Progress Report 8:SMX358

 今回は最終章のラストスパート直前までをご紹介。エンディングの10枚(になるか尺が伸びるか)ほど、ワンシーンは、ブログでは非公開とします。
 ちなみに、ここまでで290枚ほど。300枚は超えますね。このくらいの長さが、筆者の適量なのかも。短編じゃないし、長編としては(単行本には)短いし。まあ、商業出版でも電子書籍だと長短まちまちですし。紙媒体でも、似たのを2本抱き合わせる手もあります。


 実際問題、これだけ書き散らして発表しても声が掛からないのですから……PDFとして記憶装置の片隅に埋もれている作品が数十年数百年後に再発見されて再評価される……書いていて、アンダーバスト+15cmですな。
アンダーバスト+15cm=Cカップ。胸C。むなしい。
 筆者は、己れの力量を見誤ってはいません。世間では祖父とSMで周知路線がメインですから、逆張りもいいとこですが、それはともかく。
 商業出版されておかしくないレベルだと自負しています。
 しかし。それではデビューできないのです。出来ませんでした。FでもMでも。
 売れっ子作家が書いた作品Aと、無名の作家が書いた作品A’とが、同程度の出来だとすれば。編集者はAを選ぶに決まっています。企画の時点で、最低でもどれくらい売れるか予想できますから。
 新人がデビューするには、既存の作家に無い「何か」が必要なのです。
 古い(筆者としては生々しい)話ですが。新井素子がデビューしたとき
「そこらの女子高生が使っている文体」と酷評する向きもありましたが。その文体で小説を書いたのは、彼女が初めてです。
 まあ。デビューのハードルは近年格段に低くなっています。ニャロウとかで何百万PVいけば、即です。
 とはいえ。読者受けするジャンルを書こうとは思いません。書いたところで上滑りするとは分かっていますが。それ以上に。古臭い文学青年じみてはいますが、内的必然性というやつです。

 ああ、やめやめ。こんな辛気臭い話、やんぴ。
 気分転換に、平日なら勤務中の時間から酒を啖ってやる。んで、明日は3時起きで書きジャブろう。(書き殴ると文章が荒れるからジャブくらいで)。


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二体の生贄

 そして火曜日。私への聖礼典は午後から始まります。町長様にしても頭取様にしても、お仕事があります。偉い人たちですから、御自分の裁量で早上がりは出来ますが、朝は出勤していないと不都合があるらしいです。
 今日、私を虐めて/もう自分に嘘をつくのはやめました/くださるのは、もちろん父様と、先に挙げたおふた方と牧場主様。と、もうおひとり。フェビアンヌさんです。教区長様の名代として馬無し馬車で駆け付けてくださいました。運転手さんも一緒ですが、彼は教区長様のいらっしゃらない場では奥様の裸を見ることすら許されていないのだそうです。サロンで時間を潰して、ついでに裏サロン(この言葉の意味も、だいたい分かるようになりました)で遊んできなさいと、フェビアンヌさんから臨時のお小遣いをもらって、町へ出掛けて行きました。
 前の二回と比べると小人数ですが、狭い小集会所に大道具を据え付けたので、かろうじてブルウィップを振り回せる空間が残るだけです。
 ジャックには、絶対に近づいてはいけないと、父様が厳重に言い渡しておいて。聖礼典が始まります。
 私が全裸にさせられたのは当然ですが、フェビアンヌさんも上半身だけ裸になりました。下半身はこの前と同じで、脚に密着した乗馬ズボンと拍車付きのブーツです。
 私の聖刻は、一寸見には分からないくらい薄くなっていますが、フェビアンヌさんのは真新しいです。ということは、今日は聖礼典を施してもらう必要が無い。私だけで、すべての鞭と聖なる肉棒を引き受けなければなりません。といっても、たった四本です。鞭は五本かもしれませんけれど。
 ここまで考えて、ずいぶんと変わってしまった自分に呆れました。四本のペニスを受け挿れるなんて……乱交、いえ輪姦です。娼婦ならともかく、ふつうの女性だったら、生涯に一度たりとも体験することさえ絶対にありません。なのに、わたしときたら……先週はひと晩で十人もの男性に犯されたのですから。
「まだ、木馬は使ってらっしゃらないのね。これを乗りこなせないようじゃ、一人前のマゾヒストにはなれないわよ」
「それでは、姐さんがお手本を示しちゃどうかな。せっかく乗馬の支度をしているのだから」
「きょうのあたしは、夫の名代だよ。サディスチンって知ってる?」
 私は知りません。でも、皆様はご存じのようです。
 そんな遣り取りがあって、私が三角木馬に乗せられることになりました。
「ロデオと違って、手放しで乗るのがルールなのよ」
 そんな理屈で、私は縛られました。背中にねじ上げられた手首に鎖が巻き付き、さらに胸まで回されて乳房を上下からぎちぎちに絞られました。足を踏ん張っていないと、鎖の重みで転んでしまいそうです。
 鎖が滑車で巻き上げられて、私は木馬を跨らせられました。
 ちゃり、ちゃり、ちゃり……少しずつ下ろされていきます。木馬の表面が内腿を擦ります。そして、鋭い稜線がクレバスを割って。
「くうう……痛い」
 鞭で叩かれるような爆発的な痛みではありません。吊り下ろされるにつれて、鈍い痛みがだんだん強く鋭くなっていきます。私を吊っている鎖が弛むと、全体重ばかりか身体を縛っている鎖の重みまでが股間に集中します。
「痛い……痛い痛い!」
 叫んでしまいました。涙がこぼれます。でも、私は赦しを乞いません。無駄だと分かり切っているからです。それに……ほんとうに赦してほしいのか、自分の本心が分からないのです。この激痛を向こうには、神様の恩寵か淫魔の悪戯かは知りませんが、至福の境地が待っているような予感がしているのです。
「驚いたわね」
 フェビアンヌさんが――呆れているのではなく、褒めてくださっているように聞こえました。
「初めて乗せられて、下ろしてくれって懇願しなかった女はいなかったわよ。このあたしも含めてね」
「それだけ、こいつは淫魔に魅入られてるってことかね」
「違うわ」
 牧場主様の質問をフェビアンヌさんがきっぱりと否定しました。
「この子は天使の恩寵に浴しているのよ。被虐天使の恩寵にね」
「では、エクソシストはもはや不要ですね」
 もしも真実に気づく前の私でしたら、父様の言葉を天上の調べのごとくに聞いていたでしょうけれど。今の私は、失望しか感じませんでした。でも、それは早とちりでした。
「その代わり――愛娘を天使に捧げなければなりませんね」
「そうね。たとえば……」
 フェビアンヌさんが、私の後ろへまわって両手で腰をつかみました。
「こんなふうにね!」
 すごい力で私を揺すりました。びちちっと、クレバスの奥が裂けるような鮮烈な激痛が奔ります。
「ぎゃわあああっ……ああっ……はあああ」
 フェビアンヌさんが手を放すと、激痛が薄らいでいって、そこに甘い疼きが忍び寄ります。これが、被虐天使の恩寵なのでしょう。
「なるほど。では、これも天使様への奉仕かな」
 牧場主様がブルウィップを持って私の斜め前に立たれました。
 ぶううん、バッジイイイン!
「きゃあああっ……あああ」
 鎖に縊り出された乳房を水平に薙ぎ払われて、やはり激痛と甘美とが全身を駆け巡りました。
 ぶううん、バッジイイイン!
 ぶううん、バッジイイイン!
 ぶううん、バッジイイイン!
 悲鳴を上げる暇さえないほど立て続けに――木馬が食い込んでいる部分を鞭打たれ、背中を打ち据えられ、お尻を鞣されました。鞭打たれた瞬間には、どうしても身体が跳ねてしまいます。いっそう股間が切り裂かれて……内腿も木馬の表面も、赤く染まっていきます。
「あああ、あああああ……」
 頭に霞が掛かります。赤と金色が絡み合った……恍惚の色です。
「ううむ。これほどの娘は、あの売春館キャットハウスにもおらんぞ。もはや、この娘自身が被虐天使というべきだ」
 町長様が手放しで褒めてくださって……いるのでしょう。少なくとも、侮辱なさっているようには聞こえません。
 そして、わたしは――幸せです。父様たちが淫魔に憑りつかれていようと、私が淫魔に捧げられる天使であろうと……きっと、それも神様の大いなる御計画なのでしょう。私は息絶えるまで虐められて、天国に召されるのです。それとも、業火に焼かれ続けるのでしょうか。その業火の奥にも、甘美が潜んでいるのではないでしょうか。
 ばあん!
 不意にドアが開け放たれて、ジャックが転げ込んできました。
「この餓鬼――いや、お坊ちゃんですかね。覗き見してやがりましたぜ。コックをしごきながらです」
 町へ出掛けているはずの運転手さんです。そっぽを向いてしゃべっているのは、奥様の半裸を見ないためでしょうか。運転手さんはすぐにドアを閉めて、どすどすとわざと(でしょう)大きな足音を立てて去って行きました。
 父様が、ことさらに怒った顔を作って、床に倒れているジャックの前に立ちはだかりました。
「決して近づくなと言い付けておいたぞ」
「あ、あの……ごめんなさい。こないだから、姉ちゃんが大人の人たちにいじめられてたから……心配になって……」
「ケツ丸出しでコックをしごきながらか?」
 今も、ジャックの半ズボンは膝まで下がったままです。弁解の余地はありません。
 父様がコックなんて下品な言葉を口にするなんて、ちょっとショックです。農場で飼っている雄の鶏だって、そうは呼ばないのに。
「娘の身体に近づけなくなった淫魔は、この子に目を付けたのかもしれませんね。詳しく調べてみましょう」
 父様が言うのを聞いていて、これは仕組まれた罠ではないかと、疑うどころか確信しました。拷問道具を運ぶのにジャックを手伝わせたのも、運転手さんを町へ出掛けさせたのも――ジャックの好奇心をあおって覗き見させるためだったのです。完全に外から見えないようにしたはずのカーテンが、庭に面した一か所だけ閉じ切っていないなんて、あからさまが過ぎます。
「わしには、そういう趣味は無いぞ」
「同じくだな」
 牧場主様も町長様も、男の子を虐める趣味は持ち合わせていないようです。フェビアンヌさんが招かれたのか押し掛けたのか、その理由が分かったような気がします。
 といっても、荒仕事は男性の分担です。頭取様が父様を手伝って、ジャックを全裸にして梯子の拷問台に縛り付けました。
「ごめんなさい……これからは、いい子になります。ゆるしてよお……!」
「うるさい。黙らせろ」
 牧場主様の言葉を待っていたかのように、フェビアンヌさんが動きました。私が脱いだ衣服の中からドロワーズを引っ張り出して、口に詰められる大きさに引き裂いたのです。もう、これで二着のドロワーズを破られました。最近は穿く機会が減っていますが、だから不要になったのではありません。むしろ、穿いている間は出血とかおりもので汚れやすく……なにをのん気なこと、言っているのでしょう。
 襤褸布の詰め物を突き付けられて、ジャックは硬く口を閉じています。
 口を開けろなんて、フェビアンヌさんは言いません。デリンジャーよりも小さくなっている彼のピストルを片手でつかむというより指の中に包み込むと、その指をくにゅくにゅと動かしたのです。
「あっ……むぶうう」
 叫びかけた口に素早くボロ布が押し込まれました。ジャックは声を封じられたけれど、同時に、ピストルはコルトくらいになりました。もちろんバントラインスペシャルではありません。というか、デリンジャーも比喩です冗談です。大人だって、平常時はデリンジャーくらいのサイズですもの。
 ジャックは、冗談どころではありません。まだペニスをしごかれ続けています。ミルクコーヒー色の肌を赤く染めて、懸命に腰をよじっています。もがけば、かえって刺激が強くなるだけなのに。
  一分もしないうちに、ジャックが腰を痙攣させました。
「むうう……」
 呻いて。ジャックの全身から力がぬけました。
「ちぇっ」
 フェビアンヌさんが舌打ちしました。
「空砲かあ。さすがのあたしも、お子様と遊ぶ気にはなれないわよ」
「とはいえ、縮れ毛が芽生えていますな」
 市長様と牧場主様の灰汁の強さに圧されている頭取様が、顔はそむけたまま、指だけでジャックの股間を差しました。
「ふん、剃るまでもあるまい」
 牧場主様が、銀色の小さな箱を取り出しました。煙草の点火器具です。キャップを引き抜いて、内蔵されている小さな円形の燧石を親指で勢い良く回しました。
 ボッ……マッチの何倍も大きな炎が燃え上りました。それをジャックの股間に近づけます。
「む゙ゔゔ、うう……」
 ジャックは身をよじって逃れようとしますが、拷問台に拘束されているのですから、無駄な足掻きです。
「ジャック、おとなしくしてなさい。ピストルまで焼かれちゃうわよ」
 牧場主様の手元が狂うのを恐れて、忠告してあげたのですが。大人たちと一緒になって弟を虐めているみたいな言い方になってしまいました。
 でも、ジャックは私の言葉を素直に聞いてくれました。
 あっという間に、炎がささやかなジャックの縮れ毛を燃やし尽くしました。
「んんっ……」
 はたで見ているよりも熱くないのか、ジャックは微かに身じろぎしただけです。
「では、針による魔女判定か。どうも、気が乗らんな」
 町長様も頭取様も顔を見合わせています。
「あたしに遊ばせてもらえるかしら」
 フェビアンヌさんが、ハンドバッグの中から針のケースを取り出しました。こんな物を持参しているのですから、最初からジャックを虐めるつもりだったのでしょう。でも、すぐには針を使いませんでした。
「これから何をするか、教えてあげるわね」
 しばらく放置されていた私に、男の人たちが群がります。木馬から下ろされ、鎖の縛めもほどかれて、ジャックの横に立たされました。
「手は頭の後ろで組んでいなさい」
 わけが分からないまま(虐められるのだということだけは分かっています)命じられたポーズを取りました。
「お姉ちゃんだから、泣いたりしないわよね?」
 フェビアンヌさんが針を、私の右の乳首に近づけます。
「…………」
 私は歯を食い縛りました。
 ぷつっ……最初の針が、左の乳首を水平に貫きました。
「くっ……」
 大袈裟な悲鳴は上げません。ジャックを怖がらせるだけです。それに……どうせ、ジャックは泣き叫ぶでしょう。フェビアンヌさんの目論見通りになるのは悔しいですが、姉としての貫禄(?)を示したい気持ちもありました。
 ぷつっ……ぶすう!
「きひいっ……」
 垂直に刺された二本目は堪えましたが、乳房の奥まで刺し通された三本目には、すこしだけ悲鳴をこぼしました。
 左の乳首にも同じ仕打ちをされて。予想していた通りの命令が来ました。
「もっと脚を開いて腰を突き出しなさい」
「あ、あああ……」
 凄絶な激痛の予感に、声が震えます。なのに、ヴァギナの奥が熱くなってきます。淫らな汁がにじむのが分かります。激痛を突き抜けた彼方にある至福。それを、身体が覚えているのです。
 フェビアンヌさんの冷たい指が、淫魔のペニスをつまんで……
 ぶつっ……!
「きひいっ……!?」
 乳首を指されたのと同じくらいの痛みしかありませんでした。覚悟していたよりも痛くなかったです。視線を下に落として、その理由が分かりました。中身を押し込むようにして、莢だけを突き刺してくださったのです。ほっとしましたけれど、ちょっと不満も/なんでもないです。木馬に切り裂かれて、股間はすでに血まみれです。
 なのに、二本目は――容赦なく、中身もろともに突き刺してくださいました。
「びい゙い゙い゙い゙っ……!」
 歯を力いっぱい噛みしめて、ぎちぎちと軋りました。
 クロスして刺された針に指を添えて、フェビアンヌさんが淫魔のペニスを引っ張ります。その先端に三本目の針が……
「かはっ……!」
 悲鳴を上げたくないから、あらかじめ息を吐いておきました。だから、絶叫しても声にはなりませんでした。
「はあ、はあ、はあ……」
 息をするたびに針が小さく揺れて、新たな鋭い痛みを送り付けてきます。
「あら、困ったわね」
 フェビアンヌさんは愉しそうに嗤っています。表情と台詞とが一致していません。
「もう、こんな針しか残ってないわ」
 フェビアンヌさんがケースから抜き出したのは、四インチを超える長さの、針金よりも太い針です。
「これは、おまえに刺した針の十倍は痛いわよ。でも、使うしかないかな?」
 受け入れてもらえる可能性のある答えは、ひとつきりです。
「私に刺した針を抜いて、ジャックに使ってやってください」
 自分が楽になって、その痛みを弟に押し付ける。でも、ジャックの痛みを軽くしてやるには、それしか方法はありません。
「あら、名案ね」
 拒否されると思っていたので、私はほっと……しませんでした。何倍ものしっぺ返しが企まれている。それくらい、これまでの経験で分かります。
「それじゃ、おまえの手で、小さな可愛い弟のコックに針を刺してやりなさい」
「…………?!」
 ひどい……残酷です。私自身は、どんな痛いことだろうと羞ずかしいことだろうと、何をされたって我慢します。至福の境地が……なんでもないです。
 でも、私の手で弟を苦しめるなんて。これまででもっとも残酷な拷問です。
 なのに。独占欲とでもいうのでしょうか。他人の手で苦しめられるくらいなら、この私の手で虐めてあげたい。そんな恐ろしい考えが忍び寄ってきたのです。
 私はジャックよりも体格が良く力も強いです。どちらかがどちらかを支配するなら、虐めるなら……ああ、そうか。フェビアンヌさんと私との関係が、そのまま私とジャックの関係に鏡写しです。
 ぐにゅんと、心臓がねじ曲げられました。胸に込み上げてくる感情が、これまでとは違います。
「ねえ、ジャック……」
 私はフェビアンヌさんが持っている太くて長い針をつまんで、ジャックのペニスに軽く押し付けました。
「こんな太い針を、この女の人に突き刺されたい?」
 ジャックが、ぶんぶんと頭を横に振ります。
 私は乳首から針を一本抜いて、ジャックの目の前にかざします。
「それとも、こっちをお姉ちゃんが刺してあげようか。お姉ちゃんが平気だったのは、ジャックも見てたでしょ?」
 ぞくぞくっと、背中が震えました。男の人が、そしてフェビアンヌさんが、か弱い女の子である私を虐める妖しい悦びが、すこしだけ理解できたように思いました。
 ジャックは首を横に振り掛けて、ふっと気迷いの表情を浮かべました。私の目をじっと見つめます。そして……
 ああ、なんということでしょう。彼にも淫魔が憑りついているのです。首を振る代わりにペニスが鎌首をもたげたのです。私が鞭や針を目の前にして淫魔のペニスを固くしこらせるのと同じように。
「そう……それじゃ、お姉ちゃんが虐めてあげる」
 本来なら、魔女判定をしてあげると言うべきなのでしょうが。誰ひとり――父様さえも、訂正してくれません。聖礼典の虚構を捨て去り、敬虔な信徒の仮面さえもかなぐり捨てた淫魔の使徒たち。私と弟は、淫魔に捧げられる被虐天使なのです。これまでにないくらいに、気持ちが昂ぶっています。乳首も淫魔のペニスも、ジャックに負けないくらいに硬く尖っていきます。
 私は右手に針を持ったまま、ジャックのペニスに手を伸ばしました。聳え立っているのではなく、お腹に密着しています。
 どれくらい固いのかな。勃起したペニスを三つの穴には何度も挿れていただきましたが、手に握ってみたことはありません。
 表面はわずかに軟らかいけれど、鉄の芯が通っている感じです。力を入れて、下へ曲げてみます。
 ジャックはびくっと腰を震わせましたが、おとなしくしています。
 どういう具合に針を刺したら痛みが少ないでしょうか。フェビアンヌさんが私でお手本を示してくれたように、スラッグ弾を避けて莢だけを突き刺すのが良いでしょう。
 でも、それはできませんでした。
「そのまま、包皮を剥いてグランスを露出させなさい」
 命令されては、従うしかありません。簡単に剥けました。地肌の色とは違うピンク色の小さなスラッグ弾が顔を出します。
 自分の身体に針を刺されたときの経験から、中心まで貫かれるとつらいのは分かっています。周辺部の張り出している部分を狙って、一気に突き刺しました。
「ま゙わ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙っ……!」
 びくんっと腰が跳ねて。その動きがいっそうの激痛を招いて、ジャックは背中を弓なりに反らして腰を突き上げたまま凍りつきました。まだ声変わりしていない甲高い悲鳴が、口に詰められた私のドロワーズの切れ端に吸い込まれていきます。
 たちまち、ペニスが萎んでいきます。それで筋肉(が、ペニスにもあるのでしょうか)が縮んで傷口をふさぎ、出血はごくわずかです。
「九本の針を、全部突き刺してやるのよ」
 私は自分を高い所から見下ろしているような錯覚に捉われました。私が見守る中で、私は何も考えずに、自分の乳首から二本目の針を抜きました。
「それじゃ刺しにくいでしょ。大きくしてやりなさい」
 莢をつまんでいる指を、くにゅくにゅと動かします。大きさはまるで違いますが、自分のやフェビアンヌさんを弄るのと同じ要領です。でも、ちっとも大きくなりません。
「お上品なことしてないで。舐めてやりなさい」
 ふらふらっと跪いて。針を突き刺した部分を避けて、舌を這わせました。
「おや、興奮しとるようですな」
 牧場主様の声が遠くから聞こえます。
「長年慈しんできたお子さんたちが、破廉恥で淫らで残酷な振る舞いをしているのですよ。養い親として平気なのですか?」
 議長様の非難に、牧場主様が反駁なさいます。
「わしと同じということだ。牧師さんは、この餓鬼どもを人間とは思っておらんのだ。人語を介する家畜と野獣。それが本心なのだ」
「違う」
 父様が、きっぱりと否定なさいました。
「あなたは、猿の毛を剃って赤裸にして、それが面白いのですか。猿を鞭打って、興奮しますか。山羊のケツにコックを突っ込んで満足できますか。この子たちは人間だからこそ、天使にも昇格できるのです」
 人間が天使になるだなんて、牧師様のお言葉とは思えませんけれど。私とジャックを愛してくださっているからこそ、このような残酷な目に遭わすのだということは分かりました。いえ、羞恥と苦痛の彼方にある至福の境地に導いてくださるのです。
 私とフェビアンヌさんは、それを知っています。きっとジャックも体験することでしょう。
 私は真心を込めて、ジャックのペニスをしゃぶりました。啜りました。私の誠意と父様の愛情とが伝わったのでしょう。ペニスが半分くらいは硬く大きくなりました。これだけあればじゅうぶんです。
 予告無しで。先端を口に咥えたまま、二本目の針を突き刺しました。最初に突き刺したのと反対側の部分です。
「ま゙わ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙っ……!」
 ジャックは最初と同じくらいに絶叫して、最初と同じくらいに腰を跳ねました。
 また萎んだので、また舐めてやります。グランスの両側に針が刺さっているので、裏筋を中心に舌を這わせました。おCこの出る穴も舌の先でつついてやりました。牝の本能でしょうか――自然と思いついて、ボールを揉んでやりました。
 じきに硬くなってきます。私は三本目の針を乳首から抜きました。ジャックへの贖罪と自分の愉しみ/これも訂正しません/とで、乳房の奥深くへ向かって突き刺さっている針ではなく、水平に貫いているのを選びました。それを……ちょっと考えてから、グランスの上面から中心へ向かって深く突き立てます。苦痛が大きければ、それだけ至福の境地への道が近くなるからです。
「も゙お゙お゙お゙お゙お゙お゙っ……!!」
 一瞬で声変わりしたのかと思ったほど野太い絶叫でした。
「ペニスだけじゃなく、ナッツも調べないと駄目よ」
 そうでした。魔女判定です。淫魔が潜みそうな部分には隈なく針を突き刺さなければなりません。
 勃起させる必要がないので、四本目と五本目は立て続けに左右のボールに刺しました。袋の中で小さな玉がくにゅんと逃げるので、皮を貫通しただけです。それでも、ジャックは(グランスほどではありませんが)苦痛を悲鳴で訴えます。
 これくらいの悶え方では至福の境地は遠いと思います。だから六本目は、萎えたままのペニスをつまんで引っ張って、裏筋の真上に突き刺しました。
「ゔあ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙っっ!!」
 失敗しました。いえ、大成功なのかも。刺したところから噴水のように血が迸りました。
 私は、むしろ呆気に取られていましたが、フェビアンヌさんがうろたえました。
「ストップ! やり過ぎよ!」
 私を突きのけて、ジャックの手当てに取り掛かります。
 私は、突き飛ばされた弾みで床に転がって、三つの頂点に突き刺さったままの針が、いっそう深く刺さってきて……それなのに至福の境地には至らず、とにかく凄まじい激痛にのたうちまわりました。もしかすると、私の無慈悲への神罰だったかもしれません。
 無慈悲。そうなのです。太い針よりは細い針を。あまり痛くないように手加減をしてやって――などという配慮を忘れて、ジャックが泣き叫ぶのを愉しんでいたのでした。なんとむごい姉なのでしょう。弟の何十倍も酷い目に遭わされなければ――というのも、淫らな自分勝手な欲望かもしれません。
 フェビアンヌさんの治療は、いつも乱暴です。傷口を消毒して、すごく沁みるヨードチンキを塗って、それでおしまいです。出血が止まるまでペニスの付け根を握っていてくれたのは、親切なのか意地悪なのか分かりません。だって、あれこれ刺激して、ずっと勃起させていたのですから。
「この子には、まだ淫魔は憑りついていないようですね」
 父様が真面目くさって、牧師らしい物言いをします。でも、もう騙されません。
「しかし、念のために聖刻を施しておきましょう」
 ほら、ね。
「それも奥さんの仕事だろうな。こんな餓鬼を泣かしても面白くはない」
「おや。ドーソンさんのお好みは野獣ですか。家畜は大切にしたいと?」
「わしが可愛がるのは牝犬ビッチだけだ。牝猫プッシーもか」
「皆様、このふたりが仮初でも姉弟だということをお忘れじゃない?」
「どういう意味だ?」
「ふふ……」
 フェビアンヌさんの発案で、私とジャックは背中合わせに縛られました。後ろ手に縛られて、腋の下を回した縄でひとまとめにされたのです。私は残っていた針も抜かれて、ジャックは口の詰め物を取ってもらいました。そして、立たされて、首に滑車の鎖を巻かれました。それぞれの左足も高く吊り上げられました。先週にフェビアンヌさんが鞭打たれたときと同じポーズです。でも、転びかけると縛り首になるので、ずっと厳しい――と思ったのですが、互いに相手を支えられるので、フェビアンヌさんより楽かもしれません。
 フェビアンヌさんがブルウィップを持って、私たちの真横に立ちます。
「どちらから鞭打ってほしいのかしら?」
 私は迷うことなく――足を軸にして、肩でジャックの身体を押しのけるような動きで、フェビアンヌさんに背を向けました。ジャックは私に押されて、否応なく正面をフェビアンヌさんに曝します。
「姉ちゃん……?」
 ジャックが心細げな声を発しました。
「ふふ……弟思いのお姉さんだこと」
 からかっているつもりでしょうが。ほんとうにジャックのことを思い遣るからこそ、最初の生贄に弟を差し出したのです。最後までフェビアンヌさんが鞭打ちを続けるとは思えません。男の人の鞭は、フェビアンヌさんより厳しいに決まっています。そして、最悪の場合、四人が順番ということも有り得ます。
 最初の楽な部分を弟に譲って、後はすべて私が引き受けるつもりです。それでは、弟は至福の境地に達さないかもしれませんけれど……私だって、最初は痛くて苦しくて羞ずかしかっただけです。
「恨むなら、薄情なお姉ちゃんを恨んでね」
 視界の端をブルウィップが掠めます。
 ひゅ、しゅ……バチイン!
 鞭がもつれながら、肌を弱く叩いただけです。
「きゃあっ、いたい……!」
 なのにジャックは(私よりも)か弱い女の子みたいな悲鳴を上げました。
 しゅる゙……ベシン!
「いたいっ……やめてよお」
 鞭の先端が回り込んできて、私にも当たります。ちっとも痛くありません。しかも、フェビアンヌさんが狙っているのは胸やお腹です。
 しけった鞭の音と大袈裟なジャックの悲鳴。私は、なんだか白けた気分です。見ている人たちも同じだったのでしょう。
「奥さんは、鞭打たれるほうが似合っとる」
 いちばん怖い牧場主様が、奥様の手から鞭を取り上げました。
 どうしようかと、迷います。私やフェビアンヌさんを打ったのと同じ強さで叩かれたら、ジャックは泣くだけでは済まないでしょう。でも、同じ人間を鞭打って、反応の違いを見せつけたいとお考えだと思います。ジャックだって、一発くらいは本物・・の鞭の痛みを知っておくべきです。
 ひゅううんん。壁に当たるすれすれまで、牧場主様は大きく鞭を振り回しました。ジャックが竦み上がるのが、背中に伝わります。
「そおらよっ……」
 ぶゅうんん、バッヂイイン!
「ぎゃあ゙あ゙あ゙あ゙っ……!」
 私の右の太腿の付け根近くに鞭の先が当たりました。互いに左足を真上に吊り上げられたポーズでの背中合わせなのですから、鞭はジャックの股間に……
 がくんと、ジャックの体重が背中に掛かりました。気を失ったのでしょう。私は右脚一本で踏ん張り、後ろで縛られている手も使って、ジャックを持ち上げようとします。首に鎖を巻かれているのだから、そうしないと窒息してしまいます。
「たった一発で寝んねなの? お姉ちゃんはケロッとしてたわよ。あたしなんか、五発も食らったんだから」
 ケロッとなんかしていません。それに、女性は股間を蹴り上げられてもすごく痛い・・・・・だけですが、男性は悶絶します。
「ほら、起きなさいよ」
 フェビアンヌさんがジャックの前に立って、ぱちんぱちんと頬を叩いた――のまでは分かりましたけれど、後は良く分かりません。ペニスを刺激しているのかもしれません。
「じれったいわね」
 フェビアンヌさんがジャックの顔にかぶりつきました。ふううっと息を吹き込んでいます。
「げふっ……くしゅんっ……かはっ!」
 ジャックが意識を取り戻しました。人工呼吸でもしてもらったのでしょうか。
「ふふん。そういうやり方があったか。ビッチのほうには、してやってもいいな」
「口はふさいでおくのよ。それと、あまり強く吹き込んでも駄目よ。唾が肺に入ったら、後で厄介なことになるから」
 唾を鼻の穴に吹き込んだようです。なんて乱暴な蘇生法でしょう。看護学校では、こんな手当てを教えているのでしょうか。
「よし。目が覚めたところで、続きだぞ」
 フェビアンヌさんが下がって、牧場主様がジャックの正面に立ちます。
「もう、ゆるしてよお。お姉ちゃん、助けて!」
 涙声です。まだ早いとは思いますが、せめてドーソンさんの残酷な鞭だけは代わってあげましょう。
 私はまた一本足で独楽のように身体を回して、ジャックと入れ替わりました。
「私に聖刻を施してください」
 恐怖に声が震えています。膝が今にも砕けそうです。
彼の鞭は一発しか受けたことがありません。股間への猛烈な一発。深い傷は残りませんでしたが、鮮血が飛び散りました。何発も叩かれると、今度こそ女性器が使い物にならなくなるほどの傷を負うでしょう。
 胸がきゅうんと絞られて、腰の奥が熱く滾ってきます。でも、それだけではありません。すごく誇らしい気分です。弟のためにみずからを犠牲にするという崇高な行為に酔い痴れています。
「よかろう。弟思いのおまえに免じて、わずか十発で赦してやる。ただし、黙って耐えるのだ。悲鳴も鳴き声も許さん。声を上げたら、あらためて十発を、可愛い弟にくれてやるからな」
 私はドーソンさんの瞳を見つめながら頷きました。イエスと言ったら、声を上げたことになるかもしれないと判断したからです。
 ドーソンさんが、腕を水平に保って後ろへ引きました。やっぱり、狙っている部位は恐れていた通りのところです。
 ぶゅうんん、バッヂイイン!
「…………!!」
 股間でダイナマイトが爆発したような衝撃です。全身が引き裂かれたと錯覚しました。息を吐き切っていたので、悲鳴は声になりませんでした。
「くっ……」
 息が出来ません。首に鎖が食い込んできます。右足一本で立っているのに、股間を庇おうとしてその足を跳ね上げたのです。
 足を伸ばしました。足の裏に床が触れましたが、膝に力が入りません。もがいていると、急に身体が持ち上がりました。ジャックが私の身体を支えてくれたのです。
 私は、ようやく呼吸を取り戻しました。顔を俯けて股間を覗き込むと、たった一撃で真っ赤に染まっていました。ああ、神様/いえ、ここは淫魔に祈ったほうが良いかもしれません/女性器を破壊されてしまっては、あなたも愉しめないでしょう。だから、助けてください。
 ドーソンさんが鞭を構えました。腕がすこし下がっています。私は、あわてて息を吐き出します。
 ぶゅうんん、バッヂイイン!
「…………!」
 ああ、淫魔様。ありがとうございます。鞭は斜め下から斜め上に、乳房を薙ぎ払ったのでした。太い鞭痕が乳房を横断して、血がにじんでいます。でも、肉を引き千切られたりはしていません。
 私は心の中で淫魔様に感謝を述べて――深刻な罪悪感に陥りました。神様を裏切って、淫魔に救いを求めたのです。これ以上はない背徳です。私は地獄の業火に焼かれるに決まっています。
 ぶゅうんん、バッヂイイン!
「…………!」
 三発目は、バックハンドで乳房に叩き込まれました。浅い角度で鞭痕がクロスしました。
 これまでのブルウィップは、ただ激烈に痛いだけで、至福の境地なんか欠片もありませんでした。そして四発目は……
 しゅんんん、バッシュウンンンン!
 最初よりも正確に、鞭の先端がクレバスに叩き込まれました。いえ、撫で上げて通り過ぎたのです。正確に淫魔のペニスを薙ぎ払ってくれました。
 腰から全身に向けて、太くて甘い稲妻が飛び散りました。悲鳴を堪えるよりも、喜悦の声を封じるほうが、よほどつらいです。
 息が苦しい。また、足が宙に浮いて喉を絞められています。このまま死んでもかまわない。それくらいに甘美な苦痛です。でも、ジャックが踏ん張ってくれました。
 頭が朦朧として目が霞んで、床を踏みしめているのか雲を踏んでいるのかも分かりません。
 しゅんんん、バッシュウンンンン!
「うあああああああっ……いいいっ!!」
 不意打ちでした。甲高い声で、被虐への悦びを叫んでしまいました。
 ずぐうっと、ヴァギナに太い刺激を感じました。すぐ目の前にドーソンさんが立っています。鞭を逆手に持って、グリップを挿入してくださっています。ぐりぐりと抉ってくださいます。
「声を出したな。では、ジャックに十発だ」
「ごめんなさい。もう二度と声を出しません。あらためて十発でいいですから、私に聖刻を施してください」
「ふふん……」
 ドーソンさんがグリップを引き抜いて、私の唇にあてがいました。
 私はその意図を理解して、グリップを咥えました。ペニスをしゃぶるのと同じくらいに丁寧に、それをしゃぶります。血の味がしました。でも、鮮血にしてはねっとりし過ぎています。淫らな汁が混じっているのでしょう。
 最後に喉の奥までグリップを突き挿れてから、ドーソンさんは後ろに下がりました。そして、鞭を構えます。ああ、淫魔様。ありがとうございます。あと十発も、ブルウィップを受けられるのです。女性器が壊れてもかまいません。乳房が千切れてもかまいません。
 しゅううん、バッチイン!
「いたいっ……!」
 悲鳴はジャックです。私は、覚悟していたよりもずっと軽い、そして的外れな部位への鞭に、かえって驚いています。
 次の一発は目をしっかり見開いて、ドーソンさんの挙動を観察しました。一歩ほど近寄っています。ブルウィップは中間部が私の脇腹を打って、くるんと回り込んでジャックを打ち据えました。でも、手加減してくださっています。ジャックの悲鳴も、そんなに切迫していません。
 そして、改めての鞭打ちは三発だけで終わりました。
「チャーリイの言い草ではないが、こういうのはわしの性分に合わん。あとは任せる」
 父様が、ほっとしたように頷かれました。私は苦痛と恍惚に忙しくて気づきませんでしたが、手加減してくれるように頼んでくださったのでしょう。
 私とジャックは、いったん鎖から解放されました。そして二人別々に吊り直されたのです。ジャックは両手を頭上で縛られて。私は左足首だけに鎖を巻かれて逆さ吊りに。被虐の経験は私のほうがずっと積んでいますから、これくらいで公平かなと思います。
 私の前には父様が、ジャックの前には頭取様が、それぞれブルウィップを持って立たれました。父様がジャックではなく私を選んでくださったことを、嬉しく思います。
 私は片脚で逆さ吊りにされているので、遊んでいるほうの脚はどうしても折れ曲がってしまいます。せめて股間を隠さないようにと、膝を外へ向けました。父様の愛情がこもった鞭なら、喜んで受けます。
 ジャックは顔を(彼の肌の色で可能な限りに)真っ青にして、唇もわななかせています。
「ついでに、ルーレットで遊んだらどうかな」
 父様は困ったような顔をしましたが、手加減を頼んで聞いてもらっていますから、この提案までは拒否できない感じで頷きました。
 牧場主様が私のヴァギナに指を(五本全部!)挿入しました。もう一方の手は、折り曲げた膝をつかみます。ジャックは議長様です。両手で腰を抱えました。
せえのHere we go!」
 掛け声とともに、私たちはぶん回されました。私は半回転の間、ヴァギナを指で掻き回されました。痛かっただけです。
 すごい勢いで部屋が回転します。
 しゅんんんっ、バチイン!
「きゃああっ……!」
 脇腹に当たりました。まったくの不意打ちでした。
 しゅんんんっ、バチイン!
「きゃっ……痛い!」
 内腿です。どこに鞭が当たるか分からないので、悲鳴は驚きが半分です。半分は、父様への甘えです。もしも悲鳴にペナルティを課されるのなら、黙って耐えます。それとも、叫ぶかしら。だって、もう少しだけ厳しくて……なんでもないです。
 しゅんんんっ、バチイン!
 しゅんんんっ、バチイン!
 しゅんんんっ、バチイン!
 脹脛から腰に掛けて、縦に打ち下ろされました。ああ、これは股間を狙って外れたんだなと推測していたら、二発目がお尻の割れ目に当たって、三発目が正面からクレバスに食い込みました。
 でも、牧場主様の鞭に比べると、明らかに手加減してくださっています。そして、じゅうぶんにスナップを利かせているので、痛みが爽やかです。
「うああっ……!」
「いたい、ゆるして!」
「いやだよ……やめてよ!」
 ジャックは泣きじゃくっています。
 手加減してくださっていても、繰り返し打たれると肌が裂けます。全身がアカム染まっていきます。
 ジャックのほうは、血の色が分かりにくいせいもあるでしょうが、明らかに私よりも傷は浅いです。男の人にとっては、男の子を虐めるのは、女の子を虐めるよりも面白くないのでしょう。でも、逆は成り立ちません。フェビアンヌさんも、ジャックを虐めるより私を虐めるときのほうが、気合が入っていたように思います。
 あらためて私に十発と宣告されてから、ドーソンさんは三発を打ちました。残りは私だけに七発のはずなのに――私もジャックも、十数発は鞭打たれました。もう、理屈も計算も無視されています。彼らが満足するまで、生贄は嬲られるのです。
 鞭打ちが終わって床に下ろされて。それで、エクソシストに名を借りた淫虐は終わりではありませんでした。
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出来立てのほやほやです。今日は、ここまで。休日でも13枚しか捗りませんでした。本来は「捗」の字なんですね。「墓取る」とか「破瓜取る」とかふざけて書いていますが。
 まあ、あまり進まなかったのは、いよいよBFの下準備に掛かったせいもあります。元ネタは下記の3点です。どんなのになるかは、想像がつくと思います。


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No title

期待以上に素晴らしい内容でした、特に愛があるが故に責める様な牧師の台詞が良いですね
ジャックへの責めも良かったです、ラストの展開、楽しみにしています
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