Progress Report 7:『特別娼学性奴』
くそ忙しいのに、また新たな趣向を考えついてしまって。というか、WORDの機能にあったのに気づかなかった。
どんな趣向かは、小説内容紹介の最後にあります。
明るいミニマム(暗いマックスの反対??)の『Showtime』は、製品版でのお愉しみ。ということは、約1名様を除いて1年ほどお待ちいただくわけですが。
========================================
Sequel
講堂での実演で、セカンダリー生徒全員が見物する中で、それまでにない激しいオーガズムを迎えて――それくらいのことで、わたくしの尊厳が打ち砕かれたりはしませんでした。少なくとも、わたくしの中では。
生徒たちは、以前よりおおっぴらに、セキスパート生徒を求めるようになりました。クリスマス休暇前の中間テストでは、前年に比べて平均点が一割も上がりました。ことに、それまでは目立たなかった生徒の中に、めきめきと頭角を現わした人が何人も出現しました。セキスパート生徒が三人から七人に増えて、その一人ずつの『受け容れ能力』が訓練と実践で増えたこともあり、成績上位者へのボーナス枠が大奮発されたことも生徒の発奮をうながしたのです。
男女を問わず各科目の上位三人には、一日デート権が与えられました。総合成績は男子が上位五名、女子は二名。同じようにデート権です。文系、理系と別れたコース別の成績にも権利が与えられたので、合計数は七十を超えました。七人のSS生徒一人あたり十回のデートです。
学園の公認ではないけれど、デート権のオークションも黙認されましたから、ひとりで複数の権利を得た人は、ちょっとしたお小遣いもせしめたのです。五つ以上の権利を獲得したエースのひとりは、五人の女子をすべて制覇するという勇猛果敢を発揮しました。
さいわいに変態的趣味を持った生徒は居ませんでしたので、わたくしも安心して奉仕出来ました。けれど、初心者が多いから――腰の奥に生じる炎の渦巻は、ごくささやかなもので、もちろん不満など感じませんでしたけれど、なんとなく寂しい思いをしたのは……
話題を変えます。
年が開けると、頻繁に外部から臨時講師が招かれるようになりました。泡の国の技術よりもレパートリーが広かったり、奥が深かったり、純粋に習得が難しかったりするジャンルばかりでしたので、二か月の集中特訓が平均的な講義になりました。
視覚的に男性を楽しませる技術としては、ストリップティーズに始り、ベリーダンスやポールダンス。ベッドテクニックとしては、オリエントの幾つかの流儀。カーマ・スートラとか、白黒裏表九十六体位とかです。
わたくしの自負をぺしゃんこにしてくれたのは、ダンス系の技術でした。リズム感がまったく違うので、社交ダンスで培った身体さばきが、まったく通用しなかったのです。
逆に、あまり熱心でもなかった美術クラブの経験は、おおいに役立ちました。これもチャーパンから招いた、リュウナ・ヒシノ嬢による花電車(decolated tram)という……狭い舞台で行なわれるショーです。花電車は見物専用で、お客は乗せません。膣を使う特殊技術です。
腹筋を利用して膣に空気を出し入れさせて、吹奏楽器を演奏したり吹矢を飛ばしたりします。もっと単純に(もっと難しいのですが)膣にコインとか卵を何個も挿れて、手を使わずに膣の筋肉だけで、ひとつずつ取り出して見せるとか。そういった芸当のひとつに、膣にペイントブラシをくわえて、腰の動きだけで文字を書くというのがあります。しゃがんで後ずさりながら書き進めるのですが、縦書きのチャーパン文字ならともかく、横書きのアルファベットですと右に九十度回転させなければなりません。他の六人が四苦八苦する中、わたくしだけは簡単にマスターしました。スケッチの空間把握能力とデッサン力が物を言ったのです。他人に抜きん出ると、もっと究めてやろうという意欲が出ます。じきにわたくしは、二本のペイントブラシを使い分けて同時に二行の文章を書けるまでに上達しました。しかも、普通のペイントブラシを使ってです。というのは、陰茎並みの太さのあるほうがグリップが安定するからです。細い柄でじゅうぶん保持できるというのは、それだけ膣の(肛門も)締まりが良いということですから、自慢出来ます。
二本の筆を使い分けると言いました。ですから、他の技は女子生徒専用ですが、文字を書くのはチャーリイとヌビアンも出来るようになりました。余談です。
外部講師の集中講座がないときは、課外活動です。ポルノビデオの観賞に加えて、膣や肛門のトレーニングも始まりました。わたくしたちは若いですし、本職の売春婦ほどには使い込みませんから不要だとは思いますけれど。血圧計を応用した膣圧計で数字が示されると、やりがいはあります。実は、わたくしがいちばん使用頻度が多いのですけれど――頑張って、常にトップの数字を維持しています。
補習で二期生が悪い成績を取ったときにわたくしまで罰せられるシステムは、ずっと続けられました。なにかにつけて口実を設けては、わたくしに(だけ)体罰を加えるのも慣例化しましたし、長期休暇中も学園に軟禁されて(他い行く場所もありません)、不要不急の労働にこき使われるのも続きました。
何度か視察に来たノートンにこびれば、「どうか可愛がってください」と懇願すれば、理不尽な仕打ちは終わっていたでしょうけれど。わたくしの処女を(三つとも)奪い、母様を売春婦に堕とした男にこびることなど、わたくしの最後のプライドが許しませんでした。
それに。いちばん一緒に居る時間の長い他のSS生徒からの意地悪は、自然に無くなっていきました。なんといっても、まともな教科での補習は、わたくしが教師なのですから。
ただ――チャーリイとジニアからの意地悪は、飽きることなく続けられました。わたくしが二人の上に君臨していた期間は四年以上ですから、少なくともY11までは続くのでしょうね。夜毎に手錠で拘束されるのが続いたせいで、手首にも足首にも、半永久的に残るかもしれない痕が付いてしまいました。いえ、ただ装着するだけならそんなことにはなりません。チャーリイには三年間同じように着けさせて、なんともなっていません。わたくしにだけ痕が残ったのは、力を込めて手錠を引っ張ったりするからです。なぜそんなことをするかというと、チャーリイとジニアがいろんな意地悪を仕掛けてくるからです。貞操帯が無くなってからは、すこし酷くなりましたし。
手足を強制的に広げさせられて眠るのも、一般生徒に視姦されたり挨拶代わりに胸をもまれお尻をなでられ膣に指を挿れられるのにも、取りに足りない落ち度を理由に教鞭でたたかれるのにも、いつの間にかすっかり慣れてしまいました。
長期休暇中に課される無意味な重労働は苦痛ですが、その代わり(チャーリイとジニアが居ないので)手足を丸めて眠れるし寝返りも自由に打てますから、そんなにつらくはない。運動クラブの特訓で身体を鍛えているのと同じ――と、前向きに考えるようにしています。
夏休み中のことも、もうすこしお話ししておきましょう。
SS生徒はチャーリイとジニアを除いて、帰省を許されていません。家庭が無い子もいますし、あっても悪い道へ引き戻されかねないからです。普段通りに特別寮に寝泊まりをして、ここぞとばかりに補習浸けにされます。わたくしは重労働をさせられているので、ほぼ全面的に自習ですが、みんな一生懸命です。息抜きに郊外でのキャンプとか、近在の街に泊りがけで遊びに行くとかもします。すべて、教師の監督付きですけれど。
もちろん、わたくしだけは例外です。どころか、夏休み中は特別寮からも追い出されて、昔の物置小屋で寝なければなりません。もう、もっともらしい口実も無し。ノートンの格別のごひいきと、はっきり宣告されました。権力者に逆らうとどうなうかという、他のSS生徒に対する見せしめを兼ねているのです。
夏休みはしのげましたけれど、クリスマス休みは最悪でした。さすがに屋外での全裸(無意味)重労働こそありませんでしたが、校舎内の掃除でも大変でした。なにしろ暖房が切られています。そしてわたくしは、乳房も股間も冷たい空気の中に露出しています。もしも腰の奥が羞恥と屈辱に熱くなっていなければ風邪を引いて肺炎になっていたかもしれません。
そんな過酷で恥辱にまみれた奴隷生徒あるいは特別虐待生徒としての生活にも、次第に順応していきました。順応してしまったから、すこしくらい性的に刺激されたって平気になりました。女性器を教鞭でたたかれても、以前ほど羞恥や恐怖で腰が熱くはなりません。三人の教師が示した悪いお手本をデートのときに真似する生徒もいますけれど、みんな早漏ですから、エベレストにすら登頂出来ません。
いえ、オリュンポスにまで登りたいとは、まったく思っていません。
一年に四回まで増えた参観日というか視察では、何人もの来賓と『歓談』をしますけれど。彼らのうちの一部は教師よりもずっとタフで、わたくしを宇宙まで打ち上げるのですけれど。わたくしがそれを心待ちにしているかというと、そんなことは絶対にありません。強制的に麻薬を注射されれば、わたくしの意思とは関わりなくオーガズムを貪ってしまいます。
ですが、みずから注射器に手を伸ばしたりはしません。わたくしは魂の高潔まで失ったわけではないのです。
それは校長も見抜いているようです。わたくしを屈服させるつもりでしょうか。来賓の中で特殊な性癖をお持ちの方を接待させられるのは、だいたいにおいてわたくしでした。縄で縛られるのも、猛獣に使うような長い一本鞭で全身をたたかれるのも、溺死寸前までバスタブに沈められるのも、敏感な部位に高電圧(もっとも残酷な方はワニグチクリップを使いました)を流されるのも体験しました。いずれの場合も、絶叫して号泣して赦しを乞いました。心の底からではありません。お客がそれを望んでいると分かったからです。
サディストの餌食にはされましたけれど、基本的には『接待』であり『歓談』です。つまり、時間の限られたプレイです。しかも、そういったお客は監視カメラで見張るようになったので、残念なことに入院して安楽に過ごす機会はありませんでした。
もちろん、サディストの餌食にされるのはわたくしだけではありません。どんなジャンルにでも就職できるようにと、全員が経験を積まされました。わたくしがいちばん多かったというだけのことです。
逆に、わたくしがほとんど命じられなかったのは、マゾヒストの来賓の接待です。これは、わたくしの運命が最終的に定まってから思い当たったのですが――かなり早い時期に、わたくしの就職先が決められていたのではないかと思います。これについては、後でお話しするかもしれません。
季節は移ろっても、性的に虐待され搾取される日々は変わりません。
わたくしの波乱万丈ながら単調な一年のうちで、もっとも大きなアクセントは、クリスマスカードです。母様とは基本的に音信不通なのですが、クリスマスカードだけは弁護士のハバクック氏が届けてくれました。わたくしにはクリスマスカードを買うお金もありませんし、ハバクック氏は伝言も頼まれてくれません。
Y8のときのクリスマスカードは、こうでした。
特別奨学生の仕組は、わたくしも知りませんでした。
わたくしよりも辛い目に遭っているのですね。どれだけ謝罪の言葉を尽くしても足りません。
ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。
一年でも早く借金を返済して、きっとあなたを迎えに行きます。
愛娘アイリスへ、愛を込めて。
メリー
謝罪の文字は涙でにじんでいました。
たとえ何千語を連ねても、母様は思いを伝えきれなかったでしょう。たとえ一語でも、わたくしには掛け替えのないメッセージです。そして、母様の署名は――これ以上はないほどの決意の表われだと思います。「メリー」とだけ。子爵未亡人でもなく、伯爵令嬢でもなく――ただ一個人としてのメリー。我が身ひとつで難局を克服するという決意です。
ですが一年後、Y9のときのクリスマスカードは、わたくしを不安にさせました。
今年もクリスマスの季節になりました。
神様の恵みが、常にあなたの上にありますように。来年のクリスマスまでには、
愛娘アイリスへ、愛を込めて。
メリー
まるきり素っ気ないカードです。母様に何かあったのではないかと心配になりましたけれど、事情を知っているらしいハバクック弁護士は何も教えてくれませんでした。
母様のことを考えると、不安で胸が締めつけられるだけです。熱い渦巻も冷たい氷塊も生じず、ただ虚ろに。
他のSS生徒のこともお話ししておきましょう。
わたくしがY8を終了したときには、ヌビアンが卒業しましたけれどアビリアは卒業せず、延長教育のSS生徒第一号になりました。そして、三期生が三人加わりました。このときから、貞操帯は廃止されました。処女膜を残している子はいませんでしたし、肛門も陰茎も『未使用』の証拠なんて無いですものね。わたくしのアナルバージンにノートンがこだわったとばっちりだとすると、二期生に申し訳ないです。チャーリイとジニアには申し訳なくないです。
Y9の終了時にはウラニアが卒業してアビリアも中途退学で就職して去りました。フュリーは延長教育です。四期生は一気に五人が入りました。これでSS生徒の総数は十二人の定員に達しました。
そして、わたくしは誕生日を過ぎて――Y10になろうとしています。Y13の卒業まで、まだ四年も残っています。
そうそう。わたくしの胸は、昔のジニアよりも大きくなりました。グレープフルーツを赤道で割ったくらいの感じです。
Select ENDING
←Sacrifice END
Sacrifice END
製品版をお読みください。

Saitsfice END
せいひんばんをおよみください。

Sadistics END
セイヒンバンヲオヨミクダサイ。

========================================
デュアルENDは『非国民の烙淫』に先例があります。変形としては『悦虐へのエチュード』も。
ですが、「ひとつ、ふたつ……たくさん」マルチENDは初の試み。まあ、文書内ジャンプのために、三つ目のENDは強引に取って強引に着けたわけですけど。
この文書内ジャンプは、PIXIVでは使えません。
pdfとepubで機能するのは昨日確認しました。
現在585枚で、SacrificeENDが終わるところです。それぞれのENDは短いので、まあ、全部で600枚ちょっとになるでしょう。
オムニバス『非情と淫虐の上意』、『いじめられっ娘二重唱』、『生贄王女と簒奪侍女』、一粒で三度おいしい『Family SM Triangle』に次ぐ長さです。『大正弄瞞』613枚、『縄と鞭の体育補習』609枚は確実に抜くでしょう。
1か月半で、よくもまあ。
リクエスト募集要項では「100枚前後」と謳っているのですから、次からは200枚に収めるようにしたいものですけれど……依頼があって、お仕事として書くのではなくて。依頼に妄想竹を増殖させて、「我が赴くはG線上の大地」なのですから。
遥か未来のPonpoko(トランター抜き)は決まり手はウッチャリ。7/7の休日脱稿を目処に、燃料尽きるまでリヒート装置全開!
どんな趣向かは、小説内容紹介の最後にあります。
明るいミニマム(暗いマックスの反対??)の『Showtime』は、製品版でのお愉しみ。ということは、約1名様を除いて1年ほどお待ちいただくわけですが。
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Sequel
講堂での実演で、セカンダリー生徒全員が見物する中で、それまでにない激しいオーガズムを迎えて――それくらいのことで、わたくしの尊厳が打ち砕かれたりはしませんでした。少なくとも、わたくしの中では。
生徒たちは、以前よりおおっぴらに、セキスパート生徒を求めるようになりました。クリスマス休暇前の中間テストでは、前年に比べて平均点が一割も上がりました。ことに、それまでは目立たなかった生徒の中に、めきめきと頭角を現わした人が何人も出現しました。セキスパート生徒が三人から七人に増えて、その一人ずつの『受け容れ能力』が訓練と実践で増えたこともあり、成績上位者へのボーナス枠が大奮発されたことも生徒の発奮をうながしたのです。
男女を問わず各科目の上位三人には、一日デート権が与えられました。総合成績は男子が上位五名、女子は二名。同じようにデート権です。文系、理系と別れたコース別の成績にも権利が与えられたので、合計数は七十を超えました。七人のSS生徒一人あたり十回のデートです。
学園の公認ではないけれど、デート権のオークションも黙認されましたから、ひとりで複数の権利を得た人は、ちょっとしたお小遣いもせしめたのです。五つ以上の権利を獲得したエースのひとりは、五人の女子をすべて制覇するという勇猛果敢を発揮しました。
さいわいに変態的趣味を持った生徒は居ませんでしたので、わたくしも安心して奉仕出来ました。けれど、初心者が多いから――腰の奥に生じる炎の渦巻は、ごくささやかなもので、もちろん不満など感じませんでしたけれど、なんとなく寂しい思いをしたのは……
話題を変えます。
年が開けると、頻繁に外部から臨時講師が招かれるようになりました。泡の国の技術よりもレパートリーが広かったり、奥が深かったり、純粋に習得が難しかったりするジャンルばかりでしたので、二か月の集中特訓が平均的な講義になりました。
視覚的に男性を楽しませる技術としては、ストリップティーズに始り、ベリーダンスやポールダンス。ベッドテクニックとしては、オリエントの幾つかの流儀。カーマ・スートラとか、白黒裏表九十六体位とかです。
わたくしの自負をぺしゃんこにしてくれたのは、ダンス系の技術でした。リズム感がまったく違うので、社交ダンスで培った身体さばきが、まったく通用しなかったのです。
逆に、あまり熱心でもなかった美術クラブの経験は、おおいに役立ちました。これもチャーパンから招いた、リュウナ・ヒシノ嬢による花電車(decolated tram)という……狭い舞台で行なわれるショーです。花電車は見物専用で、お客は乗せません。膣を使う特殊技術です。
腹筋を利用して膣に空気を出し入れさせて、吹奏楽器を演奏したり吹矢を飛ばしたりします。もっと単純に(もっと難しいのですが)膣にコインとか卵を何個も挿れて、手を使わずに膣の筋肉だけで、ひとつずつ取り出して見せるとか。そういった芸当のひとつに、膣にペイントブラシをくわえて、腰の動きだけで文字を書くというのがあります。しゃがんで後ずさりながら書き進めるのですが、縦書きのチャーパン文字ならともかく、横書きのアルファベットですと右に九十度回転させなければなりません。他の六人が四苦八苦する中、わたくしだけは簡単にマスターしました。スケッチの空間把握能力とデッサン力が物を言ったのです。他人に抜きん出ると、もっと究めてやろうという意欲が出ます。じきにわたくしは、二本のペイントブラシを使い分けて同時に二行の文章を書けるまでに上達しました。しかも、普通のペイントブラシを使ってです。というのは、陰茎並みの太さのあるほうがグリップが安定するからです。細い柄でじゅうぶん保持できるというのは、それだけ膣の(肛門も)締まりが良いということですから、自慢出来ます。
二本の筆を使い分けると言いました。ですから、他の技は女子生徒専用ですが、文字を書くのはチャーリイとヌビアンも出来るようになりました。余談です。
外部講師の集中講座がないときは、課外活動です。ポルノビデオの観賞に加えて、膣や肛門のトレーニングも始まりました。わたくしたちは若いですし、本職の売春婦ほどには使い込みませんから不要だとは思いますけれど。血圧計を応用した膣圧計で数字が示されると、やりがいはあります。実は、わたくしがいちばん使用頻度が多いのですけれど――頑張って、常にトップの数字を維持しています。
補習で二期生が悪い成績を取ったときにわたくしまで罰せられるシステムは、ずっと続けられました。なにかにつけて口実を設けては、わたくしに(だけ)体罰を加えるのも慣例化しましたし、長期休暇中も学園に軟禁されて(他い行く場所もありません)、不要不急の労働にこき使われるのも続きました。
何度か視察に来たノートンにこびれば、「どうか可愛がってください」と懇願すれば、理不尽な仕打ちは終わっていたでしょうけれど。わたくしの処女を(三つとも)奪い、母様を売春婦に堕とした男にこびることなど、わたくしの最後のプライドが許しませんでした。
それに。いちばん一緒に居る時間の長い他のSS生徒からの意地悪は、自然に無くなっていきました。なんといっても、まともな教科での補習は、わたくしが教師なのですから。
ただ――チャーリイとジニアからの意地悪は、飽きることなく続けられました。わたくしが二人の上に君臨していた期間は四年以上ですから、少なくともY11までは続くのでしょうね。夜毎に手錠で拘束されるのが続いたせいで、手首にも足首にも、半永久的に残るかもしれない痕が付いてしまいました。いえ、ただ装着するだけならそんなことにはなりません。チャーリイには三年間同じように着けさせて、なんともなっていません。わたくしにだけ痕が残ったのは、力を込めて手錠を引っ張ったりするからです。なぜそんなことをするかというと、チャーリイとジニアがいろんな意地悪を仕掛けてくるからです。貞操帯が無くなってからは、すこし酷くなりましたし。
手足を強制的に広げさせられて眠るのも、一般生徒に視姦されたり挨拶代わりに胸をもまれお尻をなでられ膣に指を挿れられるのにも、取りに足りない落ち度を理由に教鞭でたたかれるのにも、いつの間にかすっかり慣れてしまいました。
長期休暇中に課される無意味な重労働は苦痛ですが、その代わり(チャーリイとジニアが居ないので)手足を丸めて眠れるし寝返りも自由に打てますから、そんなにつらくはない。運動クラブの特訓で身体を鍛えているのと同じ――と、前向きに考えるようにしています。
夏休み中のことも、もうすこしお話ししておきましょう。
SS生徒はチャーリイとジニアを除いて、帰省を許されていません。家庭が無い子もいますし、あっても悪い道へ引き戻されかねないからです。普段通りに特別寮に寝泊まりをして、ここぞとばかりに補習浸けにされます。わたくしは重労働をさせられているので、ほぼ全面的に自習ですが、みんな一生懸命です。息抜きに郊外でのキャンプとか、近在の街に泊りがけで遊びに行くとかもします。すべて、教師の監督付きですけれど。
もちろん、わたくしだけは例外です。どころか、夏休み中は特別寮からも追い出されて、昔の物置小屋で寝なければなりません。もう、もっともらしい口実も無し。ノートンの格別のごひいきと、はっきり宣告されました。権力者に逆らうとどうなうかという、他のSS生徒に対する見せしめを兼ねているのです。
夏休みはしのげましたけれど、クリスマス休みは最悪でした。さすがに屋外での全裸(無意味)重労働こそありませんでしたが、校舎内の掃除でも大変でした。なにしろ暖房が切られています。そしてわたくしは、乳房も股間も冷たい空気の中に露出しています。もしも腰の奥が羞恥と屈辱に熱くなっていなければ風邪を引いて肺炎になっていたかもしれません。
そんな過酷で恥辱にまみれた奴隷生徒あるいは特別虐待生徒としての生活にも、次第に順応していきました。順応してしまったから、すこしくらい性的に刺激されたって平気になりました。女性器を教鞭でたたかれても、以前ほど羞恥や恐怖で腰が熱くはなりません。三人の教師が示した悪いお手本をデートのときに真似する生徒もいますけれど、みんな早漏ですから、エベレストにすら登頂出来ません。
いえ、オリュンポスにまで登りたいとは、まったく思っていません。
一年に四回まで増えた参観日というか視察では、何人もの来賓と『歓談』をしますけれど。彼らのうちの一部は教師よりもずっとタフで、わたくしを宇宙まで打ち上げるのですけれど。わたくしがそれを心待ちにしているかというと、そんなことは絶対にありません。強制的に麻薬を注射されれば、わたくしの意思とは関わりなくオーガズムを貪ってしまいます。
ですが、みずから注射器に手を伸ばしたりはしません。わたくしは魂の高潔まで失ったわけではないのです。
それは校長も見抜いているようです。わたくしを屈服させるつもりでしょうか。来賓の中で特殊な性癖をお持ちの方を接待させられるのは、だいたいにおいてわたくしでした。縄で縛られるのも、猛獣に使うような長い一本鞭で全身をたたかれるのも、溺死寸前までバスタブに沈められるのも、敏感な部位に高電圧(もっとも残酷な方はワニグチクリップを使いました)を流されるのも体験しました。いずれの場合も、絶叫して号泣して赦しを乞いました。心の底からではありません。お客がそれを望んでいると分かったからです。
サディストの餌食にはされましたけれど、基本的には『接待』であり『歓談』です。つまり、時間の限られたプレイです。しかも、そういったお客は監視カメラで見張るようになったので、残念なことに入院して安楽に過ごす機会はありませんでした。
もちろん、サディストの餌食にされるのはわたくしだけではありません。どんなジャンルにでも就職できるようにと、全員が経験を積まされました。わたくしがいちばん多かったというだけのことです。
逆に、わたくしがほとんど命じられなかったのは、マゾヒストの来賓の接待です。これは、わたくしの運命が最終的に定まってから思い当たったのですが――かなり早い時期に、わたくしの就職先が決められていたのではないかと思います。これについては、後でお話しするかもしれません。
季節は移ろっても、性的に虐待され搾取される日々は変わりません。
わたくしの波乱万丈ながら単調な一年のうちで、もっとも大きなアクセントは、クリスマスカードです。母様とは基本的に音信不通なのですが、クリスマスカードだけは弁護士のハバクック氏が届けてくれました。わたくしにはクリスマスカードを買うお金もありませんし、ハバクック氏は伝言も頼まれてくれません。
Y8のときのクリスマスカードは、こうでした。
特別奨学生の仕組は、わたくしも知りませんでした。
わたくしよりも辛い目に遭っているのですね。どれだけ謝罪の言葉を尽くしても足りません。
ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。
一年でも早く借金を返済して、きっとあなたを迎えに行きます。
愛娘アイリスへ、愛を込めて。
メリー
謝罪の文字は涙でにじんでいました。
たとえ何千語を連ねても、母様は思いを伝えきれなかったでしょう。たとえ一語でも、わたくしには掛け替えのないメッセージです。そして、母様の署名は――これ以上はないほどの決意の表われだと思います。「メリー」とだけ。子爵未亡人でもなく、伯爵令嬢でもなく――ただ一個人としてのメリー。我が身ひとつで難局を克服するという決意です。
ですが一年後、Y9のときのクリスマスカードは、わたくしを不安にさせました。
今年もクリスマスの季節になりました。
神様の恵みが、常にあなたの上にありますように。来年のクリスマスまでには、
愛娘アイリスへ、愛を込めて。
メリー
まるきり素っ気ないカードです。母様に何かあったのではないかと心配になりましたけれど、事情を知っているらしいハバクック弁護士は何も教えてくれませんでした。
母様のことを考えると、不安で胸が締めつけられるだけです。熱い渦巻も冷たい氷塊も生じず、ただ虚ろに。
他のSS生徒のこともお話ししておきましょう。
わたくしがY8を終了したときには、ヌビアンが卒業しましたけれどアビリアは卒業せず、延長教育のSS生徒第一号になりました。そして、三期生が三人加わりました。このときから、貞操帯は廃止されました。処女膜を残している子はいませんでしたし、肛門も陰茎も『未使用』の証拠なんて無いですものね。わたくしのアナルバージンにノートンがこだわったとばっちりだとすると、二期生に申し訳ないです。チャーリイとジニアには申し訳なくないです。
Y9の終了時にはウラニアが卒業してアビリアも中途退学で就職して去りました。フュリーは延長教育です。四期生は一気に五人が入りました。これでSS生徒の総数は十二人の定員に達しました。
そして、わたくしは誕生日を過ぎて――Y10になろうとしています。Y13の卒業まで、まだ四年も残っています。
そうそう。わたくしの胸は、昔のジニアよりも大きくなりました。グレープフルーツを赤道で割ったくらいの感じです。
Select ENDING
←Sacrifice END
Sacrifice END
製品版をお読みください。

Saitsfice END
せいひんばんをおよみください。

Sadistics END
セイヒンバンヲオヨミクダサイ。

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デュアルENDは『非国民の烙淫』に先例があります。変形としては『悦虐へのエチュード』も。
ですが、「ひとつ、ふたつ……たくさん」マルチENDは初の試み。まあ、文書内ジャンプのために、三つ目のENDは強引に取って強引に着けたわけですけど。
この文書内ジャンプは、PIXIVでは使えません。
pdfとepubで機能するのは昨日確認しました。
現在585枚で、SacrificeENDが終わるところです。それぞれのENDは短いので、まあ、全部で600枚ちょっとになるでしょう。
オムニバス『非情と淫虐の上意』、『いじめられっ娘二重唱』、『生贄王女と簒奪侍女』、一粒で三度おいしい『Family SM Triangle』に次ぐ長さです。『大正弄瞞』613枚、『縄と鞭の体育補習』609枚は確実に抜くでしょう。
1か月半で、よくもまあ。
リクエスト募集要項では「100枚前後」と謳っているのですから、次からは200枚に収めるようにしたいものですけれど……依頼があって、お仕事として書くのではなくて。依頼に妄想竹を増殖させて、「我が赴くはG線上の大地」なのですから。
遥か未来のPonpoko(トランター抜き)は決まり手はウッチャリ。7/7の休日脱稿を目処に、燃料尽きるまでリヒート装置全開!
PIXIV小説本文で、文書内ジャンプは使えました。不勉強ですな。
また、手間が増えた。まあ、7/7に脱稿して、600枚は300分で校訂……できるかな? 3次校訂パスツールか。
7/10,11,13,14とQ日が目白押し(その分、月の後半がきつい)なので、13は紙飛行機としても。PIXIV向けにルビとか、あれこれ弄れるかしら。
とりあえず、本日(7/6)はアルコール燃焼して。明日朝イチで脱稿させるぞ、と。
また、手間が増えた。まあ、7/7に脱稿して、600枚は300分で校訂……できるかな? 3次校訂パスツールか。
7/10,11,13,14とQ日が目白押し(その分、月の後半がきつい)なので、13は紙飛行機としても。PIXIV向けにルビとか、あれこれ弄れるかしら。
とりあえず、本日(7/6)はアルコール燃焼して。明日朝イチで脱稿させるぞ、と。
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Progress Report 7:『特別娼学性奴』 2023/07/05
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No title
残念ながら。
SacrificeEND 悲惨レベルD
SatisficeEND 悲惨レベルB
SadisticsEND 悲惨レベルSSS
文書内ジャンプが出来てマルチエンドぽく出来ると分かって、Sadisticsを急遽追加したのですが。これが、けっこう凄まじくて、ここだけで鬼畜度を激増させてます。ので、書いてて楽しい。本来は、SatisficeがTrueENDだったはずなのに。
しかも、趣向に走って。某有名な小説/映画化の名セリフのパロディを思いつきでぶっこんだり。
この名セリフ。「二度出てくる」とネットであちこちに書かれてますが、それは映画の話。原作小説では一度きり。映画と小説とではENDが真逆(小生の解釈)です。
小生は翻訳小説→映画→小説原文(うわあ!)の順で接してます。映画を観て「なんじゃ、このエンディング!!」と憤慨しました。
パロディ元のタイトルは……7/14をお待ちください。ここで納品しないと、あとにQ日が無いのです。
SacrificeEND 悲惨レベルD
SatisficeEND 悲惨レベルB
SadisticsEND 悲惨レベルSSS
文書内ジャンプが出来てマルチエンドぽく出来ると分かって、Sadisticsを急遽追加したのですが。これが、けっこう凄まじくて、ここだけで鬼畜度を激増させてます。ので、書いてて楽しい。本来は、SatisficeがTrueENDだったはずなのに。
しかも、趣向に走って。某有名な小説/映画化の名セリフのパロディを思いつきでぶっこんだり。
この名セリフ。「二度出てくる」とネットであちこちに書かれてますが、それは映画の話。原作小説では一度きり。映画と小説とではENDが真逆(小生の解釈)です。
小生は翻訳小説→映画→小説原文(うわあ!)の順で接してます。映画を観て「なんじゃ、このエンディング!!」と憤慨しました。
パロディ元のタイトルは……7/14をお待ちください。ここで納品しないと、あとにQ日が無いのです。
No title
ここに来てまさかのマルチエンドとは……どのタイトルもすごく楽しみですが、
一番気になるのは
Sacrifice END
でしょうか
どのような運命が待ち受けるのか、楽しみに待たせていただきます
一番気になるのは
Sacrifice END
でしょうか
どのような運命が待ち受けるのか、楽しみに待たせていただきます