Making of "Saducation 2084":5

 ううむう。最近は1日5枚ペースです。
 次の次に書く予定の『XYZの悲劇』に頭がいってます。尺は短くなりそうですが、HSFHSMです。
 Honkaku Scientific Fantasy & Hard SM……は、さておき。今回も新章の途中まで。


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面接

 目覚めたのは、ベッドの上だった。前と同じように手足を拘束され、導にょうカテーテルを挿れられていた。荒野を素足で歩かされて傷付いた足も、蟻に全身を咬まれた傷も、綺麗に治っていた。いったい、何日くらい意識を奪われていたのだろう。
 そして、ふと新たな疑問に行き当たった。この施設には何人の『社会不適応者』が収容されているのだろうか……と。
 これまでに見掛けたのは、女性が二人と男性が三人。皆、十代後半から三十代半ばまでに見えた。スーザンの『妄想』、マリア自身も「あるいは、もしかしたら、でも、まさか」くらいには思うようになってきたそれを裏付けるような、性的搾取に適した年齢層。
 いや、サンプル数が少な過ぎる。似た年齢層には同じような矯正治療が適しているから、たまたま同じ場所に居合わせただけかもしれない。
 収容されているのは、多くても百名までだろう。M78のMがマリアのイニシャルなら、そうなる。それとも、スーザンがSなのも偶然で、ランダムに割り振られているとすると、二千六百名までか。
 建物の規模から推測すると、患者と職員とボランティアの合計で数百人……いや、ボランティアがほんとうにVIPなら、随行員もいるだろうし。患者は、やはり百人未満というのが当たっている。
 考えてみれば、荒野の真っ只中に建物が一つきりというのも奇妙だ。電力はソーラーパネルと屋内発電機で賄っているとしても、倉庫も貯水設備も見当たらない。だいいち、ヘリポートすら無い。まさかVIPを大型ドローンでは運ばないだろうし。
 スーザンが目を覚ました気配に、マリアの想念は断ち切られた。
「*おはよう。マリア、スーザン」
 名前を呼ばれたのは、拘束されてから初めてだった。それもIDを省いた親密な口調で。
「*今日はグループカウンセリングを行なう。案内に従って、カウンセリングルームへ行きなさい」
 声が終わると、手足をベッドに拘束している鎖が外れた。マリアはゆっくりと起き上がったが、戸惑っている。六つの環は身体を緩く締め付けているが、方向指示の三点クリップは装着されていない。
 しかし戸惑いは、すぐに納得へ変わった。白一面の床に赤い矢印が点滅し始めた。方向音痴を大量生産する愚劣なシステムだと、いまだに一部からは批判されているが、すっかりお馴染みの誘導サイン。マリアが馴染んでいるそれとの違いは、行先を示す文字もアイコンも表示されていないことだけだった。
 こんなシステムがあるのに、これまでは突起部への電気刺激を使っていたのは――ここが一般社会とは隔絶していること、マリアたちは一般市民ではないこと、それを思い知らせるためだったのだろう。
 ということは、矯正治療の効果があったとAIが認めてくれた――社会復帰が近づいたのだろう。相変わらず全裸で枷を着けられているという事実は、忘れていないけれど。
 マリアは立ち上がり、希望を持って矢印に従って歩いた。

「きみたちふたりは、同じ理由で社会不適応者と判定されている。心当たりはあるかな?」
 グループカウンセリングといっても、この場に居るのは三人きり。マリアとスーザンと、ナチュラル・エイジストにしか思えない老年の男性。薄い白髪と老人斑の浮かんだ顔。
 マリアもスーザンも、老人の顔を見つめて無言。マリアは、彼の言葉からヒントを得ようと、縋るような眼差し。スーザンは、反駁あるいは抗議のきっかけを求めて敵意を剥き出しの眼差し。
 患者とカウンセラーとの間にデスクは無い。カウンセラーはゆったりとした肘掛椅子の中で寛ぎ、ふたりの患者はスツールの上で、右手を股間に左手は乳房を包んでいる。より正確に描写するなら――それぞれの中指を突起の先端に触れている。みずからの意思で、そうしているのではない。カウンセラーの指示と手首への強い電撃とで、手をそこへあてがうと、指が勝手に動いたのだ。手を戻そうとすると、首環に喉を締め付けられ、スツールから生えて膣と肛門に導入されているディルドにも高電圧の振動が奔る。
「ふうむ。まだ理解していないようだね。きみたちは矯正治療を通じて、肉体的苦痛が肉体的快感を呼び起こすと学んだはずだが」
 それは女性にのみ与えられた生物学的恩恵だと、カウンセラーは言う。
「男の中にも、肉体的苦痛で勃起させる変態性欲者も存在するが、彼らの快楽は精神的なそれだ。淫茎への刺激無しに射精は不可能なのが、その証拠ではないかね」
 ここまで言っても、まだ分からないかね――と、老人はスーザン顔を真正面から覗き込んだ。
「出産のことを言って……あ、くうう、んん」
「その通り――と、わしが言うまでもないな」
 ディルドが「良く出来ました」と、スーザンの中で動いたのだろう。両手の指も痙攣して、突起を尖らせた。
 すぐに褒美は終わって、スーザンが忌々しげに唇を噛んだ。
 どちらなのだろうと、一瞬マリアは疑った。意思に反して快感を与えられた屈辱なのか、快感を中断された未練なのか。
「しかし私は、独身税を払っているだけでなく、収入の一割は寄付をしています。社会的責任は果たしています」
「一世紀ばかり昔だが、非人道的紛争の阻止に金だけ出して、血は流さなかった国家があったな」
 働き蜂や蟻のような繁殖形態は、DNAの多様性維持の為にも、人類社会は認めていない。それは講習で再認識したばかりではなかったかね――と、老人は畳み掛けた。
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マングリX

 だから、SFは困るんですよね。どんな酷い傷でもあっさり治せる。まあ、60年未来ですから。60年昔といえば1964年。癌なんて不治の病でしたし、世界初の心臓移植なんて3年後ですから。『XYZの悲劇』では、惑星植民後にあれこれあって、電気はArtificial Ill-wiiを呼び覚ますという迷信伝説で使われていない。それでも焼玉エンジン付き飛行機はあるとか。
 は、ともかく。この章は「なぜ、ヒロインたちは性的に虐待されるのか」についての表向きの説明です。退屈です。
 次章では。「だから、妊娠出産すれば社会復帰できる」てんで、クンズホグレッツで。最終章では、あれから5年。まだ妊娠できない……なんてバッドエンド、SM的には悦虐地獄のハッピーエンド?
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