、舌先で先端を舐めたり、半ばまで引き抜いで雁首を甘噛みしたりと、技巧を尽くし始めた。
「おおお。おおおおお……」
 権十郎は喜悦に喚(おめ)き、それからふっと我に返った。
「おまえら。もはや大事無い。下がれ」
 目を丸くしている侍臣らに向かって手を振った。
 侍臣らも、この場で何が起きているかは理解して。にやついたような羨ましそうな表情で、こそこそと退出していった。
 志穂は、まだ気を失ったまま。
 俄然、亀乃の独擅場となった。ちゅぱちゅぱずじゅううと、音を立てて魔羅をしゃぶり、しごき――たちまちに、怒張天を衝く。
「ああ、よかった。魔羅がいきり勃つのは、血脈が甦った徴(しるし)です。されど……」
 亀乃は身を起こして、胡座の権十郎を跨いだ。裾が大きく割れて、肉置(ししお)き豊かな太腿までが露わになる。
「このままでは、収まりがつきますまい」
 左手で権十郎の首を抱いて腰を沈めながら、右手は魔羅を握る。
「わらわにお納めくだされ」
 魔羅を女淫へ導いて、すっぽりと納めた。
「ふむ……?」
 女から積極的に動くという体験も、権十郎にはなかった。興味津々といった顔つきだが、色ごとの真っ只中の割には醒めた色だった。
 それは、そうかもしれない。亀乃は十五年にわたって柴田嘉門の寵愛を欲しいままにしていた。それも「朝までわしの精を絞り取りおっての」と惚気させるほどに。加えて、子も産んでいる。中はこなれ過ぎているほどにこなれている。
 しかし、すっかり怒張を呑み込んだ亀乃が権十郎の上で腰をくねらせ始めると。
「な、なにい……??」
 きゅうっと先端を締めつけられる。肉茎に柔らかな襞が絡みつくような感触。それが、亀乃の動きに合わせて上下左右に蠢く。これも、権十郎には未知の感覚、いや肉の愉悦であった。
「くそ……柴田め。夜毎にかような思いをしておったのか」
 知らず、本音を漏らした権十郎だった。
 愉悦に身を任せていれば、権十郎はたちまちに埒を明けてしまっただろう。だが、亀乃がそうさせなかった。いよいよ切羽詰まってくると、腰を浮かして馬の手綱を絞るごとくに淫嚢(ふぐり)を握ったり。女から口を吸いにいって関心をそちらへ逸らせたり。
 手管を尽くして、延々と権十郎の愉悦を長引かせる。
 いつか志穂も意識を取り戻して――二人の痴態を呆然と見物する始末だった。
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 表紙絵は全裸緊縛竹轡に決定ですが。前回の画像では着衣が引き下ろされていて、肘のあたりが隠れています。輪郭処理して描きかえればいいのですが、そのスケッチをする自信が無い。ので、フォトコラを試行中。
 雑な切貼でごめんちゃい。

合成6枚

 で、これを輪郭処理すると……
合成6枚-rinkaku00

 部分的にコントラストを上げた輪郭を貼り足す必要がありそうです。

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